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シナリオ詳細

<総軍鏖殺>冬の名物が鉄帝を救う⁉

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●アーカーシュを襲うモノ
 ババババババ、と。ホバリングするような音が響く。
 何かがアーカーシュを飛行している。
 姿は、近頃アーカーシュの周辺空域で見つかる…天衝種(アンチ・ヘイヴン)、ラースホーネットに似ている。
 しかし、何かがおかしい。
 ラースホーネットの羽音は、これほどまでに煩くなかったはずだ。
 気付かれないうちに侵入してくる、それこそがラースホーネットであるはずなのだが……これではまるで、見つかることを気にしていないかのようだ。
 正直な話といえば、ラースホーネットは数多くいる天衝種(アンチ・ヘイヴン)の中では然程戦力としては高くない。
 他の天衝種(アンチ・ヘイヴン)を運ぶための天衝種(アンチ・ヘイヴン)、といったのが正確な評価であるだろうし、そういう意味ではこんな煩い羽音は「設計思想にあっていない」のだ。
 だというのに、どういうことなのか?
 その理由は……ラースホーネットが運んできた、黒い球体にあるのだろう。
 如何にも重たげなそれは、最近アーカーシュに運ばれて来ている「マッドアーマー」に似ている。
 だが、それよりも更に大きい。その球が地面にゴトリと落とされると同時にラースホーネットは何処かに飛んでいき……黒い球は溶けるようにして広がっていく。
 それが何を狙っているのかは……今は、分からない。

●冬の名物を作ろう
 独立島アーカーシュ。
 天空に浮かぶその島では現在、様々なものが作られている。
 缶詰や各種の野菜などは、まさにその典型的な例と言えるだろう。
 この寒い冬の中で、アーカーシュ産の保存の効く食糧は無数の人の助けになるだろうし、それは不凍港の件がどう転んだとしても永劫に変わることのない事実だろう。
 さて、そんな「未来」を見据えるうえで、1つ大切なことがある。
 それが「名物」である。
 アーカーシュの、冬ならではの名物料理。もし、そうしたものがあれば……今後のアーカーシュのためにも、鉄帝のためにもなるのではないだろうか?
 『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)は、そう考えていた。
 幸いにもアーカーシュには、かのアーカーシュ・アーカイヴスにも登録される程様々な食材がある。
 そして缶詰や野菜といった新しい食材もある。
 あるいは持ち込んで育てるものでもいいだろう。
 そうしたものを組み合わせて冬の名物料理を作れば、未来を見据えたアーカーシュのためにもなるし、鉄帝の明るい未来にも繋がっていく。
 勿論、そうしたものを実現できる施設も必要だが……ニャンタルは、その施設にも目星をつけていた。
 かつてアーカーシュの住人たちに様々な料理を届けていたと思われる中規模料理センターの遺跡、セントラルキッチン。
 古代の調理器具が無数に揃っているその場所であれば、何の問題もない……のだが。
 アーカーシュゴーレムたちによって修復されているはずのその場所がどうも、不気味に沈黙しているとの知らせも飛び込んできている。
 何かが起こったのだろうか? そうであれば、早急に解決しなければならない。
 その謎を解くために、ニャンタルたちは現場へ飛んだ……!

GMコメント

天衝種によって制圧されたセントラルキッチンを取り戻し、冬の名物料理を作りましょう!
今回のパートは「施設奪還」と「冬の名物料理作り」です。
どっちのパートを重要視するかは皆様のプレイングにて。

●セントラルキッチン
色んな料理を作り配達していたと思われる中規模料理センターです。
本来であれば精霊とゴーレムが管理していて、コンロや冷蔵庫などがありますが……。

●敵一覧
・乗っ取られたセントラルキッチン
地上1階のみの中規模料理センターそのものを天衝種が乗っ取っています。
何処かにあるコアを砕き、セントラルキッチンを取り戻しましょう!
恐らく何かに偽装しているはずですが、セントラルキッチン内の全ては天衝種の支配下にあります。
包丁や鍋なども襲ってくるかもしれません。ちなみにコアは手に取ると「あ、これだ」と分かるような怒りの炎をチラつかせるようです。

・機能停止したゴーレム×?
マッドエリアに乗っ取られたゴーレムです。機能停止して倒れていますが、乗っ取られているので襲ってくるかもしれません。あるいは、ゴーレムのフリをしているコアがいる、かも……?

・気絶した精霊×?
マッドエリアに乗っ取られた水精霊や火精霊です。本来は精霊道具を動かすのを手伝ってくれるのですが……。
乗っ取られているので襲ってくるかもしれません。

・マッドエリア×1(セントラルキッチンと融合中)
天衝種。マッドアーマーの上位種であると思われます。
遺跡を丸々1つ乗っ取る程度の能力を持っていますが、乗っ取った施設内の何かに偽装したコアを砕かれると消滅するようです。
乗っ取った施設の機能や物品を使い攻撃してきます。

●特殊ドロップ『闘争信望』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
 闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
 https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • <総軍鏖殺>冬の名物が鉄帝を救う⁉完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年12月03日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
ゴリョウ・クートン(p3p002081)
ディバイン・シールド
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
回言 世界(p3p007315)
狂言回し
ニル(p3p009185)
願い紡ぎ
祝音・猫乃見・来探(p3p009413)
優しい白子猫
ニャンタル・ポルタ(p3p010190)
ナチュラルボーン食いしん坊!
フロイント ハイン(p3p010570)
謳う死神

リプレイ

●セントラルキッチンを取り戻せ
「鉄帝の冬は厳しいから、アーカーシュが飛んできておいしいものを届けてくれたらすごくいいことだと思う! そのためにも名物を作って、その前にキッチンを開放しないとね!」
 『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)の声がセントラルキッチンに響く。
 照明も消えてしまい暗い中を暗視で見ているが……このセントラルキッチン、それなりの規模であったようだ。
「ぶはははッ、調理場で調理しねぇたぁふてぇ野郎だ! とっちめてやる!」
 ゴリョウもミニスカを翻しながら周囲を注意深く見回す。
「コックのエスプリ:沈黙-サイレンス-は戦闘場所が調理場(キッチン)の場合、自身が強化される代物! まさに今回のために用意されたものといっても過言じゃねぇ!」
 そう、此処はセントラルキッチン。まさにゴリョウの本領が発揮される場所だ。
 ところでゴリョウは何故ミニスカートのサンタ風衣装を着ているのだろうか……?
 もうすぐそういう季節だから、愛と夢を振りまきにきたのかもしれない。
 そう、まさに今回の為に用意したのかもしれない。ちょっと特別な“おまじない”が掛かった、このミニスカサンタをだ。
 ……ちなみに誰もゴリョウの格好にはコメントしない。「たぶん彼のことだから何か深い考えがあるのだろう」という厚い信頼によるものだ。人徳ゥ!
「しかし今度は工房まるごと乗っ取られた、だぁ? ……一体どうなってるんだ。進化するにしても早すぎる……何者かが介入してるとしか……」
 あるいはマッドアーマーに元々そういう拡張性があったか……だが、どちらにせよ『紅矢の守護者』天之空・ミーナ(p3p005003)にとってみれば厄介な相手であることに違いはない。
「後のことは私がなんとかする。だから皆は敵にまずは集中してくれ」
 ミーナは多少の器物破損は仕方ないと割り切り、発光することで周囲を照らす。
 稼働停止したゴーレムが倒れているが……セントラルキッチンを取り戻せばまた稼働するのだろうか?
「遺跡を乗っ取るとは随分厄介な能力を持つ敵がいたものだ。キッチンだったからまだよかったが、乗っ取られる建物次第では甚大な被害を及ぼしかねないぞ」
「まさに、な」
 ミーナも同意するが、まさに『隠者』回言 世界(p3p007315)の言う通りなのだ。
 アーカーシュに合わせて進化するようなこの敵は、この場で倒さなければならない。
「さて、兎にも角にも施設の奪還だ。取り合えずどんなものが敵になるか分からない以上、エネミーサーチを使って常に敵に備えておくべきか。もっとも、敵の体内にいるような状況だ。まともに作用するかは若干怪しいが……そこは為せば成る、はず」
 コアの判別とかは難しそうなのでそこは素直に他に任せよう、と言いながらも世界は手を抜きはしない。
「キッチンは、たくさんたくさんおいしいを作るための場所なのに、こんなことになってるなんて……早くキッチンを取り戻さなきゃなのです。そして、とってもとってもおいしいごはんを作るのですよ!」
 『陽だまりに佇んで』ニル(p3p009185)はいざ戦闘となれば、保護結界を展開する準備は出来ていた。
(キッチン自体が敵になってしまったとしても襲い掛かってくる物以外へのダメージを減らしたいのです。だってニルたちはキッチンを壊しに来たのじゃなくキッチンを守って取り返しにきたのですもの)
「天衝種……施設そのものを乗っ取るなんて……! 奴からキッチンを……ゴーレムや精霊さん達も取り戻す。美味しい名物を作るのも楽しみ。僕が作るものは決めてきたよ……!」
 『祈光のシュネー』祝音・猫乃見・来探(p3p009413)は言いながら、鍋に手を触れる。
 ……だが、動かない。これはコアではないし、ただの鍋であるようだ。
 そう感じた時、近くにあった包丁が回転しながら祝音へと襲い掛かる。
 ミーナは素早く間に入って防ぐと、包丁を破壊する。
「ありがちなのが……攻撃と反対方向が本命、なんだけどな!」
 そこには、乗っ取られたゴーレムが立ち上がり襲い掛かってくる姿。
 『友人/死神』フロイント ハイン(p3p010570)のアングリフ・デア・シャッテン、そしてアクセルの神気閃光がゴーレムを倒し再び床に転がす。故障はしたようだが、壊れてはいない。
「やっぱりそうだ。機能停止をしているフリをしても誤魔化せないよ。稼働しているなら、必ず音が聞こえるはずだからね」
 ハインは乗っ取られたゴーレムが稼働していたことをしっかりと見抜いていた。
「僕は『超越個体』の五感強化、『超聴覚』と『聞き耳』で聴覚が異様に鋭くてね」
「うむ、頼りになるのう! しかし敵がどこから来るか分からんとの事……皆と協力して心してかからんとな!」
 『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)は言いながら、しっかりと周囲を確認する。
「精霊はどこから来るかは分からんが、壊れたゴーレムやキッチン内の物品は注視出来るじゃろ。それにしても天衝種は何処に居るのやら……全てが見渡せる場所……天井かの?」
 なるほど、確かにその可能性もあるだろうか?
「ぶはははッ、なあに。簡単に見つからなくても問題はねぇ! 長年料理に携わってる俺にとって調理場は我がホーム、調理器具は俺の相棒、そして水と炎はマブダチみてぇなもんだ! 操られた水精霊や火精霊に襲われようと調理で鍛えたこの身体を持って受け止めてみせらぁ!」
 ゴリョウもそんな頼りになることをミニスカで言い、ニャンタルは天井を見上げる。
「……ぬ?」
 何か天井の照明に変な位置にあるものがある、ような……?
「えーっと……」
 アクセルがふわりと飛行して変な照明に触れると、怒りの炎がチラつく。
 結果としてどうなったかは説明する必要もなく。
「キッチンが元に戻ったから、使えるようにしなくっちゃ。壊れたものをなおすのも、おそうじするのもだいじですよね」
 急速に機能を取り戻していくセントラルキッチンを前に、ニルはそう呟き……空調が急に動き始めたことで翻ったゴリョウのミニスカから素早く目を逸らしていた。

●美味しい料理を作ろう
「しっかし…私もいつの間にかこういうのを直すの慣れてきたもんだ」
 精霊やゴーレムたちが動きまわるセントラルキッチンで、ミーナはそう呟く。
「何でもやれるとはわかってたけどな、自分のことだし」
 備品の修理に整備。ゴーレムたちの協力もあり、なんとか手早く終わらせることも出来ていた。
「よし、無事に制圧したし料理だ。エスプリで超強化された『料理』の腕を振るってあげるよ」
「名物料理は温かい物の方が良いよな。ここはやはり肉! 肉は全てを解決する! 一番原始的に食欲に訴えかけられるしの! ……という事でアーカーシュ原種の動物を「モンスター知識」で探し出し狩って来るぞ! 未だ見ぬ食材探しじゃ!」
 超越個体の感覚強化と超嗅覚で「今の僕の嗅覚は猟犬を遥かに上回るからね、土の下にある食材だって探し出してみせるよ」と旬の食材を探し出してきたハイン、そして狩りに出たニャンタルだが……再起動したゴーレムたちが、ハインたちが何をしているか察したのか冷蔵庫の場所も教えてくれていた。どうやら、運ぶ「先」はなくとも定期的に補充していたらしい。
「人数を考えると作る必要のある料理の量は多いなあ。でも、僕はギフトで操作している複数の手による『マルチワーク』が得意だ。力仕事や精密な作業はできないけど、料理ぐらいなら十二分だね。普通の倍の効率で仕上げちゃおう」
「串焼きに鍋、丸焼き……様々な切り方と調理法でこれだけ変わるのじゃ」
 ハインとニャンタルによる合わせ技の調理は、まさに量産向けの素晴らしいもので。祝音も負けじと精霊やゴーレムたちに話しかけていた。
「精霊さん達やゴーレムにお願い。アーカーシュの名物作るの……手伝ってほしい、です。みゃー。時間短縮や効率アップに繋がると嬉しい、から」
 その言葉に賛同したのか、精霊たちは祝音を手伝ってくれるが……そんな祝音の手元には、アーカーシュの作物の1つである古代小豆もあった。
「冬の名物料理……何がいいか考えてきた。あったかくて、美味しく食べられるもの……アーカーシュ肉まん、アーカーシュあんまん……頑張って作るよ。余裕あればおまんじゅうも作りたいな」
 生地から作るのは大変だが、此処はセントラルキッチン。道具はちゃんと揃っているし、頼りになる仲間もいる。
「まずは小麦粉等で生地を作る。こねこね、こねこね……こねこねこ……猫さんみたいにこねこねこ」
 そうして生地をこねたら、ちょっと生地を休ませなければいけない。
「生地を休めている間に中に入れる具を作ろう。古代小豆で餡子作る。鍋で小豆を煮て、並行して肉まん用の具材を切ってボールに入れて混ぜて……生地を伸ばして具を包み蒸し器で蒸す」
 あとはじっくり待つばかり。
「ビックリユーレイウオさんたちも冬の美味しい食べ物に化けてくれたりはしそうですけど、そういうのじゃないですものね。冬で寒いから、あったかいもの。お鍋やおでんなら、みんなで囲めて素敵です。みんなで食べればきっとおいしいのです」
 ニルはそう言いながら、祝音の仕込んだ餡子の残りを手にしていた。
「祝音様の作った餡子で、おしるこもできるでしょうか? 倒したらお餅になる生き物もアーカーシュにはいるって、見た気がするのです。作ったら、アーカーシュにいる他の人たちとも一緒に食べたいですね」
 そう、鍋。鍋はまさに冬の名物の代名詞と言えるだろう。世界も鍋を手にしていた。
「冬の名物かぁ……鍋。冬って言ったらやっぱり鍋系じゃね? という訳でアーカーシュで取れる野菜や肉を適当なサイズに切って鍋で煮込むだけ! あら楽ちん!! 料理はやはり手間と暇を惜しむに限る」
 それもまた真実だろう。簡単で美味しい。それもまた名物の条件には違いない。
「ついでに食後のデザートとしてチョコフォンデュを用意したぜ。アーカーシュ各地を巡り厳選に厳選を重ねて選び抜かれた程よい甘さや酸味のある果物と、同じくこだわり抜かれた素材を当社独自の『ナンカメチャ・コクデル製法』でじっくり仕上げたとても濃厚かつ甘いチョコを組み合わせた最強の一品だ。それと地味に容器の素材や形状にも気を遣っていて寒くてもチョコが固まりにくく、かつお手頃に食べられるようにしてある」
 ……と思いきや、世界の用意したチョコフォンデュのこだわりたるや。
「作るのにとても面倒な作業と時間を要求されるんだぜこれ。えっ、手間と暇? そんなもん掛けられるだけ掛けるに決まってるだろ。妥協の産物じゃいい料理は作れないからな。やはり情熱を注げるだけ注いで作った物にこそ美味しさも宿るというものだ……さっきの鍋?? 知らない料理ですね」
 知らないらしい。知らないなら仕方ないね。
「食材に心当たりがあるって相談中には言ったけど、オイラが依頼中に見た特産品って来探の使ってる古代小豆くらい……かな? ただし農業プラントでキャベツとかのお野菜がたくさん採れるし、食品街道でつながった冷蔵倉庫に蓄えられてるから材料は色々多いはず! ……自分たちがやってきたことがつながりあって色々な可能性になるってすごいことだね。よし、がんばるぞー!」
 アクセルもそう気合を入れ、名物料理を開発していく。
 まずは特産品で缶詰にもなっているエリザベスアンガス正純をフードプロセッサーのような古代の調理器具で骨ごとすりつぶし、つなぎを混ぜて揚げ、揚げた「つみれ」を作成。
 その後プラント産の野菜で作ったスープで煮込み、珍しさとボリュームと量産性を並立させたつみれのスープにしていく。
 このつみれ、スープもよく吸い込みホクホクと食べやすい、それ自体が完成度が高いものだ。
 缶詰で作れば簡単で量産でき、生のお魚で作ればバリエーションや希少性が高まる名物となるだろう。
 そう、これは缶詰工場でも生産できるものなのだ!
 ……そうして各人の試行が進んでいく中でミニスカサンタのゴリョウも大活躍だ。
「俺のアイデアはおにぎりだ! 米はアーカーシュにもあるらしいのでそれを使おう。うるさいらしいけど」
 そう、『ギエエエエエエエ』のことである。まほろば町跡付近で発見された、喋る不思議な野生種の稲穂だ。
「だがただのおにぎりじゃ名物にはならねぇ。なのでここは他には出来ない特別なおにぎりといこうじゃねぇか! 名付けて『アキ稲ター』! 食べたいものをYes・No形式で答え、今の気分にあった食材を混ぜ込んだおにぎりをゴーレムに作ってもらうってシステムだ。多種多様な食材の宝庫であるアーカーシュかつ、ゴーレムや精霊らが協力してくれるからこそのシステムだな。しかも熱さを感じないゴーレムが握るから出来立て熱々のおにぎりが提供できるだろうぜ」
 なんということか、今日のゴリョウはいつもと違いハイテクだ。ミニスカサンタなせいだろうか。
「水精霊による雑炊とか、火精霊による焼きおにぎりとか出してもいいとは思うが、基本テイクアウトと考えてるぜ。冬の寒空の下、ほっかほかのおにぎりを白い息吐きながらほおばるってのは最高の贅沢だろ? それにこいつは今後新しい食材が見つかる度にアップデートされていく……無限大の可能性を秘めてるわけだ。特定の食材のみのレシピはその食材がなくなれば失伝するが、こいつなら絶えることはないしな 俺もレシピ提供するし!」
 しかし確かにこれであればセントラルキッチンで自動製造も可能だ。
 早速出来上がった機械からはミニスカサンタなゴリョウのデフォルメ姿が印刷されたパッケージのおにぎりが試験排出されていて。
「色んな名物がおいしく食べてもらえますように。みゃー」
 これ等の名物は祝音の願い通りアーカーシュに、そして場合によっては鉄帝へと広がっていくだろう。
 それはきっと、鉄帝に笑顔をもたらすに違いなかった。

成否

成功

MVP

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
ディバイン・シールド

状態異常

なし

あとがき

小豆を買ってきてお汁粉作るのはよくやるんですが、カロリーゼロの砂糖でも充分すぎる程に美味しいですよね

エリザベスアンガス正純のつみれスープの缶詰が缶詰工場で生産開始されたらしいです。
セントラルキッチンで「ミニスカオークサンタのスペシャルにぎり」が生産されるようになったようです。
鉄帝に広がれ、アーカーシュの名物たち!

●運営による追記
 本シナリオの結果により、<六天覇道>独立島アーカーシュの技術力(!?)が+10されました!

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