PandoraPartyProject

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忌まわしき夜の夢



月の子らは夜に遊ぶ――

『忌まわしき夜の夢』

 麗しき姫君よ、どうか君の目的を答えてご覧?
 甘く、歪な一人の娘。

 毀れ落ちた血潮が何時か『彼女』を蝕むまで――

『月の娘』

 交わる物語
特設ページ:Madness and Chaos Lillistine
 エルス・ティーネの義妹『リリスティーネ・ヴィンシュタイン』の物語。

 それは、ラサを『国』にする為に
 それは、ラサの『王』にする為に
 それは――

 一人の娘が、『一人の娘』の為に作った武装集団。
 秘密裏に動いていた彼等は、ある組織と合流することになった。
アカデミア
 ラサの商家の娘がある日、拐かされた。その日から人生が狂ってしまった子供達と、その子供達に学問を説く錬金術師。
 錬金術師――『博士』はリュシアンに、ブルーベルに、そして、タータリクスに錬金術を教えました。
 魔種を生み出し、全てが狂っていった彼はある娘を見付けたのです。

 ――そう、麗しき『紅蓮の姫君
 狂気に駆られた女は利用するに適している。
 共に、王国を作ろうではないか――!

登場人物紹介

 リリスティーネ・ヴィンシュタイン
 エルス・ティーネ(p3p007325)と同じ夜の世界の出身。エルスの義妹にあたる。
 かつてリリスティーネの父はエルスを除く始祖種を皆殺しとして王位を簒奪。純血種の支持をバックボーンとして君臨した。
 だが純血種は貴種といえど真の王たる始祖種には能わない。故に王位の正当性を担保するためエルスを養子とした。こうしてLillistineとErstineの二人は義姉妹となったのだ。

 それは、ラサを『国』にする為に
 それは、ラサの『王』にする為に
 それは――

 女は不敵に笑う。全ては『彼女』から全てを奪い去るため。

 ――あなた、リリの臣下になりなさい。
 そうすれば王の騎士としての名誉が与えられます

 『剣の寵姫』エルナト
 Lillistineと同じ世界から現れた旅人。
 Lillistineの侍女であり奴隷であり、ペット。舞いの様な美しい戦いぶりから『剣の寵姫』と呼ばれている。
 元来温和しい性格であり、Lillistineからは時に邪険に扱われても乱暴されても、静かに付き従っていた。
 そしてLillistineの居るこの世界に召喚されたことを運命だと心から喜んでいた。
 ――ただそれだけの筈だった。
 彼女の運命を変えてしまったのは、リュシアンと呼ばれる色欲の魔種の呼び声である。
 旅人である彼女は反転こそしなかったが、狂気に染まってしまった。
 追従は盲信と妄執に変わり、善悪の観念は破壊されてしまっている。

 やがてこの身朽ち果てたとて、リリさまがこの世界に千年の都を築かれますように。
 ――リリさま。リリさま。リリさま。嗚呼、リリさま

『博士』プスケ・ピオニー・ブリューゲル
 本名は『プスケ・ピオニー・ブリューゲル』。通称としてピオニー、博士と呼ばれることが多い。
 魔種タータリクス、魔種ブルーベル、魔種リュシアンと三人の魔種を生み出した『アカデミア』の主であり、ホルスの子供たちを作り出した錬金術師。旅人。
 彼の目的は『人体錬成』『死者蘇生』などの錬金術師的なものですが混沌世界でのテーマは『魔種とは』『再反転』です。その為ならば多くの犠牲を孕んでも良いと考えている。
 ジナイーダをキマイラへと変貌させた他、様々な魔種を産み出し、何者とでも手を組み手段を選ぶ事は考えない。
 正に狂ってしまった男は、ファルベライズ遺跡群で『ファルベリヒト』の肉体に一度は同化し、分離。
 その後はラサの何処かに身を潜めているようだが――

 人というのは難解だ。解体(バラ)しても、圧死(ツブ)しても、真理は見えてこない。
 だからこそ魅力的なのだ。さあ、実験を始めよう。全ては至るべき扉のために――!

『宵の狼』ベルトゥルフ
 傭兵集団『宵の狼』の団長。ルカ・ガンビーノ(p3p007268)の幼馴染みであったが、今は袂を分かっている。
 ……傭兵団を結成したは良いが団員の手酷い裏切りを受け、目前に迫った死を受け入れられず反転した経歴を持っている。
『宵の狼』の目的は「赤犬の群れを越え、ラサで一番になる事」だった。
 最早その目的だけが男を支配している。巫山戯た『赤犬』を殺すためならばベルトゥルフは迷うことはない。

――いいぜ、リリス。俺達の深紅の女王。進む道を真っ赤に染め上げ、あの砂の都をこの手に落としてやろうじゃないか。
『宵の狼』ガルトフリート
 ラダ・ジグリ(p3p000271)の故郷であるラサ西部、比較的深緑に近い地域『ヴァズ』に祀られていた精霊『ギバムント』の守護者にして守人。
 代々、ギバムントを祀っていたノヴァ区の遺跡を管理し、疫病の元とされていた精霊を祀り、そして封じ続けて居た存在である。
 ギバムントが齎す疫病は深緑で幻想種達が罹患する『石花病』にも良く似た奇病であった。肉体を鋼のように硬くさせ、死の間際に肉体そのものを崩れさせるというものだ。
 奇病を齎したのは精霊であるとされ大精霊ギバムントを祀り続けて居た――がある日、遺跡は荒れた。
 誰ぞにか荒らされ、ギバムントの祭壇は破壊。その地に大精霊は存在せず、守人の姿さえ喪われていたのだ。

 ――我は『ギバムント』そのもの。我を封じし者達に呪いを授けん。
『宵の狼』ルルフ・マルス
 恋屍・愛無(p3p007296)が嘗て所属していた傭兵団『幻戯』に嘗て所属していた経歴を持つ『裏切者』
 団長であったルウの在り方を酷く厭い、彼女から『幻戯』を奪い去り殺害するためにと魔物との接敵を手引きした。
 壊滅した『幻戯』の中では誰が手引きしたのかは定かではないが、本来ならば遭遇するはずのない(居るはずのない)錬金モンスターとの接敵は誰ぞかが仕込んだことであると噂される。

 傭兵団『凶』のハウザー・ヤークよりも尚、己こそが獣種で最強であると信じて疑わない傲慢さと強欲さを合わせて持っている。
『幻戯』に所属する前にハウザーとやりあいこっぴどくやられた事があるため、彼を恨んでいた。

 全てを殺し尽くしてやるよ。テメェらは皆殺しだ。そしたらオレが最強だろう――?
『宵の狼』康・有存
 覇竜領域フリアノン出身の青年。代々、フリアノンでは介護や医療を担当している康家の三男坊。
 イレギュラーズがフリアノンに訪れてからと言うものの、三男坊である事もあり、自分がなんともちっぽけな存在であるように感じ取られてから堂々とラサへと出奔。
 康家の家族達はどうせ直ぐに心が折れて帰ってくるだろうと追掛けることはなかった。
 家族がそう感じる程に、彼は甘やかされて育った青年だった。薬剤の知識にも余りに乏しく、看護医療に関しても手際が悪い。
 所謂、一族内では落ちこぼれ扱いされていたのである。
 彼がラサへと飛び出した理由はイレギュラーズの一人であったエルス・ティーネ(p3p007325)に一目惚れしたことが理由である。
 エルスに一目惚れた事で彼は「どうせ三男だし家にとっても何の役に立たない俺様」から「彼女のために役に立てる素晴らしい俺様」になろうと決意したのだ。
 ――だからこそ、彼の心は脆いのだ。彼女が、此方を向かないと分かって仕舞ったその時は。

 俺様はお前が好きだよ、エルス。お前に似合う男になってみせる、だからさあ――

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