PandoraPartyProject

シナリオ詳細

襲来のデスワイバーンですわ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●あ、もうオチが見えたぞ
「キモスワイバーンがいるならナイスワイバーンもいるのでは?」
 『奪うは人心までも』結月 沙耶(p3p009126)のそんな言葉が始まりだったのだろうか?
 フリアノンは今、5人の若者たちによる真剣な論戦が行われていた。
「ハザマワイバーンが来るかもしれませんよ」
「打倒、ハザマワイバーン。或いは、黒歴史殲滅作戦……!」
 『竜は視た』ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)と『特殊効果スタッフ』ユーフォニー(p3p010323)はそう叫ぶ。
 何かハザマとかいうカッコいいワードに思うところでもあるのだろうか?
 いいや、あるはずもない。仮にそんなワイバーンがいても女の子が雑草ムシャムシャしてる世にも奇妙な絵画を世の中に生み出さない紳士に違いないよ。知らんけど。
「オタクワイバーン!!!!!」
 『北辰より来たる母神』水天宮 妙見子(p3p010644)は仮にそんなワイバーンがいたとして何がしたいのだろうか。
 というかそのワイバーン、何のオタクなのだろうか? ワイバーン学会が荒れそうである。
 なお、そんな学会があるかどうかは不明だ。
「フロラさんはどう思いますか!?」
 ユーフォニーに話を振られた『自称・豪農お嬢様』フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)はドラネコが目の前を飛んでいくのを見ていたが、当然話を振られたからには剛速球を返す。
「それはもう当然! 最強のお嬢様ワイバーン、「デスワイバーン」がいるはずですわ!」
 デス(死)ではなくデスワ(オジョウサマアアア)らしい。
 ようし、早くもオチが見えてきたぞ。

●そうして出てきたのは
「よく分かったのう、最近デスワイバーンがウロチョロしとるよ」
 『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)は集まった5人の問いに、アッサリとそう答えた。
 ガッツポーズのフロラと、崩れ落ちる4人。どうやら論戦のうちにテンションが変な方向にいっていたらしい。
 誰のせいなのかは後でたっぷり議論してほしい。
「それはお嬢様なんですの!?」
「おお、嬢ちゃんに似とるかもしれんのう」
「褒められてないことは分かりますわ!」
 デスワイバーン。そう聞くと死を司っていそうに見えるが、さにあらず。
 ですわ+ワイバーンでデスワイバーン。
 その鳴き声が「デスワー!」なので名付けられたらしい。
 本当に死の方向性でデスワイバーンがいたらどうするんだろう。デスワイバーンⅡとかだろうか? さておいて。
 とにかくデスワイバーンは銀の身体に青い目、そしてフリルのように見える独自の可視化されたエネルギーを身に纏っている。その姿はオシャレとは戦いであるということを体現しているとかなんとか。
「まあ、行動もそれっぽいらしくての。お嬢様を見つけると一発かましにくるらしい」
「それってお嬢様の分類でいいんですかね」
 ヴィルメイズがマトモなツッコミをすると、相賀は頷く。
「まあ要は格付けじゃろ? 多かれ少なかれそういうもんじゃないかのう」
 それは大自然の掟だとは誰も言わない。
 幻想貴族だって似たようなとこあるし。
「まあ、いつまでもいられても邪魔じゃし……追い払ってきてくれるかの?」

GMコメント

はい! というわけでデスワイバーンを追い払いましょう!
お嬢様っぽいことをやっていると飛来するので、一撃入れましょう。
ある程度ダメージを受けるとデスワイバーンは帰っていきます。
もうお分かりですね。今日は君たち全員お嬢様だ! お帰りなさいませお嬢様!

●今回の敵
・デスワイバーン
銀の身体に青い目、そしてフリルのように見える独自の可視化されたエネルギーを身に纏っているワイバーン。
見た目はとっても綺麗。鳴き声は「デスワー」。
お嬢様を見つけると一撃入れに来る性質を持っています。
攻撃技はラメが入ったように輝く「デスワブレス」です。受けるとしばらく全身がスパンコールで着飾ったかのように輝きます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 襲来のデスワイバーンですわ!完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年02月19日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

クーア・M・サキュバス(p3p003529)
雨宿りのこげねこメイド
モカ・ビアンキーニ(p3p007999)
Pantera Nera
結月 沙耶(p3p009126)
少女融解
ユーフォニー(p3p010323)
竜域の娘
ムエン・∞・ゲペラー(p3p010372)
焔王祈
ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)
指切りげんまん
水天宮 妙見子(p3p010644)
ともに最期まで
フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)
お嬢様(鉄帝)

リプレイ

●管理責任はどこにあるのか
「えっ? ハザマワイバーンはいないのですか?この世のどこかにいると私は信じておりますよ。とりあえずいつの間にか任命されたワイバーン学会長(?)として、今回はデスワイバーンを対処いたしましょう」
「いないのか……ナイスワイバーン……ナイスという鳴き声が特徴的な褒め殺ししてくるタイプのワイバーン……え? どんなブレスを放つかって? ……それは、その……わ、ワイバーン学会に聞けばわかるのではないか……?」
「相賀の爺さん……また変な生き物の対処をこっちに丸投げか……。いやこっちが変な生き物がいないか聞いたから教えただけで、あの爺さんは悪くないんだけど……まぁこれが終わったら酒樽一つもらって帰るか……」
 天気の良い覇竜の空の下で『竜は視た』ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)に『奪うは人心までも』結月 沙耶(p3p009126)、そして『焔王祈』ムエン・∞・ゲペラー(p3p010372)が呟くが、なんだかここまでの流れを見るにいそうではある。そう、だって今日もその類のワイバーンの相手をしにきてるんだし。
「ワイバーン学会って何ですか…? フロラ様ご存じです? ……あ、知らない……なるほど……デスワイバーンはいるのになんでオタクワイバーンがいないんです……? あれ? もしかしてデスワイバーンって普通なのでは……? あれ……?」
「……何故だかわからないのですが、無性にフロラさんに管理者責任を問いたい気分なのです……わ。たぶん全く関係ないのでしょうけど……本当に関係ありませんよ……関係ありませんわよね?」
「流石に生態系に干渉できるほどのお嬢様レベルには至っていませんわ!」
「うーん。まあ、そうなるです、わね」
 『いつも心にBIGLOVE』水天宮 妙見子(p3p010644)、そして『雨宿りのこげねこメイド』クーア・M・サキュバス(p3p003529)と『自称・豪農お嬢様』フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)がそんなことを言っているが……クーアの口調の微妙な不自然さは何なのか? 実はそれが今回の仕事のキモである。
 そう、お嬢様っぽい行動を見ると寄ってくるというデスワイバーンを引き寄せるための行動。一番手はクーアなのだ。
「まあこれでも私はメイド。相応の所作は身に付けているつもりなのです、わ。やってやるのです! わ!」
 本人曰く「こんなんでも心魂がメイド」であるらしいクーアにはしかし、所作は身についていようともお嬢様側は難しい。
「……正直ものすっごくやりにくいのです!!!! わ!!!!」
 どうやらデスワイバーンもこのままでは来てくれない。ならばどうするかクーアは考える。
「そういえば。お嬢様たるもの執事やメイド、優秀な従者の一人や二人は付けているものなのです。つまりこの場のお嬢様力を効率良く上げるためには誰かがメイドをやる必要もあるのでは?決めました、私はお嬢様がより完璧にお嬢様でいられるよう、敏腕メイドをやらせていただくのです! よし理論武装完璧なのです! たぶん!」
 大丈夫かどうかは分からないが、ひとまずクーアはフロラを捕まえる。
「そういやえっちなる……いや名前違うな? えーと……叡智たるツァラトゥストラのエキスパート(弱)の非戦全般強化は近くにいるみなさんにも効果があるのでどうぞご自由にお使いくださいですわ。お嬢様的気配りは基本ですのよ。もはや強化を多重にかけすぎてどうなるかわかりませんわ。ハザマワイバーンさん判定頑張ってですわ〜。ん? わたくし今誰にお願いを? まあええか……」
「はい、戻ってくるのです! お帰りなさいませお嬢様!」
「帰還ですわ!」
 フロラが無事戻ってきたところで、クーアとフロラの演技開始である。
「ここは一つ、優雅にティーパーティーと洒落込みましょうか。私特選の紅茶、名付けてこげ茶でございます。どうぞ召し上がり下さい、お嬢様」
 そう、名称に反して普通の紅茶。
  こげねこメイドのおすすめブレンドであるそれは、まさにお嬢様に相応しい紅茶と言える……!
「おや、そうこうしている所にワイバーンが。大丈夫ですお嬢様方。私が問題なく護り抜いて見せましょう」
「デスワー!」
「あっ、予想より速いのです」
 フロラがスパンコールのように輝きながらも、クーアのジ式・漁火が炸裂し、そのままデスワイバーンは飛び去っていく。
「よし、次は私の番……うっ、眩しい」
 全身スパンコールになって煌く、お嬢様力前回なフロラを回収するのは『Pantera Nera』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)だ。
 今回の仕事ではお嬢様&執事コンビを組んでいる者もいるが、折角フロラがいるのでクーアに続いてモカもフロラの執事役として熱演するつもりだ。
「私はお嬢様という柄じゃないので、執事役をしよう。そのために礼儀作法も習得した。他にも活性化している非戦スキルはなるべく役に立てたい」とはモカの言葉だが……まあ、柄ではないなら仕方がない。
「それにしても……さすがワイバーン学会名誉会長の相賀翁、覇竜の事なら何でも知ってるな。きっとワイワイバーンやハワイバーンも存在するに違いない。他にもヒw……いやなんでもない」
 何を言おうとしたかは、不明だ。心が純粋な者であれば気付きもしないので、このまま流していいやつだ。
 あと相賀がいつのまにか知らない会の名誉会長になっているが、本人が聞いても笑うだけなのでやっぱり放っておいてもいいやつだ。ともかく、モカとようやくスパンコールの消えたフロラの出番である。
「執事といえば、やはり呈茶。なにせ本職なので、徹底的に強化されたこの力で、人生で一番美味い紅茶緑茶珈琲を作ります。ぜひお嬢様に飲んで頂きましょう」
 持ってきた屋外用テーブルと椅子には、モカ自らフロラを案内して。
「お嬢様、本日のお茶は深緑産ダージリンでございます」
「ええ、今日のお茶も」
「デスワー」
「あっ、想定したより速いな!?」
 フロラが再び全身スパンコールになりつつも、モカの雀蜂乱舞脚が炸裂する。凄く速い。攻撃力は全然だがとにかく速いデスワイバーンからフロラのスパンコール化を防ぐのはもはや不可能……! しかし、確かに一撃は入れている。
 そしてスパンコールなフロラをクーアにパスすると、次は『奪うは人心までも』沙耶の出番である。
 そう、執事なモカとコンビを組み、沙耶のお嬢様が始まるのだ。
 今回の沙耶はお嬢様役なので執事役のモカと連携しつつ、それっぽく振舞っている。モカもすでに手慣れたもので、椅子をひいて沙耶を案内している。
「うむ、今日は絶好のワイバーン日和だ……ワイバーン日和ってなんだ?」
「さあ……ですがお嬢様の仰る通りかと」
「ワイバーンを見ながら優雅にアフタヌーンティーを楽しみ、茶々を入れようとするデスワイバーンがいればカップの中のお茶をデスワイバーンにぶちまけ、ティータイムが終わったら優雅に鷹狩ならぬワイバーン狩りをする、これがイレギュラーズ流のお嬢様スタイル……む、違うか?」
「狩りが上流階級の嗜みであった時代も確かにございました」
 女性貴族がやったかどうかは諸説あるが、とはモカは言わない。お嬢様に必要なとき以外は異を唱えないのが出来る執事だ。
「じゃあ定番の執事との禁断の恋愛ネタでもするか……執事、君がやられてしまったら私はこれからどうすればいい! 君だけが危ない目に合うのは到底雇い主として許せない! ……私も戦う。大丈夫だ、お嬢様たるもの多少の武芸は嗜みとして身につけている! さあこいデスワイバーン、私が相手になってや『デスワー』」
 沙耶がスパンコールで光っている間にモカが一撃与えれば、また何処かにデスワイバーンは飛んでいく。
「というかよく考えたらお嬢様なら周りに結構いるよな、妙見子とかフロラとか……それら参考にしながら振舞っていけばいいだけの話だったか? あ、デスワとか語尾につけておくべきか……? ううむ、お嬢様道は奥が深いな!」
「よし、次が待ってるから退場しようか」
 モカがスパンコールで輝く沙耶を抱えて待機位置に戻っていくが……なるほど、お嬢様道は奥が深そうだ。

●たたかえお嬢様!
「お集まりの皆さま、本日はワイバーン学会の記念すべき第一回総会へご参加くださり誠に感謝いたしますわ。ヴィルメイズ学会長をお迎えし「無いならば 作ってしまえ ワイバーン学会」の精神のもと晴れて設立となりました今学会……私(わたくし)は紳士たるハザマワイバーンを見つけるまで諦めませんわ!」
 後半戦は『特殊効果スタッフ』ユーフォニー(p3p010323)のそんなお嬢様演説から始まる。
「……この世界の「紳士」という言葉は当てになりませんことね。どこぞのおゲーミングな井なる方といい、ええ、ええ……」
 礼儀作法・演技・ステージ技術を携行品で強化したプロデュースで組み合わせ、初めから高貴且つ秀麗なお嬢様として振る舞うことでお嬢様度を上げていくユーフォニーだが、ムエンと今日はコンビを組んでいる。
「ムエンさん、頼りにしておりますわね」
「ええ、今日の私はユーフォニーの執事兼ボディーガードです。さぁ、ユーフォニーお嬢様。今日はワイバーン狩ということですから思う存分に愉しまれると良いかと。いかなる攻撃も私がお守り致しますので」
 まさにお嬢様と執事らしい行動だろう。そこに飛来するデスワイバーンに、ユーフォニーはお嬢さまらしく問いかける。
「ところでデスワイバーン様、そのブレス……スパンコールを否定する気はありませんものの、お嬢様たるには些か幼稚ではなくて? 私がお手本をご覧に入れましょう。多少眩しすぎるかもしれませんが…ごめんあそばせ」
 勇気を灯す色を付与し、彩波揺籃の万華鏡を発動させる。
 攻撃を当てると共にプロデュース×ドリームシアターでデスワイバーンを宝石のような万華鏡の煌めきで延々と装飾させて。
「ふふ、これぞ本物の輝きですわ! ノブレスオブリージュというものですわね」
「ふむ、所詮は獣か。見たところ単調な攻撃で捌きやすいが……いかんせんブレスを受けると光って目立ってしまうのが厄介だ。ユーフォニーに当たらないようにしないと、なっ!」
「デスワー」
 別にデスワイバーンは単体攻撃しか出来ないとは言われてない。範囲攻撃なブレスでスパンコールに輝くユーフォニーとムエンは、ユーフォニーが金でムエンが銀。ユーフォニーのは光の具合で虹色に輝いている。
 そして次はいよいよ『竜は視た』ヴィルメイズと『いつも心にBIGLOVE』水天宮 妙見子(p3p010644)の番である。
「今回はお嬢様っぽい動きをすればよろしいんですね! わかりました! ……お嬢様…妙見子は「由緒正しい家柄の御令嬢(意味深)」寸劇をやろうと思います! ……どなたかお付きの黒服役とかいてくださるとそれっぽいんですが……はい、ヴィル……握り飯太郎様早かった!」
「お嬢様といえばやはり執事役が必要ですよね。なんだか妙見子様がお嬢様役をやりたそうな雰囲気ですので私がお付き役を引き受けましょう〜。えっ黒服!? 任侠の世界のお嬢様なのですか? なんだか私の想像してた世界観と違いますがまあ良いでしょう……。礼儀作法を習得しましたので従者としての立ち振る舞いは問題ありませんよ。水天組組長の娘に密かに思いを馳せる黒服ボディーガード(意味深)という設定にいたしましょうかね〜」
 おっと、どうやらまだ準備中のようだが、まあ問題はない。
 そうして妙見子によるステージ技術を使った臨場感を増し増しの舞台が用意されていく。
「皆さん、想像してください。あっ一旦普段の私は忘れてくださいまし。ここは豊穣風なお屋敷の一室です。妙見子は着物を着てお琴の練習をしております。ほら! 見えるでしょう! 親からの過保護に鬱陶しがる黒髪和風美女の姿が!」
 理想のお嬢様を目指すあまり芝居が始まってしまったが、それはそれでOKだ。
「お嬢……琴が随分上手になられましたね」
「あら、貴方がこちらに来るとは珍しいですね……ヴィルメイズ」
 静かに開けられる襖と、止まる琴の音。静寂にも似た空間が、此処にある。
「……全く、お父様は私に対して過保護なんですよ……貴方のようなボディーガードがいなくても一人で出かけられます」
「どうか組長(オヤジさん)の気持ちも汲んであげてください。狭間組との抗争が続いているのでお嬢の身を案じていらっしゃるのです。組長だけではなく、私も……」
 上目遣いのヴィルメイズだが、すぐにその視線を逸らす。
「いえ、なんでもございません。出過ぎたことを申し上げてしまい……失礼いたしました」
 と、そこにはすでにデスワイバーンの姿。
「チッ狭間組の奴らか! お嬢はこの私がお守りいたします! おいテメェら!チャカ(ナイトメアバレット)は持ったか!! オラァッ!! カチコミじゃー!!
「ここからがショータイムです! ハイそこのワイバーンもエンピリアルローサイト! 後ろにいるワイバーンもエンピリアルローサイト!はっはっは~!!! お嬢様で油断させておいてヤクザの様に刺~~す!! これがほんとのたみこ・ざ・ろっくや~!」
 ちなみに後ろにいるのはワイバーンではなくてフロラである。実にロックだ。
 そして「たみこ・ざ・ろっく」終演の後はフロラの出番だ。いよいよといった感じではある。
「さて、この覇竜でも最強のお嬢様を目指していきますわよ! どうやって戦うか? わたくしはもちろん正々堂々と名乗りを上げる。挨拶は大事。基本である挨拶ができない奴は何もできないのですわ。強い名乗り、それだけで相手が”弱い”お嬢様なら格の違いで退散しますわ。戦国時代的な!」
 それはお嬢様ではなくオジョウサマアアアである気はするが、なんかすぐにデスワイバーンがやってくるので間違っていないのかもしれない。
「ごきげんよう!! わたくしはフロラ・イーリス・ハスクヴァーナ!!! 見ての通りお嬢様ですわ!!!!」
「デスワー」
「ブレス? わたくしは元から輝いている(と思っている)ので関係ありませんわ。真正面から受けてやりますわ。キラキラでしてよ!」
 スパンコールで輝くフロラは思い出したように叫ぶ。
「あ、ユーフォニーさんへ。スペクターがあれば雑草ムシャムシャしても記録されないのでオススメですわよ。次雑草ムシャる時には是非」
「しませんよ!?」
 絵は記録媒体じゃないからどうだろう。でも動画拡散は防げるネ☆ さておいて。
「デスワーッ!」
「デスワー!」
 鼓膜よ破れよとばかりに叫び殴り掛かるフロラの一撃が、デスワイバーンをどこか遠くへと敗走させて。
「ふふふ……この名乗り口上はただの名乗りではないのですわ……! エキスパートでブーストした上に、ダメ押しで叡智たるツァラトゥストラのエキスパート(弱)で強化したスピーカーボムで声量を強化した【たぶんこれが最強名乗り】なのですわ! 名乗り口上が上手すぎてもはや名乗り工場《ナノリ・ファクトリー》ですわ。ナノリ・ファクトリーでは毎日名乗りを生産しております」
 そういうことらしい。そんなフロラの解説を聞いていたユーフォニーは仕事の終わりを感じ、ハッとする。
「……はっ、そうなんですよ、絵! 絵!! それを殲滅するために来たのに何でこんなことに……私、追い続けますからね! 覚悟しなさいハザマワイバーン!!」
 たぶんワイバーンは悪くないと思うな。

成否

成功

MVP

フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)
お嬢様(鉄帝)

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!

PAGETOPPAGEBOTTOM