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Wiegenlied

【1】Eingang

【唄う鵯亭】

幻想――”レガド・イルシオン”某所。
繁華街の大通りに店を構える大衆酒場である。
気っ風の良い老婦人と其の息子夫婦が切り盛りする繁盛店だ。
地元民よりは冒険者達が情報交換の場として利用している事が多い。

1階は酒場、2Fは宿屋。
早い、安い、美味い。

今日も、眠らない街が湧いている。

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(夜鷹殿のぽつりとした純粋な呟きに、少しばかり目を開く)
(そのままニコ殿の方を見れば、向こうもまた同じ様子で)
(顔を見合わせる形になった。)
(続いて漏れ出る言葉に、くくくと笑みが零れる)

想像してたよりずっと可愛らしいな、夜鷹殿!

(縮こまった体が相まって、まるで娘のようにさえ見えてくる。これが父性本能というものか)
(出会ってからというものの怯えや警戒が入り混じっていた表情が、今やっと和らぐのを見て、こみ上げた嬉しさを隠すこともしなかった)

ふむ、私は呼ばれるまではどこかで一度休眠でもとろう。
ニコ殿ももし来ていただけるならば、とても心強い。

(笑みを湛えながらまっすぐ見る)
(ギリアス殿がいるだけでもかなりの心強さだが、ニコ殿がいればさらに盤石だろう)
(それになによりも)

ちなみにもし野営になったら私は肉を焼く以外の料理は出来ない。

(従僕殿の家政婦技術に預かりたく耳を動かした)

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