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シナリオ詳細

再現性東京202X:ミニスカサンタか水着じゃないと倒せない夜妖が出たぞー!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●こんにちは。いつも御馴染み、衣類が特殊じゃないと倒しづらい夜妖です!
「はっ?」
「本当なんです! ミニスカサンタか水着じゃないと、ほとんどの攻撃が通じない夜妖がですね……ああ待ってください! 本当! 本当なんです! 帰らずに聞いて!!」
 再現性東京。練達に存在するその地は、今日も今日とていつも通りだった――
 なんだよミニスカサンタか水着じゃないと倒せない夜妖って!
「だってそうなんですもん! あっ、申し遅れました。
 私、この付近でホテル業を営んでおります三田・好(さんた・すき)と申します。
 実は当ホテルにですね夜妖が現れまして……
 従業員は重傷を負うし私も転んで怪我したんですが――
 なんと! ミニスカサンタ衣装か水着を着ていた人達は――無傷だったんですよ!
 いやそればかりか、反撃にモップ投げつけたら結構痛がってまして!」
「その前にどうしてそんな衣装を着てる奴がいたのか理由を言ってみろ」
 いや、当ホテルではクリスマスに向けて、近所の子供達も招いて大きな催事を行う予定でして、その練習の為にですね――とか何とか言ってる。一応、彼の経営するホテルは健全なホテルらしいよ。ほんとぉ?
 ともあれ。そんな事があってミニスカサンタか水着なら奴への特攻となる事が予想されている。三田・好も希望ヶ浜学園と繋がりの在る、夜妖の存在を把握している者だった様で……それ故にこそ直接イレギュラーズに依頼が舞い込んだ訳だ。

 でもさあああああ、なんでミニスカサンタか水着なんだよおおおおお!

「夜妖に常識は通じませんから!!」
「それ言えば何とかなると思ってる奴、多くない?」
「えっ? まぁとにかくですね、皆さんが頼りなんですよ……その夜妖、凄い力で人を殴ってくるので。あ、衣装を着てたらいきなり弱くなるんですが……万が一が在るでしょう? つまり皆さんような強い方々にボコボコにしてもらう必要があるんです――」
「ミニスカサンタか水着姿で?」
「はい!!」
 元気よく返事してるんじゃないよ!!
 ……まぁともかく。その夜妖はミニスカサンタか水着衣装以外の奴には遠慮なく攻撃してくるらしい。
 衣装はホテル側が凄く準備よく提供してくれるらしいので、持ってなくても安心との事である。ホントに健全なホテルか、ここ???
「……で、奴はどこに現れるって?」
「さぁ……先日の時は、ホテルの地下にある温水プールから出現して、段々上には登ってきたんですけどね。今回も同じかどうかは……ただ歩いてればきっと出てきますよ。確信があります」
「世界で一番要らない確信だなぁ」
 げんなり。あ、ホテル内の従業員などは負傷もあるが、全員避難させている為、一般人の事などは気にしなくていいそうだ。奴が現れたら思いっきりぶちのめしてやればいい――
 ミニスカサンタか、水着か。
 今、究極の選択が――イレギュラーズ達に託された!!

GMコメント

●依頼達成条件
 夜妖を撃破して!!
 ミニスカサンタか水着じゃないと、結構つよいぞー!

●フィールド
 再現性東京の一角に存在するホテル『KENZEN』です。
 ここでは近い内に近所の子供達を招いてパーティの様な催事をする予定があったそうですが――なんと、後述する夜妖が湧いてきました! これでは子供達を招く事など出来ようはずがありません……夜妖を倒してください!

 ええ――ミニスカサンタか、水着で!!

 はっ? もう冬だろ、正気かって? うるさい! そういう夜妖なんですもん!
 舞台となるのは『KENZEN』ホテル内なので、そんなに寒くはないでしょう――ええ。多分、夜妖は追い詰められると屋上逃げますので、屋上に出ると何故か都合よく暴風も吹き荒れててクソ寒いかもしれませんが、些細な事ですね!

 夜妖はどこに現れるか分かりませんが、前回はホテルの地下にある温水プール辺りから出現したそうです。そしてそのまま段々上の階を目指して歩きだしたのだとか。
 今回も同じかは分かりませんが、いずれにせよホテル内を散策してればやがて出てくると思います。
 ぶちのめしてやりましょう!

●敵戦力『うぉぉオレはミニスカサンタか水着じゃないと倒せないぞー! な夜妖』
 長いので『夜妖』でいいです。
 ホテル内に現れた、人型の黒い靄の様な集合体です。中々卓越した膂力があり、その一撃は侮れないものがあります。更には防御力にも優れている様で、奴の体力を削るのは中々至難です……しかし。

 なんと。ミニスカサンタか水着姿であればいきなり能力値がカスになります。

 それ所か『ほう……これは中々……』と値踏みする様な動きを見せ、明らかに隙も大きくなります。思いっきりぶちのめしてやりましょう。尚、ある程度ぶちのめしていると、やがて屋上へと逃げていきます。どうも寒さに耐える薄着衣装の人間を見るのが好みな様です――!
 あっ! 後奴は何故か、カメラも持ってるみたいです!
 夜妖が何に使うんでしょうね。不思議だなぁ。

 それと男性だろうが条件は一緒ですよ。男性もどっちかには成ろうね!! 冬? 知らん!!!!!

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 ミニスカサンタか水着じゃないと絶対に倒しづらいでーす! よろしくお願いします!

  • 再現性東京202X:ミニスカサンタか水着じゃないと倒せない夜妖が出たぞー!完了
  • GM名茶零四
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2022年11月30日 23時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アルテミア・フィルティス(p3p001981)
銀青の戦乙女
ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)
音呂木の蛇巫女
エルス・ティーネ(p3p007325)
祝福(グリュック)
鏡禍・A・水月(p3p008354)
鏡花の盾
マッチョ ☆ プリン(p3p008503)
目的第一
リヴィア=フォーレンティア(p3p010856)
堕ちた姫君
人吉 仁美(p3p010901)

リプレイ


 再現性東京の一角に慟哭響き渡る――
 それは『砂国からの使者』エルス・ティーネ(p3p007325)からのお便りである。
「私、今回ばかりは許さないわよ。連れてきた癖に何でいないのよ世【ピーッ】さんッッ!!
 いつの間に帰ったの! ありえないでしょ! 図ったわね――!」
 一応プライバシーに配慮しました! しかし息を荒げながらも悟るものだ――カッカッしてもどうにもならないと。着るしか無いというのか……!

 ミニスカサンタか――水着を!

「……私、こういう依頼これで何度目なのかしらねぇ。スライムに襲われたり、オークに襲われたり何か衣装着ないと倒せない魔物……ここだと夜妖、ね。ふふ、ふふふ……」
 さすれば衣装を前に遠い目をしているのは『銀焔の乙女』アルテミア・フィルティス(p3p001981)だ――ふふ。まぁ脱がされる訳でもないし、今の時期ちょっと寒いけれどミニスカサンタでいいのならまだマ……んんっ!?
「ちょっと!? なんでこんなにスカート短いの、おかしくない!!?
 なんかこれ、もう短いとかいう次元じゃな……このホテル本当に健全!!?」
 それは『ミニ』を超えて『極ミニ』の領域に到達しうるあるアルテミア専用ミニスカサンタであった――! 他? ダメです。貴方にはソレを着てもらいます。これは依頼です!
「『依頼だから』ってお題目を付ければなんでも通ると思ってない!? は、離しなさい! 私こんなの絶対に着ませんからね!? こんなのほとんど見え――や、やめっアアァァッ」
「ヤッター! 最の高ー! やはり王道は強い! てみてみー! こっち視線頂戴!! あ、或いは隠してもいいよ!! もはや芸術だよね。これはW杯狙えるよ。アルテミアバトル冬W杯開催だよ!」
 そんなアルテミアを激写しまくるのは『音呂木の巫女見習い』茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)である! あ、でもそんな秋奈ちゃんもミニスカサンタだ! ちゃんと依頼ルールを守ってる味方だッ! ドヤ顔秋奈ちゃんだ!
「ううっ魔法少女にバニーに、なんで僕こんな目に遭うんでしょう……仕事として受けた以上やるしかないのは分かりますが、はぁ。今度からはもっとよく依頼書を見てから入るようにしましょう……」
「でも別にこれ『両方』着ても問題ない気がするのよね。
 説明の時点でも両方重ね着がダメ、とは言われてないし」
 と。早速に次回フラグが立っている『守護者』水月・鏡禍(p3p008354)の表情は暗い。今度はミニスカサンタ……? なんで、どうして? 疑問は尽きないが『堕ちた姫君』リヴィア=フォーレンティア(p3p010856)はまだ光明を見出していた――
 そう。ダブルで着込んでも、何も問題ないのではと!
 故に水着の上にミニスカサンタを着用する。
 ぺらっぺらの薄布で作られたへそ出しミニスカサンタだ! う~ん肌面積肌面積。
「うう……初めての依頼がこんな色物で大丈夫でしょうか……これがヒーローのやる事……? どう考えてもコレ、マトモな依頼じゃないですよね……? これがローレットの標準じゃないですよね……? ひぃ、こ、こんな格好恥ずかしい……」
 更に人吉 仁美(p3p010901)もその動きに呼応するようにミニスカサンタの下に水着を着込むものだ――まぁそもそもからして肌面積がどっちにしろ多すぎる衣装にかなり彼女は渋々だが。
「こ、こんな駄肉を世間様に見せてしまうなんて……うう、ごめんなさい……ジャージ、ジャージじゃだめ……? どうしてもだめぇ……? いやああ……! 早く帰ってジャージに着替えたい……!」
「諦めろ! おれ知ってるぞ! こいつ、ぜってーこっちの服をミニスカに変えてきたりするヤツだろう!? 前にやられた! おれ経験あるから知ってる! だからどう足掻こうがミニスカサンタか水着以外の選択肢はねーんだ!」
 なにぃ! 貴様、あの幻想南部に存在するアマゾン森林地帯からの生還者か!!
 見据えた先にいたのは『ミニスカ☆プリン』マッチョ ☆ プリン(p3p008503)である! あれ、でも少年の姿だ! 嘘だ! こんなショタがプリンだなんて! 本物のプリンを何処に誘拐したんだ! え、ギフト? そっかぁ!
 ともあれプリンは確信している。どうせ何を着込んでもダメなら。
「こっちが最初からミニスカを着ていけばいいんだ!」
 現地到着時からミニスカであれば良いと!
 ショタの生足がそこに在る。うう、これがプリン!?
「ずるくない? それもうずるくない? グルメ漫画で読んだことあるようなやつになると思ったんだが……そういうとこだなー。そういうとこだぞー。ハッ。さては最終的にボディるのか? ボディっちゃうのか?? 分かるだろ? ボディ(動詞)るのか???」
「新しい単語作っちゃダメよ秋奈さん! それより早く終わらせたいからそろそろ……えっ? 『ディルクニキもいっしょにどう』って……そ、それは……!!」
 然らば超速の反応を見せる秋奈ちゃん。
 エルスが急ごうとするも秋奈だけは一番自由だ――!
 うう。もういいから行きましょうよ! どっちもやるって……いやまぁ水着に上着と言う点で考えれば、タンキニとかパレオみたいなものかもしれないけれど! なんかまだ分からないでもない……いや別に納得なんてしてないけれど!!
「とにかく、ほら! 夜妖を退治しないと終わらないんだから――!」
「ッスー……」
 と、その時だ。部屋の角にある椅子に座りながら黄昏れて……
 い、いやアレは……死んだ顔で両腕組みながらミニスカサンタ服をギッッッチギチに着込んでいる『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)だ! 今まで見た事ないぐらいの勢いの溜息を吐いている――!


(なおミニスカの中はブーメランパンツ)
(あとせめて服は赤にしろ)(なんでベビーピンクなんだ)

 今やゴリョウの思考内はカオスの極みにあった。既に精神的パンドラが削れていると言っても過言ではない程に……! だけれども依頼に受かっちゃった時からもう後戻りは出来ないんだ――!
 死んだ心。笑うしかない心。涙が出てきそうな心。笑い転げる秋奈。
 さぁミニスカサンタでの討伐劇――始まりだ!


 鏡禍は下の階からホテルの部屋を開けていって夜妖の所在を調べている――はぁ。もう溜息が止まりません。はぁ。
「……ちゃんとこなしたらホテルの一室無料で借りたいところです。うう……人目が無い事だけは幸いでしょうか……まぁどうせ夜妖に見られるんですが……」
 ちなみにそんな彼の衣装、太ももが思いっきり見えるついでに更にへそ出しのミニスカサンタだ――ちょっと! もうちょっと丈が短いの無いですか! ソレにして!
「何か変な天の声が聞こえたような……」
「はいかわいい。もうね、少年が着るミニスカサンタとか無敵か? 優勝!
 ほ~~れもう少し生足を生足して生足するんだ。うりうり。ういやつめ」
「ちょっと……! 秋奈さん、いつの間にそこに……!」
 一人でばたんばたんと扉を開ける作業繰り返していたのに、いつの間にか秋奈が出没している――! えぇいめちゃくちゃ恥ずかしい恰好だから他の人にはなるべく見られたくない所なのに! ともあれそんな秋奈だが、手で追い払うようにしたら『なははー!』と走り抜けていった。また他の人との所を観察してくるんだろうな……
「どこだ夜妖の野郎……さっさと出てきやがれ……
 こんな面倒な事態を引き起こしやがって……許さねぇぞ……
 ●す、●してやるぞギルオス・ホリス……!」
 えっ!? 無実な某情報屋の背筋が寒くなった様な気がした――ゴリョウに渦巻く数多の感情がヤバい。彼は厨房付近を徹底的に捜索している。何処に隠れていようが息の根を止めてやるつもりで――!
「うぅっホントになんなのよこれ……おかしくない? 絶対なにか違うでしょコレ」
 同時。アルテミアはパーティー会場用のホール側に向かっていた……しかしこの極ミニまずいぞ。ジッと立ってれば見えないが、ちょっと動いただけで……ていうか屈んだりすれば後ろが見えそうだし、後ろをカバーしようとすれば今度は前が……
「さっさと依頼を済ませないと……! ここだったら隠れる所に事欠かなさそうだし。案外、単純にテーブルの下に隠れていたり……なんてね? まさかそんな事――」
『ぉぉミニスカサンタアア!!』
「きゃあああ!?!?」
 彼女も大きな溜息つきながらも捜索――していたら見つけた!
 テーブルの下からスライディングしながら撮影してくる夜妖である!
「――出たわね。おっと……撮影したいなら無料だなんて言わないわよね?
 それ相応の格好をするか、報酬がないと……お断りよ?」
『むっ! これはミニスカサンタ+水着の組み合わせ、だと!? 新しい……!』
 然らばアルテミアの声を聞いて敵の襲来を察知したリヴィアも現場に到着するものである――が。リヴィアの格好も恰好でまたギリギリであった……!
 スカートは鼠蹊部丸見えの超ローライズ。
 丈は見る人ぞ見れば『それフリルじゃねーの?』と言われるレベルで、更には水着……を着用してはいるのだが、これはなんだ? 『糸』か何かの間違いではないだろうか……? 重要な部分はしかと隠れているがこれはまずい――!
 謎の光でカバーしなければならない程にギリギリだ! まずいですよこれは!
「貴方ねぇ……こんなのがいいの? 撮影まで必死にして……」
「ひ、ひぃ……リヴィアさんの声がすると思ったら……夜妖が、やっぱりいました……うう、正直、帰りたいです……でも……人助けの為にも頑張ります……あの……お手柔らかに……」
 特にリヴィアさん――と、何故か仲間側を警戒している仁美も加わろうか。
 リヴィアに押し付けられた代物を手に。夜妖を引き留める囮にならんと――!
「こ、これでいいですか……? え、えへへ……」
『oh……Yes……! 続いて体をくねらせて――ぐぁ!?』
 彼女達から感じ得る妖艶な雰囲気が故か夜妖の集中が乱れた――その刹那。
 横っ面をぶちのめしてやったのはエルスだ!
「此処にいたのね! なんかホント軽くぶっ飛んでいったんだけど……なんでミニスカサンタでそんな弱くなるのよ! おかしくない!? いつもと衣装違うだけよ!」
『たわけぇ! ミニスカサンタにはな夢が詰まっているのだ!』
「そういうの力説されても訳が分からないのだけど!? もっと根性見せなさい!! こんな馬鹿みたいな事で弱くならないで! 戦ってるこっちが複雑になるでしょ! もうちょっと夜妖らしくしなさいよお!」
「うぉー! とにかくこれだけで弱るってんなら儲けものだぜー! くらえプリンアタック!」
 エルスの抗議。その間にプリンが一撃夜妖に叩き込む!
 直後に立て続けでプリンは――パフォーマンスも披露しようか。
「俺の歌を……聞けー!」
 詩って躍って存在アピール! ミニスカサンタライブだ! 人間の姿だと寒かったし体もあったまっていっせきにちょーだ! 夜妖もはしゃいでて逃げるっていう事すら頭からすっぽぬけてるみてーだな!

「見つけたぞ……テメェ……!」
『ひぃ!? 怪物!!?』
「怪物そのものであるテメーに言われたくはねぇーんだよ!!」

 そしたら来た――ゴリョウだ!!
 彼が動く度に衣装のどこかが破けてる音がする。顔には殺意が詰まっており視認直後に突撃突貫。流石の夜妖も『殺られる!』と直感したのか辛うじて躱して――
「アァ!? 昇ったぞあの野郎! 追え追え!!」
「うおー全員集合か!? いやーリヴィアちゃんに仁美ちゃんもヤベーねこれ! あー、aPhoneの撮影とまんなーい。どいつもこいつも可愛いのかまたりか? このままじゃ優勝しちまうぜてみてみとも戦えんじゃねーの!? ぶたちゃんはスカートが腹巻になってんのマジスゲーな!」
「こら。撮影したいなら、私のと同水準以上の格好をしてね。ね?」
「もうなんでもいいから早く追うわよ!」
 そのまま逃走! ゴリョウが憤怒の表情のまま追う――直後には満面の笑顔でaPhone写真連射しまくる秋奈が続き、そんな彼女にリヴィアは圧を。とにかく着替えたいエルスは駆け抜け――そして。
「屋上なら夜妖も袋のネズミ……って寒ッ!? 風強ッ!? ま、待ってスカート暴ッ男子はこっち見るなぁッ! 夜妖もシャッター連打してるんじゃないわよぉッ!! 秋奈さんもやめなさい! 後でソレ壊すからねええ!」
「見てません! 僕は見てませんからね! うわ、僕の衣装も凄い暴れて……!!
 くっそ寒いですね! ていうか今真冬ですもんね、くそ――!
 何ですかその目は、僕は男ですよ! 男のミニスカサンタなんか見て楽しいんですか!」
『はい!』
 屋上到着。直後、暴風がアルテミアや鏡禍を襲う――! 元気のいい返事をされてしまったのでドロップキックを思わず決めてしまった。くそおお! こんな見た目でも男としてのプライドは持ってるんですよ!!
「や、やっぱり……この格好……もう嫌です……許してください……
 寒いとかいう次元じゃないんですけど……ひぃぃ……」
「え、ええ……流石にこれはまずいわね……! ほら、近寄って!
 大丈夫よ。こういう時はね、人肌で暖め合うのが一番で……」
「ひぇぇぇえ! あの、リヴィアさん! その、手が、手が……!」
 続け様、仁美やリヴィアも屋上に到達する……が。アルテミア達と同様にやはり寒さが尋常でない事にすぐ気付くものだ。さすれば絡み合うように手と手が触れあい、身体も密着して……ああ! 夜妖が凄い勢いでシャッターを!
『むっ! 貴様――よく見ればミニスカサンタだけでないか! 何故だ!』
「何故ってなに!? な、なによその不満そうな感じは!
 大体ね! このミニスカ自体も丈が短すぎるんだけれども!?
 このホテル絶対健全じゃないでしょ! もう確信をもって言えるわよ私は!」
「秋奈ちゃん知ってる! これぜってーお茶ァ! の陰謀だよ!」
 直後。夜妖がツッコミ入れたのはエルスの格好だ! いやツッコミ入れたいのはこっちよ! 羞恥心さえ捨てれば後は余裕勝ちだというけれど、ソレを捨てる訳にはいかないのよ!
 と言う訳で苦慮しながら一斉攻撃!
 アルテミアがスカート抑えながら剣撃一閃。鏡禍は全霊の一撃をぶち込んでやり、秋奈も撮影のついでにえいやっ! すれば。リヴィアも背後からヘッドロックを決めようか――さすれば夜妖もふらつき始めるものである。そもそも碌に抵抗してないけど。
『はぁ、はぁ。だが後は隙を見て逃げるのみ!』
「そうはさせるか! ハイ! アイム☆マッチョォオオッ!」
『ぐああ!?』
 刹那。ビリィィとミニスカを破りつつスクール水着の――しかし鎧姿プリンがモストマスキュラーをキメるッ! 美しい。完成されたモストマスキュラーだ! 『安心して下さい。少年化してます』って書いてあったのに――!
 思わぬ展開に夜妖が揺らぐ。その間隙を決して見逃さなかったのは。
「今だキャスト・オフッ!」
『なに!?』
「ここらが俺の本領だ――うぉぉぉお!」
 ゴリョウだ! キャスト・オフ(全身の筋肉に力を入れ、強引に全て千切り飛ば)し、ブーメラン・パンツ一丁で屋上に降臨する――! 寒いけど、しかし彼のギフトが此処でかつてない程の輝きを見せようか。
 熱を感じる勢いで燃える脂肪! 瞬間的に寒さを無視出来ればゴリョウの本領だ!
 厨房で借りパクしたオリーブオイルを全身に浴び!
「ヤールギュレシって知ってるか! 知らなきゃ今から教えてやるよォその身になぁッ!」
 彼は往く。ヘッドダイビングで滑りながら飛び込んで。
 夜妖を羽交い絞めにするのだ! そして――!

「今だ! 俺ごとやれぇッ!」

 なぜオイル被ったかって!? 俺ごと燃やす為だよッ!
「そんな、ゴリョウさん!!」
「構うな! 知ってるか! 一般的なカメラは防水防塵はあっても防熱はねぇんだ! ないって言え! ここでお前(と写真)は俺と死ぬんだよぉッ!」
『防熱耐性のある家電って何!? 金庫!?』
 直後。誰かが一撃を投じた――
 燃え盛る全て。カメラも、夜妖も、何もかも!

 グワァッ――!

 ゴリョウ。再現性東京の夜空に――爆散する。
 ……しかし彼の身を挺した行動があってこそカメラは完全に粉砕された。
 彼が救ったのだ。依頼に参加した者達の尊厳を。ミニスカ流出の危機を――
「はぁ、はぁ! ゴリョウさんは無事ね!? よし! じゃあ皆、倒したら早く着替えに戻るわよ! カメラが生き残ってる筈がないわ! カメラがどうなのか確認するのは二の次よっ!」
「はぁ、はぁ……随分と疲れました。もうさっさと着替えて温かいご飯でも食べたいですね」
 であればアルテミア、鏡禍……と、続々ホテル内に撤退する! 勿論ゴリョウも回収しながら、だ。皆なんだか凄く精神的に疲れた気がする……早く着替えたい!
「くっ……私をこんな依頼に推薦した世【ピーッ!】さん……覚えてなさい……
 絶対、絶対! 覚えてなさいよ……! ツッコミ疲れたわホントに……!」
 同時。部屋に戻り鏡を見据えたエルスは堅く心に誓う。
 なにはともあれ皆の活躍によるホテルの健全は守られた。
 これでミニスカサンタパーティを実施する事が可能になったんだろう――ネ!

成否

成功

MVP

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク

状態異常

ゴリョウ・クートン(p3p002081)[重傷]
黒豚系オーク

あとがき

 依頼お疲れさまでしたイレギュラーズ!
 いやーミニスカサンタか水着じゃないと倒せない夜妖は強敵でしたね! ちなみに今頃タイトルが「ミスニカ」になってるのに気付いたので修正しました!
 ありがとうございました!!

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