海でも川でも、どっちの魚も食うんだよ俺達は。
澄恋はうちの台所番でよ、たまに此方……俺の部屋にも飯作りに来させてんだ。元気っちゃ元気だが……ちょっと元気すぎる類いだな、あれはよ。もうちょっと落ち着いてくれたら嫁の貰い手もいるんだろうが……あ、これ本人には内緒な。（人差し指を口に当て）

……まぁ、ちょっとな。
前に、依頼でこういう遺跡に行った事があってよ。
（ぽつぽつと話す）

お魚かあ……。海が近いのかな……？
大陸の……海が遠いとこだと、新鮮なお魚が食べられなかったり……
川魚って臭いから……お肉が多めになったりするね。
よくわかんないお肉……。
澄恋さんとは前にラサの宴会でご一緒したよ。
その時ウルズさんも一緒だった。
澄恋さん元気にしてるかなあ……。

……普通じゃない迷宮があったのかな……？

普通の……。（何かを思い出したのか、また目のハイライトが消える）

そ、それはそうと……こないだの依頼はまぁ、中々面白かったな。
迷宮探索はあんまりした事ねえんだが、『普通の』迷宮ってのはああいうのなんだな。

っつっても、あっちじゃあんまり肉を使った料理はしねえんだよ。主食は魚だしな。
……澄恋の奴が、何かよくわかんねえ肉を出してくる以外はな。（目のハイライトが消える）

おっ……豊穣っぽいメニューだね……。
んー、ワタシもそれ食べてみようかな……。ナゲットだけじゃ足りないだろうし。
店員さん彼と同じのをお願いしていい？

そうそう、ミルヴィさん達とのやつ……。
何かと定期的に顔は合わせてる気がするね……？
ホラ、騎兵隊とか。

そうだな、あの遺跡の探索以来か。
……よし、やっぱ今日も和食だな。すまねえ、俺も注文頼むわ。鶏雑炊と玄米茶、後から抹茶プリンも。

ん……ありがとう……。
あ、店員さんナゲットとドリンクバーで……。
先日の依頼ぶり……かな？

ん、フラーゴラか……珍しいな、こんな所で合うなんてよ。
勿論構わないぜ。可愛い妹分のお願いを聞けねえ程、俺は狭量じゃねえっての。

（遠慮すんなよ、と向かいの席を勧める）

おや……幻介さんだ……。ウキウキしてる……。
こんばんは……。
えっと……相席、いい？

さて、今日の夕飯は何にすっかね……いつも和食だし、たまにゃ洋食っつーのも悪くねえな。

（仕事終わり、ウキウキしながらメニューを開く27歳児がそこにいた）

んぁ、もうこんな時間だったのか。
きーつけて帰れよ〜……って、財布の気なんて効かせんでも良かったのだが。甘んじてご馳走になっておくか。

にしてもこの時間から用事……女にでも逢いに行くのかねぇ？
（幻介のこれからの用事について色々訝しんだ後、食べ終えて退店した）

まぁな……これが俺達の生命線みてぇなもんだしな。

まぁ、確かに……言われてみりゃあ、ありかもしれねえな。俺も今度やってみるか……。
（思い浮かべるのは、最近よく話題に上がる伝説のデカい雛鳥）

と、いけね。（壁にある時計を見る）
わりいな、ちょっとこれから用事があってよ。これでお暇させてもらうぜ。
ゆっくりしてってくれよ、またな。
（置かれているレシートを２つ持ち、会計を済ませて退店する）

別に、モテようと思ってそういうスタイル取ってる訳じゃねーっての。
希望ヶ浜学園でやってた運動会じゃあるめーし、脚の速さを上げるのも命懸けだってアンタも十分わかってんだろ。
（すまし顔をして焼き鳥を頬張りつつ）

和食店だとよくこういう食い方するぜ？
ほら、焼き鳥丼とかそういうのにも添えられてるのよく見るし。

若ぇつもりは無ぇが……そうか、オジサンね。（クツクツと堪える様に笑い）
ま、いいんじゃねえの。かけっこが速いと女子にはモテるぜ？（あくまで子供扱いするつもりらしい）

ははぁ……変わった食い方をするな？（そういうのもあるのか、と頷いてみせる）

ふんっ、それならアンタは俺からすればオジサンってとこか？
言っとくが歳で負けていても実力で引き下がるつもりはねーさ、脚の速さは特にな。

決まってんだろ、焼き鳥に乗せて食うんだよ。

（ガキらしく生意気な口を叩いてから、焼き鳥に大根おろしを乗せて食べている）

俺から見れば、お前も十分ガキんちょなんだがな。（と、意地が悪そうに笑い）

……大根おろし？
（どうすんだそれ？と不思議そうに眺める）

まぁ、やろうと思えば一人でもできるもんだからな……その辺は。
必要になりゃ領地なりどっかの書庫なりで勉強するさ。

小さい子供じゃあるめーし、んな顔浮かべたりしねーよ。
にしても普通かぁ――うーん、あー……大根おろし一皿頼む～！

（少しサイドメニューとにらめっこして、近くを通りかかった店員に注文）

ま、そういうのは無理強いするもんじゃねぇしな。やる気が無ぇ事をしても身に付かねえからよ。

酸っぱさに萎む顔が見れるかと思ったんだがな……残念。

美味いかと聞かれると、普通と言わざるを得ないな。
少なくとも不味くは無ぇ。

学校かぁ……。
うーん、確かに俺の歳で通う学校はあるとは聞いたことがあるが……俺はのんびり依頼生活をする方が性にあってるもんでね。

第一知らずに食ったところでってところだぞ。
嫌いでもなければ、むしろ好きな部類に入るからな。

焼き鳥は屋台で食うのが美味いと聞いたが、ここの焼き鳥は美味いのか……？
（小首を傾げて疑いつつも塩で一皿分注文）

教師やってんのか。俺は勉強とかあんま好きじゃねーな……。

梅干しくらいなら知ってるぜ？
別に嫌いってわけじゃねーんだが、これだけじゃ少し質素じゃねーか？

（もう少し肉っぽいのは無いのか、と首を傾げながら贅沢を言う）

いや、こう見えて希望ヶ浜学園の教師もやっててな。古典教えてんだよ。

オススメ……じゃあ、コイツはどうだ？

（調味料の瓶から、徐に一つ手に取り蓋を開ける）
（赤い果実の様なものが入っている……そう、梅干しである）

俺が顔と名前を覚えんのが苦手なだけなんだがなぁ……。
アンタも仕事帰りなのか。例の勇者選挙にでも参加してるのか？

（運ばれてきたポテトと唐揚げを適当に摘まみつつ、ンァ……と続けて）

なんかオススメの郷土料理でもあるか？
名前すらしらねーのが多くて、どれがどんなやつなのかわかんねーんだよ。
白飯に合いそうなやつだと嬉しいんだが……。

まぁ、そんな特徴的な名前でも無ぇからな。仕方無ぇよ。
仕事帰りには大体寄ってるぜ、早くて安くて美味いってのは最高だよな。

（等と話してる間にポテトと……梅昆布茶＆おはぎが運ばれてくる）

つーかお前、それだけしか食わねえのか？
もっと食え食え、まだ子供なんだからよ。

何回か依頼で同行してたよな、一瞬名前が出てこなくて焦ったぜ。
――っと俺にはこっちのポテトと唐揚げを、ここには良く来てるのか？

（同じ店員に声をかけてとりあえず無難なものを注文して）

そうそう、奇遇だな。

（何の気無しに向かいの席に座る、遠慮はしない）

すいません、いつものを。

（見知りの顔なのか、通りすがりの店員にそう告げる）

やっぱりここは無難な山盛りポテ――うん？
ああ……えーっと、確かーー咲々宮とかいったっけ……？

（声をかけられて顔を見て、数秒後に自信が無さそうな顔で）

（自動ドアから入ってくる常連客の浪人）

はー、今日もよく働いたぜ……と、ん？
おい、そこにいるのはアルヴァ殿じゃねえの？

（見知った顔に、手を上げて声を掛ける）

すっぽこ汁、じょじょ切り、へぼめし……なんだこれ。
郷土料理もあるとは聞いていたが、名前も知らない料理もあるとは少し甘く見ていたな。
(メニュー表を見ながら眉をひそめるいつの間に入店していた小さめの影)

あ、アイツ……自分の分の支払いまで俺に押し付けて……！！

（ギギギ、と歯軋りをする）
（仕方無いので、この日は支払ってやった）

やれやれ、気紛れっつーかなんつーか……。
（去っていく背を見送り、ハッとする）

今のあたしじゃまだ足手まといになる、帰りを待ってるっす。
先輩、がんばって。
(背中をぱんぱんと叩きながらファミレスを後にする)

……。……まぁ、来るなら別に止めやしねぇけど。
（どうせ止めても無駄だろうからもう何も言わない事にした）

次はラサっすか、了解っす。

わがままな奴だな……。（溜め息）

まぁ、好きにしろよ……俺は仕事でラサに行く、ちょいと面倒な仕事を受けちまったからな。（席を立ち、会計を手に取る）

それに　(デコピンされた辺りをさすさすしながら幻介の顔を見つめる)
あたしはこうして先輩に絡んでる方が好きだし楽しいっす。

今どき簡単な魔物退治みたいな依頼あるわけないじゃないっすか……そんなの周辺の自警団や個人の狩人が片付けちゃうっすよ。
ローレットに来る依頼なんて大体面倒臭い奴ばっかっすよ、あたしの手には負えないっす。
(困ったように手をひらひらさせ)
こう、変わった依頼があったら面白そうなんすけどね。

馬鹿野郎。（デコピン）

ったく、だったら単純な魔物退治とかでも行けよ……こん所で俺なんかに構ってる暇があったらよ？

あたしは自分に出来ることしかやらない主義なんすよ
難しい事はしたくないっす、やれる依頼があればいいんすけど。

おお！　(その手があったかという顔)

やめろ馬鹿！？
捕まったら保証人に俺の名前書いて、留置場に引き取りに来させるんだろうがよ！
つーか、そういうみみっちい事してんじゃねぇよ……ローレットで何かやれる事でも見繕ってきやがれってんだ。
（追い払う様に手を振る）

お、それいいっすね！
こんど恋心ライスって名前で売りに出してぼったくってみるっす。

知らねえよ……飯を炊く時の種火にでもすりゃいいんじゃねぇの。（呆れ顔を向ける）

バレたか、勢いで押し切るのは難しいっすねぇ……
あたしのこの燃えるような恋心どうしてくれるんすか？
(溜息つきながら)

はっ、それこそ答えは『ノー』だ。
お前の「それ」は、自分の都合だけしか見えてねぇ……俺の事はお構い無し、本当に俺を見てるかどうかも怪しいもんだ。

（鼻で笑い飛ばし、片手をひらひらさせながら告げる）

(流れるようにぽいぽいと爆弾発言を投下しながらちゅーちゅーとソーダをストロー越しに吸い上げる)

あたしの事もっと知りたいっすか？
生憎とあたしも自分の事はよくわかってないんすよねぇ……
先輩の事が無性に気になって仕方が無いのにも理由があるかもしれないっすねぇ、あたしの方が教えて欲しいくらいっすよ。

ちょっと一回付き合ってみないっすか？
あたしの記憶が戻ってくるかもしれないし一石二鳥っすよ！

酷くて結構。
むしろ俺みてぇなロクデナシに、ンな事を言うお前の正気を疑うな。

（気が知れない、と頭を振る）