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シナリオ詳細

再現性東京202X:謎の9番出口

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●不可思議な地下通路
 再現性東京。練達にある、その「東京」について語る必要はもうないだろう。
 そこには駅があり、電車があり……そして、地下通路も存在する。
 地下通路自体は、それは練達では「よくある」ものだ。線路などを避けて地上へ出るために繋がっていたり、地下鉄駅から伸びているものだったりする。
 そこにはちょっとした地下街も広がっていたりして、秘密基地感もある楽しいものだ。
 しかし、しかしだ。その日男は違和感を感じていた。いつも通っているはずの地下通路9番出口。それが何かおかしい気がしたのだ。
「この地下通路……こんな長かったか?」
 先程から何度も同じ場所を通っているような……おかしい。何故こんなに何度も。
 ふと気づき、近くのポスターに目を向ける。
 何のこともない、アイドルを起用した広告ポスター。その顔が、きゅっと歪んで。
「うわああああああああああああああああ!」
「ギャハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
 ポスターから伸びてきた手が男を何処かへと引きずり込んでいく。
 9番出口であるはずの、その場所の表示は……1番出口、と書かれていた。

●地下通路の異変を解決せよ
「9番出口、と呼ばれる怪異があるらしい」
「へえ。なんか聞いたことある気もするな」
 『JMC 女子力部門 最優秀賞』佐藤・非正規雇用(p3p009377)の言葉に情報屋は頷く。
 そう、この再現性東京においてそういうアンテナは重要だ。それ1つで異変を回避できるのかもしれないのだからなおさらだ。
 しかし今回はそれを避けるのではなく解決しようという話である。
「問題になっているのは東京駅の地下通路だ」
 網の目のようになっている地下通路だが、とある時間……4時44分に9番出口に向かう通路に足を踏み入れると、その怪異に巻き込まれるのだという。
 電車のダイヤの都合上、その時間に9番出口に足を踏み入れる者はほぼ皆無であるため発覚が遅れたのだろう……しかしそこを脱出できた人がいたため、今回の件が発覚した。
 まず、その時間に9番出口への通路に侵入すると何故か9番出口の案内が「1番出口」になっていく。
 進んでいくと数が増え出られるようになるのだが、その最中に「異変」があった場合は素通りすると1番に戻ってしまうのだという。その際には戻らなければならないという、けれども。
「しかしながら長い間野放しにされていた怪異だ。それに乗じた夜妖が多数入り込んでもいるだろう」
 夜妖たちは9番出口の怪異のフリをして入り込んでいるだろうし、そういうのを野放しにするわけにもいかない。
 つまり、その辺りを排除しながら今回の事件を解決しなければならないというわけだろう。
「ちなみにどうすれば9番出口の怪異を消せるんだ?」
「ああ。以前似たような事件が発生したんだが……そこから推測するに『9番出口に潜む全ての怪異を見つけ』た上で脱出すれば、出口階段の前に怪異を維持する力を失って現れるだろう……そこを一気にボコってやればいい」
 つまり9番出口の攻略は核となる夜妖の力を削ぐことにもつながるというわけだ……!

GMコメント

AAで頂きました、なんかこう皆さん知ってそうなやつですね。
ちなみに今回ボスの用意した怪異はこれであるみたいな野暮なことは指定しません。
皆さんの芸人としての気質の詰まったプレイングに従い天野がどうにかします。
なお、ボスは弱いので蹴り一発とかで沈みます。

というわけでルールおさらいです。
・皆さんが9番出口の通路に侵入したときは1番出口の表記
・基本的にループするが、怪異のない道を通ると番号が増える
・でも怪異は見つけたらぶっ倒しておこうぜ
・怪異のある道を通ってしまうと番号が1に戻る
・最後の9番出口を出る前にボスが出る。やっつけろ!
・今回サポートさんが居た場合は「そっくりな怪異」として出て来ます。この怪異は「出てきても倒せないギミック」なので大人しく道を戻って状況リセットしましょう。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • 再現性東京202X:謎の9番出口完了
  • 異変の現れる謎の地下通路を脱出せよ
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年12月22日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

(サポートPC6人)参加者一覧(8人)

郷田 貴道(p3p000401)
竜拳
アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
ソア(p3p007025)
無尽虎爪
ヴァイオレット・ホロウウォーカー(p3p007470)
咲き誇る菫、友に抱かれ
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
佐藤・非正規雇用(p3p009377)
異世界転生非正規雇用
トール=アシェンプテル(p3p010816)
ココロズ・プリンス

リプレイ

●9番出口を目指せ(前編)
「怪異をぶちのめしながら9番出口を目指せばいいんだね! 9……丸まって尻尾をくるんって伸ばしてる猫みたいで可愛いよね! 6もだけど! よーし怪異全部ぶちのめすぞ! 怪異何処だー!」
 『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)が叫ぶこの場所は、再現性東京の地下鉄から繋がる地下通路9番出口だ。しかし不思議なことに今は案内板には0番出口と書かれている。これが9になるまで地下通路をループしないといけないというが……そんな怪異にヨゾラは恐れる様子を全く見せない。
 此処のルールはただ1つ。怪異がある場合は戻ること。ただそれだけだ。つまり……怪異を倒してはいけないというルールは1つもない!
「怪異だかなんだか知らないが、殴れるなら問題ねえ。ミーにフラストレーション溜めさせようなんて良い度胸だ。まどろっこしい真似しやがって、ミンチにしてやるぜ……」
 『竜拳』郷田 貴道(p3p000401)もやる気満々だ。実に頼りになる。
 だからこそヨゾラは広域俯瞰とハイセンス、更にはギフトを用いて周囲警戒・怪異探しをしていた。
 ヨゾラを先頭に通路を進んで、天井・床・壁・ドアや壁の張り紙等をくまなくチェックしていく。
 何があるか分からない……しっかりと異変は確認しなくてはならない。そして星の破撃でドーン! する準備も出来ている。
 最初は、何もない。ただスーツ姿で事務鞄を持った謎の青年が歩いているだけだ。何処となく『探索者』安藤 優(p3p011313)っぽい気もするが、怪異ではない。
 そして1番と書かれた道を進んで。謎の青年はそのままだが、そこには……怪異がいた。
「うわあああああああ壁に張り付いてた壁男が走ってきた星の破撃ぃぃぃぃ!!」
 いたが、最初っからもう異変が全力である。
「あっ壁紙が付いて来てるよ可愛いね! ……でもごめんよー!」
 いくら怪異がいようとも倒せるなら何も問題はない。
「倒せない怪異以外はどんどん倒すよ! おかわり怪異持ってこーい!」
「おお、そうかそうか。元気じゃのう」
「えっ?」
 突然パカッと空いた穴。そこからは水面が見えるが……今のはなんだか『揺蕩う老魚』海音寺 潮(p3p001498)の声に聞こえたような……?
「なんだか嫌な予感がするね。とりあえず僕が見極めてみるよ」
「おう」
 貴道に頷きながら、ヨゾラは穴の横を通ろうとして。しかし、水面に何やら大きい魚影が映る。それは……。
「サ、サメだー!?」
 なんか潮に似ている気もするけど、それは間違いなくホホジロザメ!
 ヨゾラに食いついて一瞬のうちに引きずり込んでいく……間違いない、これは「なんかイレギュラーズに似てるようなそうでもないような回避不能トラップ」だ……!
 そして全員の視界が同時に真っ暗になると、再び0番に戻ってきている。
「なるほど……回避不能っていうのはああいうのなんだね。気をつけていかないと」
 少なくとも同じものが出たら即座に引き返せばいい。ヨゾラはそう頷き……貴道が前に出る。
「よーし。じゃあ次は俺の出番だな。ハイそこ異変ーー!!!!」
 動くポスターをぶん殴って消滅させると、貴道は地下通路を見据える。角を曲がる前で引き返せばいいのだから楽なものだ。
 とりあえず初手でエコーロケーションとスピーカーボムの併用で反響を確認していく。
「なるほどな、どうやらまともな空間じゃないらしい。だが音が反響する事は理解した、つまり物理学が通用する空間という事だ! 拳も通用したしな!」
「星の破撃もね!」
 ヨゾラもそう声をあげ、貴道は周囲を見回す。初手のエコーロケーションとスピーカーボムにより位置情報の違和感を探っていたのだ。
「どんな異変か知らないが、確かに妙だな? 物理的な位置情報と視覚的情報に違いが有り過ぎる、引き返そう」
 そう決めたその瞬間、通路の向こうから『Blue Rose With You』オウェード=ランドマスター(p3p009184)が歩いてくる。
 しかし、その姿は希望ヶ浜学園体育教師姿(ジャージ)だ……!
「おはようございます! オウェード=ランドマスターです! 今日も一日頑張りましょう!」
 さわやかに元気良くサムズアップをきめるオウェードの姿は、明らかな異変……!
「おはようございます! オウェード=ランドマスターです! 今日も一日頑張りましょう!」
 行く手に立って一歩も動かないオウェードは明らかに異変、そして対処不能ギミックだ……!
 踵を返し元来た道を戻る貴道たちの背中の方角からオウェードの声が聞こえてくる。
「おはようございます! オウェード=ランドマスターです! 今日も一日頑張りましょう!」
 どうもアレしか言わないらしい。しかし戻れば数字は2になっている。アレで正解だったようだ……!
 そして今度はオウェード先生はどうやら居ない。ならばやるべきことは、拳だ……!
「よーし、此処からは全力だ!」
 直感スキルで違和感を感じたものはとりあえず殴ってみるのが貴道流だ。
 スキル「見えてるぜ?」に反応する急に脅かしてくるタイプもとりあえず殴ってみるつもりだが、今のところそういうのは……というかさっきのインパクトが……さておいて。
「殴ってみて正常に壊れればヨシ、壊れなければ壊れるまで殴る! ヨシ、異変は無いな、無くなったな!!!」
 そうした上で来た道を戻れば、今度は3。
「よーし、次はオイラが先頭だね!」
「ああ、任せたぜ」
 『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)は先頭に立つと瞬間記憶で各通路の情景を記憶していく。
「夜妖の相互作用というか複合化というか……拡張性のあるひとつの怪異を核に共存するのは新しい様式って感じだねえ。怖いものではあるけど間違い探しというか違和感探しというか、怪異をうまく倒せていけたらゲーム感覚で進められる依頼かもね」
「つまり殴ればいいってことだな!」
「そうなるかなー」
 今回のアクセルはガチめに怪異探しに挑んでいる。
「似たような通路みたいだし、この記憶を比較すれば最初からある異変を発見しやすく……途中で現れるとか音や匂いに影響を及ぼす怪異じゃなければ見つけやすいはず! あとは広域俯瞰で別視点から通路を見ることでさらに細かくチェック! 暗視と超視力と捜索もあるから視覚関係には隙はないよ!」
 そう、隙は無い。そんな隙のないアクセルは道を進んで……「4」の表記を見つける。
「あ、何もないパターンもあるんだ……」
 あるんです。比較的ランダムです。
「では、次はワタクシが先頭ですね……」
「うん、よろしく」
 次に先頭に立つのは『黄昏の影』ヴァイオレット・ホロウウォーカー(p3p007470)。
 さて、ヴァイオレットはどのように怪異に挑むのか?
「異変を見逃すな、ですか……正直、夜妖はもちろんのこと、ウォーカーも跋扈しているこの世界において何が異変かは非常に曖昧になっているとは思いますが……まあ、ワタクシの居た所も元は現代と呼ばれるような所でした。昔を思い出すつもりで、異変とやらを探してみましょうか」
 ヴァイオレットの方針は明快だ。基本的には捜索を使い、何度も通っている道に「これまでと違う所がないか」を確認していく。
 アクセルが異常のない地下通路を記憶してくれているので、そこと比べればいい……のはいいのだが。
「まるで間違い探しですが……都心の地下通路は代わり映えしないので、ふとした細かな所を見逃すかもしれません。自分の本分である占いを適宜行いましょう」
 大胆めな結果が出たならば「そんな所にある!?」と驚かれるような所を見て、慎重めな結果が出たならば、一度確認した所をもう一度よく観察してみるつもり……なのだが。
 ひょっこりと通路の先の角から『群鱗』只野・黒子(p3p008597)が姿を現す。
「なにかお困りでは?」
「いえ、特に何も……」
「おや。そうでしたか。ではシャイネンナハトも近いことですし……」
「わあ、飴とか投げてくる!? あれ逃げたらたぶん0番に戻るよ!?」
 アクセルが声をあげ、飛んでくるスイーツから逃げていく。一発でも当たれば最初からになりそうな、中々に理不尽なギミックだ……!

●9番出口を目指せ(後編)
「ここが噂の怪異か……皆! 力を合わせて脱出しよう!! 早くおふとん入りたい……」
 『本物』佐藤・非正規雇用(p3p009377)がそう言うが現在午前4時44分である。中々に辛い時間だ。
「異変の発見はアクセル君の瞬間記憶が頼りになりそうだが、逃げる時は俺の逃走能力に任せてくれ。ここにいる誰より先に逃げてみせるぞ!」
「あ、うん」
「こんな時間にお仕事だなんてお腹空いちゃうよー……あれ?」
 『無尽虎爪』ソア(p3p007025)も非正規雇用に頷きながら何かに気付く。
「お菓子が落ちてる……行く先にずっと点々と。これは、しるこサンド? サクッ……サクッ……美味しい!」
「ソアさんは、はぐれちゃダメ!!」
 そのまま拾い食いをしながら通路の奥へ1人消えていこうとするソアを止める非正規雇用だが、セーフなのかすでにアウトなのか判断が難しいところだ……いや、大丈夫だろう。
「はっ! ボクは一体何を……佐藤さんありがとう、目が覚めたよ」
「いえいえ、いいんですよ」
「誰だお前ー! 許さん! ん? あれは……俺だ!! 俺の偽物だ!!」
 なんか非正規雇用っぽいのがいるが、偽物だろうか? 心なしか本物よりキリッとしている気がする。
「ハッハッハ!! 今回は見つけるの簡単だったな! 皆見てくれ、俺の偽物だよ」
「え? そうなの? こっちのほうが本物っぽくない?」
「ソアさん!? ええい、こうなったら本物バトルだ! 第1問! お金を拾ったら?」
 なるほど、怪異であれば本物とは違う答えを出すはず……!
「当然、俺の物だ」
「遺失物係に届けます」
 おや? どっちが本物かな?
「第2問! 好きな女性がいたら?」
「力尽くで連れ去る」
「デートに誘ってみます」
「お前が偽物だ!」
「チャメッケ!」
 茶目っ気、と言いたかったのだろうか。そういうユーモアがあるのが本物だと言いたかったのか。
 貴道の拳で非正規雇用がズギャーンとぶっ飛んでいく。
「皆! 偽物を連れて行ったら、ここから出られなくなるぞ!! それでいいのか!? ここは俺の言うことを聞いて、偽物を袋叩きにするんだ!!」
「よし、皆! 偽物を袋叩きだ!」
「ええ、ここから出られないのは困る……分かったよ。本物の佐藤さんならこれくらいで死なないよね……えーい!」
「へっへっへ……世の中、綺麗事だけじゃ生きていけねえんだよ……あれ? どうして皆俺を? ぐわー!」
「ええ、こっちが本物だったの? ショック……まあ、いいや。よろしくね佐藤さん」
 さておき、一端数字が0に戻ってしまったが非正規雇用の怒涛の活躍で数字を戻していく。やればできる子、非正規雇用。別にソアに冷たい目で見られたのが何かの効果をもたらしたわけではないだろう。たぶん。
 ……と、そこで現れたのは非正規雇用の偽物……いや、『無職』佐藤 美咲(p3p009818)だ……!
 なんと此処で非正規雇用と無職の怒涛の……いや、非正規雇用は名前であった。さておいて。
「あれ? 佐藤さんが2人いるね……」
「え、マジですかソアさん」
「ドーモ。イレギュラーズ=サン。佐藤・非正規存在(サトウ・ドッペルゲンガー)でス。佐藤・非正規雇用のドッペルゲンガーとしてこの通路に出現しました」
「ほらドッペルゲンガーって言ってるー!」
「でもこっち(偽物)の方が優しいから、きっとこっち(偽物)が本物だよね。優しいし、頼りがいがあるし、すりすりしよ。すーり、すーり♪」
「フゥン……」
「くそう、微妙に危険なネタを! ていうかさっきも偽物出てきたんですけど!?」
「ネタ被りするとは思ってなかったんスよ」
 なおどう考えても攻略不能タイプの怪異なのでソアを抱えて全員で逃げた。
「例え食傷気味とか言われようと、世界が滅ぶまでこのネタを擦り続けてやるからなぁ……!!」
「うおおお、怪異っぽいこと言ってる!」
「それにしてもお腹すく……あっ、またしるこサンド」
「それは諦めて!」
 さておき、次は『プリンス・プリンセス』トール=アシェンプテル(p3p010816)が先頭に立つ番である。
 オーロラドレスを纏って女装しているが……絶妙に似合っている。
「深夜に殺風景な地下通路をはちゃめちゃに目立つドレス姿で闊歩している僕がある種の怪異かもしれない……」
「許せねぇよ……佐藤、許せねぇよ…許せねぇよな」
「そうだね!」
「ソアさん!?」
 何やらキュンちゃんによる非正規雇用への辛辣な発言があったがさておこう。
 とにかく今日のトールは物凄く目立っている。ついでにキラキラ発光してもいる。味方でなければすでに「来た道を戻る」方針になっているはずだ。そのせいか隣の非正規雇用の顔が眩し過ぎてモザイクかかった人みたいになっている。
「なんか眩しいけどトール君、姿変わってない?」
「僕を見てどうしたんですか……えっ、格好? うわあああああっ! なななっなんだこれぇ!?」
 そう、トールの姿はオーロラドレスから長らく年末の定番であった変形するタイプの超豪華なドレスに変わっていたのだ……!
「あ、お城ですねこれ!? お城をイメージしたうわあ変形したあ!?」
「トール君がなんか凄いことに……! え、これどうすればいいの!?」
「そんなときに……!」
「え、誰!?」
\\\倉 庫 バ ズ ー カ !!///
 突然現れた『与え続ける』倉庫マン(p3p009901)がなんとか出来そうなアイテムをマジもんのバズーカで射出。当然粉々である……!
「どうやら此処は私の出番のようですね」
「させませんよ!」
「それはどうでしょうね……」
\\\倉 庫 バ ズ ー カ !!///
「おはようございます! オウェード=ランドマスターです! 今日も一日頑張りましょう!」
「フゥン? 早速ネタを擦りにきたッスよ!」
「あ、ちょっと! 謎の青年もなんかバケツヘルム被って……動きもなんかおかしいわ! 戻るわよ!」
 突然動きが倍速になった優っぽい青年を見つけた『狐です』長月・イナリ(p3p008096)が叫び、戻っていけば……ついに表示が「9」になっていた。
「ふう、色々あったけど……ついに出口も近いわね」
 ここまでくるともう大分余裕があるからか、イナリの表情にも余裕がみえている。まあ、さっきほどのカオスはないだろうという諦観もある。
「しかし、これはこれは……随分と巷で旬な有名作品を……怪異も流行りに乗る性質があるのね。調べ甲斐があるわ」
 練達で似たようなものが有名になった記憶がイナリにはあったが、とにかくそれももう終わりだ。
 瞬間記憶を使用して場の変化を記憶、過去に覚えた記憶から変化が発生していないか確認し、変化があったら大人しく引き返す方針もそのままだ。ここまで来て「0」に戻したくはない。
 物質透過で壁に頭を突っ込んで中(壁の内側)がどうなっているか確認もしてみるが……そこは従業員控室のようで、特に何もない。
「気分的には全ての変化をコンプリートしたいんだけど……依頼に支障が出そうだし、今回は大人しくしておきましょうか」
 流石にここまできては、もう出尽くした感があるだろうというのも事実ではあるのだが。それでもイナリはこの怪異に、そして怪異の性質に興味があるので依頼に支障が無い程度に色々と調べてもいた。そうして分かる限りでは、相手を自分のルールに誘い込むことで弱体化を狙うタイプの夜妖であるのだろうということは分かっていた。
「でも、それもここまでよ!」
 9番出口のその先、階段に立ち塞がっていた、弱体化した夜妖をイナリの一撃が見事撃破する。そうして階段を登れば……そこは、いつも通りの再現性東京だ。
「うーん、久々の外ー! 全員揃ってる? 帰るまでが依頼だよー! ……まさかここまで来てホラーのラストオチ、ないよね?」
「ないみたいだけど……もう眠くて一歩も動けないや……おやすみ」
「オイラも……」
 その場で香箱座りして眠り始める非正規雇用とアクセルを放っておくと、駅前のスフィンクスとして新たな怪異の元ネタになりそうだが……まあ、それ含めていつもの再現性東京だろう。
 ひとまずは……もう9番出口が現れることは、ないのだ。

成否

成功

MVP

佐藤・非正規雇用(p3p009377)
異世界転生非正規雇用

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!
怪異としてご参加くださった皆様にも、プレイヤーの皆様にも最高の感謝を。

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