シナリオ詳細
再現性邪馬台国XYZX~迎え撃て、月の軍勢! スーパー関ヶ原大戦~
オープニング
●すごいことになってしまったぞ
再現性東京においても邪馬台国の存在については議論されている。
邪馬台国。再現性東京に暮らす人々が「かつての時代」を思うときに高い確率で話題にのぼる国だ。
その大体の年代は推定されているが、具体的にいつからいつまで存在し、何処にあったか……という話になると諸説ある、そんな国である。
巫女にして女王卑弥呼と、その後を継いだ壱与の存在は知られているが、その墓が見つかったという知らせもない。
斯様に不可思議な邪馬台国であるが……まあ興味がある人は再現性東京の図書館にでも行ってほしい。
そんな邪馬台国が再現性邪馬台国として誕生したという知らせを練達のオペレーターが受けたのは、とある寒い日のことだった。
「え、なんですって!? もう1回言ってください!」
「再現性邪馬台国です。なんか違う気もするんですが……関ケ原っぽいのもあるし……」
「えっと……? 邪馬台国と関ヶ原のどっちなんですか?」
「たぶん邪馬台国です。あとなんか月の軍勢っぽいのもいます。再現性かぐや姫……?」
聞き間違いじゃないらしいが、現地調査員が酔っていないか確認したくなってくる。
オペレーターは眉間を揉んで、詳しいことを聞き出そうとする。
「座標を報告してください。一体何がどうなって……また薩摩か」
「はい、また薩摩です! あそこの担当、ちょっとファンキーなのが多いから……!」
ファンキーなのが多いとどうして再現性薩摩が再現性邪馬台国になるのか。
分からない。分からないが……そういえばたぶんあいつのせいなんじゃないかな、とオペレーターは思い出す。
「安藤……」
その名前をオペレーターは呟く。
よし、こいつに頼もう。そう考えてからは、行動が早かった。
ちなみに今回はたぶん悪くない。いや、どうかな……。
●安藤の受難
「ぼくが何をしたっていうんですか!?」
『君よ強くあれ』安藤 優 (p3p011313)の、とっても妥当性のある叫びが響く。
なんか練達に呼ばれてみれば、またロクでもない話である。
「先方からの指名です」
「どうして!?」
「どうせアイツは予想してただろって」
「今回はぼくのせいじゃありませんよ!?」
さておいて。
「えー、そんなわけで今回は再現性邪馬台国です」
【旅するグルメ辞典】チーサ・ナコック (p3n000201)は集まった面々にそう切り出した。
「邪馬台国……」
実は今回の件を予測していた『最果てに至る邪眼』刻見 雲雀(p3p010272)がひっそりと微笑んだのを優は見た。
本当に今回は優は悪くない。でも仕方ないね。薩摩からは逃げられない。
再現性薩摩。それは徹頭徹尾薩摩めいている薩摩な精神を体現した薩摩の中の薩摩だが、説明すると薩摩しか頭に残らないのでやめておこう。
とにかく再現性薩摩に充満する薩摩的なエネルギーが独特のモンスター「薩妖」と化して再現性薩摩全土を覆ってしまったのだ! ちょっと練達ぅ。
よし、全部練達が悪い。とにかくそんな感じで現在再現性薩摩は再現性邪馬台国へと塗り替わり、月の軍勢と邪馬台国兵が関ケ原でぶつかり合う戦場になっているのだ。
「待って。かぐや姫と関ヶ原が混ざってる」
『新たな可能性』レイテ・コロン(p3p011010)のツッコミに『雨夜の映し身』カイト(p3p007128)がサッと目を逸らすがさておこう。
ついでに『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)も視線を逸らしたがそっちもさておこう。
当然ながら、こんな場所を放置するわけにはいかない。薩摩に戻ったところで結局薩摩武士に追われるんでしょ? 薩摩オチなんてサイテー! というツッコミは意味がない。
これは明らかなバグによるものであり、放置するわけにはいかない現象だ。
どうせ邪馬台国兵って薩摩武士なんだから最終的に勝つんじゃない? という議論も意味がない。
そう、何しろ今回のバグの大元は「月の軍勢」なのだ。これを倒さなければならない……だって放置してもなんか怖いし。ほっとくと『親魏倭王印』の金印とかが練達のどっかから出てきそうだし。
「はい、そういうわけで行ってきてください」
そんなわけで今回は邪馬台国である……!
- 再現性邪馬台国XYZX~迎え撃て、月の軍勢! スーパー関ヶ原大戦~完了
- ヒュー!
- GM名天野ハザマ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2023年12月19日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●出撃せよ、邪馬台国!
「ホントにぼくが何をしたっていうんですか!? というかスーパー関ヶ原大戦ってなんです!? 敵が「絶好調である!」とか言いながらΛ(ターンブイ)ガンバルに乗ってきたりしませんよね!?」
「絶好調でございもす!」
「え!?」
「どうかしましたか安藤殿!」
「い、いえ……もー! すでに邪馬台国の殻を破って薩摩が出かかってるじゃないですかやだー!」
Λ(ターンブイ)ガンバルはいなかったが薩摩の香りを感じて『探索者』安藤 優(p3p011313)が叫ぶ。
「いやだから!? ボク達は薩妖スレイヤーじゃないって前回言いましたよね!? て言うか薩摩で関ケ原って「〇津の退き口」で負け戦じゃないですかぁ!? おまけに安藤さんの薩摩汚染も進んでるし、これ本気で薩妖は皆殺しだ位でやらないと手遅れになる気しかしないんですけど!? と、ともかく。まずは薩異点の薩理を修復しないと」
『新たな可能性』レイテ・コロン(p3p011010)がそう叫ぶが、今回は状況に心当たりがある人間が複数いるので責任は分散されている。よかったね! ところで今薩摩点とか薩理という新語が産まれたが大丈夫だろうか。ちなみに薩理とは薩摩の理の略であり薩摩らしく生きるためのよしこのくらいでやめておこう。
「いや、あの。邪馬台国云々は一寸思いましたよ? けど関ケ原と竹取物語はどっから出てきた!? あーもう。まーたなんつうか……薩摩どうにかこうにかしつつ……打ち落とすか。かぐやのカイトはんとか将軍のレイテはんが集めてくれるならそこをどうにかこうかってな」
「まあ、確かに? 確かに俺は再現性邪馬台国ならまだ理解できないでもないって確かに言ったよ? でもかぐや姫と関ヶ原が混ざっても理解できるとは一言も言ってないんだけど!!!!!!! 誰!? 混ぜちゃいけないもの混ぜたの!!!! しかも優さんがとばっちり受けちゃったし!!! いやホントにごめんね、責任持ってちゃんとこの事態は終わらせるから……あとおいしいもの奢るね……」
「止めましょう火野さん!? それカイトさんと観音打さんが、殺意溢れすぎな竹取の翁と嫗と化しますから!? あと刻見さん!? 弟子なら責任もって師匠のカオス化止める所じゃないです!?」
「ほんとごめんね!」
『晶竜封殺』火野・彩陽(p3p010663)と『最果てに至る邪眼』刻見 雲雀(p3p010272)がそう叫びレイテが突っ込む横で、『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)がムフフと笑っている。
「ヒュー! かぐや姫と言えば絶世の美女! 美女と言えば我じゃろ! ガハハ! かぐや姫役は頂き……なぬ?! カイトじゃと?!!! 確かに我、反応と機動力が高い者がいいかもしれんな!とは言った……言ったが!! ぐぬぬ……仕方ないのう、姫役力の限り頑張ってくれな! 我の分まで!!!!」
ニャンタルの言ったようにかぐや姫は今回『雨夜の映し身』カイト(p3p007128)である。
「……かぐや姫とは言ったがなんで全部混ざってんだよ、おい。というか関ヶ原はたまきちだろ、おめー」
「チェスト関ヶ原!」
「やっぱりかコラ」
『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)が素振りをしているが、さておいて。
「……ったくなぁ。まあ仕方がないので十二単に姫カットのなっがいカツラに……よし」
変装すると、カイトはそれっぽく振舞う。ちなみにそうする必要とかは一切ないが雰囲気というものは大事だ。
「ああ……いけませぬ。私は月の都の罪人。具体的には封殺で月のラドバウを荒らした結果3冠を達成した罪により、地に落とされたのです……かぐや姫だよもんくあっか」
「ぶっふ。カイトさん待って待ってその経緯はずるいって、やめて笑い止まらなくなるから待って!! 草原できちゃうから!!!!! 俺と汰磨羈さんがいる時にそのネタはずるいでしょ!!!!」
雲雀が噴出しているが、ひとまず問題はない。ちなみに汰磨羈は薩摩めいた顔をしていた。
「カイトが姫でレイテが将? 名案にごつ」
流石薩摩めいている以上義は言わない。正しい薩摩である。
「カイトよ、姫コスしているみたいだし、もっと完成度を高めるか。安心しろ、ちゃんとメイクもしてそれなりに見れるようにしてやるからな。月の軍勢の性癖にチェスト出来るくらいにしてやるぞ……後で記念撮影な」
さておいて。
「邪馬台国に関ヶ原があってかぐや姫と一緒に月の民を迎撃する?。これはすごい混沌具合、よーし楽しむぞー!」
一方の『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)はやる気満々だ。
「カイトさんのかぐや姫にレイテさんの邪馬台国の将、似合ってるよ! 僕は……ない役を自称しとこう! 邪馬台国の猫ですよろしくおねがいしみゃー!」
「ヨゾラさん!? 楽しんでないでって言うか猫やりたいだけですよね!?」
邪馬台国の猫ヨゾラ、爆誕の瞬間である。レイテのツッコミも冴えわたる。
「けどさー。邪馬台国や関ケ原の平和な所でもいいじゃん! 歴史的にどうなのかはわからないけどさー!」
まあ、歴史上探せば平和な関ヶ原もあったかもしれないよね。さておいて。
「とにかくかぐや姫は攫わせないよ……っていうか、元の話もさー……勝手に忘れさせて勝手に連れ去るとかふざけるなー!」
ちなみに練達ではその辺をどうにかした二次創作もよく流れているらしい。
まあとにかく月の軍勢はもうすぐそこまでやってきている。汰磨羈もすでに覚悟完了だ。
「火のない所に煙は立たぬ。ネタ無き所に薩摩は立たぬ。我等在る所にネタ有り。故に、我等在る所に薩摩在り。即ち、我等は薩摩也──とか言って納得できると思ったら大間違いだが??? 私達は抗う。この混沌に、この薩摩に!」
グッと拳を握る汰磨羈の目には、情熱の炎が燃えている。
「行くぞ皆の者! こうなったら、全てをチェストし切れば良か!!」
おっと、薩摩がもう混ざっている。もう駄目かもしれない。
「一通りの警戒はしてますけど……あとは……どうしましょうか? なんか適当に幻影でレイテさんにクッソ目立つエフェクトとか付けて壁役のお手伝いとかしてみます? それとドリームシアターで妙に特徴的な顎をした帝を作り出してカイトさんの傍に侍らせて月の軍勢の脳破壊を狙うとか?」
おっと、何か不穏なことを言っている優の隣に三角形にハンサムな帝が……いや居ない。気のせいだ。しかしいきなり状況が混沌としてき……最初からだから問題ないか。
●迎え撃て、月の軍勢!
「いえしかし私は月の都に戻るつもりは御座いませぬ。この時が為に竹(自己申告)を用いてこのようなものを拵えてございます」
カイトはかぐや姫の神秘的なブースターを示しながらそう言う。月の都までカっとぶ程の瞬間加速装置であるこのブースターは「たおやかなる姫、その残す光跡こそいとおかし」とカイトが詠む程度には物凄い練達製であり、ほんとこの為だけの使い捨てブースターである。
「そう言われましても姫……姫? 姫。命令でございます」
「何がおかしいんだオイ」
「いえ別に」
役割がかぐや姫に設定されていてもしっかり役作りをしてもなお溢れるカイトの男らしさはさておき、問答が通じるのはこの辺りまでだろう。
「私は帰りませぬ……封殺を悪しく言う者の住まう場所など……。でも正直な所帰らないとしても、あの顎が物凄く尖ってた帝には嫁ぎませぬ、お断りです」
「姫……」
「うっ、なんかいる! どっから生えた!?」
さっきまではいなかったはずの三角形にハンサムな帝にカイトが度肝を抜かれるが、まあよくあることなので仕方ない。なんかいるだけならひとまず問題はないし。情報精度もBならそんなこともきっとある。
とにかくカイトは練達式ホバーバイク『凍鮫』で飛行しつつ、ひたすら月の軍勢相手を引き付けて逃げ回るぜ作戦である。
距離確認は超視力並びに広域俯瞰などを活用し指示も貰いながらひたすら全力疾走していくが、月の軍勢も追いかけてくる。
「端から端まで引っ掻き回してぐーるぐる、ってな」
「よーし、かぐや姫がなんとかしてる間にやっちまうし!」
「はっ!」
そして卑弥呼の命令で邪馬台国兵が一斉に弓を引く。それで致命打にはならないが、援護としては上等だろう。
ヨゾラもハイセンスと広域俯瞰で全体把握と周囲警戒をしながら引き付け役であるカイトやレイテの市を常に確認し離れ過ぎないように注意をしながら飛行する。狙うは、引き付けて貰った月の軍勢だ。
「星空の泥よ! 月より来たりし者を呑み込め!」
勿論サポート体制もちゃんと整えている。その辺り、ヨゾラはこの状況でも冷静だ。
「毎度のことだけど、誰も倒れさせないよ……!」
そのいつも通りなヨゾラには、汰磨羈もリスペクトすべき部分は多くある。
そして汰磨羈はグラビティ・ゲートと絶界・白旺圏を付与しつつ突撃する方針だった。
「さて、後は何時も通りだな。姫と将を守る為に、そして何よりも月の軍勢をチェストしまくる為に──」
気合を入れた汰磨羈の表情が薩摩めいていって。
「先に行かせて貰うぞ、邪馬台国兵達よ! たまきち一番乗りぃッ!!」
最も多くの敵をチェストし易い所へチェストしに行く汰磨羈の姿に邪馬台国兵たちが「おおっ」と叫ぶ。
「あれこそ邪馬台国ん兵士の姿ぞ!」
(たまに薩摩が戻ってくるな……)
邪馬台国兵を指揮する汰磨羈は、それをどうにか上手くする方法をしっかりと考えていた。
「何、薩摩めいた奴等を指揮するのは不可能だって? いいや、問題は無い。奴等より早く、奴等より強く、よりチェストリザルトが高くなる所へ突撃すれば、自然と奴等は付いてくる──これぞサツマ・マネジメント!」
邪馬台国だけど。まあ、薩摩なんだし合ってはいる。複雑だね!
「姫を守る。将を守る。その為に必要な行為とは何か? そう、可及的速やかなチェストだな! 攻めるも守るも薩摩には同じ事よォー!」
さて、先程からちょくちょく話に上がるがレイテの役割は邪馬台国の将である。
「盾役だし、将の役やらせて貰います。一応、将だし邪馬台国兵士の指揮を……うん、考えても無駄かな。どうせ指揮しても突撃してチェストしかしな……え、弓も出来るの!?」
武士の……違った、邪馬台国兵士の嗜みなのであろう。
とにかくレイテは将として先陣切って接敵したら名乗り口上を使って敵を引き付けていた。このまま敵が群がってきたらでH・ブランディッシュや幻想纏いを使っていく予定だ。
「ええい、やってやりますよ! 皆チェストすればよか!!!」
優もそう叫びながら突貫していく。覚悟は充分。あとはやるだけだ。
「とあーーーっ! アトミックスマーーーシュ!!! スペシヤル光線!」
星辰天駆からの星辰天炎を叩き込んでいく優だが、なんとも豪快な戦い方だ。
「うむ、順調じゃな」
ニャンタルもカイトとレイテの周りを旋回
(作戦としてはシンプルじゃ。カイトが走り回り敵を集め、将であるレイテが其れを守り、其れ以外の者でギッタンギッタンにする! そんでもって終わったら薩摩から逃げる!!!!(ここ重要))
「逃げ切れんかったら「死」有るのみ! じゃ! な〜んか、ひえもんとりしとる気分になりそうじゃが……気合い入れねば!!」
そんなニャンタルの攻撃はぽこちゃかパーティ!を軸に神鳴神威で瞬時移動、そして即攻撃で緊急回避&奇襲攻撃だ。
「それにしてもカイトのあの動き…そして安藤のノリツッコミ…皆弾けとるな♪ 依頼は楽しく熟さねば! 我も初心に返ったぞい! ヒャッハー! この先は我を倒してから行きな! チェェエエ工ストぉぉおおおおあああーーーー!!!!!!」
そして彩陽もカイトを後方から追随し、攻撃を上手く仕掛けていく。
「傀儡はどちら? 傀儡はそちら。この矢は味方への鼓舞。敵には威圧の呪い。今放ちて届き給え。」
雲雀と示し合わせて被らない様にずらす配慮もできているが……その辺りの連携は流石というべきだろうか?
「薩摩じみた兵士もおるわけやし……盾役いっぱいおるから何とかなるかな。あんまり頼りすぎたらどうにもならん気はするけど……うーん? いや、でも、自力で出来る事はどうにかしよ」
「師匠をかぐや姫として走り回らせる話にしたのは俺だからね。責任持ってサポートするよ。弟子だもの」
雲雀もそう言いながら広域俯瞰と超視力で敵の層の薄いところ、逃げやすいところを見繕って都度カイトにハイテレパスで指示を出していき、カイトの前方は【流星流転】死兆将来、後方から追いかける連中には禁術・大紅蓮蟻地獄を繰り出していく。
「流石に休憩なしで走り回るのはイレギュラーズとはいえ大変だからね、一息ついていいタイミングを作りやすくしておきたいかな。あとはこれだけ走り回ってると薩摩に戻っても疲労が先走って逃げ切れない可能性もそれなりにあるし、回収用意もしておこう……」
その状況の中で、ヨゾラも先のことを見据えていた。
(薩摩のすごい姫様と、薩摩の人達……この空間で死なせないよ!)
そんな想いが通じたのだろうか? いや、全員の作戦と努力のおかげだ。世界が薩摩へと戻り始める中、雲雀はアルペジオ・ティーを取り出す。
「うん、お疲れカイトさん。アルペジオ・ティーならあるけど飲む?」
「……フゥ。渾身のチェストが出た所で終いか……む? 雲雀…それ、ちらっと見たが……今の体力のないカイトに飲ませて走らすとか、お主鬼か??? いや、カイトがチェストされるよりはマシか! って待て。カイトがいない……?」
そんな雲雀とニャンタルにスッと手紙を差し出すのは帝だ。まだいる。何故なのか。
『かぐや姫は月に帰りました カイト』。そう書かれた手紙を愕然とした表情で見ている雲雀たちを見て帝はフッと微笑んでいるが、要はカイトは先に逃げたのである。
そんな中で彩陽も周囲に出現していく薩摩武士たちを見回していく。
「絶対追われる奴やな? これ……にーげよっと。カイトはんは雲雀はん回収してくれるやろうからええけどさ! え? 回収してない? マジで?」
「ないじゃあ、おんしら……」
「やべっ! もうちょい平和な薩摩ないかなあ……かぐや姫なら竹取物語かなあ……? ……そもそも考えん方がええか?」
「今回も逃げのびろーーーー!! 逃げ切ったら休憩していいからーーー!!」
ヨゾラも叫び、汰磨羈も聞きとがめて声をあげる。
「ところで誰か、また何か余計な事言わなかったか? おいやめろ、かぐや姫からコンボして竹取物語を引っ張り出すんじゃない。そこから竹繋がりでバンブーエルフが出てきても知らんぞ!? コンボしていいのは格闘ゲームとカードゲームと音ゲーだけ。いいな? かぐや姫⇒竹取物語⇒竹⇒バンブーエルフ⇒西洋ファンタジー⇒魔法の学校なアレ⇒クラス分けする帽子で\サツマドォーーール!!/とかソリティアするなよ? よし、ニゲロッ!!」
「思う存分フラグをたてていってる!? あと帝が消えないんですけど!?」
「ふふ、慌てる必要はありませんよ。。皆さん覚えてますか? 再現性薩摩から自動で外に出してもらえる手段があったことを! そう! それはつまり――切 腹 ッ !」
「よかっ!」
「よくない! 安藤さんステイ!? 薩異点の薩理修復直後だから、まだ切腹で離脱出来るとは限ってないですからね!? て言うか絵面ぁ!?」
「うわっ、囲まれてる!? うわっ!! 迫って来た! 薩摩!薩 摩が来るよぉおおおお!!!!! 意図せず殿を勤める事になってしまったが、何とか依頼は成功じゃな!!」
「次とか考えたく無いけど...どうせ来るから言うだけ言っとこうかな。薩 妖 は 皆 殺 し だ 」
そんなこんなで薩摩オチではあるが、しっかりと今回も爪痕を残したのである……!
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
安定の薩摩オチ。ご参加ありがとうございました!
GMコメント
再現性薩摩を取り戻せ!
はい、というわけで今回は邪馬台国です。
関ヶ原で戦う月の軍勢を撃破しましょう。混ざり過ぎィ!
戦闘の舞台は邪馬台国。それっぽい神殿や家の集まった邪馬台国に空から月の軍勢が襲い掛かってきます。
なお、今回の特殊な役割はこんな感じです。
・邪馬台国の将(1人)
目立って注目を集めるようになります。敵から狙われやすくなります。
・かぐや姫
目立って注目を集めるようになります。敵から狙われやすくなります。
全ての攻撃手段を喪失し、捕まると空にさらわれますがそのまま捨てられます。
いわゆるヒロイン。ヒロインか? なお、この役割を選ぶと絶対に負傷しません。
●出てくる敵
月の軍勢×80
空からやってくる月の軍勢。なんか邪悪なお顔。
神秘的な光や神秘的なプロレス技で攻撃してきます。
●友軍
・邪馬台国兵×20
死をも恐れぬ兵士たち。薩摩じみた顔をしている……。
・卑弥呼
オタクにも優しい。ていうかギャル殿様(再現性薩摩)では?
なお、月の軍勢を倒すと再現性薩摩に戻っていくので逃げましょう。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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