PandoraPartyProject

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<Sprechchor>

あらすじ

●『煮え炎の殺生石』が伝えたもの
 幻想に突如現れた物言わず動かぬ魔種――『煮え炎の殺生石』。
 幻想貴族の少女を大いに辱めた結果反転したきっかけを作ったのは、『原罪のシュプレヒコール』と呼ばれるひとりの旅人に感化され、歪み、魔種への崇敬の念を抱いたろくでなしの集まりでした。
 変化と変質を夢見る幻想貴族『エイリス・ヴェネツィーエ』を攫った彼らは苛烈な人体実験を敢行し、その結果としてエイリスは人間であることを手放し、憤怒の呼び声に応じる形で反転したのでした(この際、呼び声の発生源になった魔種についての動向は不明です)。
 そして、シュプレヒコールとはヨタカ・アストラルノヴァ(p3p000155)を苛み、今に至るまで心に暗い影を落とす『最悪の3日間』を与えた者の名前だったのです。
 混沌世界に蔓延る『反転現象』を病理のひとつと見做した彼は、やがては反転そのものに魅せられ、汎ゆる手段で人々を反転させようと企てます。
 『空繰パンドラ』を満たす筈のイレギュラーズが、『滅びのアーク』をばら撒く魔種を増やすために暗躍する。まるで収支の合わないその行為を止めるべく、ローレットは調査を開始しました。
 結果として――幻想、海洋、ラサ、そしてそれ以外の国にまで、彼を崇敬し、思想を歪めて広めようとする者達が広がっていることが明らかとなったのでした。

●国際調査網
 エイリスの事件によってシュプレヒコールを『思い出してしまった』ヨタカの身を案じた武器商人と、旅人が魔種を増やす手伝いをしていることを脅威とみなしたローレットの利害が一致した結果、小規模ではありますが幻想とその周辺国での調査を開始することとなりました。
 調査の手を広げたのは幻想に加え『傭兵』と『海洋』。魔種の素体に飛行種や獣種の肉体の接合が認められたため、その2カ国への介入が起きていると考えられたのです。
 調査の過程で、ローレット・イレギュラーズと因縁浅からぬ者達の登場、『シュプレヒコールの信望者』と呼ばれるシンパの暗躍、そして海洋-傭兵間を繋ぐ謎の航路と奴隷貿易の情報の発覚など、多くの情報が明らかになりました。どころか、『深緑』にまで魔の手が伸びている可能性すらも。

●そして――
 鵜来巣 冥夜さんの兄、『鵜来巣 朝時(うぐるす ちょうじ)』が傭兵に姿を表した際、彼が懐から取り出したのは『ヴィジャ盤の破片』でした。
「『これ』がなければ、彼を見つけられない」。
 この言葉が正しければ、各国に蔓延る魔種達もそのようなものを手にし、シュプレヒコールの所在を晦ます手伝いをしている可能性があります。
 ローレットがこれから行うべき行動は、『各地に散発的に現れた魔種や敵性旅人の撃破』ならびに『ヴィジャ盤の破片』の回収となります。
 また、シュプレヒコール単体で『反転者を次々増やす』ことは原則的に不可能であり、それに協力している黒幕を探し出すのも、『ヨタカさんや武器商人さん』主軸の行動ではなく『ローレットとして』の大目的のひとつです。

※注目!
・旅人の行動はパンドラを満たしますが、旅人1人が魔種を複数発生させるのに協力したら、『旅人:魔種=1:すごいたくさん』の図式になり、パンドラの増加がアークの増加に追いつかなくなります。
・旅人そのものは当然ながら『原罪の呼び声』を発生させる能力を持ちません。
 呼び声を発生させうる『魔種』ないしは『【膠窈】肉腫』(セバストス)などが間に入らないと、いかに精神的に、または肉体的に追い詰めても反転する可能性は非常に低く、ただ廃人を量産するだけになります。
・旅人は基本的に『反転』を起こしません。ただし狂気に落ちる可能性を秘めています。
・シュプレヒコールは反転はさせたい、だが魔種には興味がない、ましてパンドラとアークの両天秤をどうにか整えようとは微塵も考えておりません。
 そのため、作っては放置し、魔種崇拝者が現れればいい顔をし、肉腫や怪王種の存在に関しては非常に強い興味を示し研究していると考えられます。

関連人物紹介

原罪のシュプレヒコール ヨタカの関係者
 元精神科医の旅人。
 反転現象について研究を続けるうち、『現象そのもの』に魅入られ、ついには人々に反転を促すことでそれを絶えず観察したいという欲求を満たすようになりました。
 ヨタカさんを拉致し、反転寸前まで追い込みました。ですが『大召喚』の折に取り逃しています。
 現在の彼を見つけた場合、なんらかの強硬手段に出る可能性は高いでしょう。
担当GM:ふみの
杉田 玄黒 ヨタカの関係者
 詳細不明。
 旅人の医師であるらしいが……?
正義巛巛亜心(せいぎがわ・あこ) Tricky・Starsの関係者
 旅人。
 もとの世界ではTricky・Starsの『虚』と関わりがあり、彼に危害を加えた旨を仄めかしています。
 幻想貴族『イーノ男爵家』に対しなんらかの危害を加えた後失踪していますが、シュプレヒコールと関係があるとみていいでしょう。
 性格は極めて邪悪であるらしく、『悪(あこ)』と自称することから、強い悪への信奉を窺わせています。
担当GM:愁
『黒雪法師』鵜来巣 朝時(うぐるす ちょうじ) 鵜来巣 冥夜の関係者
 元・秘宝種の魔種。
 冥夜さんの兄(兄弟機)にあたり、世界平和のためには純種としての力に物足りなさを感じて反転したとされていました。
 ですが、直接冥夜さんと対峙した彼は「それだけではない」とシュプレヒコールとの関連を仄めかしています。
担当GM:奇古譚
『毒の乙女』レイラ アーマデル・アル・アマルの関係者
 元精霊種の魔種。
 奴隷密輸航路を探っていたアーマデルさん、弾正さんの前に姿を表しました。
 密輸業者とは関係ない様子でしたが、非常に強力な毒性と、アーマデルさんへの強い関心を匂わせています。
 接触は危険なものと思われます。
担当GM:布川
異形の母 ヨタカの関係者
 ???
『彼岸の音』秋永 長頼 冬越 弾正の関係者
 冬越 弾正さんの双子の弟です。噂話では深緑に現れたといいますが、正確な動向はわかっていません。
 弾正さんが最後に見た時点で反転はしていなかったといいますが、現在どうなっているかは全くの不明。
 ですが、ラサで噂になるくらいですので、大きい行動に出ている可能性が高いです。
担当GM:透明空気

その他の登場人物

エイリス・ヴェネツィーエ=魔種『煮え炎の殺生石』
エイリス・ヴェネツィーエ=魔種『煮え炎の殺生石』(関係シナリオ;『蒼く燃える程熱く、燃え尽きぬほど濃密に』)
 幻想貴族の一人娘。
 『私ではない誰か、人間種ではない新しい私になりたい』という強い切望をシュプレヒコールの望みを曲解する悪漢達につけこまれ、過酷な肉体改造の末に反転。
 攻撃してこない相手を傷つけず、しかし意思をもって攻撃したものには己の記憶を投射する、非常に珍しいタイプの魔種となりました。
 武器商人さんが記憶をほぼ受け止めた為、半ばその精神に溶け込んだ格好となっています。
イーノ・ミステ男爵
 イーノ男爵家の頭首。『南方戦線異常ありき』にて女性たちを積んだ馬車を『補給物資』として過剰戦力にて運搬させる、怪王種の人工的発生を研究するなど、その多くの行動に人間離れした悪意を滲ませる、幻想貴族のスタンダードに照らしても非常に悪辣な男でした。
 ローレットの介入を察知した正義巛巛亜心の手による(と思われる)事故により、一家全滅。家系の断絶を招いています。

『蒐集魔の殺人』
 幻想のスラム街では、肉体の一部を奪い、惨殺する連続殺人事件が発生している。
 スラムの人体売買者達の懐を潤しているが、同時に明日死ぬともしれぬ状況に戦々恐々としているという。
『イーノ家の失敗と没落』
 幻想貴族イーノ・ミステ男爵家は、何者かに唆され怪王種の人工発生を調べようとしていた。
 なにかのきっかけにより邸宅は炎上し、その場には複製肉腫が複数存在していたため、肉腫がらみの事件である可能性が高い。
『正義巛巛亜心』
 Tricky・Starsと因縁浅からぬ人物である模様。
 イーノ邸に現れ、肉腫に襲われなかったことからシュプレヒコールに通じる者と推察される。
『元・複製肉腫の貴族達』
 幻想貴族ならびに富裕層達の間には、複製肉腫であったが人に戻った経緯を持つ者が隠れ潜んでいるという。
 人に戻ったこと自体は恥ずべきことではないのだろうが、その経緯などに後ろめたいことがあるのだろうか?

傭兵

『鵜来巣 朝時』
 鵜来巣 冥夜の前に現れたその男は、彼の兄であるという。
 正義を求め、魔種へと堕ちた彼の精神構造が歪むような出来事が一体どこで起きたのか……?
『夢で蠢くもの』
 ヨタカの夢にたびたび現れる異形の何某か。
 それは傭兵内でも散発的に噂にあがっており、ときにそれを訴えた者が死んでいるという報告がある。
 事案としては放置しがたい規模だ。
『奴隷潮流(傭兵)』
 海洋と傭兵間において、奴隷の流れが観測されている。
 『まっとうな』奴隷商曰く、『生活に困っていないような人物が奴隷に堕しているように見える』という。
『ヴィジャ・ボード』
 鵜来巣 朝時はヴィジャ盤の破片を手にしていた。
 彼はそれがないとシュプレヒコールを探し出すことは難しいと嘯いていたが、詳細は不明。
海洋
『彼の研究日誌(1)』
 ドクトル・ミステと接触した幻は、彼が後生大事に飾っていた手記を持ち帰っている。
 書き手の名前は不明であるが、肉腫や肉体に対する異常な外科手術の記録が記載されていたようだ。
『杉田 玄黒』
 シュプレヒコールと関わりの深いとされる外科医。
 シュプレヒコール自身に外科知識がないのであれば、肉体的損壊などを伴う反転実験に彼が深く関わっている可能性は高いだろう。
『奴隷潮流(海洋)』
 傭兵へと流れている奴隷は、本来通り得ない航路を用いているらしい。
 それは群島国家である海洋特有の、『探し難い孤島』が絡むようだ。
『海洋貴族の影』
 海洋貴族の中では、4人目以降の嫡子や婚外子が『存在するが公表されず』『その痕跡も残っていない』のだとしきりに噂されている。
 また、それらが奴隷に堕した可能性も示唆されている。
『謎の魔種(女)』
 非公認奴隷商の島において姿を見せた、褐色肌の女性。
 強力な毒性を身に宿している可能性が高く、危険度がとりたてて高い。
深緑
『秋永 長頼』
 傭兵での調査において、深緑にて暗躍する人物の存在が報告された。
 外見と名前のみ判明しているが、接触したイレギュラーズがおらず詳細不明である。

TOPLOG

これまでのSprechchor関連シナリオ

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