公認設定一覧
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤが公開している公認設定の一覧です。
願いの墓標II
そしてあの、最後の夜が来たのです
お父さんとお母さんは、私と弟を抱きしめて優しく言いました
「すぐに戻ってくるから、安心しておやすみなさい」と
その時は、来ませんでした
夜が明けて、お日様が昇って、お日様がお月さまになりました
私達はずっと、ホールの椅子に座って、お父さんとお母さんが戻ってくるのを待っていました
そうしている内に、兵隊さんがお手紙を届けにきました
お手紙にはただ一言、「ご両親は、勇敢に戦った」と
メイドのアンが泣き崩れるのを見て、それが何を意味するかまだ分かっていなかった私の目にも涙があふれました
何も分からなくても、悲しい事が起こったことは分かったのです(280文字)
お父さんとお母さんは、私と弟を抱きしめて優しく言いました
「すぐに戻ってくるから、安心しておやすみなさい」と
その時は、来ませんでした
夜が明けて、お日様が昇って、お日様がお月さまになりました
私達はずっと、ホールの椅子に座って、お父さんとお母さんが戻ってくるのを待っていました
そうしている内に、兵隊さんがお手紙を届けにきました
お手紙にはただ一言、「ご両親は、勇敢に戦った」と
メイドのアンが泣き崩れるのを見て、それが何を意味するかまだ分かっていなかった私の目にも涙があふれました
何も分からなくても、悲しい事が起こったことは分かったのです(280文字)
願いの墓標III
やがてお金がなくなって、弟と二人でスラムに落ち延びました
ゼシュテルの冬は厳しいのです。吹雪がすごくて、暖炉で燃やすものがなくなっても、集めに行くことすらできません
お父さんがいたら、吹雪く前に薪を作ってくれたのだと思いますが、もうお父さんもお母さんもいなかったので、二人で毛布にくるまって、震えながら吹雪が過ぎ去るのを待ちました
弟が熱を出しました。少しだけ残っていたハチミツをなめさせたら、少し笑って、私の手を握ってくれました
あの子だけが、私の支えでした(226文字)
ゼシュテルの冬は厳しいのです。吹雪がすごくて、暖炉で燃やすものがなくなっても、集めに行くことすらできません
お父さんがいたら、吹雪く前に薪を作ってくれたのだと思いますが、もうお父さんもお母さんもいなかったので、二人で毛布にくるまって、震えながら吹雪が過ぎ去るのを待ちました
弟が熱を出しました。少しだけ残っていたハチミツをなめさせたら、少し笑って、私の手を握ってくれました
あの子だけが、私の支えでした(226文字)
願いの墓標IV
吹雪が明けたので、私は出かける準備を始めました
そうしたら、いつもは大人しいあの子が、必死になって私のことを呼ぶんです。「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」って。
私はそれを断りました。あの子が夜になっても寒くないように、暖炉で燃やせるものを集めないといけないと思っていたから
でも、戻ってきた時、あの子はもう冷たくなっていました
あの子の最期のお願い、聞いてあげれば良かった……それがずっと心残りなんです
きっと死が近づいてくるのが分かって、怖くて、不安で、私に寄り添ってもらいたかったんだと思います
それなのに私、なんてことを……(257文字)
そうしたら、いつもは大人しいあの子が、必死になって私のことを呼ぶんです。「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」って。
私はそれを断りました。あの子が夜になっても寒くないように、暖炉で燃やせるものを集めないといけないと思っていたから
でも、戻ってきた時、あの子はもう冷たくなっていました
あの子の最期のお願い、聞いてあげれば良かった……それがずっと心残りなんです
きっと死が近づいてくるのが分かって、怖くて、不安で、私に寄り添ってもらいたかったんだと思います
それなのに私、なんてことを……(257文字)
願いの墓標V
どこかで期待してしまっている自分に気付くんです
ひょっとしてもしかしたら、あれは何かの間違いで、お父さんも、お母さんも、あの子も、実はどこかで生きているんじゃないかって
それで私を迎えに来て、抱き締めてくれて……ごめんなさい、そんなことあるわけないのにね
本当は、分かっているのです(138文字)
ひょっとしてもしかしたら、あれは何かの間違いで、お父さんも、お母さんも、あの子も、実はどこかで生きているんじゃないかって
それで私を迎えに来て、抱き締めてくれて……ごめんなさい、そんなことあるわけないのにね
本当は、分かっているのです(138文字)
設定中恋人
出会いから少しずつ絆を深めて、マリア(p3p006685)と恋人関係になった(38文字)
関連項目
- SS 『そして二人で踏み出す一歩』
- SS 『いつか踏み出す一歩の為に』
- SS 『二人で一緒の、幸せの夜に』