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ギルドスレッド

劍爛舞刀~華麗なる闘技の園~

【応接室】ー7

その部屋は女王の執務室から近い位置にある。

客人を招き入れるための部屋。

壁には絵画が並び、棚には珍しい陶器のカップや調度品が置かれていた。
部屋の中央には大きなテーブル。それを囲むようにゆったりとした黒革のソファー。
毛の長い絨毯は、まるでクッションのように柔らかな感触を足裏に伝える事だろう。
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…………ふむ。アップルパイか。で、あればレシピも記憶している。……しかしデザートが決まれど肝心のメインディッシュが決まらねばな……(うむむ)
アップルパイであるなら、内容は西洋のものがいいわね?
アレクはどういうのが作れるの?
……レシピ通りに、ということであれば大体のものは作れるが……美味しく作れる、となると私の料理はレパートリーが庶民的なものになってしまうな。シチューやポトフなどは得意だ。
(少し驚いた顔をして)

……貴女もそういうものを食べるのだな(元の世界の王族とはやはり違うのか、と首を傾げた)
そもそも我(わたし)、実質この世界に喚ばれてからの記憶しかないし。
嗜好も何もあったものではないわ。
…………なるほど(そういうこともあるのか、と頷いて)

……であれば、そうだな。今日はシチューにしようと思う。帰りに新鮮なミルクが売っていればホワイトシチューにしてもいいな……(この料理を作るのは、何年ぶりだろうか、と思いつつ)
まぁ素敵ね。
楽しみにしてるわ。

アレクの料理なんてとても気になるし。
……ふふ。まぁ、まずは……この店のアップルパイを味わうとしよう
そうね。そのために来たのだし!
(そうこういっていたら、アップルパイが来た。皿にのせられたそれが、二人の前に差し出される)

いつ見てもおいしそうなのだわ。
……ん、いい香りだ……(美味しそう、という言葉に頷いて)

……ここまでのものが出来るか不安だが……(夕食を思い浮かべ苦笑し)
じっさいおいしいからね!
(一切れフォークで刺して)
はい、あーん。
(アレクに一口差し出す)
……(面食らった顔)

…………(葛藤の末パクリと食べた)

…………ああ、美味しいな(美味しさか恥ずかしさか。はにかんで答えた)
ふふ。
そうでしょうそうでしょう!
我(わたし)の自慢できるお店ですもの!(その様子に嬉しそうにしながら、そのフォークで自分も一口ぱくり)
んー。おいしい。
(幸せそうな顔をする)
(お転婆な主だなと耳の先が赤くなりながら)

……しかし……素晴らしい腕だな(自分のアップルパイを口に運んで静かに微笑み)
最高のアップルパイを作るために、素材から選んでるらしいし。
それ専用のリンゴも開発したとか言ってたわねぇ。
砂糖は使わず、リンゴの甘さだけで作ってるのよ?
……!?、砂糖は使っていないのか……糖度が随分高いリンゴなのだな……こだわりだな(もっきゅもっきゅ)
ええ。こだわりもこだわりよ。
お店のコーヒーひとつとっても、アップルパイに合わせたオリジナルブレンドがある程だもの。
マスターの自信と誇りがうかがえるというものだわ。
(同じく口に運びながら、頬を綻ばせ)
……素晴らしいな……そうか、人は、豊かになれば、ここまで……本だけでは分からなかったことか。ふふ、面白い……
ええ。本だけじゃ、知れることではないわね。
出歩いて、見つけなきゃ。
旅して、出会わなきゃ、ね?
…………そろそろ引きこもっているわけにはゆかぬかもしれんな……とはいえ、まぁ、今は貴方の従者だ。ふふ、貴方の人生の内は貴方に従おう。(のんびり)
じゃぁ、色々と連れ出さないといけないわね。主として!
……私の生は長い、気にせずとも良いのだぞ?(こてりと首を傾げ)
それは我(わたし)が満足しないのだわ。
それに、アレクを連れ回したいし。
……ふふ、そうか。では、付き従おう。貴方の仰せのままに。楽しい日々となる事を祈るよ(そう微笑んでまた紅茶を飲んだ)
そうねぇ……。
折角なら遠くに行くのもいいわよね。
ホテルに泊まるのも悪くないかも。
スキーとか温泉とか!
……ふふ、旅か。よい。温泉は以前、海洋にて味わったが、良きものだった……スキー、とは?初めて聞く言葉だ。
え?
スキーを知らないの?
ふむ。まぁ確かに雪を知らない国もあるから不思議ではないのでしょうけれども。
…………雪?いや、雪国にはいた事はあるが…………どういうものなのだ?如何せん、世界が違う上に、私の知識は古代に等しい。
雪を知ってるなら話は早いわね。
雪の上を滑走するスポーツの一つなの。
両足裏に細長い板をそれぞれ装着することで、ソリのように滑りながらソリ以上に自由な動きをすることができるの。
…………ほう?……イメージは湧かぬが…………そのようなものがあるのだな。なるほど、人だけではなく、荷物も運ぶ事が前提の民らでは思いつきもしまい…………貴女はした事があるのか、マイロード
……ふむ(苦笑して)……であれば、教導者が欲しい所だが……温泉ならばそこらへんの面倒は避けそうか。どちらがいいかな、マイロード
戦争に必要な技能は労なく取得できる我が権能を使えば……(スキル取得は大体この解釈)ふふふ。よちよちアレクを教導するのも悪くないわね!
……せ、戦争に必要かは分からぬが……貴女が教えてくれると言うのならば、ぜひ(頷いて)
……お手柔らかにお願いしたいところだ……年寄りを労わってくれないか(苦笑)
……これは覚悟しておいた方が良さそうだ(肩を竦めてまたアップルパイを頬張り、笑って言った)

……でも、ああ、ああ。誰かと旅行なんて、初めてだ。楽しみにしていよう(ふふっと笑い)
あら。初めてなの?
それは光栄ね。
そして期待できそうね。
おほほほほ。
なーんでもないのだわー。
(アップルパイを口にして)

さて、帰りは市場に寄らないとね。
……???(こてり、と首を傾げ)

……ああ、そうだな。材料を買わねば。……ポトフに関しては…………腸詰め肉があるといいんだが…………(ぶつぶつ)
……ふふ。では帰りに探しに行くとしよう。今はこのアップルパイの味を覚えねばなぁ…………(美味しそうに静かに目を細めて食べる)
あら!
もしかして作ってくれるのかしら?
(期待した眼差し)
ああ。……時間だけは、たっぷりとあるのだから(頷いて紅茶を飲み、ほっと一息)
アレクが作ってくれるならとても嬉しいわね。
ええ、ええ時間はあるわ。
それが、とても良いことなのだわ。

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