竜種とドラネコのもふもふな日々

オープニング

●覇竜をかわいく生きる者達
　ドラネコ、と呼ばれる亜竜がデザストルにはいる。
　亜竜ではあるが、どの亜竜集落にも気が付くとドラネコの姿がある。
　その姿は外でいう「猫」に酷似している。
　大きさも子猫～成猫サイズ。どこまでも猫だ。
　ただし、食べてはいけないものなどはない。食べられないものもない。
　猫では有り得ない色も存在することと、その背中にドラゴンの翼が生えており、フワフワ飛んでいることがあるのは如何にも亜竜っぽいだろうか。
　亜竜種と共に生きている亜竜でも、大抵は大きくなれば危険になって処分されたりする。
　だが、ドラネコにはそれがない。
　何故か。危険じゃないからだ。
　あえていうなら可愛すぎて萌え殺されるかもしれないのが危険だろうか。
　そんな感じに可愛らしさに全振りして生きている亜竜なので、それそのものには危険性はないのだが……可愛さだけで生きていける程デザストルは甘くない。
　まあ、他の亜竜やモンスターに可愛がられて生きるドラネコもいるようだが……「かわいい」という概念を理解できないモンスターや亜竜も当然いる。
　ちなみにフリアノンで酒職人をしている老人、黒鉄・相賀はワイバーンと一緒に飛んでいたりアダマンアントの頭に乗っているドラネコを見たことがあるらしい。さておいて。
　そんな感じでフリアノンに来るイレギュラーズたちもドラネコを見ると思わず二度見、三度見してしまう程度にはドラネコは愛らしい。
　そして大抵の場合、そのドラネコを巡る騒動に巻き込まれたりもする。
　しかし、しかしだ。
　あえてそんな騒動に巻き込まれたい人間も……存在、するのである。
　そして、竜種にも騒動に巻き込まれたがっている者は存在する。
　これはつまり……そういう話である。

●竜種より
　『蒼光竜』ドランキュラス。そう呼ばれる竜種は、フリアノンの近くに座っていた。
　香箱座りである。まるで猫のようだ……こんな巨大な猫は存在しないが。
　しかし、何故ドランキュラスがこんなところに来ているのか？
　竜種にして明星種『アリオス』であるドランキュラスは以前、共闘したことはあった。
　丁度近くに来ていた『【星空の友達】／不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)たちは、その姿を見て思う。一体どうしたのだろうか、と。
　そしてドランキュラスはヨゾラの姿を見ると「ん」と声をあげる。
「出て来たね、人間。ボクはドランキュラスだ」
「一体どうしたっていうの？」
　『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ（p3p000854）が問いかけると、ドランキュラスは「此処の人間がドラネコに詳しいんだろ？」と聞いてくる。
　振り返れば、そこには『相賀の弟子』ユーフォニー（p3p010323）の姿がある。なるほど、ドラネコマスターと名高いユーフォニーの名声は竜種にまで届いていたということなのだろうか？
「実はね、ドラネコの山と呼ばれる場所があるらしいんだ。ボク１人で行ってもいいんだけども……ドラネコに詳しい人間がいると聞いたから、連れて行くのも面白いかと思ってね」
　なるほど、ドランキュラスなりに此方をある程度認めている。つまりはそういう話なのだろう。
（人の強さを知った竜……か。どうするのかしらとは思ってたけど、こうなるのね）
　イーリンはそんなことを思いながらも、中々楽しい小旅行になりそうだと考えていた。
　

参加者 : 8 人

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参加者一覧（8人）

リプレイ

●ドラネコの山へ
　『ドラネコ保護委員会『委員長』』ココロ＝Bliss＝Solitude（p3p000323）は、思いっきり気合を入れていた。
「そう、この肩書にかけて、ドラネコちゃんを保護するのはこのわたしです。ドランキュラスさん、支援をおねがいします！」
「ボクに指示するなよ」
「はい、すみません！」
「変な人間。まあ、いいけど」
「真・ほたてぱんち！」
　『蒼光竜』ドランキュラスのレーザーブレスに合わせてココロが出てきたサンダーディアへと真・ほたてぱんちを放つが……すでにサンダーディアは総崩れである。
　そう、本来であれば人間の言うことなんか聞かないドランキュラスも今日は自分が誘いにきたということもあって文句を言いながらもある程度指示を聞いてくれている。
「流石だなあ……！」
　『【星空の友達】／不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン（p3p000916）も、思わずそう呟いてしまう程度にはドランキュラスは強い。
「それにしても……ドランキュラスさんと皆と一緒にドラネコの山に行けるのやったー！　ドラネコ達との幸せなひと時、楽しみー！　ドラネコは良いよ…とっても可愛いよふわふわだよ……！　…という訳でドラネコのヨツバさんも連れてきたよー！　ドラネコの山に混ざるドラネコ……可愛いが満載に違いないよね……！」
「ニャー」
「うん、その気持ちは分かる」
　ドランキュラスからもドラネコのヨツバからもそんな反応が返ってくるが、ココロもそんな２人に頷く。
「ひさしぶりにドラネコちゃんたちに会うのです。楽しみ。ですが、この場にいるのは我が敬愛するお師匠様、イーリン・ジョーンズ。実はあの方がどのようにもふもふするのか気になって来ました」
　そう、この場には色々あって参加することになった『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ（p3p000854）もいるのだ。
　そんなイーリンはなんだか先程から悩むような表情だが、ココロはそれを見てニッコリしている。実に良い師弟関係だ。さておいて。
「キャットタワーみたいなドラネコ山も気になるけど、ドランキュラスがちょっとこっちに歩み寄ってくれてるのも嬉しいね……ドラネコにちょうどいい場所みたいだけど大きさ的に入れるのかな。ドランキュラス」
「入れるよ。山だからね」
「そっかあ……」
　『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル（p3p000649）もドランキュラスとそんなことを言い合うが、まあ確かに山なのでドランキュラスも入れるというか乗れる。一般的なドラゴンと比べると小さいのも助かっているだろう。
「ドラネコね。なかなか興味深い可愛らしい生物だわね。調べ甲斐があるわね♪」
　『狐です』長月・イナリ（p3p008096）の今回の主目的としてはドラネコの生態調査だが、一応、軽食・飲み物なども用意している。ドラネコと仲良くなるのにも役立つだろう。
「イーリンさんはドラネコさんと戯れるの初めてなんですね。それじゃあ、今日はたくさんもふもふしないとですっ♪」
「ええ、そうね。もふもふ……もふもふ……？」
　『相賀の弟子』ユーフォニー（p3p010323）に言われてイーリンが、未知の言葉を言われたかのような顔をしている。ココロは嬉しそうだ。満面の笑みである。
　ちなみにユーフォニーだが、「ドランキュラスさん、ドラネコさんと食べるおやつを持って行きましょう。ドラネコさんは何でも食べますよ！　せっかくなのでドランキュラスさんの好物を持っていくのはどうでしょう？　大体のものは相賀さんがきっと分けてくれますし気の合うドラネコさんを探しましょう♪」という提案をドランキュラスにしていた。相賀にその辺を振る辺り、流石に弟子であると言えるだろう。
　ドラネコ１５匹も連れている、まさにドラネコマスターなユーフォニーは、まさに一人ドラネコ山とすら言えるだろう。竜種にまで伝わるドラネコマスターは伊達ではない。
「ドラネコ山……！　思わずうっとりしてしまいそうなくらい素敵な響きですね。どんなドラネコさんたちと出会えるでしょうか」
「きっと色んなドラネコさんがいますよ♪」
「ですよね……！」
　『救済の視座』リスェン・マチダ（p3p010493）もユーフォニーにそう頷いて。
「ドランキュラス様もドラネコさんたちがすきなのですか？　ドランキュラス様ももふもふな感じがしますけど……たぶん、もふぎゅってされるのは、いやそうです、よね……？　いやがられることは、しないのです」
「そうだね。君がドラネコなら話は違ったかもだけど」
「ニルはドラネコさんではないですね……」
　『おいしいで満たされて』ニル（p3p009185）もちょっとしょぼんとしてしまうが、そこはドランキュラスの知った事ではない。
「ドランキュラス様は何を食べるのがすきですか？　ニルはドランキュラス様の「おいしい」が知りたいです」
　そんな話をしながら辿り着いたのはドラネコの山。すでにドラネコの声が聞こえてくる、ドラネコパラダイスである……！

●ドラネコの山だ！
「夢の国のようですね！」
　リスェンは思わずそう叫ぶ。モフモフとしたドラネコがいっぱいのドラネコの山。何処を見てもドラネコでいっぱいだ。
　もふもふしたい埋もれたい。そんな気持ちを、ここでは隠す必要など一切ない。
　せっかくなので、ドラネコ山らしい楽しみ方をしたい。そう考えながらリスェンは近くにくぼみに目を向ける。
「ドラネコさんはこういう洞窟みたいなくぼみが好きですよね。狭いところが落ち着くのかな」
　なでなで、もふもふとしていけばドラネコも自然と近づいてくるし集まってくる。
（わたしもちょっとドラネコさんの気持ちになって、くぼみに入ってみましょうか）
　そうしてリスェンはくぼみにドラネコと一緒に収まってみる。
「……わたしはドラネコ。なまえはリスェン。なんでもたべる。せまいところだいすき。ねこじゃらしもだいすき。にゃー」
（仲間と思ってくれるでしょうか……）
「ニャー」
　返事をしてくれた。その辺りは流石にドラネコ、リスェンが仲良くしたがっていると気付いたようだ。
「お次はを日向ぼっこをしますよ。ドラネコさんがたくさん伸びてる開けたところ、そこにわたしもごろんとしてみます」
　すでに近くをドラネコが飛んでついてきているが、別のドラネコにリスェンは声をかける。
「お邪魔してもいいですかにゃ？」
「ニャー」
　いいよ、ということなのだろう。リスェンはその場に転がってみる。
「ちょうどいい具合にあったかいですにゃ。いい場所をよく知ってますにゃ。もふもふさせてくださいにゃ。もふもふ。なでなで。もふもふもふもふ。もふもふもふもふ……もふっ」
　リスェンの顔の上にもドラネコが座る。モフモフ天国だ。そんな中でユーフォニーもすでにドラネコの下へ突撃していた。
「わあっ、ドラネコさんがいっぱい……！　ドランキュラスさんどうですか！？　もふもふですよ！　かわい過ぎますよ……！？」
「そうだね。さて、君はどうするのかな？」
「そうですね……寝転がるのに良さげな場所を見つけて、みんなでうにゃーんと、ごろごろ日向ぼっこですね♪　ドランキュラスさんが寝転がるのに良さそうな場所も見つけます。こっちですよドランキュラスさん！」
「流石だね。見極めが一瞬で終わるんだ」
「はい♪　冬でもお日さまはあったかいですね……そしてこのもふもふ……ぽかぽかふわふわしあわせ……♪」
　ユーフォニーは用意したおやつも出して、日向ぼっこしながらみんなでもぐもぐタイムへと移行する。
「おやつは色々持ってきましたが、まずはワームの干し肉を。これにつられて子ドラネコさんがいなくなっちゃったことがあって…初めて行った依頼、懐かしいです」
　ワームの干し肉はドラネコも大好きだ。まあ、ドラネコが嫌いなモノを探す方が難しいかもしれないが。
「ドランキュラスさんも干し肉どうぞ！　気の合う子も探しましょう……！」
「ドランキュラス様も、ドラネコさんをもふもふしますか？」
「大丈夫だよ、ほら」
　ドランキュラスにはすでにドラネコが何匹か乗っかっている。大丈夫と判断されたのだろう。その辺の見極めは流石にドラネコといったところだ。
「わあ、さすがドラネコだね……
　アクセルはそう感心したような声をあげて……そんな光景をニルはフォトメモリアでしっかり目に焼き付けていく。
（覇竜に来られないともだちにも、このもふともふのもふもふな景色を、おすそ分けできたらなって思うのです）
　そしてヨゾラも、ドランキュラスとドラネコ達が仲良くなっている光景を見ると幸せな気持ちが沸き上がってくる。
「大きさは違えど、可愛い同士なので見ていてとても幸せ……！　可愛いと可愛いの相乗効果が……！」
　そこで、ヨゾラはドランキュラスへと問いかけてみる。
「ドランキュラスさんはどうかな、ドラネコと一緒にいるのは……幸せ？」
「やっぱりドラネコはいいね。その一言に尽きるよ」
「確かにね……！　僕もドラネコ達を撫でるよ愛でるよもふるよー！　ドラネコのお腹や毛並みに顔を埋めてすぅーってすると……幸せ……」
　そうして眠りそうになってしまうヨゾラだが、今寝てしまってはあまりにもったいない。
　ドラネコを猫おもちゃでじゃらして、猫オヤツもたっぷりとあげるのだ。
　そういうことをすれば、当然ドラネコは喜び勇んでやってくるわけで。
「ドラネコ沢山やったーーー、うわーーーーーぃ！！」
　そうしてドラネコに埋もれながら、ヨゾラは思うのだ。
（人と亜竜種と竜種の共存……そして猫……！　そしてローレットの報告書に載るんだ、映像付きで。つまり後からいくらでもこの幸せ猫光景を眺められる……わーい……！」
「ニャー」
　そしてニルは、持ってきたごはんを広げていた。
「おにぎり、サンドイッチ。覇竜リンゴをたくさんたくさん使ったアップルパイ。前にドラネコさんたちと遊んだときみたいに一緒に食べれたらうれしいのです」
「ニャー」
「ニャニャッ」
「わあ……！」
　そんなのをドラネコが見逃すはずもなく、ニルの周囲はすぐにドラネコで埋まっていく。
（やわらかくて、あたたかなドラネコさんたち）
　ニルの膝に乗るドラネコを抱きしめても大丈夫だと判断した上で、そっと抱きしめて……すぅ、と息を吸う。猫吸いである。
「猫を吸う？　というのがあると、ニルは聞いたので、チャレンジです」
　頬を寄せるとあたたかくてもふもふで気持ちがいい。グルグルと鳴る喉の音は、リラックスの証だ。
「……やっぱりドラネコさんたちはかわいいですね。もふにもふもふしているみなさまにも、ほっこりしたきもちです」
　そんなニルたちの姿をも、イナリは一眼レフカメラ（使い捨て）でパシャリと撮る。
　同時にドラネコ達の生態を調べる為に、行動パターンや周囲の排泄物を調査、毛や尿があれば採取瓶で採取を行っていく。
「なかなか可愛らしい生物の様ですね。狂暴性、ストレス環境下でも問題が無ければ都心部でのペット（愛玩動物）としての需要が出てきそうですね。あ、猫喫茶みたなものいいわね……もっとも下手に乱獲されてリョコウバトの様な状況になったら大惨事なので、ドラネコ達の生態や生息数、生息範囲の知見を高めておかないと駄目ですけど……あっ」
　持参したノートに色々と記載していくイナリだが、そのペンをドラネコがぺしっと叩くので文字が歪んでしまう。動いているので面白かったのだろう。
「うーん、私もドラネコ可愛いー（はぁーと）って思えればいいんだけど、その感情より知見の少ない生物種に対する好奇心、探求心が刺激されるのは私達の悪い癖だわねー……感情パラメーターや演算部を書き換えれば（頭の中を弄れば）そんな行動も取れるかしらねー」
「ニャー」
　気付けば置いたノートの上にドラネコが香箱座りしているが、そんなところはなんとも猫っぽい。
　そしてアクセルはハヤブサの眼に包含されてる暗視でドラネコと同じような視界を得つつ、洞窟の中にずりずり這っていってどこにドラネコがたまっているかとか抜け道を探してどこに通じてるかを把握しようとしていた。
　そういう意味ではイナリとちょっと行動が似ているが、アクセルの場合はドラネコたちにほっこりしながら非戦スキルの瞬間記憶で脳内マップを作成して、ドラネコにまみれるのにいいスポットを見つけようとするのが目的だった。
　そうすると、分かることがある。このドラネコの山は、とってもお昼寝に良い場所だと。だからアクセルは翼を広げて自分もそこでお昼寝の態勢に入っていく。
「ほーら天然の羽毛布団だよー」
「ニャー」
　集まってくるドラネコで、アクセルはしばたく動けなくなってしまうけども、幸せだ。
　一方、イーリンとココロはどうしたのか？
「ど、ドラネコって実はユーフォニーが連れてるのを見たきりで。実際実物をこう、もふもふしたりなんかしに行くっていうのは初めてで。作法とかが全然わからないのだけど！　うー、うー……！　こ、ココロ！　教えて！！」
　そんなイーリンに、ココロはアルカイックスマイルでちょっとふくよかな体型の大き目なドラネコちゃんを一匹選び、イーリンにに渡す。
「作法などはございません。ただただ、御心のままに」
「あ、ココロありがとう」
（そう……あなたが輝くところを見に来ただけです。イーリン師匠様がどのようにモフっているかは瞬間記憶で脳内に余さず記録し、後日みなさんとのお話のネタにします）
「笑顔が凄い邪悪に見えるわ！　ちょっと!?」
「気のせいです。ね？」
「ニャー」
「ドラネコもこう言ってます」
「……いや、いいけど。マジの竜が後ろにいるのって私のほうが逃げ出したくなるくらい怖いんだけど。っていうかその竜さえ興味を持つドラネコってなんなの？　報告書とか映像じゃなくて、みんなの感想が聞きたいの！　あ、実物を触ればわかるとかそういうのはナシよ。生の意見を聞きたいのその上で私が体験したいの！」
「ドラネコさんは……真実です」
　ユーフォニーの言葉に全員が頷くが、それにイーリンは気圧されてしまう。
「なんか……なんかすごいわね……！　ドランキュラス、貴方はどうなの？」
「その通りだと思うよ」
「そ、そうなの……なら……えい」
　もふっと顔を埋めてみれば、そうしてみてこそ分かる至福がイーリンを包む。
「は、はわ……」
　もふ……もふ……幸せのモフモフだ。お日様の暖かさもあり、とっても良い香りだ。
「わぁ、ア……小さな生き物ってね。傷つけたり壊してしまいそうで……でもね……なんか、ドラネコってすごいわね……逆に安心感がある……」
　そんなイーリンの姿をしっかりと記憶に収めると、ココロも思う存分ドラネコを楽しむべく動き出す。
「わたしもドラネコちゃんたちと過ごしましょう。もうすぐ冬になる。暖かな場でのびのびと遊ぶのはこれから難しくなりそうですし、おもいっきり楽しまないと。冬になればなったでモコモコになったこの子達と……いや、ドラネコは冬毛に生え変わるのでしたっけ？？？？」
「気持ちモフモフしてる気がしますけど」
「あ、そうなんですね」
　ユーフォニーに教えてもらって、ココロは頷く。ちなみに生え変わりは一応あるらしい。
　とにかく心はドラネコを膝に乗せたり、抱きしめたりしていく。幸せだ。
「ドラネコちゃんと遊んでいるときは戦いの厳しさを忘れられます。やっぱりね、こういう時間はちゃんと作っていきませんと。ココロの平穏のために。いっけー、猫吸いだああああああ！」
「ニャー」
「ココロ……後でお礼にたっぷりトレーニングしてあげるわね……」
　なんかイーリンが怖いことを言っている気もするけれど。
　ドラネコはこのように、とってもいいものなのである。
　今は無理だけど、いつかきっと平和の礎にもなる。知らんけども。

成否

成功

ＭＶＰ

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました！