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シナリオ詳細

誰がなんと言おうとネコ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●どこからどうみてもネコ
「ギャギャーギャ」
 緑色の粘液を垂れ流すゲル状の物体がシャクトリムシリズムで歩いている。
 一匹のみならず二十匹まとめて歩いている。
 歩いた土は紫色に淀み、花は枯れ草はしなびた。
 うっかり道ばたで遭遇した犬が吠える。
 吠えた犬を威嚇するように膨らむゲル状の物体。
 おびえる犬の真後ろに素早く回り込み、ゲル状の物体が犬を飲み込んだ。
 体内で溶け始める犬。もがく犬そそのままに、ゲル状の物体たちは更に歩みを続ける。
 旅人がうっかり通りがかり、剣を抜いた。
「なんだこいt――あれ」
 首を振って目をこする。
「なんだネコか」
 ふうやれやれ。旅人は剣を納め、その直後にゲル状物体が手や足にまとわりついた。
「あははなんだこのネコかわいいなあ。あははあはは」
 手足がじわじわととかされる。
 衣服のみならず皮膚や肉や骨が溶解し、内蔵が溶解し、脳が溶解し、やがて旅人は笑いながら溶解した。
 ゲル状の物体は更に進む。

●よろしくお願いします
「ネコなのです」
 ゲル状の物体を撮影したらしい写真を見つめる『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)。
 その直後、星形のサングラスをかけるユリーカ。
「ネコじゃないのです! なんですかこのゲル状の物t――ネコなのです!?」
 サングラスを外されるユリーカ。
 ……このように。特製のサングラスを装着していないとこのゲル状物体をネコと認識してしまうらしい。
 ミレニアムサングラスをかけて振り返るユリーカ。
「依頼人は練達のひとなのです。匿名希望さんなのです。
 練達に収容していたオブジェクトが逃げ出してしまったので、これを捕まえて欲しいということなのです」
 捕まえると言っても、網ですくえばつかまるほど容易ではない。
 攻撃を加え弱ったところを特製の捕獲ネットに放り込んで捕まえるという手順だが、この戦闘部分がとても手がかかる。
「ゲル状物体は依頼人さんから借りたこの特製サングラスを装着していないと『ネコだな』と認識してしまって、警戒心が強制的に解けてしまうのです。こればっかりはもうどうしようもないそうなのです。
 だからサングラスをつけて、これを失わないように気をつけつつ、ゲル状物体を倒してほしいのです。
 生きているものを見つけると素早く襲いかかり、小さいものなら一瞬で取り込み大きいものなら少しずつ溶かしてしまうらしいのです。
 溶かしたあとどうなるかは全然わからないのです」
 ハートサングラスにつけかえ、ユリーカがもっかい振り返った。
「なので、くれぐれも注意しつつ、ゲル状物体を倒して捕まえるので――ネコなのです!?」

GMコメント

 ねこではありません。

 これは『ゲル状物体』。個体数20が荒れ地を移動しています。ねこではありません。
 想定される戦場はおそらく平地で、あちこちに雑草が生えているくらいしか特徴はありません。あとねこではありません。
 一人一個ずつ支給されているサングラスを着用すれば特異性は発生しませんが、これがない状態で認識するとゲル状物体がねこだと認識してしまい警戒心が強制的に解除されていまいます。この状態の防御方法および解除方法は再びサングラスをかけること以外にありません。
 サングラスは星形やハート型、2000型、2010型、その他諸々変な形のやつばかりあります。ねこではありません。
 ねこではありません。
 ねこではありません。
 ねこではありません。
 ねこではありません。
 ねこではありません。
 ねこではありません。
 ねこです。

 よろしくおねがいします。

  • 誰がなんと言おうとネコ完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年10月12日 21時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
アト・サイン(p3p001394)
観光客
イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)
黒撃
クーア・M・サキュバス(p3p003529)
雨宿りのこげねこメイド
最上・C・狐耶(p3p004837)
狐狸霧中
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
ニミッツ・フォレスタル・ミッドウェー(p3p006564)
ウミウシメンタル
藤堂 夕(p3p006645)
小さな太陽

リプレイ

●誰がなんと言おうとねこですおねがいします
「猫と遊べる楽ちんな依頼だと思ったらなんか違う!」
 依頼資料を広げて膝から崩れ落ちる『特異運命座標』藤堂 夕(p3p006645)。
 ガッと顔を上げ、拳を握りしめた。女子高生は諦めない。
「とはいえイレギュラーズとしての初めてのお仕事! 私に出来る事を精一杯やってみます!」
 とかいって、『LINEやってる?』ってレンズに書いてある愉快なサングラスを装着した。
「うーん……」
 『空歌う笛の音』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)がきわめてシリアスな顔で資料を見つめる。ミレニアムサングラスつけたまま。
「これ、純粋な認識災害としてもひどいけど要人暗殺とかに使えそうな危なさもないかなー? あ、だめか。使う側もそれを指示する側も危険なんだねこれ」
 ピッと指を立てる『無影拳』イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)。
「サイミンでケイカイ心を解いてからホショクするなんて、スゴくえげつないね。これを練達のヒトにヘンキャクして良いかは悩ましいトコロだけれど、オシゴトだから仕方がないね」
 そう。ローレット・イレギュラーズは世界の崩壊を回避すべく集められた存在ではあるが、決して世界平和保全機構や警察組織じゃあない。国家人種身分とわず依頼を受けたからには依頼人の意向が優先されるのだ。あとイグナートはhappy birthdayって書いてあるケーキとキャンドルがついた愉快なサングラスをしていたのだ。だいなしだ。
 資料を何度も見返す『ウミウシメンタル』ニミッツ・フォレスタル・ミッドウェー(p3p006564)。
「本当にねこ、なのかな……やっぱり、違うよね……。真相は分からないけど……研究の為だからね、仕方ないね……」
 ねこって書かれている物体はどう見ても緑色のゲル状物体だった。
 けれどミニッツがフレーム部分に猫耳がついたサングラスをちゃっとあげるとなんかねこに思えてくるからふしぎ。あと猫耳つける場所かなり間違ってる。
「ねこは私なのです。私がねこなのです。あんな紛らわしい連中は一匹残らず駆逐するので……え? 捕獲しないとダメなのです?」
 星形サングラスをして振り返る『くれなゐにそらくくるねこ』クーア・ミューゼル(p3p003529)。
 ローレットあるある。捕獲を依頼されたら捕獲を目指さねばならない。たとえ全部ぶちころがしたほうが楽でも。
 勿論依頼する側も(だいたいは)嫌がらせで言ってるわけじゃあない筈なので、なにかしら重要な意図や事情があるのだろう。しらないけど。
 『狐狸霧中』最上・C・狐耶(p3p004837)がハートサングラスでモデル立ちしていた。
「サングラスはええ、得意ですとも。どんだけおかしなものでもバッチリ着こなして見せますよ、ほら私ファッションリーダーですし?」
 とか言いながらガムテープでつるの部分をべったり顔に貼り付けるさまはファッションリーダーっていうよりファッションモンスターだった。あとでもみあげすごく痛くなりそう。
 『観光客』アト・サイン(p3p001394)が不敵に笑った。
「まあ僕は強いネコを知ってるから、ネコだからって警戒を解いたりは――レイ○ンが安い!」
「なんて?」
「ん? いま僕なにか言った?」
「(認識災害の恐い所は)そういう所だぞ」
「え、なにが?」
 『黒の血華』天之空・ミーナ(p3p005003)が腕組みをしてうつむいた。
「それにしても妙ちきりんな能力持ったスライムだよなぁ。……スライムなのか? ゲル状の物体としか言われてないし変な鳴き声してるし……ま、気にしてもしかたねーな」
 仕事だ仕事。ミーナたちはそう言って、現場へと向かった。

●これはねこです(this is a gel)
「説明しよう。スライムとは――」
 アトがサングラスのブリッジを押して言った。
「多くのダンジョンに生息するゲル状のモンスターで微生物集合型や軟体動物型など細かく分かれるんだけどポピュラーなのは付着させた部分をスライム化させて全身を溶かしてしまうというもので松明をあてたりして表面を焼き焦がすことで浸食を一時的に防ぐことが――ウェ○マネーを買うのを手伝ってください!」
「おちついて、なんか変なものに乗っ取られかけてるから」
 虚空に向かって『写真をとってください! 貯蓄に使います!』と叫ぶアトの肩を掴んでぐわんぐわん揺する夕。
 すっごい余談だが、小鳥ちゃんをファミリアーで使役してゲル状物体を創作した結果なんか流れるように小鳥が喰われてとかされたのでもう小鳥ちゃんでゲル状物体は探さないと誓った。すげー小鳥ちゃんが可哀想だった。
「なにしてるの。早く戦わないと」
 アトが何事も無かったようにライフルを取り出し、ゲル状物体へ射撃。レバーを操作して更に射撃。
 流れるような手際に夕も負けてられないぞとばかりにその辺の小石を拾うと、大きく振りかぶって気合いを入れた。
「くらえー! なんか痛いやつ!」
 まりょくだんってゆーなんかいたいやつを投げるすべを割と最近学んだ夕である。直撃したゲル状物体がギギャーとか叫びながら爆散する。ちょっと引いた。
「あーもー、こうやってわらわら集まってくるやつって薙ぎ払いづらいよ!」
 アクセルは魔砲を打ちながらばさばさ翼をはばたかせて後退。
「こう、縦一列に並んできてくれないかな」
「握手会じゃないんですから」
 無駄にモデル立ちとキャットウォークをしながら語る狐耶。これが榊神楽の使用シーンだって言ったら信じる?
「ほい、ほい」
 意味も無く手に入れた扇子を右へ左へふりふりしていく狐耶。ノリ的にはフレ○リックのオ○ループだった。あえて分かりづらい表現をした。
 威力は上々。回避も上々。飛びかかるゲル状物体を華麗に交わしながら次々と爆発四散させていく。
「こうなったら一匹ずつ倒していく方が燃費いいよねっ」
 アクセルは水瓶を高いところからじゃばーってやってゲル状物体にふりかけた。
 あえて言わなかったけど空を飛んでたらゲル状物体が手を出せないのですっごく楽だった。アクセル的には魔弾を撃ってるつもりだが、はたからみるとゲル状物体を溶かすやばい液体を振りかけているように見えた。
「さって、手っ取り早く済ませちまうか!」
 ふわふわと浮遊して丁度いいところに着地したミーナは、魔法少女めいたキュートなロッドを取り出した。
「出てこい、アンデッド」
 地面をロッドでぽこんと叩く。
 と、ゲル状の人間だか犬だかよくわかんない物体が土をわってうにょーっと現われた。
「…………ま、いいか」
 とりあえずソレを盾にしてゲル状物体の攻撃を防ぐと、手の中に生み出した魔力の球体をぽんと顔くらいの高さへと放った。
 すぐさまマジカルロッドを両手持ち。半身に抱えて踵から腰まで勢いよくひねりを加えると、水平打法で魔力の球を打った。
 乾いた音を立てて飛んでいく弾がゲル状物体をめちゃくちゃにしていく。
「なんか今日はいつもよりフリーダムなのです?」
 火炎瓶をジャグリングしていたクーアがほっこり顔でゲル状物体に連続スルー。
 次々とおこる火柱に『ぬくーい』とか言いながら手を翳した。
「……おや?」
 うっかり焼きすぎたかなと思って棒をがしがしして焼け跡を探ってみるクーア。すると襲ってこなくなったゲル状物体が出てきた。死んだのかなと思ったが、その割には微妙にぷるぷる動いている。これ幸いとばかりに(サングラスと一緒に渡された)麻袋の中に放り込んでいく。
 ニミッツがかわった形をした手をばさっとやって味方を回復していく。
 どうやらばしばし殴り合っていたイグナートがあちこち傷を負っていたらしい。見たところ火傷っぽい何かだが、不思議と痛みは感じないという。
 その割にダメージはちゃんとあるようで、回復が忙しい。
 なんか丁度良く団子状にもごもごしててくれればロベリアの花でも放り込んでやれたのだが、団子状になるときは大体味方が中心にいるのでそういうわけにもいかないようだ。
「ねこじゃないね。うん、ねこじゃない。そう、ねこじゃないのだけれど……サングラスをハズすと――うわっ、ねこだ!」
「はい……」
 急に『ねこならいいやー』とふらふらさわりに行こうとするイグナートをとめて、ニミッツがサングラスをかけなおしてやった。
「うわっ、なにやってたんだろうオレ」
 全然警戒してなかった恐っ! みたいなことを言って再びファイティングポーズ。
 拳をきっちり固めると、もりもり集まってくるゲル状物体を鋭いパンチで打ち払っていく。
 右斜め前からはねるゲル状物体を殴り、斜め後ろからはねてくるゲル状物体を裏拳ではねのける。
 周りを取り囲んだと思った所で地面を殴りつけてバーンアウトライトを発動。周囲のゲル状物体を一斉に吹き飛ばした。
「オット――?」
 その衝撃でサングラスがぽーんと飛んだ。
「せいやー!」
 サングラスをキャッチしてくるんと回転してからイグナートの顔に素早く装着させるアクセル。
「気をつけて! サングラスがとれたら終わ――わーかわいいねこー」
 サングラスが大幅にずれてるアクセルを羽交い締めにしてそっと元に戻してやるミーナ。
「おいおい、メガネが取れちまってるぞ。気をつけろよ。溶かされちまうぞ。えっと……なんだ? 服がとかされるのか?」
 モンスター博士(?)に振り返ってみると、アトがサングラスをちゃきっとやった。
「石油製品と金属……つまり一部の服と鎧だけを溶かすスライムはいるけど、大体のスライムは骨まで一気にいくよ」
 とか言いながらゲル状の物体をライフルの底の部分でがしがし殴って黙らせていく。
「これはなんか……なんだろう? 僕の知らないやつだなあ。一応殺さないように殴ってるけど、普通に殺しちゃったかなって時にもなぜか死んでないし。ていうか死ぬとかあるのかなこれ」
 でろーんとなったナタデココみたいな物体を袋に詰めては縛っていく。
 ミーナもふーんとか言いながらマジカルロッドでばっこんばっこん殴っては黙らせ、袋に詰めて後ろに控えてたパカダクラ(砂駆)と似たようなロボ(ロボ砂駆)に積み込んでいく。
 なんか袋がもごもごしてるのですごく嫌がっていたが我慢させた。
 回復がいるならするよと言ってニミッツがかわった手でぱふんぱふんしてくる。
 実際、ゲル状物体の相手をしているとかなり頻繁に傷を負うので回復は必至だった。
「けどもうじきだ。数もだいぶ減ってきた」
「だねー」
 アクセルは水瓶からひしゃくに水をくんではぴゃってまいていた。
 夏の暑いときに地面を冷やして少しでも涼しくするアレみたいな動作だったけどそのたびにゲル状物体がギャーギャーいって爆発しているのでかなり威力のある魔法なんだと思う。
 もうひとがんばりだと言って拳を握り直すイグナート。
 彼の突撃に先頭を任せ、狐耶が隙を見つけてゲル状物体へ襲いかかっていく。
 サングラスはガムテでべったり固定されているので取れない。なんかすごく不格好なのは我慢ポイントだった。保安装備ならもっとちゃんとしといてくれと思わないでも無いが、見た目からしてノリでできてるし仕方ないのかもしれない。
「ほっ、ほっ、よっ、とどめささないマシーンです。べしべし」
 よじよじとシャクトリ虫リズムで迫ってくるゲル状物体を端から順にチョップで倒していく狐耶。
 やられたゲル状物体はギギャーとか叫びながらぴくぴく状態になるので、それをアクセルやミニッツたちがせっせと回収する流れである。
「威嚇術使えば殺さずに倒せるんで」
「ホントですか! 威嚇ですね! やってみます!」
 夕はとりあえずぺたんとワンコ座りをすると、くしくしとネコみたいに顔を洗い始めた。
 カッと目を見開き、近寄るゲル状物体をにらみ付ける。
「ふしゃー!」
 そのままネコパンチを繰り返してゲル状物体をばしばし叩き始めた。
「オ゛ア゛ー! マ゛ーゴー!」
「まってまってなにそれ!」
 反射的に飛び退いたアトがライフル片手に叫んだ。
「威嚇です!」
「声と顔でまで威嚇してなくていいんだよ! 人間っぽくしていいの!」
「えっじゃあ防犯ブザーに指かけてにじり寄る感じのアレですか?」
「人間っぽいけどそうじゃない! あとそれちょっと恐喝っぽい!」
「しかたないのです」
 クーアは灯油タンクで地面にだぱだぱなにかよくわかんない液体を流して歩きながらほっこりとした笑顔を浮かべた。
「今から私自慢の威嚇術を見せてあげるのです」
「よろしくお願いします!」
「まずこうして清めの液体を撒くのです」
 灯油タンクの中身が空っぽになるまでまき散らしたクーアはタンクを放り投げ、懐から取り出した巻きたばこに火をつけた。
「次に神聖なお香をたくのです」
「はい」
 それを咥えようとしてげっほげっほとむせ、クーアはこんなのいらないとばかりに放り投げた。
 みるみる燃え上がる地面。
「最後に祈りの言葉を唱えるのです。『たーまやー!』」
「たーま――なんかちがう!?」
 ゲル状物体はこんがり焼けた……と見せかけ案外ぴんぴんしており、そいつらを袋に詰めて回収した。

 後日談というか、すぐ後の話。
 大量のもごもごする袋をもって依頼人の所までいったイレギュラーズたち。
 袋(の中身のゲル状物体)の提出と、レンタルしていたサングラスの返却のためだ。
 袋を受け取った依頼人はにっこり笑ってご苦労様と言い、コインの入った袋を渡してきた。
 でもって、こんな風に言った。
「そういえば最近、町でネコを沢山見かけるんだけど……繁殖期かなあ」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 ――mission complete
 ――good end

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