ギルドスレッド
和煦の倉
( 一歩進むごとに、ため息がひとつずつ零れる。
わたしのため息の理由はごく単純で、今日の務めが終わって、お茶の時間だ、寛ごう
と思っていたところに、所長が客人のもてなしを言い付けてきたから。
しかし言い付けは絶対で、従わなければならない。
逆えば、それ以上の面倒が降りかかる。 )
( 客人専用の棟に移動して、客人のいるという部屋の前に立ち、数度深呼吸。
控えめに規則正しく3度ノックをして客人に訪れを告げ
返事は聞いたような聞かなかったような――、ドアを開いた。 )
こんにちは。 あなたが、所長の客人、でいいのかしら。
( 所長から渡された書類に目を通しつつ、客人を上から下まで眺める。
何かを患っている様子はない。
ただ、備考欄には「対人関係の悩み有り」と書かれていた。)
わたしのため息の理由はごく単純で、今日の務めが終わって、お茶の時間だ、寛ごう
と思っていたところに、所長が客人のもてなしを言い付けてきたから。
しかし言い付けは絶対で、従わなければならない。
逆えば、それ以上の面倒が降りかかる。 )
( 客人専用の棟に移動して、客人のいるという部屋の前に立ち、数度深呼吸。
控えめに規則正しく3度ノックをして客人に訪れを告げ
返事は聞いたような聞かなかったような――、ドアを開いた。 )
こんにちは。 あなたが、所長の客人、でいいのかしら。
( 所長から渡された書類に目を通しつつ、客人を上から下まで眺める。
何かを患っている様子はない。
ただ、備考欄には「対人関係の悩み有り」と書かれていた。)
(軽い荷物を床に降ろし、ため息を吐く。
……また、失敗してしまった気がする。
突然やってきて、置いてくれという人間に部屋を与えてくれる「所長」というのは、恐らく「いい人」なのだろう。
だというのに、自分と来たら素っ気なく一言二言交わして、すぐに部屋に籠ってしまった。
……本当は、もっと人と話がしたいのに。)
(寝台に腰掛けて、悶々と考えているとノックの音。
返事をしようか迷っていると、扉が開いた。
思わず立ち上がって、部屋に入ってきた人物の問いに答えなければ、と。)
……そうだが、何か用か。
(……今だって、もっと朗らかに、優しく答えられただろうに。
自分の行動がわからなくなってきて。
……また、ため息を吐く。)
……また、失敗してしまった気がする。
突然やってきて、置いてくれという人間に部屋を与えてくれる「所長」というのは、恐らく「いい人」なのだろう。
だというのに、自分と来たら素っ気なく一言二言交わして、すぐに部屋に籠ってしまった。
……本当は、もっと人と話がしたいのに。)
(寝台に腰掛けて、悶々と考えているとノックの音。
返事をしようか迷っていると、扉が開いた。
思わず立ち上がって、部屋に入ってきた人物の問いに答えなければ、と。)
……そうだが、何か用か。
(……今だって、もっと朗らかに、優しく答えられただろうに。
自分の行動がわからなくなってきて。
……また、ため息を吐く。)
( ふうん、と言葉を零し、眉をすこし寄せて。 )
いいえ、べつにないわ。ただ、あなたの世話を言いつけられただけ。
しってるでしょう? あのお人よしというだけが取り柄の所長。あの人に。
だから挨拶に来たのだけれど、そう素っ気なくされると残念ね。
( まあいいわ、と、勝手に部屋の中を歩き回り、ベッドに腰をかけた。
もちろん部屋の主の許可はないし、許可を取る気もまるでない様子だった。 )
――それで、あなたのお名前は? 名前くらい、あなたにもあるでしょう。
私はシシィ。シシィ・ジルエット。さあ、私は名乗ったわ。次はあなたの番。
それとも、名乗りひとつできないのかしら?
( ひどく挑発的な物言い。悪びれる様子もなかった。 )
いいえ、べつにないわ。ただ、あなたの世話を言いつけられただけ。
しってるでしょう? あのお人よしというだけが取り柄の所長。あの人に。
だから挨拶に来たのだけれど、そう素っ気なくされると残念ね。
( まあいいわ、と、勝手に部屋の中を歩き回り、ベッドに腰をかけた。
もちろん部屋の主の許可はないし、許可を取る気もまるでない様子だった。 )
――それで、あなたのお名前は? 名前くらい、あなたにもあるでしょう。
私はシシィ。シシィ・ジルエット。さあ、私は名乗ったわ。次はあなたの番。
それとも、名乗りひとつできないのかしら?
( ひどく挑発的な物言い。悪びれる様子もなかった。 )
……そうか、所長に。それは……すまない。迷惑をかける。
(部屋を眺めて、ベッドに腰掛けた相手……要するに、隣の少女。
自分だけ立っているのも何かおかしいような気がして、そっと腰を下ろす)
シシィ、というのか。我は……我は、エル。そう呼ばれる。
……正直に言えば、名前、名乗りという物に馴染みは薄いが。
(あまりシシィの方には顔を向けず、ぽつりぽつりと)
……その、シシィ。何か、気分を害してしまっただろうか……?
(特段おかしなことはしていない筈だ……自分のわかる範囲では、だが。
しかし、目の前の少女の言葉には、若干の棘がある気がする。
であれば、もしかすると何か失礼でもしてしまっただろうか……などと、ぐるぐる思考を巡らせる)
(部屋を眺めて、ベッドに腰掛けた相手……要するに、隣の少女。
自分だけ立っているのも何かおかしいような気がして、そっと腰を下ろす)
シシィ、というのか。我は……我は、エル。そう呼ばれる。
……正直に言えば、名前、名乗りという物に馴染みは薄いが。
(あまりシシィの方には顔を向けず、ぽつりぽつりと)
……その、シシィ。何か、気分を害してしまっただろうか……?
(特段おかしなことはしていない筈だ……自分のわかる範囲では、だが。
しかし、目の前の少女の言葉には、若干の棘がある気がする。
であれば、もしかすると何か失礼でもしてしまっただろうか……などと、ぐるぐる思考を巡らせる)
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それを聞いた所長はあなたを受け入れました。
あなたが通された部屋には、木造の――寝台、椅子、机、棚、箪笥。
生活に必要な、最低限の家具だけがありました。
それ以外には、特に何もないさびしい部屋ではありますが。
部屋にひとつだけある窓から外を見れば
冬の未だ穏やかでうつくしい海が映っていることでしょう。
* * *
・エル=シャドウ様(p3p000986)との1on1
・きりのいいところでお話は終わります。