その部屋は女王の執務室から近い位置にある。

客人を招き入れるための部屋。

壁には絵画が並び、棚には珍しい陶器のカップや調度品が置かれていた。
部屋の中央には大きなテーブル。それを囲むようにゆったりとした黒革のソファー。
毛の長い絨毯は、まるでクッションのように柔らかな感触を足裏に伝える事だろう。
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初詣の相談場所よ。
お誘いした方以外の書き込みはご遠慮願うわね。

ふむ。
ボクは誠実で生きていきたいね。

はい……是非…っ…(パァッ)

何故よろこぶ？

やっぱり……誠実であるべきだと…思いますので…！

それって普通の事じゃないのかい・・・・・・？

レジーナさんは……少し…茶目っ気の…度合いが…

度合いが……？

その……茶目っ気が…強すぎて…
やんちゃっ子…みたいな…

どういうことだい……？

うーん………破天荒…？

荒武者かな？

うぅん……やはり…喩えるなら…悪戯好きの…少女……ですね…

なるほど。
ゆみは、いつもいじめられていたと。

うーん……揶揄われていた…といった…感じでしょうか…？

おや、そうなのかい？
……ふむ。

少し…子どもっぽくて…可愛いところも……あります…

……何だかよくわからない生物だな。
我ながら。

しかし、ゆみも大変だったろう？

いいえ……楽しかった…ですよ…
毎日…楽しく…過ごせています…

そうなのかい・
散々な目に合ってるような印象あるけれども。

うーん……確かに…そうかもしれませんが…
それ以上に…一緒にいて…楽しい……です…

楽しい、か……。
ゆみは、優しいんだね。

優しい……ですか…？そう…でしょうか…？

そうだと思うよ。
ボクは我が儘だったはずだからね。
そして大層気分屋だ。

そうですね…ふふっ…
でも…そういうところも…子どものようで…愛らしく……思いますよ…？

なんと。
そういうことか。

はい……ですので…お気になさらず…

ボクはゆみの子供だったか。

…………え…？

歳はあんまり離れていないように見えたのだけれども。そうか……。

え、えっと………どうして…？

そういう話ではなかったのかい？

そ、そういう…話では…ない……かと…

ふむ。そうか。実はゆみがボクの母親という超絶展開はないか、ないか……。

ど、どういう展開…ですか……？
大どんでん返し…にも程がある展開…ですよ…

勿論冗談さ。
ははは。

でも……もし子どもを…育てるなら…
レジーナさんのように…優しく…強い…芯のある子だと…いいな…

えぇ？
それは止めた方がいいんじゃないかなぁ。

そうですか…？うーん……私は…いいと思う…のですが…

きっと悪い子に育つよ。親不孝者だよ。

そんなことは…ないですよ…
とても優しくて…強くて……いい子に育ちます…

えー？

いい子に育ちます…！

珍しくゆみが譲らない……。

これは…譲りません…！
レジーナさんは…いい子ですから…

く……この展開は予想外だ。
何がキミをそこまで頑なにするんだい？

そもそも彼女、いやボクはキミをクッションかていのいい使用人にしようとしてた節があるじゃないか。

そうですか…？そうには…感じなかった…ですけど…

そうしようとしてたに違いないよ。
うん。
だから、ボクは悪い子なんだよ。

でも…結果的には…いい子な言動に…なっていますし……悪い子には…なれないのでは…ないですか…？
ですので…レジーナさんは…いい子です…！

えぇ？
いいのかいそれで。

ゆみは、あれだね。
悪い男に騙されやすいタイプじゃないかな？

そう……ですか…？
私…影が薄いこともあって…男性に…寄ってこられた…ことがないので…