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ギルドスレッド

商人ギルド・サヨナキドリ

白狐の部屋

とある眷属の部屋。

質素でやや殺風景な印象を受ける。

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……。(白髪の青年が椅子に腰掛け、窓の外を物憂げに眺めている)
兄様ー。
(腕に可愛らしい花籠を抱え、コンコンと扉をノック。)

よいしょ。
(部屋の主の返事を待たず、中へ入り込み)

…にーさま?
(物憂げな青年を見て僅かに首を傾げる。)
……(視線を少女へ移し)…ルミエール、何事ですか?(いつも通り丁寧な口調で問いかける。だが、青年と同じ眷属であるなら少し魂が疲弊しているとわかるだろう)
(問いには答えず青年に近寄り)
にーさま疲れてる…。嫌な事あった?
(静かに手を伸ばし彼の頰へ触れようと)
(「いやだ、こわいよ…たすけて……」目の前で見た光景が繰り返される。血に濡れた小さな手が自分の頰に伸ばされるところを幻視しながら)…いえ、いつものことですよ。貴女が気にするほどのことではありません。
兄様いつもそう。平気じゃなくても平気なふりする…。
……平気なふりなんて、しておりませんよ。(苦笑して)
嘘つき。
兄様大丈夫じゃなくても大丈夫って言うもの。
意地っ張り。
(スンと小さく鼻を鳴らし花籠を抱く力を強める)
ああ……いいんですよ、私(わたくし)のためにそんな顔をしなくて。お前は顔だけは愛らしいのですから。本当ですよ、平気なふりなどしていないのです。もとより、同じ眷属であるお前に隠せるわけでもないですし……ここ数年は、少しだけ感覚が麻痺してしまったものですからあまり涙が出ないのですよ。(だから、ね?と白髪の青年は珍しく小首を傾げて笑ってみせる)
……(青年の言葉にふるふると首を横に降る)
兄様の為じゃないもん。
私が嫌なだけだもん。
(服の袖でぐしぐしと目元を擦り)

あのね。兄様お花好きでしょ?
だからお花持ってきたの。
(そう言って桃色の薔薇を中心に釣鐘草やかすみ草で彩られた可愛らしい花籠を差し出した。)
いけませんよ、擦っては。赤くなってしまいますので、軽く押さえるだけに……(ハンカチを差し出して)

って、お花…?ルミエール、わざわざ採ってきたのですか?
うん…。
(返事はするものの、両手で籠を差し出しているが故にハンカチは受け取らず)

兄様のお部屋、必要なもの以外殆どなくて寂しいから…。
お世話しなくていいように魔法をかけたの。
お水あげなくても枯れないし、ずっと綺麗に咲いてるの…。
(花籠を受け取ってハンカチを改めて差出そうと)

置くものも思いつきませんから……とても綺麗ですね。ありがとう、ルミエール。(花を見て柔らかく笑み)
…好きなものとか、お部屋に置きたくならないの?
(ハンカチを受け取り目元を抑え)
好きなもの、ですか。いえ。私(わたくし)の部屋にあるよりは、私(わたくし)の部屋の外にある方がいいでしょうし。
例えば、甘味。私(わたくし)の部屋ではなく此処のリビングにあれば誰もが食べやすいかと。
それはきっと、私(わたくし)には過ぎた量でしょうから。それなら皆で分ける方がよろしいかと。
兄様だって偶には贅沢すればいいのに…。
もっとわがまま言えばいいのに…。
あまり、そういったことに向いていないのでしょうね……(白髪の青年は苦笑している)
欲しいもの、ですか。そういえば人参をそろそろ買い足した方がよかったような。
そうじゃなくて。
兄様って生きてる時からそんななの?
「つまらない男ね」って言われたことない?
(思い出すように目を細め)ああ……村の外で女性と一夜を過ごしそうになった時に、言われたことはある気がしますね。
兄様って狐なのに肉食っぽくないものね。
ルクスもそうだけど。
私(わたくし)は、(少し言い澱んで)……人間ですよ。ウェアライダーという種ではありますが。
うん。人間で狐さん。ウェアライダーの。
草食系だよね。食べるより食べられる方。
…いえ、なんでもございません。(首をゆっくり横に振る)
ふぅん…。(眼をじっと見つめ、彼の記憶を覗き視ようと)
(蝋燭だけが灯りとして機能する室内。真白の布団の上で女の肢体が艶めかしく蠢めく様が、オレンジ色の光に照らし出されーー)

…、ルミエール。お行儀が悪い。

(ぴしゃりとした声を出す。声に温度を持たせる余裕は無かった)

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