シナリオ詳細
再現性東京202X:すーぱーばいおれんすあんでっどあくしょん
オープニング
●
「ウガッガガガガガガガガ」
再現性東京の片隅らへん。ほとんど人が居ない地区に、建設途中で放棄された巨大和風テーマパークがあったそうです。
「ウガーウガガーガガガガー」
なぜ建設途中で放棄されたのか、そもそも何故そんな場所に微妙にニッチなテーマパークを作ろうとしていたのか。そこら辺の事情はよく分かりませんが、とにかくありました。
「カタカタカタ」
建設業者や経営陣がその地を訪れなくなって久しく。中途半端な状態で放棄されたこの場所は、ただ人々の記憶から薄れ去っていくのみ。
「ウガ」
ただ人は居ないですが、スケルトンやらゾンビやら。そこら辺のアンデッドが現在このテーマパークには住み着いているらしく。毎昼毎晩騒いでいるらしいです。誰も気づいていないけど。
「カタカタカタカタカタカタ」
この巨大和風テーマパークは、現在『絡繰り屋敷風巨大アスレチック迷路』『殿様が住んでそうな城郭風ホテル』『百鬼夜行お化け屋敷』のみが完成しており、アンデッド共はそれぞれの施設に結構そこそこの数が居る様です。
「うーがー」
まずは絡繰り屋敷風巨大アスレチック迷路。この施設はそもそも設定段階で常人には踏破出来ないような高難易度設計だったようですが、それに加えて生意気にもアンデッドが改造を施しているらしく、壁からマジの矢が飛んできたり天井が落ちてきたり、壁がグルンってなる忍者がよく使う例の仕掛けがあったり、シンプルに落とし穴とかがある様です。
そしてここにいるアンデッドのほとんどは忍者めいた格好をしており、手裏剣やら刀やら爆弾やら、忍者っぽい方法で侵入者を襲う様です。
「カタカタカタカタ」
次に殿様が住んでそうな城郭風ホテル。ここには甲冑を着込んだ武士っぽいアンデッド達がひしめいており、刀や槍や弓を持ったアンデッドは勿論、ゾンビ馬を乗りこなすゾンビなどもいるのだとか。物騒ですね。
「ウガッ!!」
最後に百鬼夜行お化け屋敷。ここはイメージ通りの薄暗くおどおどろしいお化け屋敷で、広く入り組んだその施設の中には、牛鬼ゾンビやらぬりかべアンデッドやら人魂やら提灯おばけやら、百鬼夜行っぽいアンデッドなら大体なんでもいるらしいです。普通のゾンビやスケルトンもいます。
「ウガ」
まあ今の所このテーマパークで人的被害は出ていないようですが、子供たちが肝試しにでもやってきたら大変なので、今のうちにシバいて回るのがとても賢い選択だと思います。
●
「アンデッドが中途半端に放置された和風テーマパークにドッシャーっているみたいなのです。夜妖って奴なのです。ですのでみんなでピューっと現場に行ってグワシャボゴォって感じにアンデッドどもをのしてきて欲しいのです。ばいおれんすに」
『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)はジャジャーンと説明を始める。
「この和風テーマパークは大まかに3つのエリアに分かれてて、アンデッド共はそれぞれのエリアに結構沢山いるっぽいのです」
アンデッド共はそれぞれの場所に、まあまあ結構それなり大量にいるらしい。
「アンデッドどもはその辺にあるものでぶん殴ってきたり、武器使って攻撃してくるのです。あと、なんでか知らないのですが電気が通っているので施設はしっかり稼働はしているそうなのです。なんでか知らないですけど」
そして重要な事だが、このアンデッド共は、数はやたらと多いが戦闘能力が滅法低い。際立って低いのはその攻撃能力で、仮に喰らっても痛くないし、そもそも攻撃を当てる能力も低いらしい。
「まあ説明はこんなとこなのです。何度でも言うのですがアンデッド共は大分弱っちいのです。だからどうせなら思いっきり格好つけて。己の中に眠る獣を解き放ち、ばいおれんすにアンデッド共をぶっ飛ばしてきて欲しいのです。ぐっどらっく!」
- 再現性東京202X:すーぱーばいおれんすあんでっどあくしょん完了
- GM名のらむ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年12月02日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談4日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●百鬼夜行お化け屋敷
百鬼夜行お化け屋敷です。ここは爆発オチ担当です。
「ここが例のお化け屋敷か……というか、最近の再現性東京は大丈夫か? アンデッド出没しすぎでは?」
最終的に爆発する『導きの戦乙女』ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)はお化け屋敷を前に、呟いた。
「びえええなんで!? なんでまたあんでっど!? なんか和風で楽しそうなテーマパークがあるって聞いたのにまだあんでっど!! 騙されたぁ!!」
最終的に爆発する『ノームの愛娘』フラン・ヴィラネル(p3p006816)は冒頭から泣き叫んでいた。
「依頼書には廃墟と書いてあったぞ、フラン殿」
「うっそだー! いやいやきっとこういうホラーイベントっぽく見せかけてるだけで」
「ウガー」
「ぎゃあああほんものおおお!! あぎゃあああ!!」
フランがパンチしたらゾンビは吹っ飛んでいった。
「えぐえぐもうやだ……しかもブレンダさんはともかくあの極悪非道のヤクザまで一緒なんて……あたしかわいそう!」
「相変わらずフランちゃんは喧しいのぉ……なんかこの状況、めちゃくちゃデジャブってるなぁ」
最終的に爆発する『ケータリングガード』カフカ(p3p010280)ことヤクザは大きくため息を吐く。
「はいはい、分かってるわ。どうせ今回も爆発オチでちゃんちゃん、なんやろ?」
そうです。
「まあ、なんだ……とりあえず受けた依頼だ。パパっと済ませてしまおうか」
「へいへい」
「えぐえぐ……ブレンダさん背中貸して……」
ブレンダが促し、ようやく3人はお化け屋敷に突入する。フランは無理やりブレンダの背中におぶさった。子泣きなんとかくぐらいの勢いで。なんとかというか、子泣きじじい位。
「最初に言うとくけどな。今回は前回の様には行かへんからな。俺1人でも生き延びたる……!」
それは無理です。
「そう警戒するなカフカ殿。両手に花という奴だろう? 今回は投げたりしないさ……たぶん」
「両手に花やと? 確かに見た目綺麗だったり可愛かったりするけど前回のこと忘れてへんからな!」
「は? いいじゃん綺麗な爆発だったんだから。それに遊園地に花火は映えるしとても綺麗だと思うよカフカさ」
「ンガー!!」
「ぎえびぇえええええ!! なんかでたあああ!! 助けてブレンダさん!!」
可愛らしい悲鳴(本人談)を上げながら、カフカはブレンダの背に更に体重をかけてしがみつく。そしてブレンダの首を絞め殺す勢いで絞め上げた。
「カッ……!!」
ブレンダは首を絞められながらも剣を振るい、襲い掛かるアンデットを切り伏せた。
「ケホ、ケホ……フラン殿??」
「はっ、あやうくもう1人アンデッド産むとこだった……セーフセーフ……セーフだよね?」
「……このまま先に進もうか。サクサクと行こうじゃないか。ちょうどにくへ……仲間もいることだしな」
「え?」
「せやな。盾は必要やしな。行ったれゴリ……ブレンダさん」
「は?」
「ん?」
「え?」
3人は仲良くお化け屋敷を突き進む。ブレンダがアンデッドを蹴散らし、フランが泣き叫ぶ。
「俺はひ弱やからな、戦闘なんて出来へんねん」
そしてカフカは後方から魔術を放つ。アンデッド共が一瞬で凍り付き、凍らせた傍から蹴り砕いていく。
「ひぇー、寒いなぁ。こんなんもうこおりごおりや。氷だけにべがぁっ!!」
シンプルに面白くない事を言ったカフカの後頭部を、フランが凄まじいスピードでぶん殴った。その辺に刺さっていた卒塔婆で。
「カッ……!! え、ちょ、え、今殴った? 仲間である俺の事を? フランちゃん?」
「え、うん。殴ったけど……」
何故そんな事を聞かれるのか、とても心外だという顔でフランは応える。
「しょうがないさ、カフカ殿。今のはカフカ殿が悪い」
「えぇ……?」
後頭部を抑えるカフカはスルーされ、更にお化け屋敷を突き進む。
「うう……そろそろ心が疲れてきた……ちょっと一旦休憩しようよ。この非常口って方ならきっとあんでっどもいないよね!」
フランは扉を開けた。アンデッドがいた。
フランは扉を閉じた。
フランはもう1回扉を開けた。さっきよりもいた。
「ねえこのくだり前も見たああやだあああ!!」
フランは提灯やら骸骨やらをぶん投げてアンデッドをぶっ倒す。
「負ける気は全くしないが……腕と背中が疲れてくるな……!」
背中はフランのせいだが、ブレンダは多すぎるアンデッドを一方的に切り刻む。
「行ったれ行ったれ―。俺は適当にこの辺を滑っあ、つまずい、イタァッ!!」
そしてカフカは調子こいて氷の上をローラーシューズで滑っていると、スケルトンを粉砕しつつスっ転んでいた。
そんな見事な活躍を見せる3人を取り囲むように、更なるアンデッド共が迫る。
「こいつらの攻撃なんぞ目を瞑っても避けられるが……いくぞ2人共!」
「え?」
「なんやなんや?」
ブレンダは困惑する2人の首根っこを掴み上げ、迫り来るアンデッドに向け突き出した。
「カフカシールド!! フランガード!!」
「あぎゃびゃあああああ!!」
「何するんやゴリンダさん!!」
アンデッドの攻撃をびしびし喰らうフランとカフカ。
「いや違う、そうじゃないでしょブレンダさん!! いけ! 壁! カフカガード! ブレンダガード!!」
「最強の使い方はこうや! フランガード! ブレンダガー……!! いや固!! 全然動かへん!! どんだけ力強いんやアンタら!! 大木か!!」
結果、めちゃくちゃ攻撃を喰らうカフカ。
「ふう、肉壁のおかげで一息つけたな! しかしこの数は面倒だ!! 薙ぎ払ってやろう!!」
ブレンダは手にした二振りの剣に、風と炎を纏う。纏ったソレの勢いはどんどんと強まっていき――。
「――って、火気厳禁? あ、やば」
そして、何故かその辺に保管してあった大量の花火に引火した。
全員の動きが止まった。フランも、ブレンダも、カフカも。あとアンデッドも。
「…………てへぺろ?」
「は?」
「せっかく俺がおかもちに仕込んだ火薬の意味……」
そして3人の視界が真っ白に染まり――。
「ま、ええわ……さあ、爆発する時は3人一緒やで……」
カフカが良い笑顔を浮かべた次の瞬間、凄まじい爆発と共に3人とアンデッド達ははものすごい勢いで吹き飛んでいった。
「綺麗な花火や……」
どういう感情かは分からないが、吹っ飛びながらカフカはそう呟いたという。
●城郭風ホテル
城郭風ホテルです。なんとここは爆発オチではありません。
「ユリーカさん曰く、とにかくバイオレンスに倒せば良いとのこと……まずはこれ、神だって殺して見せる! バイオレンス武器の代表、チェーンソー!」
『友人/死神』フロイント ハイン(p3p010570)はエンジンを勢いよく吹かせながらチェーンソーを掲げる。
「殺人鬼と言えば、チェーンソーというイメージがありますよね……まあ有名な彼は実はチェーンソーを使ったことはなくて……まあとにかく行きますよ!!」
甲冑を来た無数のゾンビがハインに襲い掛かる。
「うおおおおお!! ファーストブラッド!!」
頭からゾンビを真っ二つに両断する。
「マルチキル!! メガキル!! ウルトラキル!!」
首を斬り落としてキル、顔面を削り取ってキル、胴体に無理やり突き刺してエンジンを吹かせてキル。キルキルキルキルキル。
「モモモモンスターキル!!!!!……キル……」
そして一通り遊び終えたハインの周りには、ぐっちゃぐちゃのびっちゃびちゃのアンデッド共の成れの果てが転がっていた。
「では次の武器!! シャッガーン!! 化け物胎児と言えばやっぱりこれです!! それに飽きたら次は火炎放射器!!」
意気揚々と迫り来るスケルトン共が、シャッガンの銃撃によって次々と吹っ飛んだかと思うと、立て続けに放たれる火炎によって消し炭になっていく。
「まずいです、敵が弱すぎて飽きてきました……よし、ここはナイフ縛りプレイでいきましょう! これなら多少は歯ごたえが……」
大量の卵を持ちながらのナイフ縛りプレイに挑むハイン。
が、ゾンビが雑魚過ぎて楽勝だった。
「ん飽きたー!! もう飽きたー!! はいもう完全に飽きましたー!!」
ナイフを床に叩きつけるハイン。
「敵が弱すぎて作業ですよこれ! もう『枝毛があるから引っこ抜こう』とか『生ごみを捨てよう』ぐらいに何の感情も湧いてきませんよ!!」
「ウガアアア!!」
「だからもう飽きましたって!!」
空気を読まないアンデッド共に向け鎌を振るうハイン。放たれた不可視の斬撃はゾンビ共の胴体を一瞬にして両断し、崩れ落ちていった。
「ふぅ……まあ、うん。そうですね。もう帰ってもいいですかね!」
『堕ちた姫君』リヴィア=フォーレンティア(p3p010856)のギフト。これは少し複雑だが、ここで大事なのはこのギフトのせいで、本人の認識と実際に起きている出来事に齟齬が生じる可能性があるという事。
という訳で見ていこう。
「だいぶ敵が集まっているようね……でも、怖気づいてはいられないわ。この世界の人のためにも、悪は成敗するんだからっ!」
決意と共に、城郭を見上げるリヴィア(あまりにも大量のえっちな目にあいやすくなるグッズ+破れやすい魔法戦士衣装装備)。
「さあ行くわよ!」
刺突剣を抜き、正面から城郭に突入するリヴィア。
「ウガアアアアア!!」
「かかってきなさい! 容赦はしないわよ!」
迫るゾンビに刺突の連打を放ち、次々とアンデッドを仕留めるリヴィア。勢いのまま奥へと進む。
「「「ウガアアア!!」」」
「くぅ……!! なんて数!! 離しなさい!」
しかし突如として現れた大量のゾンビ。その余りの数に成す術なく(注1)捕らえられてしまうリヴィア。
「なにを……っ、イヤ……ッ!!」
四方八方から伸びるアンデッドの手が乱暴にリヴィアの身体を掴み、衣装が破れてふとももとおへそが露わになってしまう。
「やめなさい、この……っ!」
そしてアンデッド達に抱えあげられたリヴィアは、一切の抵抗が出来ぬまま(注2)運ばれていく。
辿り着いた客室に鎮座していたのは、殿様風ゾンビ。
「ウガガ」
殿様ゾンビが声を上げると、ゾンビたちが一斉にリヴィアの衣装を引き裂く。リヴィアの華奢な身体が晒され――。
「やめ、やめなさい!! いやぁ!! こんなこと……っ!」
アンデッド達の手はその動きを止める事はなく。そしてリヴィアの声色が弱弱しくなっていく。
「あ……ダメ、やめて……お願い……いやぁ……こんなことしないで……ダメなの……あぁ……」
雑魚である筈のアンデッド達に辱めを受け、その視界が徐々に闇に堕ちていく――。
「(こんなの、もう、ダメ……私、勝てなかった(注3)……」
(注1:実際は運搬役以外の邪魔なゾンビは霧の魔術で蹴散らしています)
(注2:実際は運ばれながら器用にめっちゃゾンビを倒しています)
(注3:勝ちました。実際はすっと起き上がって城中のアンデッドをグッサグサに刺しまくり、この部屋に戻ってぐっすり寝ていました。お疲れさまでした)
●絡繰屋敷風アスレチック迷路
絡繰屋敷風アスレチック迷路です。ここは初心に返って爆発オチです。
「あー、もしもシ?オレだよオレ、壱和。今度サ、とある依頼に行く事になったんだが、お前んとこに雑魚をまとめて一掃出来る様な良い武器無いカ? あったらちっとばかし貸してくれヨ。後で返すからサ」
これは、事前に『ねこのうつわ』玄野 壱和(p3p010806)が本依頼の為に行った事前準備のやり取りである。
そして現在。壱和の前には明らかに身の丈にあっていない大盾と対戦車砲『マジカルゲレーテ』が鎮座していた。
「確かに良い武器とは言ったけどサ。これ程のモノを出すかね普通。えーと、何々? 強襲型拠点殲滅用拡張武装に……明らかにオーバーキルな気もするガ……まぁ、いいカ!」
まあそんな日もあるだろうと納得した壱和はそのデカすぎる得物を担ぎ、迷路に突入した。
「ヨシ、景気づけに1発ぶっ放してみるカ……フォイアー!!」
重厚な炸裂音と共に放たれる砲弾。反動で後ろに吹っ飛んだ壱和。矢を構えていたスケルトンを粉砕し、放たれた砲弾は、壁をぶち抜き派手に爆散した。
「イタタ……しっかり構えないと反動が凄いナ……って、やっべー、壁ぶち抜いちまったヨ。これもう迷路の意味ねぇナ」
多少風通しはよくなってしまったが、まあどうせ廃棄されているなら少しはいいか、と壱和は迷路を突き進む。
「ウガー!!」
「わかったわかっタ。全員ぶっ飛ばしてやるから一列に並んでくれるカ?」
忍者の恰好をしたアンデッドが四方八方から迫りくる。しかし壱和は盾で顔面を殴り返し、銃口を叩きつけては引き金を引き、吹き飛ばす。アンデッド共は爆散し、そして迷路の壁も吹き飛んでいく。
「……多少のハカイじゃ無くなってきたガ……まあ今更イイカ」
更に壁を吹っ飛ばし、移動要塞の如く猛攻を見せる壱和。
「ホントに弱いナここのアンデッド……それともこの装備が強すぎるのカ? どっちにしろこの装備、重いしデカいんだよナ……おかげで前方しかロクに見えな」
丁度いいタイミングで、壱和の足元がパカッと開いた。
「イヤそんなツゴウよく落とし穴に引っかかるわけア"ァ"ァ"ァーーッッ!!」
そんな悲鳴が屋敷中に響き渡ったという。
さあ始まってしまいましたすーぱーミコトステルスアクション。今日の挑戦者は『合法BBA』鹿王院 ミコト(p3p009843)さんです。よろしくお願いします。
「群がるよわよわ雑魚を「破ーーッッ」て具合に一騎当千するゲームを思いついたんじゃが……ここだとやり辛そうでのぅ。で、思いついたんじゃよ。ほれ、敵に背後から近づいて首をコキっとやる、あの……」
ちょっとそれらのゲームについては心当たりがありませんが、それはそれとしてこのゲーム!! どれだけステルスにアンデッドを一撃必殺出来るかというゲームです!
はいスタート!!
「ふむ……わしんちの屋敷も大概のからくりやしきじゃが……ここもまあまあじゃの」
ステルスの基本、天井裏からスタートしたミコトは、木の隙間から通路を歩くアンデッド共を観察する。
「数が多いのう……じゃが、アンデッド共が終始唸っているおかげで音に関してはかなりこちらに利がある……よし。1、2、3……今じゃッ」
2体のゾンビがすれ違い互いに背を向けあった次の瞬間、ミコトは天井裏から廊下に降り立つ。そのまま一気にゾンビの後頭部に手をかけ、ゴキリとその首を折る。
「ハッ……!!」
そしてもう1体のゾンビが振り向く寸前、ミコトは今しがた倒したゾンビが手にしていたクナイを投げ放ち、見られる前に仕留めた。
そしてすぐさま周囲を確認。視界の先、廊下の角に1体のゾンビの姿が見えた。天井裏に戻るには僅かに時間が足りない。
「……ッ!! と、ここじゃ」
ミコトは咄嗟の判断で前方に大きく跳び、床を思い切り踏みつける。そしてあえて作動させた落とし穴の扉が開き、ミコトはその端に手をかけてぶら下がる。
「ウガー……」
「すまんの」
そのままゾンビが落とし穴に接近し、ミコトはその脚を掴み、落とし穴に投げ落とす。落とし穴の中から『折角トチュウまで這い上がったのにア"ァ"ァ"ァーーッッ!!』という誰かの声が聞こえた気がしたが気のせいだろう。そしてヒョイと落とし穴から飛び出たミコトは再び天井裏に潜む。
「よしよし、今の所減点無し……目指すのじゃ、免許皆伝!!」
「こういう場所のセオリーとしては、大体爆発するらしいね! それと花火? もあるみたい。豊穣で見てから大好きなんだー!」
偏った知識を教えられたらしい『多言数窮の積雪』ユイユ・アペティート(p3p009040)もまた、この迷路に挑むイレギュラーズの1人であった。
「じゃあまずはちょっと失礼して……えい」
ユイユは軽くスケルトンにパンチしてみた。スケルトンは粉々に粉砕された。
「ひぇ! 生前が心配になる柔らか骨密度!」
そんなこんなで本格的に迷路探索に乗り出すユイユ。
「ウガアアアアアア!!」
「おっと出たね! でも簡単には近づかせないよ!」
ユイユはライフルを構え、引き金を引きまくる。滅茶苦茶に壁を跳ね回る弾丸は、アンデッド共を纏めて吹き飛ばす。
そのまま通路を突き進むユイユ。壁の裏にゾンビが潜んでいる事を視認したユイユは、壁を通り抜け奇襲を仕掛ける。
「あ、その爆弾と刀貰い!!」
ゾンビが手にしていた爆弾と刀を蹴り上げたユイユは、刀を掴み胸に突き刺した。
「ふふー! 今のちょっと忍者っぽくなかった? 君はどう思う!?」
振り返り様にゾンビに鋭い後ろ蹴りを放つと、ゾンビは頭から天井に突き刺さった。
『見つかったのじゃああ! 儂の免許皆伝がああああ!!』という声が聞こえた気がしたが多分気のせいだろう。
「よしよし、後はアンデッド花火を作らないと……」
そしてユイユはせっせとアンデッドから爆弾を回収しつつ、アンデッドを落とし穴に次々と突き落としていく。落とし穴の中からか細い悲鳴が聞こえた気がしたが、それも気のせいだろう。
その後、落とし穴にありったけの爆弾を詰め込むと、ユイユは一息吐く。
「これで完成だね! 華やかさと彩りも加えたし、綺麗な花火になるぞー! よし、点火!! いやあほんと楽し」
「ウガ」
「ウガ? あ、ギャアアア!! カチカチ山は勘弁ー!!」
ユイユがアンデッドに落とし穴に引きずり込まれた直後、爆発。天に打ちあがった大量のアンデッドと2名のイレギュラーズが、遊園地の空を綺麗に彩ったという。
「フ……フフッ……ここでボクがやられようとも、いずれ第三、第四のあんでっどあくしょんが生まれるだろう……いや、分かんないけど。もうないよね?」
あんでっどあくしょん、終わり。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
お疲れさまでした。バイオレンスでしたね。
この中で誰が真にバイオレンスなのかを真面目に考えていたのですが、よく分からなくなってきたのでストレートにバイオレンスだったあなたにMVPを差し上げたいと思います。
GMコメント
のらむです。アンデッドアクションです。深い事は考えずに好きに暴れてください。一応補足します。
●注意事項
アンデッドどもは弱いので注意する必要はないですが、相談期間は短いです。それだけお気をつけください。
●成功条件
アンデッド共をぶっ倒す
●情報制度
このシナリオの情報制度はAです。
想定外の事は起こりませんし、アンデッド共はどうであれめっちゃ弱いです。
●アンデッド
なんかもうすっごい沢山いるしすっごい弱い。
「ウガ」だの「カタカタ」だの「キシャ―」だの言いながら襲ってくる。
武器を持ってたり持ってなかったりする。
また、アンデッドどもは戦闘音に引き寄せられて勝手に集まってくるので、それぞれの場所の人数比などを気にしなくてよい。
●戦場情報
OPの通り『絡繰り屋敷風巨大アスレチック迷路』『殿様が住んでそうな城郭風ホテル』『百鬼夜行お化け屋敷』の3つのエリアに分かれています。好きな場所に行ってアンデッドをぶっ叩いてください。どこに行ってもアンデッドは弱いです。
●シナリオ方針
気楽に気軽に気兼ねなく、自由にアンデッドどもをシバキ倒す依頼です。
攻撃さえしてくれれば勝てます。ルール的に不利な感じがしないでもない飛行とか使っても勝てるでしょう。時間も無制限なのでなんやかんや勝てると思います。個人で動いても団体様で動いても問題ないと思います。
そんな訳なので細かい戦略を考えてプレイングを書くというよりは、好きな武器で好きなスキルを使い好きなように戦うのがおすすめです。遊ぶことを重視してもなんの問題もありません。攻撃さえしてくれれば。
使えるギフトがあれば使ってもいいですし使わなくてもいいです。
如何にして格好つけたりつけなかったりして立ち回るかをプレイングに書けば、楽しく戦えると思います。お気軽にご参加ください。
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