花畑広がる原っぱに、鬱蒼と茂る森の奥に、街の路地裏に、海辺の洞窟の中に、その店は在る。縁があるなら、必要だと思った時にあなたはここに来る事ができるはずだ。

外観は二階建ての大きなレンガハウス。店の機能を持っている一階には商品陳列棚、カウンター、後は数人が談笑できる程度のテーブルと椅子が何セットか置いてある。

カウンターに置いてある椅子に座っているソレは笑って言った。

「いらっしゃい、何処でもないドコかへ。誰でもおいで。何か買いたければカウンターへ向かうといい。急ぎじゃないコは万色の“世間話”をしようじゃないか。ヒヒヒヒヒ……」

物にもよるけどね。
滑らかな肌をしているだろう？
このコはね、光を喰って美しくなるんだ。

光を……ミラーボール食べてみたい、君？
他にも有りそうな感覚はするんだが………うーん………

ああ、いいんじゃない？喜んで食べそうだ。

ええ……食べたがってる？これ
(戸惑いつつ調べ)
あ、裏に空間ある。小物入れになってるのか

大丈夫、大丈夫。嫌がってはいないとも。（くすくす）

そう？それなら僕の可愛い彼氏に良いかな
『ラッピング』込みでお代は何が良い？

んー？
何なら出せそうだい？

１、普通にお金。２、僕の時間と身体。３は……ないか

うぅん、面白みに欠けるが……ま、この取引ではさほどぼったくりをすることもあるまい。
２でいいよ。

面白いこと思い付かなくて……。ん、ありがとう。いつの一日とかは商人に任せる

よかろ。では追って予定を伝えよう。
（腕時計を持って再び奥へ消えてゆき、やがて包装を済ませたソレを持ってきて彼の目の前へ差し出す）

素敵な包装だ、頼んでよかった。（大事そうに受け取る）

ヒヒ、上手くいくといいねぇ。毎度あり。

……………店長ー。
経理担当どーすんのこれ。

…それは仕事上の意味で？それとも彼女自身のことかい？

ある意味……両方？

後者はどーにもならんし、任せられる人に任せたいけど。

仕事上なら既に人員の補充は済んでいる。彼女は休職扱いだよ。
イレギュラーズだからね、こういうこともある。
彼女自身のことなら……、…さて、ね。
狂気に堕ちて忠義を示そうとする者に殺すほどの価値（モノガタリ）があるかどうか。

まー、俺に経理やれー、って言われてもどうしようもないからなー。

あとは……そーだなぁ。
俺としても別にそっかー、ぐらいなんだけど。
忠義っていうのかは、よく分からないかな。
妄執に片足踏み込んでるかもしれないし。

ヒヒ、えくれあの方のアシスタントだけでもだいぶ大変であろ？撮影なんかも多いからね。

なに、結局のところ『強い』者があの場を制する。どこだって同じさ。

……………元気で居てくれれば良いけど変な主人にとっ捕まってないといーね。
(読み読み)

……………さて、どうだろうね。
案外、自分が国を興したり…なぁんてね。
次に会う時までのお楽しみだ。

いやー、案外感慨とか湧かないもんだねー。
…………店長にはとっくにバレてるかもだけど。

生憎、そ●の●手●の●男には心当たりがあってね。
今更その程度で悪く思う程の繊細な神経はしてないさ。

やだなー。俺みたいなのがホイホイ転がってたらこの世界ダメになるよ？
まー俺も仲良くしたいとは思わないけどさー、その人。

問題無いさ。死んでるからね。

まー、その人らしいかもね。
俺は嫌でも死ねないから安心してよ。……今のところは。

ふ、ふ。…そりゃあ安心かもしれないね。今のところは。
(ゆるりと手を伸ばして、指先で彼の髪を梳こうと)

(髪を梳くならば、髪すら焔の熱を感じるかもしれない)

そうそう、今のところは、なー。

（焔の熱にこれっぽっちも頓着せず、軽く髪を梳いてから最低限の力でそっと頭を撫でてやり）
そうであれば、丁寧にお手入れしないとね。麻酔でもするかい？

麻酔………効くかなぁ、まぁほっといても
『勝手に生まれ変わる』から手入れがいらないかもしれないね。
…………物凄く痛いけどさ。

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そういうフットワークはくっそ軽いよなー、お前。（高速で返答が来たので

のんびりしていて商機を逃しちゃ大変だからね。(くすくす)

商機っていうか、こう……
そんなんだから巨大ギルドに出来るんだろーけどな？

しかし、ウチに来てよかったのかい？
キミ程の腕前なら他にも引く手数多だったろうに。
我（アタシ）としては助かるが。

べっつにー？　俺は軍とか官僚とか好きじゃねぇから（本人の主観で）気楽な方がいいってだけだよ。

……ヒヒ、そうかい。
それで、どういう仕事がご希望なのかなキミは？
(愉快そうに目を細めると、甘やかな視線を彼へ送る)

……別になんでも？
求められれば応じるのが『役者』の在り方だし。
（……それはそれとして何かしらは言うけどな？）

否、此処は我が胎。欲望の殿堂、サヨナキドリ。
キミは求める側だとも。応じるのはこちらだ。
『何でもいいから使ってほしい』ならその様に。
それでもまァ、『適正』ってものはあるから加味するがね。

……まぁ、人を世話する方なり宣伝する方が得意っちゃ得意だわな。
（前者は、認めたくないが、って面してるのをポーカーフェイスで蓋した痕跡が見受けられたかもしれない）

ヒヒ。であればひとまず人手の足りない教育事業部で教師役をお願いしようかね。
基礎教育課の読み書き計算はもちろんのこと、キミの「術」はこの場所（サヨナキドリ）とは非常に相性が良くてね。
気が向いたら居住区整備課志望の魔術師達にも軽く手解きしてやっておくれよ。
優秀な人材が揃ってるからさ。

………………
まーた人の世話かよ！！！！
（だぁん！とするがこの手の話だといつもの事である！！

手解きは……んー、そうだなぁ、
気が向いたやつにはやってやるよ。
『向かない』奴に教えるのは興味ないからさ。

いやァ、ほら、なにぶん母数が多いからさァ。
育てたコのいくらかは教師役に育ってくれるとはいえ、基礎中の基礎ですら万年猫の手も借りたいくらいなんだよね。

ま、手解きの方は本当に気の向いた時でいいよ。
このギルドの内部を運営するにあたって、そ●う●い●う●技●術●を身につけさせているとはいえ、キミの言う通り向き不向きはあるからね。
それにどうせ此処は我（アタシ）の神殿（胎の中）なんだし、大抵は我（アタシ）が居ればなんとかなる。

……ま、知ってるだろ？
俺は面倒は何だかんだで見るけども、だ。
弟●子●は●本●当●に●気●に●掛●け●よ●う●と●思●っ●た●奴●し●か●取●ら●な●い●。●
……知ってるだろ、俺の弟子かて、今んトコ、アイツだけだし。

もちろん。視えるし識っているとも。
弟子を取る義務など欠片も無いよ。
こちらが提示するのは『師匠という立場』ではなく『教師という仕事』だ。
商人ギルド・サヨナキドリに居住する大勢の雛鳥に、最低限の翼を授けるため。
あるいは、商人ギルド・サヨナキドリにとっての瑞鳥となってもらうためにね。
そしてキミは金なり、縁なり、その働きに見合った対価がもたらされるというわけだ。

はいはい、……ま、俺のやり方はスパルタじゃねぇが、
全部は丁寧にはやらねぇ。親身になるのも気が向いたやつだけ。
……求めようとする奴に、応えるまでさ

十分、十分。
キミ1人の肩に全て載っているわけでもないしね。
ま、その肩が足りないからキミを雇うわけだが。（くすくす）

……肩が何人分ありゃ足りるんだかな……此処はさ

………
（いちいち万人向けの教本を書くのはなんか癪らしく、教える意味が有りそうな奴にアタリを付ける図）

おや、ま。精を出してること。(くすくす)