PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<廃滅の海色>コスプレ確定

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●カジノの中のゆらめき
「……なるほど、このよくわからない揺らぎが『神の国』に繋がってるワケっすね」
「うん……『ドラゴンズ・ドリーム』の経営上、こんな不安定な状態のものがあるのは安全的にも非常によくないから、できれば早めに排除してほしくて……」
 八重 慧(p3p008813)とほか7名のイレギュラーズ達は、竜宮にあるカジノ『ドラゴンズ・ドリーム』に招かれていた。あたりを見回す限りバニーガール(竜宮の住人はそんなもんだ)の状況は、改めて訪れても中々のものである。が、今回はそれのみならず、慧が『バニーガール姿』なのだ。男だけどバニーガール。これは、彼の隣にいるディーラー・真那伽に言質を取られたがゆえの格好である。訪れるのを先延ばしにしていたが、まあこういうこともあるんだろう、という風景。
 仲間達は異性装だの際どいものなどたいてい見慣れているので、彼がそんな格好してもまあ、いつものことかとスルーしてしまった。いいのかそれで。
「えーっ! バニーガール姿になるんだったの?! 慧さんばっかりズルイズルイ!」
「いまこれから突入するって段になって話の腰を折らないでくださいっす……」
 そしてその流れをブチ壊そうとするのが誰あろうリコリス・ウォルハント・ローア(p3p009236)である。存在がコスプレみたいな存在なのに何を言ってるんだろうとは誰も言わなかった。リコリスは誰から預かったのか、聖遺物を自慢気に掲げる。
「これは天義のなんか凄い聖衣職人の人がはじめに使ったって触れ込みの針だよ! まあそういうのを集めて鋳溶かすと家が建つくらいの釘が作れちゃうらしいけどそこはスルーで!」
「そういうことは言っちゃ駄目なんすよリコリスさん」
 まあつまりは、衣装とか服装に関しての色々な加護があった(らしい)聖遺物。これでなんとか干渉して、内部の神の国に侵入し、あわよくば遂行者とワールドイーターを倒すのが一つの手筈となる。
「それじゃあいくよ! てーいっ!」
「まだ作戦の相談とか心の準備とか!」
「えっ? ボクを名指しで呼んだ依頼がそんな丁重なものなはずがないよね?」
 なんか滅茶苦茶メタな事言いやがったな。リコリスの言葉に愕然とした慧だったが、よもやその言葉に真実の一端があるなどとは思いもよらなかっただろう……。

●遂行者『確ロ仮面Ⅱ』
「フ、来てしまったかローレットの諸君……来てしまったからには、君達は私の生み出したこの空間で! 『確定(R)世界』の礎となる運命が確定したということだなァ!」
「……(R)……って何すか?」
「私の口からは言えないなあ! 我々遂行者の目指す『確定世界』と似て非なる、この神の国に於ける最終目標ということだよ! いいのかな? 私を放置すればドラゴンズ・ドリームとやらが神の国に置き換わることが確定してしまうぞ!」
「確定確定ってうるさいなあ! 確ロ仮面か何か?」
 神の国へと突入したイレギュラーズ一同は、目の前に現れた仮面と白衣装、そして明らかに物理法則がおかしい「四つん這い+ローラーで移動する二輪車(者)?」を乗り回す男に出迎えられた。リコリスは過去に現れた――といっても希望ヶ浜の夜妖だが――の名を口にしてしまう。
「フ、言い得て妙……そうだな、いうなれば私は遂行者『確ロ仮面Ⅱ』とでも名乗っておこうか。私はこの聖遺物、『確定視の仮面』の加護の下にあるのだからね! だからこの神の国で、君達がまともな戦闘衣装で格好良く戦えない、という事実も確定したのだ!」
 その確ロ仮面Ⅱの言葉に、リコリスの手にした聖遺物が反応する。これはまさか――!
「つまり、ボクはカッコカワイイ格好に代わることが確定して!?」
 ませんでした。
 藁簀巻きを巻かれた流刑のどざえもんみたいなかっこうになったリコリス、他にも各々が理解に苦しむ格好へと変貌している。くっ、〇せ! みたいな悲鳴を上げてもこればっかりは許されそう。
「なんでぇー!?」
「さあ来い、『自主性』を奪うワールドイーター『タルインダー』! そしてギャンブルで身を持ち崩したからなけなしの練達製のカメラでブロマイドを撮って整形を凌ぐ系カメコの異言話者達よ! 彼らを羞恥と絶望に叩き落としてやれ!」
「……ごめんなんっすけど、シリアス続いてる遂行者達のなかで浮いてて悲しくないっすか?」
「私がここで倒されることは確定しているのだよ」
「あ、はい……」

GMコメント

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●特殊ルール『竜宮の波紋・改』
 この海域では乙姫メーア・ディーネ―の力をうけ、PCは戦闘力を向上させることができます。
 竜宮城の聖防具に近い水着姿にのみ適用していましたが、竜宮幣が一定数集まったことでどんな服装でも加護を得ることができるようになりました。

●特殊ドロップ『竜宮幣』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『竜宮幣』がドロップします。
 竜宮幣を使用すると当シリーズ内で使える携行品アイテムと交換できます。
 https://rev1.reversion.jp/page/dragtip_yasasigyaru

 竜宮な話を出そうとしてたらなんかメインっぽいのが動き出したな。

●成功条件
 敵対勢力全部ビンタして倒す

●失敗条件
 全員が撮られることに快感覚えたり抵抗なく確ロされ続けたら達成しちゃうけど、成功意欲の欠如はハイ・ルール違反スよね?

●確ロ仮面Ⅱ
 聖遺物の仮面を被った遂行者。
 ドラゴンズ・ドリームは一般的には善良な竜宮住民によるカジノだが、そもそも良質だろうと善良だろうとギャンブルルーザー共はブレーキというものが備わっていない。
 そんな負の感情を媒体に仮面によって生み出したらしい。誰も止めなかったのか。
 基本的に言葉による確ロ(確定ロール。確定した事象であるかのように相手の行動を先読みする行為)で対象にステータス変動系のBSをランダムで与えてくるが、攻撃力が皆無。その分BS付与性能に特化していて大変アレ。
 アレなんだけど負けることは(相当な例外が起きなければ)確定してるからなあ……。
 なお、機動はOPのよくわからん乗り物により高め。

●ワールドイーター『タルインダー』
 周囲から継続的に(神自域)自主性(AP)を奪い続けるざんねんな半分溶けたようなフォルムをした四つん這いの人。
 これにより異言話者を量産したようだ。

●異言話者×たくさん
 この世界にいる概念存在なので安心してほしい。
 基本的にはカメコで、写真を取り続けることで対象に継続的な精神ダメージを与えることが出来る。
 戦闘終了後、極稀に対象のブロマイドが一番恥ずかしい形で出力され残ってしまうかもしれないが、まあそんなことがあるわけがない。ないよな?

●神の国ルール
 ふたつの聖遺物が共鳴したことにより、慧さんが参加時はバニーガル、リコリスさんが参加時は藁簀巻きがデフォルト外見になります。他の皆さんは確定的な外見をアレしてください。ただし指定した格好がかっこいいとGM判断により非常に屈辱的な格好も辞さないので腹をくくったほうが楽です。さあ。

  • <廃滅の海色>コスプレ確定完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年06月24日 22時50分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
炎の守護者
マッチョ ☆ プリン(p3p008503)
彼女(ほし)を掴めば
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)
無銘クズ
八重 慧(p3p008813)
歪角ノ夜叉
リコリス・ウォルハント・ローア(p3p009236)
花でいっぱいの
郷田 京(p3p009529)
ハイテンションガール
火野・彩陽(p3p010663)
晶竜封殺

リプレイ

●なんもしないうちに確定しちゃってるんだが?
「ブンブブンブブブンブンブブブ」
「ハーッハッハ! ローレットの連中といえど、この確定(R)空間では手も足も出んとみた! 地の利は我にあり!」
「なんだか分かんないけど全員張り倒せばオッケーなのは理解したわ! っていうか何、その二輪車……二輪者? エンジン音は声なの?」
 謎のエンジン音(?)を響かせる二輪に跨った遂行者・確ロ仮面Ⅱの姿に最早どうツッコみをいれたものか。イレギュラーズ一同は、その光景に頭を抱えていた。だが、『ハイテンションガール』郷田 京(p3p009529)はバニー姿に変えられてなお、全く動じず拳を握りしめた。拳っていうより足が飛んでくるのが早いお嬢さんにこのシチュエーションは不味い。
「違うんです。先に弁明させてもらうっすけどやむを得ない事情でこの服着るって言質を真那伽さんに取られた結果なだけで断じて俺の趣味ではないです」
「……ええと、うん。どうにでもなーる! 腹くくってやってやれば何とでもなるやろ!!」
 どこか言い訳じみたことを超絶早口でまくしたてる『約束の兎漢』八重 慧(p3p008813)に対し、概ねすべてを察した『放逐されし頭首候補』火野・彩陽(p3p010663)は慧の肩をバンバンと叩く。慧の姿は御覧の有様、バニーガール姿。これは彼の言葉通り、真那伽が諸々あって救出する際に「今なんでもって」みたいな言質の取られ方をした結果なのだ。可哀想だけど仕方ないんだ。他方、慧にあわせた彩陽のバニーは完全にカブらないよう、鼠蹊部と肩口にフリルをあしらい、さらに蝶ネクタイのワンポイント。主張が強すぎる。
「まさか女物の水着を着せられるなんて……恥ずかしいですわ!」
「ふおおお!? なんでありますかこの格好はー!?」
 女児用水着(旧式)を着せられた『炎の守護者』チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)は、謎のお嬢様言葉へ変化しつつも、その水着のフォルムを知っている。嘗て密かに目にしたものの本で読んだような、知らないけど懐かしいそれ。
 他方、『夜善の協力者』ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)は目の前の状況、そのすべてが不服極まりないものだった。彼は己が脇役であり、素顔を晒さず、与えることをよしとする。顔こそ隠れているが目立つ格好で、コス衣装を『貰っている』状況なのがよろしくない。後この格好である。「ウワッ! (元ネタが)見ツカッタァ!」じゃないんだよ。
「ダサい! ダサすぎる! ダサすぎて……サラダになったわね……と言いたくなるくらいダサい!」
 そこはダサすぎて思わずダンサーになったわね、だろ。ナンセンスフラグを立てるな。
「確ロ仮面……つまりヤツは伝説のエターナルナデポラッキースケベブリザードの使い手だという訳か、術者は死ぬ」
「コスプレ? という物を着なければ行けない中で、己の行動を制限するものを選び鍛えようとするその精神……尊敬に値する! 慧や彩陽などが来ているバニーとやらも、己の四肢を強調するとてもマッチョで気合いの入ったコスプレではないか!」
(あああ、褒められると逆にきついっす……!)
(アーマデルはんは何言うとるんやろな……難解やわ……)
 『灰想繰切』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)はどうやら過去の依頼やらで希望ヶ浜の空気に触れた影響か、ライトノベル的な影響を一身に受けているように見えた。説明するのも癪だが、『ナデポ』とは選ばれたイケメンしか使えないという、撫でるだけで強度の魅了を誘発する行為である。巫女衣装だけに、どっかから受信したんじゃないかなコレ。
 なお『アイアムプリン』マッチョ ☆ プリン(p3p008503)は普段通りの頭身(プリン頭)でメイド服を身に着けている。なんていうかイロモノ! イロモノ! 絵力的に割と見栄えがいいけど冷静に考えるとイロモノ! みたいな判定が続く中で「あっ、うん……」ってなる外見だよな。ホッとする。ホッとするな。その周囲を褒めそやす態度でバニー二人が身悶えしてるじゃねえか。
(逆に考えるんだ……どんなに恥ずかしい格好をさせられていても、顔さえ隠れていれば誰もボクだって気が付かないからモーマンタイなのだと)
 『( 。ᾥ゜ )』リコリス・ウォルハント・ローア(p3p009236)の顔、そして簀巻きの下あたりは今や( 'ᾥ' )によって隠されつつあった。全く見えんのだ。顔が見えないということは誰が悲惨な目に遭っているのかわからない、つまり護身完成である。憐れむようにプリンがプリンを置いていったが、きにしてはいけない。
(……ところで、簀巻きのリコリス見てると、なんだか無性に後ろから蹴っ飛ばしたくなるんだけど……アタシだけかしら?)
 なおリコリス本人のみが気付いていないことだが。
 彼女以外がコスプレをキメているということは、依頼参加イレギュラーズから逆説的に彼女が簀巻きだとバレるのである。そんな姿を見て嗜虐心を刺激される京は多分、リコリスを巻藁かなにかと見間違えてらっしゃる?
「さあみんな行くぞーっ! 恥ずかしいコスプレ、皆で着れば怖くない!」
「この確定ロール野郎! てめぇの仕業かー! ワールドイーター片づけたらぶっ飛ばすからまってろでありますぞ!」
「……なんだかとっても意気揚々といった感じですわね?」
「恨み辛みを感じるけどやる気ある分、マシかなぁ……?」
 いまいち身動きが取れない姿で気合を入れるリコリス、色々与えられ過ぎで倫理とかバグってキレ散らかすジョーイ、お嬢様言葉を使いこなすチャロロ、ハイ・ルールに沿ってるならセーフかなと現実逃避の彩陽!
 果たしてこんな流れで確ロ仮面を倒す事ができるのだろうか……?
「ヌゥ……カメコ達がいなければこの威圧感(プレッシャー)に呑まれるところだった……だが勝負はここからだ、やらせはせんぞイレギュラーズ!」
 あっ、このフラグの乱立具合は勝てるやつだわ。

●確定していいこと悪いことがあってね?
「なんかやる気をなくす見た目ですわね……でも通しませんわよ!」
「タルインダー……その名……まさかテラ=メンドクサスの眷属……?」
 前進し、タルインダーを正面から受け止めたチャロロは、そのままその魔力を削られ呻く。決して多量ではないが、消耗の多い彼の戦い方とこのワールドイーターは非常に相性が悪い。が、当然ながら足止めで終わるわけじゃない。後方に控えていたアーマデルが敵の胴に風穴を開け、足取りを重くさせたのだ。チャロロを躱して前にいくことも効率が悪い、単純に戦力としても面倒。タルインダーはこの相手に止められた面倒臭さをひしひしと感じていた。あとアーマデルは存在しない記憶をお出しするのはおやめ。
「ワールドイーターを最優先にすればええんやね。なら、火力を全部こいつにぶちこめばええだけや」
「このワールドイーターをぶっ飛ばしてカメコの量産を阻止して、ほか全部ブッ倒せばいいんでありますな! ヨシ!」
 彩陽はタルインダーに離れた位置から狙いを定め、魔力を練り……スッと歩いていってビンタをかました! そして定位置に戻った! 魔力弾ではなくビンタだ! だが従来通りの威力は出ているのか相手は苦しい! 続けざまにジョーイが聖なる一撃をカメコ共にお見舞いするが、降り立った羽根様のエフェクトはしかし、カメコにふれると聖なるビンタをお見舞いだ! どうなってんだこの時空。
「俺の役割は敵を引き付け……いや待って今回もやんなきゃダメっすか!?」
「確ロ仮面を追うにはカメコが邪魔なのだ! 奴等を避けられるならオレの愛車が必ず追いつく!」
「おお、頼もしいっすプリンさ……いや遅! 遅っそ! 普通に移動するより遅くないっすか?! あの変態機動についてくのキツくないっすか? いやでも繰り返し移動してるから案外いい勝負だな?」
「あいつにはとにかく色々と言いたいことがあるんだ、今日こそはボクが強くてかっこいい狼だってことを確ロさせてやる!」
「それは確ロ時空よりシリアス時空で優先してやることだと思うっすよ」
 慧は仲間達を守るため、そして確ロ仮面を追う仲間を邪魔されぬよう、カメコ達を己に誘導すべく構えた。具体的には叡智を感じさせるポーズで。だがそれはカメコの戦法と彼の戦闘スタイルの致命的相性の悪さを再認識させるもの。なにしろカメコが絶えず撮る、撮る、そして撮りまくる!
 そんな中、プリンとリコリスが確ロ仮面Ⅱを追うべく駆けるのだけど、慧のツッコミがブンブン回るくらいには状況がカオスだ。プリンは機動力を行動効率で辛うじてカバーしているが、確ロ仮面Ⅱが謎の乗り物で逃げ回るため中々おいつけない。ところでリコリスはなんで簀巻きで転がってるだけでプリンより速く動けるの?
「( 'ᾥ' )あっ、あっちに美味しそうなプリンが!」
 ガシャーン! リコリスはここでコースアウトだ!
 ところでリコリス、君は仲間と同道しないとエスプリの活用がうまく行かないんだけどそれでいいのか?
「さあ!吾輩の華麗な光の舞で皆さまの確定ロールBSを回復しつつ周りのカメコごとワールドイーターを攻撃! ンンンン! 完璧! 隙なしであります! さあ! 皆さまもこの隙にどんどん殴って殴って!」
 ジョーイのアレっぷりに比べれば些末な問題だったなあ……。
 ところで、慧が集めたのとは別の所で、カメコ達がめっちゃ群がっていた。誰に? 京にである。
「そうねえ……このアタシのことを美しく写真に残した者達だけは優しくビンタでシバき倒すだけで済ませてあげるわ。でも下手なのとローアングラーは駄目ね」
 つまりどっちに転んでもビンタされるわけだが、優しく叩いてくれるなら堂々と昇天してやるぜと言わんばかりに行列を形成してしまっている。全くスキルもなんも使ってないのにこれだ。こいつら全員マゾかよぉ!
(あぁ、カメコの方々にぱしゃぱしゃ撮られてますわ……私のスク水姿なんて、喜ぶ方はいらっしゃるのかしら……)
 チャロロは周囲から無遠慮に撮られているうちに、なんだかイケナイ気持ちが湧き上がりつつあった。ところでチャロロ、そういう、うん。君みたいな男の子がいい感じに転がってく内容の大人の本に興味ない? え、買う側? 違う出る側。


「悪いな異言話者、このフレーム一人用なんだ」
「フレーmブフッ」
 フレームインして即座にアウトにするカメコをよそに、アーマデルは果敢にタルインダーにビンタを浴びせにかかる。あいつらはなんか知らないうちにビンタされてるんだ。同じ相手にビンタされると絆が深まるんだ。
「見つけたぞ確ロ仮面! いつぞやの屈辱を晴らすべくクラスとエスプリを一新した第二期のボクの勇姿をみよ! そして確ロするのだ! 『リコリスは強くてかっこいい狼である』と!」
「えっ、君のことなんて知らんが(確ロ)?」
「えっ……?」
 リコリスは確ロ仮面の認識を改めさせ、自分の勇姿を確定させたかったのだ。そんなことしなくてもシリアス時空なら十分勇ましいはず(未確ロ)なのに、敢えて確定させるためにギャグ時空に来てしまっているのでなんというか彼女は涙ぐましい努力の方向音痴だ。
「俺が引き付けたからには、一人ひとり一緒にチェキしましょうね! なんなら南天さんにカメラ渡してツーショットっすよはい、ピー死ねえ!」
 慧はその頃、周囲のカメコを一人ずつ丁寧にしばきまわり、或いはツーショットと見せかけ死を与えていた。ここまで流れるような暴力沙汰も珍しい。珍しくもないか、イレギュラーズなら。
「遂行者とやら、俺達が暴れ回ってるうちに倒れへんかな。倒れへんか。ワールドイーターは青息吐息やけど」
「元々かったるそうだからどこまで弱ってるのかわからないですぞ! あっ溶けた」
 彩陽の高速移動ビンタ(ラフィング・ピリオド)によって弱りきったタルインダーはジョーイの駄目押しによってついに力尽きた。これでカメコが増えることはなくなった。京の方にぞろぞろと集まっていくカメコを全部アレしたらもう増えないはずだ。カメラは残ってしまうが。カメラは神の国を解除する前になんとかせねばならないが(強調)!
「精神的ダメージなんて、プリンと根性で耐えれる! そうだろう、皆! だからこの遂行者はオレが倒……うん?」
 プリンは大型バイクにまたがったまま確ロ仮面Ⅱを追い回し、ビンタを繰り返した。最高速こそ劣るが、一度リコリスになんかされた相手は極度に弱っていたのだ。まずい、このままでは神の国からカメラも放り出されてドラゴンズ・ドリームに参加者一同の弱みが握られてしまう! と一同は焦ったが、そこで不思議なことが起こった。プリンがギフトによって少年の姿と化したのだ。メイド服の寸法はそのままで。即座にプリンを隠す( 'ᾥ' )! ( 'ᾥ' )と( 'ᾥ' )と( 'ᾥ' )がたいへんな部分を追従して隠しつつプリンはビンタ! ビンタ! そしてビンタを見舞う!
「ガッテーム! もう疲れちゃってェ、後一発しかビンタできなくってェ……だから最後のターゲットはテメーだよォ!」
「……思うんだけど、ジョーイさんってあんなに荒々しいキャラだったっけ?」
「違うと思うっすねえ」
 そのままプリンが仕留めるかと思われたが、ジョーイがそこで全速力に加速を重ね、制御不可能な速度で確ロ仮面に突っ込みビンタを見舞った。高々と舞い上がるその姿をよそに、彩陽と慧と南天さん(式神)はカメラを壊して回ったのだった。

 余談だが。
 チャロロはこのあと男言葉に戻ったが、レンズを向けられるとなんでかポージングする癖が抜けなかったとかなんとか。

成否

成功

MVP

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
炎の守護者

状態異常

なし

あとがき

 称号スキルっていう確定ロール。

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