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ギルドスレッド

はっぴー・せみてりー

無貌のアイ【1:1】

太陽を浴びる生物は悉く眠りにつく深淵たる夜。
森林の中に佇む墓の群。
今日も今日とて『彼女』は愛用の大型スコップを引き摺りながら可愛らしい音色で鼻歌を奏でる。

其れは喧騒にまみれた魂が地に還り、清らかな静寂へと変化した『住人』への歌。
其れは彼女という存在を知らしめることにより、『泥棒さん』を寄せ付けないための歌。

そんな歌に興味をかきたてられてか、
はたまた暗闇の墓地に歩く『明かり』を見つけてか、
そもそもはじめから『彼女』に逢いに来たのか……
『彼』、『彼女』、いや、『彼ら』が訪れようとしている――

※このスレッドは【オラボナ=ヒールド=テゴス(p3p000569】氏とナーガとの1:1スレッドとなります。
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♪~(鈴が鳴るような音色の鼻歌を奏でながら、焚き火の前で座っている)
出現は唐突か。否。アイを抱擁する彼女ならば接近に気付いたに違いない。ならば何故『浮かんだ』のか。其処にアイ情表現が見当たらず、興味本位か好奇心か『呪い』の類が在ったから。兎角。何方にせよ【闇黒】を認識する術は容易く、楽しげな歌。さて。温かな赤に覗き込む三日月よ……ギフトの効果で『それ』はより巨壁に視え。
「ふむ。随分と柔らかな感覚。死を悲しむ『面』『輪郭』とは想い難いが。初対面の輩に挨拶を。我等『物語』はオラボナ。宜しく頼む……名前は如何に」
……!(不意に感じる気配。振り向くと、巨大な壁、そう見えるが彼女は怖気づかない。この匂いは間違いない。彼もまた独特なアイの香りをする【存在】としてかろうじて数えられる)
(ならば恐れる必要はない。そう思って笑顔を見せながら)

はじめまして! ナーちゃんは「ナーガ」ってよばれているよ! 
「オラボナ」ちゃんだね! ナーちゃんおぼえました!
……キミは、ココになにしにきたのかな?
(此処はナーガにとっては聖域。入るものは拒まないが、この場所を荒らすものには容赦はしない。無論、いきなり手を出すほど蛮勇ではないので――オラボナの問いを待つ)。
「此処に優秀な墓づくりの人間が在ると聞いたのだ。貴様以外の『もの』は視えないな。ならば必然的に貴様が『それ』だ。ナーガ。我等『物語』の願望を聴いてほしい。否と吐いても聴いてもらう――蠍の毒は知って在るな。己も肉壁として参加する予定だ。重ねて『消滅』する予定でも在る。私の終の棲家が『其処』ならば素敵だと思わないか。ああ。勿論、易々と愉悦を貪る気は皆無。されど問題は此処からだ。我が身に攻撃性は無いのだよ」
 笑顔――張り付いたものが沈む。違う。座り込む。偽りの聖杯が垂れ流す穢れた泥の如く。沸き立つ傲慢の『サマ』がある種の愛情を生じさせる。
「懸命に。賢迷に。拳明に」
 アイ情が輪郭を得るだろう。
……つまり、ナーちゃんとオトモダチになりたいと、そういうことなんだねェ?
(ゆらりと起き上がる。座ってた体も大きかったが、立ち上がるとその巨体がまざまざと明らかになる。彼女の目には好戦的な光が滲む)

サソリちゃんはね、ナーちゃんもアイしあいにいくヨテイだったからちょうどいいや!
でもニクカベになるのであれば……(辺りに落ちていた石を拾いあげる)
ナーちゃんにみせてほしいな、キミの『奥深さ』を
(筋肉が膨らみ、破裂するような音と共に握られていた石がオラボナめがけて発射される。
彼女にとっては力の入ってない軽い遊びのようなものなので、大抵のリアクションはとれる程度の……殺意のない攻撃にも満たないモノであろう)。
破裂音は同時だった。この肉壁に回避術、防御術、抵抗の類はなく、おそらくは極一般的な『もの』と変わらない。されど違うのは凄まじい『手応え』と再生しないが『異常』な中身の量で在る。単純な攻撃――物理神秘問わず、高威力――ならばたとえ『本気』でも倒れない。数回はアイを受け止める事が可能だろう。
おろ?
(思ってた以上に手ごたえの無い。彼の反応を見てそう思った。首を傾げて思惑した後……、にたぁっと笑みがこぼれる)
じゃあ……(足を一歩退き、全身に力を漲らせる。足の筋肉が膨張したかと思った刹那、地面が破砕される音と共にオラボナに飛び掛かる)
このくらいもタエられる、のかな?
(そのままの勢いで飛び膝蹴りを彼に向かって放つ)
 命中したのは人体の中で最も『的』として相応しい、三日月の浮かぶ闇黒――風船のように破裂した其処は塗料の臭いを撒き散らし、世界を夜と見做して――死んだ。此れは破壊されたのだ。だが。アイされては在らず、倒れる代わりに嗤う声。

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