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和煦の倉

[お話:人との距離]

 療養所を訪れたあなたは、療養所に訪れた経緯を所長に話し
 それを聞いた所長はあなたを受け入れました。

 あなたが通された部屋には、木造の――寝台、椅子、机、棚、箪笥。
 生活に必要な、最低限の家具だけがありました。

 それ以外には、特に何もないさびしい部屋ではありますが。
 部屋にひとつだけある窓から外を見れば
 冬の未だ穏やかでうつくしい海が映っていることでしょう。

* * *

・エル=シャドウ様(p3p000986)との1on1

・きりのいいところでお話は終わります。

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(軽い荷物を床に降ろし、ため息を吐く。
……また、失敗してしまった気がする。
突然やってきて、置いてくれという人間に部屋を与えてくれる「所長」というのは、恐らく「いい人」なのだろう。
だというのに、自分と来たら素っ気なく一言二言交わして、すぐに部屋に籠ってしまった。
……本当は、もっと人と話がしたいのに。)

(寝台に腰掛けて、悶々と考えているとノックの音。
返事をしようか迷っていると、扉が開いた。
思わず立ち上がって、部屋に入ってきた人物の問いに答えなければ、と。)

……そうだが、何か用か。

(……今だって、もっと朗らかに、優しく答えられただろうに。
自分の行動がわからなくなってきて。
……また、ため息を吐く。)

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