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シナリオ詳細

<天牢雪獄>密かな声の簒奪者奪

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<天牢雪獄>密かな声の簒奪者奪
 帝都スチールグラードの東部に位置する地、ルベン。
 鉄道の要所たるかの地において、地下深くに縦横無尽に巡る地下通路は風雨を凌げる事もあり、外で避難するよりもマシ。
 各派閥においては、そんな地下通路に避難してきた人々を匿いつつも、地下道の探索を進め……どこからともなく現れる新皇帝派を、イレギュラーズ達は倒し、治安を維持する。
 そんな流れが出来つつある時を切り裂くべく……新皇帝派が取った作戦。
 懸賞金をイレギュラーズ達に懸けることで、自分達の協力者を作り彼等を殺せ……という物。
 ルベンの周りの街や村に、空からばら撒かれたのは数人のイレギュラーズ達の手配書……その中には、天之空・ミーナ(p3p005003)の顔が記された物。

『400万G、生死問わず。彼奴の首を討ち取れ。彼奴はルベンの地下にいる。その周りに居る物を殺しても構わない』

 その手配書を手にしたはみ出し物……いや、街の金に困ったゴロツキ連中は。
『ほう……生死問わず。それに周りのも殺して良い、とは都合良い話じゃねぇか!』
『全くだぜ! よーっし、ルベンに居るってことだしよぉ、俺達が纏めてかかりゃー一網打尽に出来るんじゃねーか!』
『そうだな! んじゃー、一気に力を合わせて仕留めに行こうぜー!』
 手配書を手にしたゴロツキ連中は息巻く……そして、それを密かに監視していた新皇帝派の者達。
『……ふふ。奴等も含め物量作戦で行けば楽だろう。勿論奴等は死んでも良い駒……上手く利用させて貰おうじゃないか』
 不敵に笑い、彼等を利用し……ルベンの街へ後を追うのであった。


「そうか……全く懲りないな」
 息を吐くミーナ……その手には、己の手配書。
 ルベンの街を避けて手配書は配られたのだが、風に乗って飛んできた手配書をルベンの住民が持ってきてくれたのだ。
 手配書に記された本人にそれを持ってくるという事……避難民達が裏切る可能性はあっただろう。
 だが、ミーナの街での活動を見た避難民達は、彼女がそんな事をする筈が無い……と思い、情報提供をしてくれたのだ。
 ただ……その手配書にアル『周りに居る物を殺しても構わない』という文面に。
『……あの……私達は、大丈夫なんでしょうか……』
 と不安そうに見上げ尋ねる。
 それにミーナは。
「大丈夫だ。必ず皆は護る……とは言えこの手配書を手にした奴等が攻めてくるのは間違い無いだろう。地下道の中に、避難しておいてくれ」
 と言うミーナに、解りましたと頷く避難民達。
 勿論、地下道の方が安全かと言われれば、安全である保証は無い。
 そして……周りに居る仲間達に向くと共に。
「すまないが、ちょっと手伝ってほしい……市民達を絶対に手に掛けさせる訳には行かないからな」
 と、真っ直ぐその赤い瞳で見据えるのである。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 ミーナさんの手配書を手にしたゴロツキ連中が、どうやら新皇帝軍に踊らされる形で仕掛けてくる様です。
 ゴロツキ連中は馬鹿で単純ですが、新皇帝軍の方は……頭が回る者達です。

 ●成功条件
  ルベンの街に攻め入るゴロツキ連中&新皇帝派から、避難民達を護り切ることです。

 ●情報精度
  このシナリオの情報精度はBです。
  依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 ●周りの状況
  ルベンの街が舞台となります。
  ルベンの街は皆様も既に知っての通り、地下道に繋がる街となっており、地下道に避難民達が避難しています。
  単純なゴロツキ連中は、地上の方から仕掛けてきます。特に隠れる事も無く、様々な街から時間差で徒党を組んで仕掛けてきます。
  一方……新皇帝派の『アラクラン』達は、違う所から仕掛けてきます。
  遅れを取ると、一般人達が虐殺される可能性もありますので、彼等の侵入先を想定した上で作戦を立ててください。

 ●特殊ドロップ『闘争信望』
  当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
  闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
  https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran

 ●討伐目標
 ・新皇帝派『アラクラン』一小隊(8人)
   新皇帝派に属する帝国軍人達です。
   頭のキレる者がリーダーとなっており、不意を突いて仕掛けてくる事が得意な集団です。
   武器、防具もしっかりとした剣、盾、鎧etcを装備しており、彼等に一般人が狙われればひとたまりもありません。
   勿論イレギュラーズ達にしても1体であろうと強敵です。
   戦闘手段も近接戦闘、遠隔魔法、ヒーラーと様々です。

 ・金に目の眩んだゴロツキ連中(大量)
   周りの街で手配書を手にして目が眩んだゴロツキ連中です。
   攻撃手段も『拳』やら『ナイフ』やらと、近接攻撃する事しかありませんし、回復もしません。
   体力だけは有り余っており、HPは高い様です。
   彼等は工夫する事無く、ルベンの街に次々と真っ正面から襲い掛かってきてキリがないと思いますが……確実に仕留めて行けばいつかは終わりが見える筈です。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <天牢雪獄>密かな声の簒奪者奪完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年02月20日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

志屍 志(p3p000416)
天下無双のくノ一
イーリン・ジョーンズ(p3p000854)
流星の少女
武器商人(p3p001107)
闇之雲
フルール プリュニエ(p3p002501)
夢語る李花
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
レイリー=シュタイン(p3p007270)
ヴァイス☆ドラッヘ
ウルリカ(p3p007777)
高速機動の戦乙女
マリオン・エイム(p3p010866)
晴夜の魔法(砲)戦士

リプレイ

●密かなる作戦
 帝都スチールグラード東部の街、ルベン。
 鉄道網の要所たる駅を備えていたこの地には、鉄帝国の四方八方に拡がる地下道が口を開く。
 そんな地下道には多くの周りの町や村から避難してきた避難民達と……それを護る各勢力、そしてイレギュラーズ達がいる。
 だが……それを快く想わぬ新皇帝とそれに連なる一派は、肩入れするイレギュラーズ達の手配書を広く配布し、殺す事を良しとしている訳で。
「また、こういう話が出てくるのね……」
 肩を竦めるのは、『ヴァイスドラッヘ』レイリー=シュタイン(p3p007270)。
 数ヶ月前から、飽きる事無く続く手配書騒動……場所によっては市民の人達でさえ、賞金に目が眩み殺そう躍起になる事だってあった。
 ただ今回は、近くの街で配られていた手配書を手に入れ、それをイレギュラーズ達に持ってきてくれて、今回の事件を知る事が出来た訳で……避難民達の信頼を勝ち得た証拠でもあろう。
「今迄相当数の賞金狙いが撃退されていると想うのですが、まだ手配書は魅力的に映るのでしょうか? あるいは案外……ごろつきは、新皇帝派に借金でも背負わされているのかもしれませんね……?」
「確かに……私も手配書は広まってるし、ここに居る人達全員分を纏めれば……1000万を軽く越えるんじゃないかしら? 人心を惑わし、手に入らない怒りを覚えさせるのは……まぁ十分ね」
「ええ。我々の首で街の人々の生活……何日分になるのかはわかりません。ですが、そちらを選ばずにこちら頼ってくれた事はわかります。だからこそ、街の人を害されてはこちらの沽券に関わるというものです」
「ええ……何度でも叩き潰すまでです」
 手配書を手にした『高速機動の戦乙女』ウルリカ(p3p007777)『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)、『遺言代行業』志屍 瑠璃(p3p000416)三人の会話。
 ただ、それに疑問符を呈するのは『双影の魔法(砲)戦士』マリオン・エイム(p3p010866)と『夢語る李花』フルール プリュニエ(p3p002501)。
「そうですねー。この賞金制度、実際に賞金が払われた実績なんて無いと思うんですよね! マリオンさんの記憶違いだったらごめんなんだけど、どうして皆、不審に想わないんだろうね?」
「ええ、何と言うか……この手配書の意味って本当にありますかね? 実際に捕まってみて、支払いがきちんとされているか確かめてみたいものですよ。今回のゴロツキとかだったら、殺して死体を持って行こうとするでしょうから、信頼のある方に協力してもらって、。支払いがどうされているかわかれば、あの馬鹿な人達を少しは減らせるのではないでしょうか……駄目?」
「別に……貴方がその役目を背負うって言うのなら、こっちは止める事は出来ないがな。まー、特に今回の奴等はアレだ、私の首が欲しいんだろう? 欲しいんならくれてやる……とは言いたいとこなんだが、そうもいかない事情があるもんでな。ちーとばかし、抵抗させて貰うとしようか」
 『紅矢の守護者』天之空・ミーナ(p3p005003)がニヒルな笑みを浮かべると、それにマリオンが。
「そうですね、ミーナ師匠が大変みたいだから、マリオンさんお手伝いに来ましたよ! 魔砲戦闘ならばっちこいです、任せて下さい!」
 自信満々に胸を叩くマリオン、それに呼応するかの如くレイリーも。
「ええ、何時でも相手になってあげましょう。見なーも大丈夫よ、私達がいれば絶対護れるって!」
 元気一杯にミーナを鼓舞。
 そんな仲間達の言葉にミーナはもう一度微笑みながら。
「そうね……私達が護らなければ、ルベンに甚大な被害が出る、それは避けなければならない。それにゴロツキ連中だけでなく、どうやらアラクラン小隊も一枚噛んで居る模様……ま、奴等が正攻法で来る訳はないわよね」
 と言うと、『闇之雲』武器商人(p3p001107)は。
「ああ……まぁ十中八九、地上と地下からの挟み撃ちという訳だ。厄介なことだねぇ……でもま、此方には高額賞金首がゴロゴロ居る。その意味を其の身に確りと教えて上げるとしよう、ヒヒヒヒ!」
 嬉しそうに笑う武器商人。
 それにイーリンとレイリーが。
「そうね……確りと片付けるわよ。『神がそれを望まれる』のだから……」
「そうね! イーリン、地下の方は頼んだわよ!」
「ええ。フルールとミーナ、レイリーの三人は地上よね? 手配書を手に目の色変えてるゴロツキ連中だから遅れを取ることは無いだろうけれど、一応何かあったら連絡出来る様にしておいた方がいいかしら?」
「そうね……なら、私の蛇をそちらの方に託しておくから、その子に呼びかけてくれれば向かうわ」
「了解。ま、万が一アラクラン達が地上の方に出てきた場合は宜しくな」
 レイリー、ミーナ、フルールがファミリアーを使い互いに情報を交換出来るように工夫すると共に、イレギュラーズ達はルベンの地上と地下に分かれていくのであった。

●上下両損
「……うん、ここですね?」
「ええ。ここならあいつらにも見つかりにくいはずよ」
「解りました、ありがとうございます。それでは避難民の方達を、こちらに連れてきますね」
 ルベン地下道の一角……イーリンは先日の大規模な新皇帝軍の進軍の際に作った地図を元に、地上に近く、地下からは離れた袋小路の一角に避難する為のエリアを構築。
 そしてその場所に避難民の皆に呼びかけ、ここに隠れる用に瑠璃が案内、更にイーリンも。
「ちょっと狭いかもしれないけれど……少しだけだから耐えてほしい。大丈夫、絶対に護り切るから……」
 真摯な表情で頭を下げるイーリン、それに避難民達は。
『解りました……大丈夫です。頑張って下さい!』
 と、気丈に振る舞い、そこへと避難させる。
 そして避難民達の避難を終えた後、連絡要に瑠璃の鳥一羽を宿らせる。
 更にそここにアラクラン達が到達しないように、沢山の土嚢で袋小路を閉鎖。
「これで良し……っと。それじゃあ後は、我(アタシ)達が対峙する場所決めだね。えっと……前の時には、この辺りで遭遇したんだったよねぇ?」
 武器商人がイーリンの地図に丸を付ける。
 遭遇箇所はかなり地下道の奥の方であり、その先はまだまだ未探索領域が多い。
 それ故に、待ち伏せする場所は後方に避難民がいるところで、狭めの直線路。
 当然この地下路は色んな所に分岐しており、同じ箇所に向かう為にも複数ルートが取りうるので、単一ルートだけで待ち伏せてもすり抜けていって仕舞う可能性が高い。
 なので……。
「……待ち伏せはここにしましょう。それじゃ、こことここと、ここ……封鎖しましょう」
「解ったわ」
「はい! 力仕事はマリオンさんに任せて下さい!!」
「私も手分けしてバリケードを設置致しましょう……彼等が避難民のところにいけなければ、後は防衛ラインの死守で任務完了ですから」
 瑠璃の指し示した迂回路一つ一つにイーリン、武器商人、ウルリカ、マリオンの四人で手分けし、バリケードや有刺鉄線、更には土嚢を積み重ねて先には簡単に進めないように細工を施しつつ、広すぎる所には鳴子を設置し、彼等が来たらすぐ解るようにする。
 ……そうして一通りルートを封鎖し終わった頃。
『……来たわ』
 地上からの齎された来襲の報告……武器商人は。
「了解……という訳で皆、奴等が来たようだから、こっちももうそろそろだろう。一旦集まるとしよう」
 と仲間達にテレパスを通じて連絡し、地下に居る者達は迎撃場所へと再び集まるのであった。

 そして地上側では、ミーナは街中の高所から周辺に目を凝らす。
 地下の仲間達が避難民誘導や、ルート閉鎖などをしていくが……こっちとしてはただ待ち構えるがのみ。
 数刻し、ちょっと夕暮れが始まる子ド……彼女の視界に映るのは、幾つかの集団となって懸賞金目当てにルベンへと近づくゴロツキ集団。
「……あっちから来てる。まぁ、血気盛んで殺る気満々……ってな感じだな」
 それを冷静に見下ろしながら、ミーナは地上へ降りるとトムに、パカダクラを駆る。
 そして……ゴロツキ連中が意気揚々とルベンが見える所まで来た所に、ジャンプして立ち塞がる。
『む……あ、お前か!!』
『一人で出てきたのかぁ? へっへっへ、俺達が纏めて掛かりゃ、ひとたまりもねーぜ!!』
 記憶している手配書の写真と合致するミーナの顔に沸き立つゴロツキ共。
 1対多の状況からか、余裕綽々。
 だが、ミーナは声高らかに。
「よーぉ、良く来たな世界のゴミ達! この首ほしけりゃついてきな。相手してやるよ!!」
 と馬鹿にしながらパカダクラで町の方に向けて移動開始。
『なーぁにぃ! んじゃー首とってやろうじゃねーかょお!!』
『そーだ! 殺すぜ殺すぜぇ!!』
 数の暴力で強気になっているのもあるのか、ゴロツキ連中はパカダクラを追い立て始める。
 決して追いつけないスピードではないが、街に入り左へ、右へとルートを取るミーナに、中々追いつけずに居る。
 ……でも、決して視界からは逃れないように絶妙な距離を保ちながら、彼女は地下道へ続く駅シェルターの所へ向かう。
「お待たせ……さぁ、来るぜ」
 パカダクラを降り、対峙するミーナ……勿論そこにはミーナとフルールも戦闘体勢で対峙する。
 そして、追いついてきたゴロツキ連中に。
「私はヴァイスドラッヘ! この街を護る為に只今参上! 私を倒さない限り、ここは通さないわよ!」
 声高らかに宣言すると、目を光らせるゴロツキ達。
『何っ……賞金首が一人だけでなく、三人もいやがるぜ!』
 ミーナだけでなく、フルールもレイリーも、鉄帝国に手配書が張り出されている。
 一人だけだと思えば三人、勿論数はこっちの方が数倍、いや十倍以上。
 そして、更にミーナも。
「待たせたな、大馬鹿野郎達。私は逃げも隠れもしないから、掛かってきやがれ!」
 と罵る。
『ああ、殺してやらぁ!!』
 目の色を変えて、一気に攻撃を仕掛けてくるゴロツキ共。
 彼等が間合いに入るのを待ち、鋭利な乱撃を立て続けに喰らわせていく。
『ぐはっ!?』
 その攻撃に即死する者もいれば、吹き飛ばされて昏倒する者も多数……更にそこにレイリーがの白亜の一閃が続けざまに叩きつけられる。
「……悪いなレイリー、こんなのに付き合わせて」
「ううん。大丈夫! さぁ何人でも相手するわよ! ミーナ、よろしく!!」
 二人声を掛け合いながら、敵を打ち砕く矛と盾となり、知能無く次々と仕掛けてくるゴロツキ連中を撃墜。
 そんな二人の体力事情を後方で見定めながら、フルールは。
「まぁ無鉄砲な事この上ないわね。二人共、余り全力を出しすぎないようにね?」
 と言いつつ、二人を回復しつつ、時には赤き蝶をふわりと飛ばし、弱点を突く。
 地上から来る彼等は、所詮金に目の眩んだ烏合の衆。
 仲間が吹き飛んでくればキレ、自分で賞金を独り占めしてやるとのたまい単騎特攻して返り討ちに逢う。
 数だけは多い故に時間は掛かるが……決して後方、地下道へと近づかせる事は無く、その場に死体の山を積み重ねていった。

 地上から戦いの音が鳴り響く一方、地下。
 戦況はファミリアを通じ聞こえて来る中……。
『ほぅ……見抜いていたという訳か』
 静かに響きわたる声は……地下を進むアラクラン小隊の小隊長のもの。
 イレギュラーズ達が道を塞ぐように立ち塞がるが……彼等も退く事はない。
「イヒヒヒ。そんなに我(アタシ)達は愚かではないさ。キミ達が裏で糸を引いて居るのも、ね」
 蔑むように笑う武器商人だが、アラクラン達は隊列を崩さない。
『ははは……いやぁ、鋭いもんだ。さすがは高額賞金首達だな。まぁいい……我等の力、ここに見せてやろうではないか! 皆、掛かれ!』
 小隊長の指示の下、剣や槍を持ちし四人が尖端を切る。
 カキン、ウルリカの武器と重なる音が響きわたり、火花散る。
 つばぜり合いはどちらも退かず、一旦相まみえる。
 離れた彼等に、ウルリカは。
「アラクラン小隊、さぁ勝負といきましょう。憤怒に負けないゼシュテルの底力を、その身で味わうといいでしょう」
 それと共に、小隊長に向けて鋭く抜き刺す狙撃を穿つ。
 だが、その攻撃は別の隊員がカバーし、隊長に傷は至らない。
「流石にそこは一小隊……という訳ですね。地上の奴等とは一味違うという訳ですか」
「そうみたいだね! でも、命が惜しかったら、何もせず撤退する事をマリオンさんはお勧めします! 撤退時に何かしたら、絶対追撃殲滅されると思うので、何もせず撤退がお勧めです! まる!!」
 瑠璃の言葉にマリオンの明るい声。
 勿論、彼等がはいそうですかと撤退する訳は無く、剣戟、魔法攻撃が次々と放たれる。
「全く、仕方ない奴等だ。まぁ、分かって居た事だけど!」
 ニヤリと笑う武器商人が、破滅に誘う声で敵を蝕むと、それに合わせて瑠璃とマリオンが。
「新皇帝派に解って貰おうだなんて思って居ませんよ……大人しく倒れてください」
「そうだね、仕方ないけど、どっかんどっかんするよ!!」
 瑠璃の鋼の聚雨と、マリオンの魔砲が折り重なって、敵陣貫く。
 一番前線に居た者が、流石にその威力に耐えきれずに吹き飛び、動きを停止……残る者には、最後尾に居た杖持ちの者が、回復を飛ばす。
「……あれがヒーラーの様ですね。次に狙うは……あそこです」
 とウルリカがターゲットを指示しつつ、己は刃を剥ける敵前線を抑える壁として動く。
 一方遠距離に攻撃出来る者達で、ヒーラーを集中砲火し……数刻の後に息の根を止めていく。
『っ……』
 僅かに唇を噛みしめて焦りを滲ませる小隊長、そこに。
「食い詰め部隊は市民を食い始めた、と……貴方たち、故郷の家族が同じ目にあったらどう想う?」
 イーリンの言葉が、地下道に響きわたる……アラクラン達は。
『……煩い!』
 耳を貸さぬが如く、攻撃に身を投じる。
 そんな敵の動静にウルリカと瑠璃が。
「新皇帝派になると、私情を投げ打てとでも言われて居るのでしょうかね?」
「ええ……まぁ時には非情なる判断をしなければならないのでしょう。ならば、その覚悟は出来て居ると……判断させて貰います」
 鋭く敵を睨み据え、容赦する事無く単体を死へ至る一閃で打ち砕く。
 そしてイーリンも。
「まぁ……元々分かり合えるだなど想ってないわ。長引けば避難民達が苦しむ事になりますから、早々に退治するわよ」
 彼等への同情は切り捨て、穿つ。
 アラクラン達も精一杯の力でり崩そうと奮起するが、ヒーラーが倒れ、戦線維持は最早厳しくもあり……十数刻の後。
「……これで終わりです」
 崩れし小隊長に、ウルリカが断罪の一閃を撃ち貫いた。

●声の欠片
 そして……地下も一段落した所に、地上からの連絡。
「こちらは終わりました。地下の方はどうです?」
「ええ、こっちも無事に終わりました……同時に挟撃しようとしていた様ですね」
「そうですね。取りあえず追撃が無い事を確認次第、避難民の方達の下へと向かいましょう」
 レイリーと瑠璃が相互に連絡し合うと共に、地上、地下どちら共に、更なる追加軍勢が無い事を確認。
 安全確保出来たところで、両者合流して、避難民の下へと向かうと共に……無事に終わったことを報告。
『ああ……良かった。本当に、皆さんが無事で……』
 自分達の身も程ほどに、イレギュラーズ達の身の安全に安堵する避難民達。
 自分達を守ってくれるイレギュラーズ達がいるからこそ、こうして苦しいながらも生活出来て居る訳で……彼等の感謝も至極当然。
 そんな彼等の言葉に……イレギュラーズ達は自分達の行う事の大事さを思い返すのであった。

成否

成功

MVP

ウルリカ(p3p007777)
高速機動の戦乙女

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!
避難民の方達は、皆様のことをとても信頼しているようですし……これからもその信頼に応えて頂ければ、彼等も安寧に生活出来る事でしょう……。

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