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<仏魔殿領域・常世穢国>ヨモツヘグイ

 久遠なる森。
 行方不明者達が出ているという事態が起こっており。
 神使らが調査に出向いたのが少し前――そして。

「初めまして! 私は偲雪! 何代も何代も前に帝をしてたんだよ――よろしくね!」

 かの地の奥にいたのは――『かつての帝』を名乗る偲雪という人物であった。
 かき集めた情報によれば此処はそもそも、歴代の帝の『遺骨』が収められる『皇陵』と呼ばれる地であるらしい。墓荒らしなどの被害を恐れ、一部の者達以外には存在が秘匿されていたのだとか……
 その奥にいた『かつての帝』の偲雪。
 彼女は外より訪れた神使達と話し合いの場を設けたいという……
 しかし。

 彼女の滲ませる笑顔には、とてつもなき不穏さが感じられていた。

 いや、そもそも以前の問題として……何故、既に死亡した筈の人物が眼前にいるのか?
 彼女は本物か? 偽物か? どちらであろうと行方不明事件の主犯なのか?
 ――その場は一端退いた。
 数多の疑問を整理する必要もあり、不確かな大地に足を踏み入れるのを避けたのだ。偲雪もまたこちらを追おうとはしなければ――誰一人と欠け落ちる事無く帰還の途には着けるもの。
 そして。
「むぅ『偲雪』や『干戈』の名を持つ者がいるとは……
 確かにかつてそういった帝達はいたが、これは……」
 玄武(p3n000194)は一連の報告を耳にし、眉を顰めた。
 ――死者が蘇る事はあり得ない。それだけはこの世界の絶対たる法則だ。
 ならば『実は生きていた』か、もしくは『妖の類へと変じている』かのどちらかであろう――
「これは、更なる調査が必要であろうな。神使よ――頼めるか? 我も些か出来る限りで動いてはみるが……守護すべき領域以上には動けぬでな」
 故に。危険は承知な上で更なる依頼が提示された。
 ――偲雪の座す街へと踏み込んでほしいと。
 目標は、とにかく情報を集める事だ。聞いた所によれば、街には住民も普通に住んでいる様子だったという事……いや、その街の住民たちが『普通』かは知れぬ。見据えた様子によれば『心の底から笑顔を浮かべているかのよう』であったと聞くが……
 しかし。どこかにはいる筈なのだ。
 久遠なる森で行方不明になった者達が――街のどこかに。
 それらの調査はいずれにせよ続行せねばならぬ。身内が突如行方不明になり、その帰還を心待ちにしている民がいるのだから……
 故に。

「あ、来てくれたんだね! 嬉しいなぁ、待ってたよ!」

 再度。久遠なる森の奥へと――足を踏み入れるものだ。
 久遠なる森に道と言うべき道はない。しかしラダ・ジグリ(p3p000271)ジルーシャ・グレイ(p3p002246)鬼桜 雪之丞(p3p002312)猪市 きゐこ(p3p010262)達が中心となって作り上げた地図があらば最短距離で街へとは到達できるものだ。
 尤も、森の全てを解明出来た訳ではなく周辺の地理には未だ不明な所もあるのだが……ともあれ。
「あのね、あのねお話したいな! 今、外はどうなってるの? 瑞は元気?
 今ってどういう帝の人がいるの? 中務の皆は元気?
 ――あっ! 立ち話もなんだよね! 皆であっちでお菓子でも食べようか!」
 偲雪と接触自体は、街に辿り着けば簡単であった。
 なにせ向こうから歓迎してくれるのだ――高天京にも似た街にて、彼女は神使を待っていた。
 待っていた。そう、待っていたのだ。
 とってもとってもお話したかったから。
 私が知らないことを。貴方達が知らないことを。知ってほしい事を。

「いっぱいいっぱいお話しようね!
 ほら! お茶もお菓子もあるんだよ――食べる?」

 彼女が差し出した食べ物は――とても美味しそうに輝いて見えた。

 <仏魔殿領域・常世穢国>の依頼が出ている様です――

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