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シナリオ詳細

再現性東京202X:ジェノサイド・トメイトゥ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●再現性東京202X:ジェノサイド・トメイトゥ
 練達、希望ヶ浜の映画館に貴方達はいた――
 誰が言い出したのだったか『映画を見に行こう!』と言う事になったのだ。
 まぁ偶には息抜きもいいかと映画館に訪れた……其処までは良かったのだ、が。

「……何だこの映画? 『ジェノサイド・トメイトゥ』?」

 ――肝心の映画からB級どころかZ級映画の匂いがしてきてたのである!!
 ジェノサイド・トメイトゥ。それはアメリカなる都市で、暴走するトメイトゥが人々に襲い掛かってきて大パニックになる……という映画である。例えばキッチンで背後から人間に忍び寄り一気に襲撃してきたり。スーパーで買い物をしている最中に覚醒したトメイトゥが飛び掛かってきたり。
 とにかくこの映画のトメイトゥ……ええい言いにくい! トマトは人を襲うのだ!
 しかし映像が実にアレである。なんかやたら安っぽいし演出もなんというか、こう――
「……サメ映画の方がまだマシじゃね?」
「はっ? サメ映画は全てA級映画なんだが? 比べてほしくないんだが?」
「やべーぞサメ映画教徒がいやがった!!」
 ……まぁ何がA級とかB級とかはともかくとして。
 折角映画館に入っているのだ。どうせなら最後までは見てみるかと画面に集中――
 した、正にその時。
「んっ? なんだ。画面が随分光り輝いて――うわっ!!」
 ――貴方達は突如として謎の光に包まれた。
 まるで体が浮遊する様な感覚が生じる。
 目を開けていられない程の輝きが、貴方の瞼を反射的に閉じさせて――

 そして。次に目を開いた時には、貴方は『映画の中』にいた。


 『其処』は映画館の中ではなかった。
 分かる者はなんとなく分かるかもしれない、此処は映画とかでよくある1980年代前後のアメリカ風の土地……! 周囲には街を行き交う人々が見えたり、スーパーや住宅街も見える。少し遠くに目を凝らせば、海も見えるだろうか……しかし一体何が起こったのか。まさかこれは夜妖の仕業か……!?
「う、うわあああトマトだ! トマトが来るぞ――!!」
 瞬間。背後より響き渡る声の方を振り向いてみれば。
 何とそこには――トマトの大群が、いた。
 人々に襲い掛かるトマト。間違いない、映画で見ていたジェノサイド・トメイトゥだ!
 どうやら己は今、映画の登場人物の一人にされているらしい。
 主役か。脇役か。それは分からないが、こんなパニックホラー(?)物の登場人物にされてしまった以上……あのトマト共に襲われるのは時間の問題だろう……!
「くっ――とにかくどうする!?」
「慌てるな! 此処が映画の世界だというのなら……映画が終わるまで生き残ればいいんだ! この映画は180分続くはずだから、180分間逃げまくるなりトマトを迎撃すればいい筈……!」
「ちょっと待て。なんでこんな映画が三時間も尺取ってるんだよ」
「制作会社に聞け! ――うわ、トマトに見つかったぞ逃げろ逃げろ!!」
 何はともあれ、夜妖の仕業だとするならばどうするか語り合うイレギュラーズ達。
 なんとなくだが――映画の主題となっているトマトを殲滅しきるか、もしくは映画終了までの時刻(180分間)を逃げ切れば元の世界に戻れる気はする。それをどうやって乗り切るか……積極的に攻撃を仕掛けるか、バリケードでも築き上げて籠城するか。
 ていうかなんでこんなZ級映画に夜妖が湧くのだ! 折角ならもうちょっとマトモな世界観の映画に引きずり込むとかそういうのはなかったのか、なぁ夜妖!! オイ!!

 大量に迫りくるトマトの追撃を躱しながら――思案を巡らせるものであった。

GMコメント

 時間が取れたら久々にZ級映画見たいなぁと思ってる茶零四です。
 よろしくお願いします!

●依頼達成条件
 180分間過ごし切る事!
 もしくは全トメイトゥ(トマト)を倒し切る事!

●フィールド・シチュエーション
 練達の映画館に貴方達はいました――それは新作映画『ジェノサイド・トメイトゥ』を見る為です! いやもしかしたらタイトル視ずに適当に入っただけかもしれませんし、知り合いに熱心な人がいて連れて来られただけかもしれませんが――まぁとにかく!
 夜妖の仕業により、貴方達は映画の中に引きずり込まれてしまいました……!

 ジェノサイド・トメイトゥの世界は『地球』という惑星がある世界のアメリカという地が舞台らしいです。この映画を簡潔に説明すると、トマトの化け物に人々が襲われる映画です。
 スーパーに立て籠もろうが海に逃げようが奴らは追ってきます。まるでゾンビみたいな勢いもあります。

 ――貴方はその映画の登場人物の一人として引きずり込まれました。
 トマトを殲滅するか、もしくは180分間(映画終了)まで全滅せずに(つまり最終的に一人でもいいから)生き残ると、全員元の世界に戻れるようです。なんとなく分かります。

 ちなみにこの映画三時間(180分)ある超大作Z級映画です。
 頑張って乗り切ろうね!!

●敵戦力
・夜妖『ジェノサイド・トメイトゥ』×無数
 多分、映画のフィルムにでも夜妖が取り付いていたのでしょう――この夜妖は皆さんを映画の世界の中に引きずり込む力を宿していた様です。そして映画の中のモンスター、ジェノサイド・トメイトゥとして襲い掛かってきます。
 ジェノサイド・トメイトゥは大きなトマトです。
 理由はよく分かりませんが人を見つけると次々に襲い掛かってくるようで、映画の中の住人達はやたら死んでいきます。どう見てもトマトぶつけられただけな様に見えるのは気のせいです。トメイトゥ達の攻撃なのです。

 やたら沢山存在していますので注意してください! 噛まれたりするかも……ん? 今何か窓に何かぶつかった音が聞こえたような……うわあああトマトが! トマトが窓に! うわあああああ!!

●映画の中の住人×たくさん
 映画の中に登場する住人達(モブ)がいたりします。
 大体突然トマトに襲われたりして死にます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はT(トメイトゥ)です。
 全ての情報はトメイトゥに帰結します。君もトメイトゥを食べなさい。

  • 再現性東京202X:ジェノサイド・トメイトゥ完了
  • GM名茶零四
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年10月31日 23時30分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
鏡禍・A・水月(p3p008354)
鏡花の盾
フローラ・フローライト(p3p009875)
輝いてくださいませ、私のお嬢様
冬兎 スク(p3p010042)
跳び兎バニー
カフカ(p3p010280)
蟲憑き
フロイント ハイン(p3p010570)
謳う死神
陰房・一嘉(p3p010848)
特異運命座標

リプレイ


 あっちを見てもトメイトゥ。こっちを見てもトメイトゥ――あぁ何たる事態か!
「映画を見に来たらボクたちが映画になっていました!? こ、これは一体どういう……いえ! なんだかよくわからないことになっていますが、映画の中というのなら上映時間が解決してくれるはずです――えっ、三時間!!?」
「状況はともかく……トマトのパニックホラー映画?
 尋常じゃない数のトマトが飛び交ってるな……
 B級とかZ級とか以前に食べ物を粗末にする映画は止めろと、監督に言いたいのだが?」
 巻き込まれた『跳び兎バニー』冬兎 スク(p3p010042)は慌てふためき『特異運命座標』陰房・一嘉(p3p010848)は、そもそもこの映画事態に疑問を呈す――えぇいトマトが次々に無残な姿になっている……!
 が、とにかく今は動き出さねば。トメイトゥ達の矛先がいつ此方に向くと知れぬ!
「いや、ほんまなんやこの空間、俺は確か今度ジョーくんやなじみちゃんに話すネタになるかなぁ……と思って映画を見に来ただけのはず。なのにどゆ事なん? この鼻につく酸味たくさんの香りは、まさか、俺達映画の世界に~!?」
「びええええ! 隣のスクリーンでやってる『お茶はつらいよ13』を見るつもりだったのに満席だったからこっち来たら、どうしてこんな事に~~!? なにこれええんぶべひゃ! トメイトゥが! トメイトゥが目に入った~~!!」
 然らば掴みはこんなんでよさそう? とカメラ目線決めたのは『ケータリングガード』カフカ(p3p010280)であり、その背後ではトメイトゥの雨から逃れんとして転んでトメイトゥの水溜まりに突っ込んじゃった『ノームの愛娘』フラン・ヴィラネル(p3p006816)が鳴いてた。間違えた、泣いてた。
「この雰囲気……やはりZ級映画か。どこに立て籠もる? 私も同行しよう」
「あっ、その声は……たぬき院先輩!」
「ねこだって言ってるだろうがあああッねこねこねこねこねこねこねこ!!」
 直後。そんなフランを救うべく刀を担ぎながら、効果音と共に現れたのは――『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)だ! 派手な効果音と光が彼女を照らしていれば――追撃とばかりに降り注いできていたトメイトゥ達をねこねこラッシュで叩き潰していく!
 が、キリがない! まだまだ沢山来る――なんてこった!
「くっ、生き延びなければ……っ! やはり此処は立て籠もり一択でしょうか……!」
「立てこもるんですか? ホラー映画とかだと結構ダメなパターンなのですが……必ずどこかが破られるんですよね。最悪の場合、中に立て籠もってる人がおかしくなって自分から開けるパターンも……」
 故にこそ『華奢なる原石』フローラ・フローライト(p3p009875)は近くに在るホームセンターへ駈け込まんと思案するものである。ホームセンター……こういう映画ではお約束とばかりに登場するが『守護者』水月・鏡禍(p3p008354)にとっては不安の象徴でもあった。
 だってホームセンター破られますし! 映画の最後まで無事だったホームセンターとか見た事ないですよ! まぁ一人になる理由もないんですが……こういうのは一人で行動しようとすると、その途端にやられるんです。ホラー映画あるあるです。
 ともあれ。このまま外にいてもトメイトゥの大群にやられるだけだと皆意を決す。
 走れ――走るのだ――トメイトゥを振り切る速度で走れ――!
 うぉぉトメイトゥに殺されてたまるか――!! と、その時。
「いやしかしトマトに殺されるって……なんだか凄いですよね。その字面には僕達イレギュラーズもトマトうことしかできません、はっはっは! なんちゃt」
 刹那。『友人/死神』フロイント ハイン(p3p010570)が何かのたまっていたら彼の横っ面に超速のトマトが飛び込んできた――!! うわー! しかも連打してくる! うわー! ダジャレには厳しいトメイトゥであった! ぎゃあ――!!


 そんなこんなで悲鳴轟く街中を駆け抜けるイレギュラーズ達。
 目指すはホームセンター! その先頭を往くのはカフカにフランであり。
「よし、行くでフランちゃん! 合体して無傷でホームセンターまで駆け抜けるんや!」
「いくよカフカさ……ん? んん? 合体? ねぇカフカさん、これ合体って言うよりもさ、農家さんの近くでよく見る、あの、なんか米俵みたい抱えるみたいな形になってない? せめてもうちょっとヒロインっぽいだっこの仕方あ」
「ハハハ、気のせいやでフランちゃん――あ、ローラースケートがトマトですべ、ぐわー!!」
 ぎゃああああ――! ローラースケートで迅速移動していたカフカ。なんとトマト達の卑劣な罠(?)により転び往く――! もののついでに米俵式抱え術で運ばれていたフランも発射されて顔面から、ぎゃああああ――! リコピン! これがリコピンの味わい――! 体中リコピン一色――!!
「えぇい、クソ! とにかく走れ! ホームセンターはすぐそこだ!」
「痛い、痛いですこれ! 結構洒落になってません!!
 うわまたわざわざ顔面を狙ってきますし!! なんですかこのトマト隊は!!」
 しかし止まる訳にはいかぬ。一嘉は迫りくるトマト達を纏めて潰してジュースにしてやれば、ハインは此方を執拗に狙ってくるトマト達から逃れんと駆け抜けるのだ!
 えぇいとにかく一度態勢を立て直せれば、怪物と化したところで所詮はトメイトゥ。
 イレギュラーズの敵ではないはず!
「真っ赤なトメイトゥにしてやりましょう! ――って、元からじゃないですか!! むしろ真っ赤にしたら連中の保護色になって見えづら……うわあああいつの間にか足元にいいいい!!」
 転ぶハイン。だけれどもギリギリの所でホームセンターに滑り込む――!
 扉を押さえて中に入ってこぬようにとすれば。
「この展開……この雰囲気……
 さながら、昔見たB級ホラー映画みたいだな。あれは確か……そう」
 \キャプテン・ホームセンター/
「おっと。スゥゥゥ【ピー】ーマーケットでキャップテンするのだけはやめとけよ。
 引っかかるぞ、恐るべきHANKENに……この世界自体が潰されるぞ!」
「すごいよたまきち先輩! なんかピー音が入ったよ! ピー音ってすごい!」
「うわー! とにかくバリケードを築かなければ! トマト達がもうすぐ傍に! 傍に!」
 汰磨羈は世界を超える本能にて感じ取っていた――言葉のニュアンスには気を付けるべきだと。つまりは『大人の事情』である! フランもなんとなく感じ取るものであった――が、抗えぬ程の強大な事情はともかくとして鏡禍は見た。
 ホームセンターの入り口に殺到してきているトメイトゥ達を……!
 慌てながらバリケードを築くイレギュラーズ達。波の様に押し寄せてくるぞー! あんまり力はないけれど鏡禍も頑張る。頑張ってバリケード作る。うわー! 隙間からトマトの液体が侵入してくるー! 潰せ潰せ!!
「通気口や換気扇も塞ぐんだ! なんでも詰めろ! 連中は少しでも隙間があったら入って来るぞ……! …………ところでこのトマトって食えるのか? 随分と活きは良さそうだが」
 と、バリケード設営中の一嘉は思考するものだ――
 戦うにしても腹ごしらえは必要だ、と。倒したトマトを捌いてみるか。幸いにしてホームセンターなら包丁の類も沢山あり……うぉ、捌こうとしたら悲鳴出してきた。流石に生はやめておこう……
「ふぅ、ふぅ。この映画、誰か見た事がある日とはいないんですか……!? リピーターさんがいるのなら、今後の展開とか予測しやすいのでは……! あ、ちなみにボクは無理ですよ! 予告も見ずに完全に映画ポスターの勢いで見に来てしまったので!」
「ふふふ。安心して下さい――僕も知りませんが、しかしホラー映画にはあるある展開があります。つまり連中の襲撃は予測できるんですよ……! なので、市民の皆さん協力してください! パニックを起こすと危険です、今は一致団結しましょう!!」
「おぉ! どこの誰だか知らねぇが任せておきな!
 へへ、トマトなんざに喰われるわきゃねーんだ俺達が!」
 同時。なんとかしてトメイトゥの襲撃を防がんとするスク――その時気付いた。映画の展開知ってる人がいれば、そこから情報得られるのではと! まぁこのZ級映画知ってる人いなさそうですけど!
 だけどハインはホラー映画をちょっと知ってる。だからホームセンターに同様に避難してきた者達を扇動した――なんやかんやの小難しい理論やらなんやらで彼らを丸め込んで、彼らを扉の方へと向かわせるのだ……そう、これこそ名付けて……

 グレートミートウォール(超肉壁)作戦!!

 どうせ死ぬ彼らに時間を稼いでもらって、その間になんやかんやして生き残りの道を模索する作戦である……いやだって、彼らはフィクションの存在ですし……放っておいても何か雑に次々と死んでますし……あ、ほら今だって平然と死亡フラグ立てていきますし……あっ、バリケード早速もうダメそう。
「ま、とりあえず手持ちの攻撃とか回復とかで生存を図ればいいんですよね、余裕です余裕! 僕は10秒毎に500APを回復させる充填能力があります、これを上回る勢いのトメイトゥなんt」
 ああ! 窓の隙間から入って来たトメイトゥにハインに直撃した――!
「うぇぇぇ、どうしてこんなに真っ赤なのぉ……
 もう終盤だっけ、これ? え、まだ一時間も経ってないの? どうして?」
「うう……しかしホームセンターなら、だいたいのものは揃えられますから、ね。今の内にトメイトゥの認識を逸らす事が出来る様な道具を揃えておきましょう――あっ。この赤色の布とかどうでしょうか」
 思いっきりほっぺ膨らませるフランちゃん。かわいいね、後でトマト塗れにしよ。ともあれ同時にフローラは稼げた時間の間にホームセンター内を探索。然らば赤色の布を見つけるものだ――更には緑色の帽子も拝借。ふふふっ。
 これさえあればこちらのモノ。自らに宿りし祝福と共に隠れ潜む――!
 名付けてトメイトゥ・セーフ・ルーム。
「すなわちトメイトゥですね。観察したかぎり、彼らは同士討ちはしていない、ですから。
 これで恐らく安全です……多分……多分……きっと……恐らく……」
「でも万が一の事がありますよ! ――あっ、こんな所に丁度良さそうなバットが! 振りやすいですよ凄い! でもこういう映画ってどうしてバットがいつもあるんでしょうね?」
 素振りするスク。うーん振り回しやすいバットだ……! こんなモノを完備してるだなんて、流石スーパーやデパートなどの大型の量販店は立て籠もりやすくて、物語で採用されやすいだけはある! 映画の尺も稼ぎやすいしね! こらスク! 真実を言っちゃいけません!
「はぁ、はぁ、ダメや! バリケード前の連中が次々と死亡フラグ建てとる! あれもう一分もせんと破られるで! くそ! どないしてこういう映画って全部パニックになるモブがよく出てくるんや!?」
 ――が。頑張ってバリケード築かんとしていたカフカが声を張り上げた。
 もうすぐ突破されてしまう、と。ふっふっふ、自慢やないけどこういう映画は腐るほど見てきた……だから分かる。この後ぜってーヤベー事態になるって。うわぁせめてこのリコピン塗れの服着替えたかった。
 ともあれ直後――バリケードが派手に破られる音がする。
 続けて聞こえてくるのは『トメイトゥ!』と言う鳴き声だ。お前ら鳴けたのか!
「此処からは総力戦だ――果汁をブチ撒けろッ!!
 オラオラねこねこねこねこにゃーん!! ピザソースからやり直してこい!!」
 が。それならばと汰磨羈は渾身の力を振り絞る――!
 メッタ斬りだ。近付くトメイトゥを片っ端から切り刻みソースとしてやろう!
 あまりの気迫。アメリカ式無双タイムで全力を尽くしていれ――ば。
「ハハハ! トメイトゥの連中、怯えてやがるぞ! 俺ぁ早く帰って彼女のパインサラダ食べなきゃいけねぇんだ覚悟しやがれ――!!」
「待て、早まるな市民Aェー! これは罠だァッ――!!」
 まーだ生き残ってた市民Aが無謀なことをし始めた。汰磨羈は必死に声を荒げるが――市民Aがどうなったのかはお察しください。こんな映画で『やったか!?』したらどうなるかなんて火を見るよりも明らかだ!
 くそー数が多すぎる! 鏡禍が周囲をよく観察してみれば……
「うわあ……絶望の情報です。その辺り全部赤いです。
 どうしてこんな……うわ! 僕の手鏡が汚れたんですけど!!
 くそー!! 全身トマト臭いですし、これどうにかなりませんか――!!」
「無理です!! 諦めて口よりも手を動かしましょう!! はい、バットです!!」
 どうやら街中のトマトが集まってきているようだと鏡禍は悟る。叩いて潰して叩いて潰して、手鏡も使って潰して……いやあああ手鏡が汚れたあああ! 一方のスクはバッティングセンターであるかのようにバットを振るい続ける――!
 フルスイングですフルスイング! かっ飛ばしてやる気持ちが大事なんです!!
「ううっ、なんとか今は見つかってない様ですが、これほど押し寄せてきてたらいつかは虱潰しな気も……はっ。そうです。ここはホームセンターだというのなら、アレもあるはず……対トメイトゥ最終兵器、ミキサー!」
 さすればフローラもこそこそと動き回り、その手に伝説の武器たるミキサーを手に入れる! トメイトゥの簡易着ぐるみによる隠密と変装で乗り切れればそれに越したことはないが、万が一の事は考えておくべきかという考えから入手したのだ!
 バッテリー式のハンドミキサーに刃を組み合わせたら、どんなトメイトゥも粉砕、です。
 対トメイトゥ最終兵器だってホームセンターだったら手に入ります。税込み3960円で。
「ホームセンターは、なんでもそろうのです」
 カメラ目線。まるでCM であるかのようにお試しに電源を付けてみれ――ば。あっ。音でトメイトゥ達に気付かれて、あっ、あっ、あっ――!!
「はぁ、はぁ! 皆やられちゃった!? それともまだ生きてる!?」
 そしてホームセンターを走るフラン。このままじゃまずい。武器を見つけねば……
 なんだろう。うーん、チェーンソー、バット、消火器……と、その時。
 フランが見つけたのは『立入禁止』看板だ――
 なんだろこれ、手になじむ……
 うっ、学園のデスゲーム……『M』……ハッ!?
「うう、この記憶は一体……!? えへ、えへへ、とにかく全部殴ればいいんだよね」
「わぁ! なんだこいつ、妙な笑みを……はっ! まさかトメイトゥのリコピンに頭をやられたのか!? く、来るな――!!」
「あ、違うのこれはトメイトゥまみれで血じゃないし微笑んでるのは『M』の策謀で……あ、モブさんそっちはバリケードの脆い所で――ッ!」
 ――そうしてまた一か所、トマト達が雪崩れ込まれる所が作られたとか。

 ……時間は進む。ホラー映画ってか、アクション映画のノリで。

 数多のトマトを打ち破り、数多のトメイトゥをフルスイングし。偶に食べて。
「うむ。この霊力、リコピンの味がする!」
「だろう? だが生はやめておけよ、恐らく腹の中から食い破ってとか、有りそうだ。だが余裕があれば食品コーナーから豆類とチリソースでも持って来て、ベイクドビーンズにでも煮てみると……絶品だぞ」
 汰磨羈に一嘉が走りながらトマトを食す。腹の足しも済んだらまた戦うのみだ。
 絵面とか考えず心を無にして。トメイトゥを液体へと変えてやるのだ――!
「しかし、何でやたらと発音がいいんですか? あなた方はプリンのことをプディングと読んだりテレビのことをテレビジョンと読む人種ですか? HAHAHA! ほんト、マトもじゃないでs」
 そしたらどっかではまたハインが迂闊な発言で死んでる。でもまた立ち上がる。奴は不死身か!? ともあれ、フローラはリコピン塗れになりながらもセーフルームでミキサーぎゅるんぎゅるんするし。カフカは――
「あかん、どうしてこんなことに……! くそ、ダメやもう逃げられん! ええい、俺のことは置いて先に行け!! 俺、帰ったらみんなとトマト料理たべるんや。だからトマトがなんぼのもんじゃい!! 全員トマトソース似してやるわ! パスタがええんか!? それともハヤシライスがええんか!!!? うおおおおおおあああああああぁぁぁぁぁ」
「ああ! カフカせんぱーい!!」
 トメイトゥに特攻し、流される――カフカダイーン! フランはそんなカフカをなんとか救助しようと看板振り回して戦い続け、そしてスクはトメイトゥ達を薙ぎ払いながら屋上を目指していれ、ば。
「さ、流石に疲れてきましたね……! でもゾンビ映画とかなら最後は屋上からヘリで逃げるか改造車で突破という感じになるのですが……わぁ、なんでしょうかあの巨大トメイトゥは」
 脱出の糸口があるのではないかと――思ってたらなんか巨大なトメイトゥがこっち来てた。マジで? ホームセンターよりデカいんですけど? あぁ――倒れてこようとしてる――あぁこの巨体トメイトゥも食べれば倒せないですかね――
「おかしですよ……僕本来ホラー映画だったら襲う側のはずなのに、なんでこんなトメイトゥ達に襲われる様な目に遭ってるんでしょうかねぇ!」
 そしてついに鏡禍が耐えきれず、天に向かって叫ぶものだ。やべー巨大トマトが出てきたのでなんとかバリケードの後ろなり安全地帯がないかと探しながら――同時に彼は、過去の己の言動を想起するものだ。

 ――まぁトマト相手に負けるようなことはないですよ。だってトマトですよ? サメならともかくトマトに負けるなんて事あるはずないじゃないですか!

 あぁアレもこのZ級映画に巻き込まれたフラグ生成能力だったのかな――と。


 気が付いた時。イレギュラーズは映画館の椅子に座っていた。
 現実だ――戻って来たのか! トマトは、トマトはもういないな!!?
「うっうっ死闘の末カフカ先輩という犠牲を払って勝てたね……
 カフカ先輩、終わったよ……まさかトマトが必殺持ちの高命中型だとは思わなかったね」
「ああ……死ぬかと思ったわ……ぐふ……」
 帰還するフランにカフカ。何とか生き残ったかと、安堵の吐息を零すものだ。さすれば。
「帰って来れたか。やれやれ、とんだ災難だっ……
 なあ、皆? まさかと思うが……この映画、続編とかないよな?」
 一嘉は気付く。まさか、まさかな、と。
 Z級映画だしトマトに襲われるだけの展開だし、そんな筈はないよな、と。
 まさかfinの後にトメイトゥが一匹だけ生きてて動いたり――とか――
「…………まさか、ね?」
 フランは見据える。エンドロールが流れている、その画面を。
 真実は――エンドロールの最後まで見た者だけが知るのであろう。
 それでは皆さんごきげんよう……

 トメイトゥ!(鳴き声)

成否

成功

MVP

フロイント ハイン(p3p010570)
謳う死神

状態異常

なし

あとがき

 トメイトゥゥゥゥゥゥゥ!!
 ありがとうございました!!

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