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ギルドスレッド

惚骨

『宝石箱』

ルーム #1
☆。°.*☆

鏡台の前は其れのお気に入りの場所だった。
何せ、どんなに美しい宝石を胸中に飾り立てたとて、鏡が無ければ自身には眺める事が出来ないからだ。並べた其れ等は紛れも無い自身の収集品で有るのに、どうしたって其れの造りは"誰かに所持される為の宝石箱"でしかないと云う訳だ――全く腹立たしい事に!

☆。°.*☆

篝だけの、呟きの場。

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『「僕が死んだら12カラットの宝石になるから、君の中にそっとしまってほしいんだ」そう言った宝石商の青年は、冷たい夜にしずかに息を引き取ったあと、ほんとうに12カラットの宝石になりました。海の様に青く澄んだ12カラットの宝石を見て、宝石箱は悩みます。「死んだ彼のことをしまうには、わたしの胸の中はあまりにもせますぎるわ」とっても悩んだ宝石箱は、12カラットの宝石をしまうために、彼との嬉しい想い出も悲しい想い出も全部胸の中から放り出して――ついには彼への恋心も捨ててしまいました。すっかり空になった胸の中に12カラットの宝石をしまうと、宝石箱は満足気に笑いました。「まあ。まあ。宝石を胸の中にしまうのって、こんなに素敵な気持ちになるのね。もっともっと、宝石をあつめてしまいたい!」』
ッはア〜〜〜〜……?
(疑問。不満。溜息。上げた声にそんな様々な物を織り交ぜて、読んでいた本をクッションへと放り出して。斜めに切り揃えた前髪をくしゃりと掻き乱すと、其れは小さく呻いた。)
夜伽になりゃアと持ッて来たッてンのに、此奴はてンで駄目だねェ。何たッてェ、胸がむかむかすンだもの! ――あァ。やれやれ。全くヒトッてヤツは、どうしてこうも不思議な生き物を拡大解釈すンだかなァ。浪漫を添えたり、皮肉に見たり。可愛がったり、可哀そがったり。俺らは"そう"有るだけで、俺らが"そう"有る事に、意味何てちッとも無いのにさァ。
(表紙には"伝承"を意味する文字と"宝石箱"が描かれた其れを、放るだけでは事足りないとジトリと睨め付ける。百歩譲って拡大解釈は良いとしても、此ではまるで宝石箱たちが恋心とやらを丸切り無くしてしまったみたいじゃないか!)
失礼しちゃうよねェ、そンな訳無いのにねェ。だッて、俺の胸中は何時だッて宝石を待ち焦がれてンだ。此ッて"恋"みたいなモノじゃアないか。いンや、最早"愛"というヤツかもしれない。 ……ほゥら御覧!宝石箱にだッて甘い心は残ッてンだ。其処ンとこ、解ッといて欲しいよねェ〜〜。
(――何ちゃって。恋とか愛とか、宝石箱には重過ぎて。舌先が欠けそうな御話なのだけど。)(不機嫌そうな表情を一転させて、愉快げにころころ笑い。其の末、欠伸一つ零せば地面へと寝そべった。)(そんな、八月九日の噺。)
気付いたンだけどさァ。オリエンテーションとやらで稼ぎ時なのは良いンだけど、良く良く考えたら俺――オリエンテーション廻りをしてないンだよねェ。何か、報酬貰えンだろ? 若しかしたらさァ……宝石かもしれないよねェ。
(ぶつぶつと、真顔で呟き)(そんな、八月十七日の噺。)
(遣り遂げた。 ものの、随分と出不精な性質なものだから。筋肉痛で、死にそうだ。)(そんな、八月十八日の噺。)
ア〜〜ア! 幾分か前は鏤めた宝石の様で見事な物だッたンだよゥ。本当の。本当さァ。だッてのに、一体誰が盗ンじまッたンだい?(忌々しげに顔を顰める)(そんな、十一月七日の噺。)
‪見とくれよォ!此の見事な宝石をよゥ! ……アッハァ!此奴ァ帽子屋の旦那から頂いたのさァ。市場に並ぶ宝石ッたら高いのなンので、俺の指先が届きやしねェンだもの!全くもッて、商人ッて奴はよゥ……きィ〜〜ッと、金貨の余りの眩しさで"いかれて"やがるンだねェ――とすると、旦那のがたンと正気なンじゃないか?アッハッハ!(そんな、九月九日の噺。)‬

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