花嫁にプロも何も無ぇと思うんだが……。
格好つけたつもりだろうけどよ、今散々っぱら俺のカードで飯食おうとしてる奴の台詞じゃねぇからな？

ったくよ……しょうがねえ奴だな。（溜め息をつく）

プロ花嫁たるもの、多くの家事を捌くなど造作もないことです。
幻介様に心配されるほど柔な女じゃないですから、何かあれば遠慮なく頼ってくださいな。
この澄恋、今は幻介様に仕えし身……仰っていただければなんでもこなしてみせますよ。

あっ、ぽてととすーぷも追加して良いですか？
沢山家政婦のお仕事したのでこれだけ食べてもかろりーぜろ！

くっ……。（ぐうの音も出ない、正にその通りだった）
けどお前、領地の方で家政婦もやってんだろうがよ……仕事量が多すぎだ、余程じゃねぇとこんな事頼まねえよ。

って、おい……待て待て待て！？
お前、俺の話を聞いてたかおいコラ澄恋ェ！！

ああ、確かに……今の時期草木は枯れたり雪の下で眠ってたりしますから、
食べられる草すらなくて朝ご飯に困ってたんですか〜？
そもそも困る前に相談してくれればご飯くらいすぐなんとかしたのに！

すみませーん、はんばーぐとすてーきとお寿司ください！！！

……まぁ、助かるわ。
実を言うと、澄恋の飯の味がホンの少し懐かしくなったっつーのもある様な無い様な。（明後日の方を向いて、何か小声で言ってる）

溜めといた野草ってなんだよ！
校舎裏の菜園の野菜は収穫がもうちょい先だから、今は無ぇよ！

ちっ、ちゃっかりしてやがる……おら、好きなもん食えよ。
ただし、あんまり高ぇもんは禁止な。何ならドリンクバーだけでもいいぞ。むしろ、そうしろ。（何かくそみたいな事を言い出す奴）

あなたカードとか扱えたんですねえ……

別にそんな深刻そうに言わなくても、わたしは幻介様の家政婦なのでご飯くらい準備しますって。
準備室にあるお昼ご飯とかもどうせ貯めておいた野草じゃないんですかあ？
幻介様が体調崩されたら家政婦であるわたしがお姉様に怒られそうなので、お弁当も持たせますね〜

あ、お姉様に報告されたくなかったらここでのご飯はそのカードで奢ってくださいな！

いや、ちげーんだよ。話を聞いてくれ。

ココは大丈夫だ、カードで払うから。
問題はあれだよ、あれ……学園の給料日は明日なんだよ。
昼飯は準備室にあるモンで適当に済ませるけど、少しでも浮かせてえからよ。朝飯だけなんとかしてくれよ。（ここまで早口）

つーか、姉上に言うんじゃねえよ！？
まーたお説教の文が届いちまうじゃねえかよ！

ｯｯｽｩ---………………

そんなことだと思いましたよ！！！！

まあ、今日のお金はなんとかしてあげますが
お姉様にはきっちり報告しますからね！

明日の朝飯、寮の俺の部屋にも持ってきてくれ。

（財布を取り出し、口を開けて逆さに振る）
（出てくるのは、埃とかゴミばかりである）

またってなんだよ、またって！？
最近は食ってねえわ！！

……あーっと、まぁ。その……言いづれえんだけどよ。

（重々しく口を開き）

な、なんですか〜
もしかしてまたその辺の草とか食べちゃったんですか？
ダメですよお腹壊しちゃうから！

……何かあったのですか？

あー、まぁ……大した用事じゃあねえんだけどよ。

（何か言いづらそうにしている）
（重要な用事がある様な、そんな雰囲気を醸す）

いたいた！
も〜なんですか急に呼び出して
せっかく明日の朝ごはんの仕込みしてたのにぃ

（聞き慣れた声に、広げていた新聞から顔を上げる）

お、来たか。
澄恋、こっちだこっち。

（手を挙げ、声を掛ける）

すみませーん、糸目の先客がいるはずなんですけど！

お…っと、ええ、また

…やれやれ、これは借りができてしまいましたねえ…

そいつはカンニング宣言か？
そういうのは、俺がいねえ時にしとけよなー。

と、んじゃあ先に帰るわ。
また何かありゃ、気にせず呼んでくれて構わねえからな。

（そう言い残し、置かれた領収書『二枚』を持っていった）
（多めに払いつり銭は連れに渡す様に言付け、帰っていった）

…………最悪占瞳で未来を…いえ、不正は無粋ですよね……

まぁ、補習とかになったらまた顔を合わせる事になるんだな……。（視線をさ迷わせ）

ええ、ありがとうございますね
思いがけないお誘いでしたが、いい時間でしたよ

（いつの間にか食べ進めていたサラダバーが空になっていた）

さて、んじゃあおれはそろそろ帰るとすっかね。
一緒に帰るなら近場まで送るぜ。　

けどま、そこまで解りゃ大分出来る様になってる筈だぜ。
気にすんなよ、先生だから……っつーのは当然だが、世話になった身として、これくらいはな。

ええ、お陰様で……まあ、一日そこらで全て理解するのは流石に難しいでしょうが…
これを応用すればもう少し先まで解けそうな予感が致します
ありがとうございますね、先生

いい感じじゃねえか、やっぱ覚えが早いな……。
これが若さって奴かねぇ。

（何か年寄りっぽい事を言い始めた）
（そうこうしてる間に、珈琲と梅こぶ茶が来ていた）

はー、こいつは思ったより楽に終わりそうだな……？

ああ、なるほど…そうやるのでしたか。なるほど…
ありがとうございます、こちらから順にやっていけば、いけそうですね…
（教えてもらった通りに計算すると、計算が合っていく）

ああ、そこら辺か……丁度応用が利きづらくなってきた辺りだな。
そこはココとココの式を括弧で囲んだ後、先にココで計算した後に左から順に計算してくと解りやすいんだ。
式が単調になるから、順番に計算すっと単数を増やしたり減らしたりするだけになるから楽だぞ。

（ここと、ここな？と耳に引っ掛けていた赤ペンで印をつける）

さすがにそのあたりは解りますよ、小学生で習う所でしたから…
因数分解とかから分からなくなってきた、という感じですね…

あとは、こことか、ここ……でしょうか…
（自分で買ったのか、中学生用のドリルを取り出して、分からない所を指差していく）

成る程、算術な。
俺も得意って訳じゃねえが……まぁ、並程度か。

それで、乗算や除算は分かるか？
わかんねえなら、そこからだが……。

（からかいの気配もなく、至って真面目な気配である）

………まあ一番は算数…数学ですかね。国語に関してはまあ、日頃から占いをしているお陰で読解力はそれなりに。英語もリスニングならなんとか…

いいぜ、御安い御用って奴だ。
あ、けど英語だけは勘弁な……あれだけは、どうしても覚えられなかったんだわ。

（祖国語……日本語だけで精一杯だった奴、とはいえ混沌肯定で不要ではあるのだが）

それで、苦手分野は何よ？
一応、算術から一通りはこなせるからわかんねえ奴を聞いてみ？

………まあ、色々事情がございまして、ね。
喋り方も生まれとは関係はありません故…

…そうですね、流石に学業に身をやつすと決めた以上、半端では行きますまい。
お手数をおかけしますが、お願いできますか？

あー……成る程な、そういう事情か。
そいつは仕方無えな……今更、小学校からやり直す訳にはいかねえしなぁ。

とはいえ、そういう喋り方だとよ……こう、いいとこ出のお嬢ちゃんかと思うじゃん？
いや、出自は知らねえしとやかく聞く気は無えんだけどよ？

少しくらいなら教えてはやれるが……正直に言うと、覚える気はあるか？

（やる気が無ければ、教えても意味は無い……勉学とはそういうものである）

…………秘密にしてくださいね。
ここだけの話、ワタクシは元世界では訳あって小学校中退……咲々宮先生風に言えば高校まで9年通ううちの5年くらいしか教育を受けていませんので……
……急に２次関数とか言われても判る訳ないじゃないですか……

（察する）

……補習だけは何とか避けろよな。
春休み返上になるぞ……。

あ、俺は梅こぶ茶。（チョイスが渋い）

あ、すみません、珈琲のお代わりお願いします(従業員を呼び止める)

いやはやファミリーレストランとはいえ侮れないですね、ここの珈琲は。いいコクがあります

……。

………

まぁな、寺子屋……学園の先生っつーのも、中々悪くねえもんだ。
元いた時代の知識も活かせるしな。

……知識といえば、先日は期末試験だったな。
答案はまだ返却されてねえが……手応えは？

そのようでしたねえ…(特に動じた様子もなくコーヒーを飲み)

まあ何はともあれ、混沌文化を楽しんでるようで何よりですかねえ。

（一瞬の停電、すぐに復旧したが周囲がざわめいている）

……電気系統のトラブルかね？
変な噂も最近多いし……何事かと思ったぜ。