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商人ギルド・サヨナキドリ

【1:1】死霊術師たち


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そこそこ集中する作業と言っただろう。
万が一暴れて手元が狂って、魔術回路をおしゃかにしても大丈夫なら解放するが。
(それでよい?と軽く訊ねて)
アッ……ハイ……コノママデ……ダイジョウブデス……。
(蚊の鳴くような声と一緒にとりあえず脱力。大人しくなった。そのまま身体を商人に委ねる)
よろしい、いいコ。
……首回りの回路だから、首触るよ?
(そっと手を伸ばして)
……はい。
(一拍置いて、返事をする。自分に近づく手を、黙って受け入れようとしている。大地の首に触れたなら、元気に生きている常人よりは少しばかり冷たい……しかし平熱が低めな人間ならそんなもんかな、ぐらいの熱が伝わるかもしれない)
ん。
(返事を聞くとその身体の首に刻まれた傷をゆっくり何度か撫でて、それから無造作にも見える気軽さで喉笛に指を沈める。肉体的な外傷は無く、出血も無い。ただ、
(周辺の平常な肌と比べると、大地の傷跡は僅かながらにその一線が凹んでおり、少しばかりザラつきがある。そこを何度か撫でられた後に)

ッ!?
(叫び出してつい起き上がりそうになってしまう。けれど四肢が拘束されているので、くんっと張った鎖がそれを許さない。せめて、寝台の一部をぐっと掴んで耐える。確かに首を触るとは言ったけど!)

……ぅ、ぁ……!
(痛みは不思議と感じないが、ろくに声も出ない。それはともかく、自分の喉に指が突っ込まれてる所を直に見た身としては、大層衝撃が大きかったのだろう。目を見開いている)
えぇと、此処らへんがくっ付いてるから……、後これをこっちに繋いで……、

(筋繊維や神経をぺりぺりと剥がす様な、そんな感触。ハープの弦を爪弾く様な、ピンとした感触。とろとろと溶けてくっつくような、そんな感触)
(指が首の中にあるという、視覚的に感じる息苦しさ。内側で何かが動いている事を感じるこそばゆさ。そして)

銀月さん……くすぐったい、です……!ぎっ……ぅ、すっ……!
(回路を弄られている最中だからか、やはり発声は難しい。それでも声にならない声が声帯を震わせる。拘束がなければ身を捩らせていたか、得体もしれぬ感覚に仰け反っていたかもしれない)

(大地の首、もとい喉のうちには正常な人間なら誰しも持っている生来の機能、赤羽により開発された魔術を行使する部位、そして赤羽としての声を発する部位が魔術的に混在している。それを弄られた大地は、くちゅくちゅ、という音を幻に聞き取ったかもしれない)
……あァ、はいはい、なるほど。じゃあこれは残して、こっちはバラけてて綺麗じゃないから揃えて構成し直し…っと。………、ふむ。
(指先の感触と眼で正確に機能を見分けながら、好き勝手弄っととのえている。満足すれば指が抜かれるだろう)
ん、ぅ……。
(極力無駄に首を動かさないよう我慢しながら、目だけを動かしてその指の動きを見る。……心から、と安心してしまった。仮にこの首に傷が何一つ無くとも、こう遊ばれてしまってはじっとしていられなかったろう)
(その指によって、無駄な部分は溶かされて、絡まっていたいた回路は綺麗に解けたり、整ったりしている)

ん、っく……。
(しかし堪えているつもりでも、どうしても少しだけ悶える息が漏れてしまう。……反面、とかと思う自分もいることに気づいたからか、一瞬気を紛らわせようと壁面の方に眼球を向けた)
……うン?
(赤い瞳の動きにつられて壁面へ眼を遣るものの、何も居なかったので菫紫の瞳を大地の旦那に戻して)
(そのまま、極力施術の邪魔にならないよう、無駄な反応を抑えるよう、横目で壁を見つめる。だが)

ぃ、あっ……!
(また声が漏れる。楽器を爪弾くような、にどうも弱いらしい。。)
……ふぅん。
(ゆっくりとソレが目を細める。固まっていた回路同士を剥がし、爪弾いて)
ひ、いあっ……!
(ビクッと体を跳ねさせながら、大地がこれまでよりも少しだけ、大きく《《鳴った》)

銀月さんぎ……ん……
(どこか困ったような、潤んだような、少し泣きそうな目が商人を見る。パクパクと唇は形をとれるし、呼吸にも支障がないようだが、やはり喉に指がある間はろくに想いを音にできないようだ。
……つまり今日の玩具大地が如何に商人に反応するか貴方の楽器になるかは、その指の動き一つに懸かっている)
んー?なんでもないよ、大丈夫。酷いことなんてなんにもしないさ。
(緩く回路を指先でなぞりながらそう返して。口元には肉食獣めいた笑みこそ浮かんでいるが、その手つきに乱暴なところはひとつもない。丁寧に楽器を調律するように無駄を取り除いて、ついでに魔術を発動させるまでの行程を洗練させてやる。なので、その過程でしまうのはご愛嬌と言えるだろう)
ひっ……!
(繊細な調律にが入る度、右手がピクンと跳ね上がり見る台を握る左手に力が籠もる。未知のことで不安には思うけれど、苦痛は感じていない。若干息詰まる心地がするけれど、不快には思っていない、ただ)

『も  や てく だ い』
唇がそう動くが、時折見せる奥歯を噛み締めて踏ん張る仕草のせいか、正確に言葉を紡げない。

『もう、やめてください』と言いたいならば、なんて我儘なものだろう。まだ商人が大地に求める取引は、まだ完全に履行されたと言えぬのに。
『もっとやってください』と言うならば、なんたる食いしん坊なのだろう。まだこの感覚を味わって痛いとでも言いたいのだろうか)

ん、っふ……!
(身震い一つ。目が魔術具『言ノ刃』を見た。抵抗の意志ではない。せめて利き手が自由なら、書いて伝えることができるのにな、と言った向きだ)
(ソレが空いている手でよしよしと大地の旦那の髪を撫ぜる。それが宥めるためだったのか、それとも応えるためだったのかは定かではない)

(確かなのは、どのような意図であれソレが3度ほど続け様に回路を爪弾いたという事実のみだった)
(一度目。目を閉じ、ぐっと耐え忍ぶ。
二度目。荒く息を零す。そして、三度目)
い、あッ……!
や、ひっ……ん、ん……。
(『いい』と言ったのか『イヤ』と言ったのか、発音は不明瞭だ。頚椎に直に電流でも流されたかのように、嬌声に近い反応とともにビクビクッと、縛られた範囲内で身体が踊る。縋るように甘えるように、自身を撫でる手に少しでも頭を寄せようとした)
(頭を自分から寄せる様子を見て、ソレがとろりと甘く微笑みかける)
(赤い瞳はとろんと狭められ、しかしあなたの方を見ている。ひっ、ひっ、と肩でする呼吸は浅い。もし肢体が自在な状態なら我を忘れて寄りかかってさえいたかもしれない。口の端から涎が落ちそうになっていることに気づいて、慌てて動ける範囲で動かして、自らの肩口でそれを拭こうとしている)
……はい、おしまい。こんなところかなァ?
(最後に軽く2度回路を爪弾いて、ゆっくりと指を首から抜いていく)
んっ……!
ぷ、はあっ……。
(小さく指が跳ねてから、やっといつもの呼吸を取り戻した。いや別に酷いことはされてない。自分にはいささかだけだ)

(指が抜かれた直後、喉元に、真っ赤な彼岸花に似た形の紋が浮かび上がる。これでパズルが完成したかのように)

……?
(自分の首の状況はよく見えないが、大地の目にも何か光っているのが見えたのだろう。一生懸命顎を引いて自分の首を見ようとしている)
ふむ……なかなか悪くない。
(浮かび上がった紋を見て、ソレが満足気に頷く)
(目の前で商人が笑う姿に、首を傾げ)

……『あの、俺、どうなっちゃってます?自分じゃ、見えなくて』
(そう問う声は掠れている。近くにいればギリギリ聞き取れるレベルの声量だ。喉の回路に手を加えたことによる一時的な後遺症だろう)
ンー?はい、これ。
(手鏡をするりと取り出すと大地の旦那の喉元を映してやり)
『ありがとうございます……』
(軽く頭を下げてから、鏡の中の自分を見る)

『これが、俺の、回路?……彼岸花?みたいになってますけど……』
(瞬きを繰り返して、首に咲いた赤を見る。……今度は『なんで彼岸花なんだろう』という顔をしてンーと唸った)
一度渡ってるからとか?なんてね。
(くすくすと笑って四肢の拘束を解いてやり)
(手足はこれで自由だ。ゆっくりと身を起こして)
『ありがとうございま……』
(と言いかけて止まる。待てよそもそも手足縛ったの銀月さんじゃん。という釈然としない顔)
(かと思えば、でも俺は俺の頼み事があって来たわけだし……この取引で納得したのも俺だしなー……みたいな悶々とした表情を浮かべた。改めて、商人の方を見て)

『あの、これ、本当に正当なになってます?』
(自分の扱いに不平を言いたいのではない。いや未知への恐怖は正直あったけど。なんか自分ばかりしてたようなそうでもないような……)
……なぁに。
(赤い瞳を覗き込んで、にんまりと笑ってみせる)
『いやいやいや』(首をふるふる振る)
『そうじゃなくて、その。
俺は欲しい物を作ってもらったし、回路?も整えてもらったらしいので、結果的には嬉しいんです。
でもって言うには、俺が貰ったものに対して、銀月さんが得たものが少なくないですか?』
(どちらかというと自分がちゃんと正当に対価を払えたのか、商人の求めるモノを差し出せたかの心配のようだ)

(掠れ声の喉を自分でも気にして撫でる。おそらく喉を酷使せず、普通に暖かくしてやれば、遅くとも数日後には声は戻るだろう。触った感触自体は普段と大差ない。
強いて違いを言うならば、回路が活発な状態のせいか内側が少し暖かい気はする。落ち着けば色と熱は落ち着くだろう)

(拘束が解けたときに言われたことを思い出すように、改めて、鏡をもう一度見て)
『彼岸花……間違い無くこの世に咲いてるのに、あの世の異名を幾つも持つ花……』
(『死人花』『幽霊花』『地獄花』……と花の名を幾つか呟いて)
『確かに、一度目俺には合ってるのかもしれませんね』
(苦笑交じりのため息。しかしこの形はしっくり来るし、腑に落ちる気がする。案外気に入っているのかもしれない)
71
そうかい?そう感じるなら、また時間があれば回路を弄らせてもらおうかしら。
(揶揄っているだけなのだろう、くすくすとソレが笑って。喉を気にしている様子を見るとまた甘い声で"おいで"、と店の椅子の方へ手招く)
……えっ(この部位を喉笛と名付けたのはどこの誰だろう。また回路イイトコロを触れられたら奏でられてしまうかもしれない。そんな気がして一瞬震えた)

やるなら今度は右手の方かネ?
……ア、いヤ、そういやあ僵屍術の方にもこの間食い付いてたカ。そっちでも面白いガ。
(商人の笑い声に赤羽が応える)
『おまっ、今更出てきたのかよ。なんで黙ってたんだ』

だっテ、今日は大地と商人の取引だロ?
俺が手を出すのはお門違いかと思ってサ。
(軽口もそこそこに、足は素直に椅子の方へ歩んでいる)
ああ、僵屍術を試すのもいいね。右手を整備するのもありだ。
ヒヒヒ…楽しみだねぇ。
(椅子に座ったのを確認すると、カップに何やら白湯のようなものを注ぎ彼に出してやる)
『……お手柔らかに……お願いします……』
(喉に浮かんだ回路の形は徐々に色を失い、普段の皮膚と相違ない状態になった。大地が『その気』になれば多分表出するだろうが)

『ありがとうございます』(喉を労ってくれたのだろうか?温かい飲み物に口をつける)
ヒヒ、そいつはまァ、アタシの気分次第ってところだね。
(口を付ければふんわりとした花梨の香りと蜂蜜の甘さが感じられるだろう)
(心なしか喉に優しい気がする。ほっと一息ついた)
『因みに、あの。俺が暴れて手もとが狂ったら、回路がお釈迦になるかもって言ったじゃないですか』

(もう一口飲んでから、おずおずと)
『駄目になっちゃったら、どうなるんです……?』
ンー?とりあえず『死ぬ』ね。魔術師として。
人として生きていられるかどうかは……ま、その時次第かな。
ヒエッ……(魔術が行使できなくなるだけならまだしも、人としての生命も保証されないとは。こわい)

『じゃあ、尚更動けなくって良かった……』
(安心して息を吐いた。……いやまて、あれはあれで相当な痴態を晒してた気がするぞ???)
『あの……さっきの俺……すっごく無礼なことしてたんじゃ……』(すごく申し訳なさそうに顔を見る)
ンー?いや別に。愛らしかったよ?
(微笑ましそうにころころと笑う)
あァ、可愛かったゼ、大地クン。
脳味噌グチャグチャにされたカエルみてぇにピクピク震えてテ。
それにメスみてぇにヒィヒィ啼いてテ。
(赤羽もニヤニヤしている)

『うるさい馬鹿。じゃあお前はアレじっと我慢できるっていうのか?』

あア、お子ちゃまなお前よりはマシだねェ!
(くすくすくす…とやりとりを楽しそうに眺めている)
『まったくこいつは……』
(赤羽の言い草はいつものことと諦めたらしい。ため息をついた。でも自分が非常に乱れてたのは自覚があるので)
『誰にも言わないでくださいね、コレ……』
(せめてものお願いを言った)
もちろん。誰かに話すなんて、もったいないものね?
ヒヒ、それとも『バラされたくなかったらまたおいで?』の方がそれっぽいかな。
(完全に面白がっている)
『うわ……赤羽がもう一人増えた気分だ……』
(無論目の前の商人は、彼ほど言葉遣いが荒くはないけれど。どう見ても目の前の人物は自分を面白がっている。こわい)

『……そういえば、これ、どれくらい保つんですか?』
(先程作ってもらった呪具を手に聞く。『バラされたくなかったらまたおいで』の文句を信じた訳では無いが、場合によっては定期的に通う必要もあるかもしれないし……そうでなくても取り扱いについては知っておかねばと思った)
おやま、そんな怖がらなくてもよかろ?“優しくする”よ?(くすくす)
そうだねぇ……『自分の夢を見るようになったら』、潮時かな。
それか、その人形の首の部分が完全に駄目になる前に。
『優し……かったですかねアレ……。いや……確かにビジュアルほど痛くはなかったな……』
(施術の様子を思い出す)
『なるほど、それなら目安としてわかりやすいな……』
(商人の説明にこくんと頷いて)
『じゃあ、その頃になったらまた、伺わせてください。……今度は、もっといい本、持って来ます』
(他の部位ならいざしらず、何度も喉で遊ばれてはこちらも保たない気がするし。
へぇ、ふーん……楽しみにしているよ。
(妖しく目を細めて微笑んでみせ)
(感覚を確かめるよう、喉を自分でも軽く撫でる。大丈夫だ。まだ素面の状態では堕ちてない筈だ)
『はい、また何か、取引することがあったら、よろしくお願いします』

(差し出された飲み物を最後まで飲み切って。さあ、そろそろ行く時間か)
『それじゃあ、今日はありがとうございました』
またウチの大地をよろしくなァ?
(礼を一つ。鞄を持って、椅子を立とうとする)
ああ。“またね”。
(ゆるりと手を振って、2人を見送る)
(戸を開けて、外に出て、最後にまた一礼)

『はい。来ます』

(そう言ってドアを閉め、帰り道へ。)

……s
さテ、次はどんな大地の泣きっ面が見れるかねェ?
『泣く前提で話すのはやめてくれないか。というか醜態は認めるがべそはかいてなかったろ俺』

(話し声は遠ざかって、やがて静かな店内に戻ることだろう)

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