王都メフ・メフィート、貧民街。そう口にするのは易いが、実際は鼻を摘まむような臭いであったり、正義を志す少年少女の純粋な心には少しばかり、目の毒な場所だ。
　だが、何の因果か、貴方はふらりと立ち寄る羽目になる。
　薄暗い道を潜り抜けた先には、開けた場所だ。何故か良い匂いがする。男（ロアン）が一人、木箱の上のまな板で具材を刻んでは大鍋に放り込んでいた。どうやら匂いの元は、あの大鍋らしい。
「……飯を掻っ攫いに来た悪党、には見えねえな。
　ま、いい。暇なら出来上がった鍋を取り分けてやってくれ。
　腹ァ空かしてるなら食ってもいいが、アイツらの分まで食うなよ？」
　大鍋は複数あり、作り手に対して食事をアテにしている、一帯の育ち盛りの子供が多過ぎるようだ。貴方は手伝ってもいいし、小汚い皿と匙を持って鍋を頂いてもいい。素通りという選択肢も、勿論存在する。

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『ローレット・オリエンテーション』用に立てられたスレッドです。
シチュエーションに沿ったレスをお願いします。
※料理はメシマズにならないようにロアンが調整します。
※子供達や集まる一般人、そして鍋に危害を加えないでください。

（肉、茸、野菜。素人目でも質の良くない食材である事は判るだろうが、しっかりと味付けはされているのか、鍋はそれなりの味をしている。集まる子供達は親の分も、と皿を余分に差し出したりしていたりもする。勿論、子供らしく喧嘩をする姿も在り、その他は貴方の想像で増えたりもするだろう）
喧嘩しねえで食えよ、たんと作ってるからな？

あら、美味しそうですね少し頂いていきましょう（持ち寄った食器に掬い取って食べる）
ロアンさんは料理がお上手なんですね
さて子供たちもお腹をすかせているようなので私はこれにて
またお会いしましょうまたお会いする時にでも、ロアンさん

（炊き出しの様子を見て）
割れ鍋、閉じ鍋、漏れ鍋、オレオレ……。お鍋がいっぱイ。
切ッたり、注いだリ、配ったり。一人で全部は忙しそうデス。

ちょっとダケ、お手伝いシて行きマしょウ。
ワタシに特別ナお料理スキルは無イけれど、お鍋を運ぶくらいはデキマス。
（よく煮えた鍋を火から外して取り分けやすい場所に置き、まだ煮えていない食材が入った次の鍋を火にかける）

ああ、お粗末さん。（去る姿には手を軽く振って）

お、ありがとよ。子供に運ばせるには、ちょいとばかり危ないからな。
猫の手も借りたいとはよく言ったもんだ。ははは。
（通りすがったオールドワンの姿。旅人の増加で物珍しさは霞むが、それでも機械の身体は子供の、少年の心には響くものがあるらしい。少年たちは好奇心で見詰めたり、邪魔にならない程度に後を付いていったりしていた）

(炊き立てのご飯が入った桶をえっちらおっちらと持ってきながら)
炊き出しに人手がいると聞いて手伝いに来たぞ。
スープだけでは腹にたまらんじゃろうからおにぎりでも作るとするかのう。
ほいほいほいっと。(三角おにぎりがお皿に山積み)
もう少し時間があったら中に具材を入れるんじゃがのう……
順番に並んで持っていくんじゃよー。

ん……良い匂いだね、これは。
(場所柄特によく目立つ上質な織りの服を着た黒山羊が、炊き出しの場所にふらりと立ち寄る)

ふむ。
あいにくと腹は空いていないし、空いていたからといって物乞いをする趣味もないが……おや。
(やや遠巻きに子供達を見ていたものの。
まだ食事の行き渡らない子供や、年長の子供に気後れする小さな子供を目に留めると)
失礼！
こちらにも何か貰えないかね！

ぐつぐつ、ぐらぐら、あつあつ、あらあら。
困ッたお鍋には、ネコの手よりモ機械の手。熱イの、重いノ、ヘッチャラでス。

（鍋を運び終え、自分のことを見ている子供たちに気付く）
子供。子供。子供がいっぱイで、子供ども？
オールドワンが珍しイのでしょうカ？今ナら特別、オンリーワン？
鉄のボディに中身がたっぷリ。お鍋にちョっぴり親近感。
せっカくですかラ、ワタシも一緒にお鍋をイタダキマス。（自分の分の皿を取る）

あいむはんぐりー…ｚｚｚ（順番待ちしてる子供たちと戦いごっこをしながらご飯を待ってる）

炊き出しですね、給仕くらいならお手伝いできますよ！
（子ども達にお鍋をよそってあげながら）
いっぱいあるから慌てなくても大丈夫ですよー
なんだか給食当番を思い出しますねぇ…♪（楽しそう）

（腹を空かせた子供に握り飯を食うなら、よく煮込んだ柔らかい具材の鍋で胃を慣らしてから食べろと言う。握り飯を作る潮の姿を物珍しげに見詰めて）
栄養重視だったからなぁ、それでも腹が膨れる満足感はあるのが汁物ってな。
……ああ、握った米、だったか。差し入れ感謝するぜ、御老公。

　あー、はいはい、チビどもも遠慮するなってえのにな。
　おら、道開けろ開けろ。こっちは年下優先だ。
（まるで猫の餌やりみてえだなと一人笑い、煮終えた大鍋を抱えて空いた一帯に移した。多少なり裕福な格好をしている獣種のようなイシュトカの姿を、獣種の大人と見間違った同種の子供が何処か羨望の眼差しを向けている。単に歩いていただけなら疎まれていたかもしれないが、その心遣いは素直に受け止める子供達）

（灰汁も確りと抜かれた、素朴ながらもごちそうと言うには十分な品）
　珍しい事は珍しいんじゃあねえかねえ。北側との一件もあるし、な。
　ま、遠慮なく食ってけ食ってけ。
（ゼシュテル鉄帝国の侵攻の件だ。かの国は殆どが鉄騎種であり、王都在住であればその姿だけでも警戒を抱かれかねない。堂々と歩く姿は見かけないだろう）

（何時の間にか紛れ込んでいるシオンを見掛ければ相変わらずだなと苦笑し）
　お、ありがとうよ。……割と雑に声を掛けたが、結構集まってくれるもんだな。
（積希の給仕対象にはシオンも紛れ込んでいるだろう。妙に馴染んでるなあ、と、その一帯を見ながら作業を続け）

手間をかけさせたね。
ありがとう。
(ロアンに礼を言う。
表情の読めない顔ではあるが、穏やかな口調)

……さあ！
せめて座って食べたまえ、諸君。
それから、食卓の主人(ホスト)には感謝を。
……シェフも兼ねているのかな？
なら二倍の感謝をしなければいけないよ。
(周りの子供達に座る場所を作ったり、てきぱきと子供達の世話を焼く)

そうデす。大鮫ガ作り出した白キ頂の天辺にハ……。さラには、黒キ……
……あァ、順番が来たよウですネ。
（食事を待つ列に並ぶ間、子供相手に戯れ言遊びに興じていたらしい）

（ロアンの言葉を聞いて）
北の一件。イレギュラーズなワタシには別件。
しかシ、オールドワンの身であル以上。おっカなビッくり、奇機怪械。好奇の目は避けられまセンかネ。

人種の坩堝ナ幻想国家。色ンな具材ガ混ざり合いナガラも主張し合ウ。まルでお鍋のヨうですね。
煮付け。味付け。盛り付け。駆け付け。
美味シいゴチソウに仕上がルのか。混沌、どろどろ、メシマズなのカ。蓋を開ケなきゃ分からナイ。
蓋を開けたラ、味わっテ。モノ足りナけレば、飛び込んデみるノも一興でス。
（スープを一口すすって満足げな様子。鍋は彼の口にも合う味付けだったようだ）

　気分でやってるもんだ、明日もあると思うなよチビっ子ども。
（イシュトカには、はいよ、と緩く手を振って礼に返す。）
（食前には「山羊のおじさんありがとう」と口にする子供、何かに祈りを奉げる子供、飢えた動物のように挨拶も無く掻き込む子供、多様な姿を見せていた）

　……お、童話か何か？
　そういう話は貴重だからな、後でまた聞かせてやってくれ。
（外の世界を知らない子供ならば、言葉遊びによって夢が花開く様に、爛々と目を輝かせていた事だろう）

（イレギュラーズだからこそ、とでも言えるか、下手すりゃ戦場に駆り出されかねない、迷惑な話だと肩を竦めるが言葉にはせず）
　ま、此処のチビどもは単純に好奇心だろうけれどな。
　……ああ違いねえ、が、旅人も来たらそりゃあもう闇鍋よな。
　味も癖も各々が全く別モンだ、混沌鍋とでも言っとくか？　ははは。
（満足そうにしている姿を見れば口端を緩める）

闇鍋、ヤミ鍋、YAMI鍋、yummy鍋。混沌、とんとン、トこトン、こんこン。
ワタシは、闇鍋デも混沌鍋でモ、美味しけレば嬉シイですヨ。

そウ。暗闇デも混沌でモ、お鍋に入ッてシまえば、鍋。
だケド、割れ鍋底抜ケ、溢れ出シたら台無しデス。
お鍋は大きくテ、頑丈なノが一番ですネ。

（きれいになった皿を返して）
さテと。お鍋もイただいタので、そろソろ失礼しまス。ゴチソウサマでございマした。
今度は大きナお鍋ノお話、聞かセてあげましョう。

私もお手伝いするんだよ～。
（しばらく炊き出しの様子を観察して）
お鍋の具が足りなくなってるみたい？　お野菜切るね～。
おいもさん～はざっくりと～、キノコさん～はほぐすだけ～♪
（間の抜けた歌を歌いながら皮むき、口調や振る舞いはのんびりだが意外と手早い。）
こっちはまだ美味しくないから、美味しくなったのを食べてね～（近づいてきた子ども達に）

(賑やかな様子の子供たちを見守りつつ、概ね周りの子供達が食事にとりかかることができたあたりで自分は席を立つ)
さて、あまりここに長居しても釣られて腹が空いてしまいそうだ。
このあたりでお暇するとしよう。
(御機嫌よう、と一礼し、その場を立ち去る)

　ＹＡＭＩ鍋ねぇ……何か身近な感じはするが。おっと、またな。

　アンタもありがとうな、結構来てくれるもんだ。
（ピュイの緩い歌に合わせ、何人かの少女が首を揺らしていた。既に食事を終えた子供は包丁捌きにも関心を示していたようで、食い入るように見つめている。）

　おう、またな。今度何か御馳走するぜ。
（手をゆるりと振って軽く見送り）

ハハハハ！僕さ！公麿さ！
美しきこの僕を見ながらの食事は最高だとマイハートが囁いているぞぅ！
というワケで！そういうワケで！さぁ僕にも食事を分けてくれたまえハリーさぁハリー！
僕のお腹がぺったんぺったんしない内にはやぁあああく！！

炊き出しかー、ウチでもたまにやってたなー。
うん、偶の善行は積んでおくべしって神父さまも言ってたし。
なんかやってこー。
洗い物辺り手伝った方が良さげかな？　（人が足りていなさそうなところを探して手伝いに入る

ぺったんぺったんて何だ……。ほらよ。
（整った姿に見えるが、貴族には見えない。少なくとも行動と言動が賑やかな姿は子供たちの見世物にはなっているだろう。具を多目に盛ったスープをスプーンと共に公麿へ差し出した）

んぁ、アンタ神官さんかい。
無宗教だが、実際に手伝ってくれるなら言う事は無ェや。
子供らと一緒にやってくれるか？　木製だから割ったりはしねえ筈だ。
（洗い始めたなら食べ終えた子供たちも手伝う事だろう）

炊き出しか、俺もちょっと手伝ってもいいか？
イモの皮むきや魚をさばくことくらいならできるぜ。腹を空かすのは辛いしな。
……俺も後で一杯ごちそうになっても良いか？
（海象はどうやら炊き出しの鍋の具の下拵えを手伝いたいようだ）

(匂いに惹かれた女は、貧相街に似つかわしい格好をしていた。)
愚生は腹を空かせた。
食い物があるのだろう？
さあ寄越せ、寄越すのである。
(傲慢な口調で、真面目にも銀皿を手に取る。)

おう、猫の手も借りてェ。頼むぜ。
ハハッ、幾らでも食っていきな。そういう場所だからな。
（質は悪いが、よく研がれたナイフをエリックに差し出す。食材は大きさが疎らであり、少なくとも形を揃えるような良店のものではないものの、新鮮なものだった）

（誰かの姉弟か姉妹か、その程度の認識を向けていた。が、変わり口調を耳にすれば、訝しげにショゴスを見据える……少なくとも、単に空腹の様だ。立派な食器を見れば何とも歪な組み合わせだと、具が多目のスープを盛ってやる）
ほらよ。たんと食ったら、ちぃっと手伝ってな。

くんくん……ごはんのにおいがするっ！
うーんと……ここで待ってたらいいのかな☆(子どもたちに紛れてお鍋にありつけるのを待つ)

はいよ。食べ終えたら、ちゃんと洗い場に器を置いてな。お代わりは自由だ。
（見慣れない姿ではあるが、何ら気に留めず、具を盛った皿をクルリに差し出した）

…炊き出しか。（ロアンに声をかけ）ねぇ、あんたがやってるのかい？手伝うよ。

（ぱんぱんっと手を叩き）腹が減って死にそうな奴はこっち来な！
…おい、そこのガキ共喧嘩するんじゃないよ！
（親指でロアンを指し）そこの兄さんが作ってくれてっからそうそう無くなりゃしないよ。
大人しく待ってな、喧嘩なんかしたら無駄に腹が減るだろう？
仕方ないねェ全く（そう言いつつ慈愛の眼差しを向けている）

（ひょこりと覗き、小さく鳴ったお腹を押えつつ）
……後でちゃんとお皿洗いとかするで、うちも少しもらえるかしら…
（とぼとぼと近づいていき）

　あん？　ああ、そりゃ助かるが……ま、いいか。
　そうやってチビ連中の相手してくれるだけでも、助かるわ。
（ぶっきらぼうなアメリアの口振りを耳にし振り向けば、何とも場にそぐわない容姿が在った。さぞかし綺麗な華に映る事だろう、口を閉ざせば、だが。あの性格ならこの一帯でも平気だろう、と鍋を作り続ける。……大分と客も減り、そろそろ切り上げ時かと傾く日の影響を早々に受ける、建造物の影に囲まれた広場を見遣った）

　ああ、そろそろ畳むところだ、後片付けも近い。
　少しと言わずに食えるだけ食っていきな。余らせるのも勿体無ェ。
（えらくしょげた素振りを見せる姿に苦笑を向け、深めの皿を手に取り盛ってやる。匙を添えて渡し）
　

　ふむ……こちらの世界における集合住宅、でございましょうか。なかなか趣き深い佇まいでございます。これが「ワビサビ」略してワサビというものでございましょうか？
（にぎやかな様子を眺めている）

（舞台の陰であるスラムは、無理矢理立てた掘っ立て小屋のような物が大半だ。ギリギリ町と言える場所との境目ならば、高い建物に寄り添うように立て掛けた板であったり路地裏であったり、ある意味の集合住宅と言えない事も無いだろう。特に何もせず眺めているなら男は視線を向けた後、黙々と作業に戻った）

　さァて、と。……洗い終えた皿は、そっちにやっといてくれ。余った飯は持って帰るなら、用意するぜ。日も傾いてるからな、チビは一人でなく、複数で家に帰りな。っと、鍋は水に浸して──

（すっかり空になった食材の袋を見れば、男は満足気に笑んだ。そして、後始末をてきぱきとし始める。幼い子供は先に帰らせ、手伝いに残った子供達には、ご褒美だと菓子の入った袋を渡した）

　ああ、依頼に託けちまったが……手伝ってくれたヤツらは、本当にありがとうな。
　ま、そこのボロ宿を巣にしてる。何かあれば、今度は俺が手ェ貸すぜ。

（イレギュラーズ、いや、人間は十人十色だ。力を得た者が何を成すか、得た者同士で何を生むか、壊すか、その興味もあっての手伝いの募集だったらしい。少なくとも、今日日手を貸した人物たちを、この男は決して忘れないだろう。口角を緩めた笑みを向け、別れの手を振った）


『【ローレット・オリエンテーション】　炊き出し』　完