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シナリオ詳細

<竜想エリタージュ>魔砲禁止措置⁉ 放て心の魔砲!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●魔砲、撃たざれば
「魔砲で修理手伝うのです!」
 ドラゴンズ・ドリームでの警備作戦から一夜明けて。すごい魔砲で建物を壊した『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)はそう叫んだ。
 悪気など一切ない、むしろ善意からの言葉であった。
 だからこそドラゴンズ・ドリームの警備バニー隊長はにっこり笑った。
 そう、この瞬間……確かに心が通じ合ったのだ。
 そして……。
 ゲシッ、と。ルシアは1冊の書類束、そして何かが入ったケースと共に外に蹴りだされた。
「ど、どうしてでしてー⁉」
 その謎は今渡された……投げつけられてなどいない、渡されたのだ、ともかく渡された書類にある。
 そこに記載されていたのは……とある場所に関する資料だった。
 どうやら、誰かが外から持ち込んだと思われる有害生物の駆除作戦。
 なるほど、ルシアの武力をそういうのにとりあえず使ってこいという話らしい。
「つまり魔砲の……!」
 言いかけてルシアはハッとする。
「ま、魔砲禁止でして……!」
 魔砲禁止と書いてある。フルルーンブラスターもダメらしい。
「で、ではこのケースは⁉」
 開けると、中にバットが入っている。
 手書きだろうか、「魔砲1号」とか「魔砲2号」とか書いてあるのが8号まで入っている。
 なんということだろう。しかし、これを乗り越えてこそ信頼的なものが生まれるのだろうか……!

●外来生物をやっつけろ
 ドラゴンズ・ドリームのある中央通りからは少し離れた場所。
『ケルネ通り』には飲食店が多く並んでいる。
 ちょっとお高めの飲食店から、手軽な食堂までなんでも並んでいるそんな場所だが……どうにも最近海洋からの客にくっついてやってきたと思われる有害生物が繁殖し始めているらしい。
 その名もダッシュクワガタ。
 黒くて速くてハサミのあるカッコいいやつである。よかった、クワガタで。
 さて、そんなダッシュクワガタであるが……大きさは普通のクワガタ程度なのだが、凄く硬い。
 大抵の攻撃は通用しない程に硬く、そして凄い速い。
 唯一、魔砲は効くようなのだが……魔砲はお店を壊してしまうので禁止だ。
 では、どうするか。それが対ダッシュクワガタ用バット、魔砲シリーズなのである。
 魔砲に含まれる成分MaHoを抽出し凝縮したという……戯言なので忘れてほしい。
 とにかくなんかそういう魔砲的な効果を併せ持つものなのだ。
 これで叩けばダッシュクワガタにダメージを与えられるし、既存の武器に魔砲1号たちを一時的に融合させバットの形にすることも可能だ。怖い、何これ。
「これが……魔砲でして……?」
 ルシアが納得いかない顔をしている気もするが、これは魔砲だ。魔砲でしか得られない栄養素とか入ってる。たぶん。
 さて、そんなわけでケルネ通りをドラゴンズ・ドリームから派遣された警備バニーとして駆け回り、見事ダッシュクワガタを殲滅してほしい。
「何か視線を感じるのでして⁉」
 ちなみに、うっかり我慢できずに魔砲しちゃったときの為におしおきバニーが控えているぞ!
 頑張れイレギュラーズ……もとい新人警備バニー!

GMコメント

ケルネ通りに大量発生した黒くて速いやつ(クワガタ)を魔砲(バット)でやっつけましょう。
ドラゴンズ・ドリームの看板を背負った皆さんは当然のようにバニーです。
竜宮城の平和はドラゴンズ・ドリームのバニーが守るとかいうイメージ戦略です。素敵ですね。

なお、うっかり高威力の攻撃とかでその辺壊しちゃった人にはおしおきバニーがやってきてケツバットしていきます。
ででーん、ルシア、アウトー

●ダッシュクワガタ×50
黒くて速いやつ。大きさはクワガタ程度です。
無茶苦茶硬くて攻撃が中々通らなかったりします。
クワガタなので敵を挟んで天高く投げたりします。その体格で人を投げられるだと……!?
え? 今ので窓壊しちゃった?
ででーん、ルシア、バニーキックー。

なお、魔砲バットで叩くと一撃で倒せるようです。ふっしぎー。

●特殊ルール『竜宮の波紋・改』
 この海域では乙姫メーア・ディーネ―の力をうけ、PCは戦闘力を向上させることができ、水中では呼吸が可能になります。水中行動スキルを持っている場合更に有利になります。
 竜宮城の聖防具に近い水着姿にのみ適用していましたが、竜宮幣が一定数集まったことでどんな服装でも加護を得ることができるようになりました。

●制服
バニーです。大丈夫、最近は男バニーも需要あるらしいです。罪深ぇなあ。

●特殊ドロップ『竜宮幣』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『竜宮幣』がドロップします。
 竜宮幣を使用すると当シリーズ内で使える携行品アイテムと交換できます。
 https://rev1.reversion.jp/page/dragtip_yasasigyaru

●名声に関する備考
<竜想エリタージュ> では成功時に獲得できる名声が『海洋』と『豊穣』の二つに分割されて取得されます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <竜想エリタージュ>魔砲禁止措置⁉ 放て心の魔砲!完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年09月17日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

十夜 縁(p3p000099)
幻蒼海龍
ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)
華蓮の大好きな人
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
オニキス・ハート(p3p008639)
八十八式重火砲型機動魔法少女
ノア=サス=ネクリム(p3p009625)
春色の砲撃
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星
炎 練倒(p3p010353)
ノットプリズン
アルハ・オーグ・アルハット(p3p010355)
名高きアルハットの裔

リプレイ

●魔砲使用禁止
「ででーん。ルシア、アウトー」
「どうしてでして⁉」
 スパーン、と『ょぅι゛ょ』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)がおしおきバニーにケツバットされる。
「えー、このようにアウトが行為が確認されると我々が出てきますのでよろしく」
 おしおきバニーたちがそう言って何処かに消えていくが……そう、今日は実は1つのルールが課されている。
 魔砲禁止。そういうルールである。たぶん前回ドラゴンズ・ドリームを壊したせいだろう。
「お仕置きならアタシの魔砲があるのに禁止って何で??? あの子もう捕まってる……ていうか今のはなんで? あっ、今行きまーす!」
 ロロミア・ロロレナもなんかおしおきバニーに混ざっているが、こいつも主犯の1人である。さておいて。
「マリナーズ……いえ! ドラゴンズ・ドリームの方から来ました駆除職人です! がんばります!」
 『諦めない』ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)は真っ先に「魔砲7号」を選び振り方の調整に入っている。
 まずは素振りで感覚調整。
 右手で持ってゆっくり大きく腕を縦に回し、腕を伸ばしたまま顔の前でバットをまっすぐ立てて止める。
 そこから両手で構えて、ココロはこう言うのだ。
「うん、7号さんは神だと思います」
  あとでもう一度言うらしい。大事なことなので。
「硬いクワガタ討伐……火力が必要だね! まかせて! 僕の星の破撃で」
 言いかけた『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)は「フルルーンブラスターもダメ」と書かれたフリップを見てスンッとなる。
「……よし別の攻撃方法にしよう! 魔砲シリーズにも協力してもらう!」
 ちなみに、そんなヨゾラを監視するようにポーリィ・シーンズもじっとヨゾラを見ていた。
 カジノ「ドラゴンズ・ドリーム」の用心棒兼、乙姫護衛部隊の切り込み隊長であるからか、此処にも動員されたのだろう。
「なぁ、ヨゾラ……うっかり魔砲とか撃ったら……わかるな?」
 バットを素振りするポーリィにヨゾラがゾクリとしていたが……大丈夫だろうか?
「ん、飲食店の危機。じゃなくて、竜宮城の危機。見過ごすわけにはいかない。有害生物の駆除ミッションを開始。オニキス・ハート、バニーモード。出撃するよ。ん、カイヤナイトも来てたんだ。え、今回は監視役? なんで?」
「はい、カイヤナイト・ハート。ドラゴンズ・ドリームの警備任務で来ています。以前から思っていましたが過剰な火力を投射するオニキスさんの戦闘は無駄が多いです。もっと確実で効率的な戦闘を……」
 カイヤナイト・ハートに『八十八式重火砲型機動魔法少女』オニキス・ハート(p3p008639)が説教されているが……どうやら、まだ知り合いはいるようだ。
「どうしてこんな格好を……」
「ふふふ、このバニー、体にピッタリフィットして着心地いいのよ」
 バニーボーイ衣装に困惑しつつ、お仕置きバニーとしての仕事を確認中のゼノ=サス=ネクリムとおっきな胸を揺らしながら蠱惑的にぴょんぴょん、と跳ねて監視しているお仕置きバニーに対しても誘惑している『メタルカオス・ライダー』ノア=サス=ネクリム(p3p009625)がそんな話をしているのを見ていても分かることだ。
 ちなみに本職のおしおきバニーはスンッとした顔をしている。実にプロだ。
「ふむ、これがこちらでの正式な衣装なのだな♪」
 一方の『名高きアルハットの裔』アルハ・オーグ・アルハット(p3p010355)は、こちらは真面目にやる気満々だった。
「長い耳に丸いしっぽ……なるほど、「ばにぃ」とはウサギのことだったか! あやつらはすばしこく、愛らしく、強い命だ。古きアルハットのわらわにとっても、その生態は尊敬に値するぞ♡」
 そんなアルハもバニーを着こなしているが……ドラゴニアな部分がこんにちはしているせいで、なんとも属性過多である。仕方ない。
「アルハ・オーグ・アルハット、今日がドラゴンズ・ドリーム初出勤である! ところでそこの貴様、初出勤ではわらわ何をすればよいのだ? バットでクワガタをしばく? そっかーわかったー♪ ――貴様の接待はしなくてよいのだな♡」
 ……ちなみに、妙なことを考えている輩もいる。
 『ノットプリズン』炎 練倒(p3p010353)とルシアだ。
「害虫駆除であるか、ならば至高の魔術である破式魔砲で……駄目であると? 魔砲が良く効く魔物だと言うのに魔砲が禁止であるとは何という不効率の極み! が、郷に入っては何とやら致し方あるまい別の手を考えるであるか」
「何か…何でもいいので抜け道を探さなきゃ…日課のMaHo成分が補給出来ないのでして…! ……あっ!」
「ででーん。練倒、ルシア、アウトー」
「何ィッ⁉」
「まだ何もしてないのでして!」
 バシンバシンと2人がシバかれて。
「魔砲を封じられちまったら俺たちに勝ち目はねぇな。怪我する前に大人しく退散するとしようや」
 両手を上げて降参のポーズをとるのは『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)……ちなみにバニーだ。
「……なんてな、冗談だ。生憎と、魔砲の類は心得がなくてな。記憶にある限りでは、そもそも撃ったこともねぇのさ。つまりは、まあ、いつも通りやるしかねぇって訳かね」
 いつも通りにニヒルな縁。だがバニーだ。スラックスタイプのバニースーツを着用している。
「……全く嬉しくねぇが、若干着慣れてきちまった」
 若干遠い目をしている。あとウサ耳も揺れている。ともかく、お仕事開始である。

●魔砲禁止だ。いいね?
 縁の戦い方は、実に堅実だった。
 まずは自前の武器でクワガタに怒り付与し、確実に引き寄せていく。
「それなりに虫寄せ効果はあるだろうさ。いや本当に、心底クワガタが相手でよかったと思うぜ。こう数が多いと中々恐怖を覚える絵面ではあるがね」
 何しろ50匹いるのだ。効率的にやらなければ終わりはしない。
 そうしてクワガタがある程度集まってきた所で、魔砲バットに持ち替えて操流術・引潮を発動させry。
「仕留め損ねても、足止やら体勢不利のBSを付与できりゃぁ取り逃がす心配もねぇだろ。ついでに識別もついてるんで、余計なモンを壊すこともねぇ……と、思いたい」
 言いながら確かめるが、なんとか大丈夫なようで縁はホッとする。何も好き好んで尻を叩かれる趣味はない。
 ……が、ここで縁。油断……!
 単体相手なら魔砲バットを使った鋼覇斬城閃で攻撃……だったのだが。
「――おっと、こいつはまずい」
 当たり所が良すぎて、ホームランしたクワガタで器物破損してしまったのだ。
「ででーん。縁、アウトー」
「――ぐあっ!? 痛ってぇ……おい待て、こっちはか弱いおっさんなんだからちっとは手加減してくれたっていいだろ……!」
 というか、見てねぇでお前さん方も手伝ってくれりゃぁいいんじゃねぇのかい? と縁は言うが……「それは面白くない」と身もふたもないフリップが出てくる。ままならないものである。
 さて、ココロはどうだろう? こちらもどうやら順調である。
 基本は魔砲バット……命名「7号神」でクワガタをぶん殴ることだ。
(スピードに惑わされず、よく引き付けて。ハサミに当たる間合いじゃ遠い。蟻帝のパワーが乗った一撃で確殺できるよう、胴体を捉えるよう振り抜く!)
 芯でとらえられる相手をしっかり選んでいくのも打撃のコツだ。一撃でしっかりとキメていく。まさに上位打者の心意気だ。
 そして……バットが届かない場合に限り『Triage』で攻撃することも大事なことだ。
「これは魔砲じゃない、ゲイザーなのでセーフ。いいですね?」
 集まってきたおしおきバニーの判定は……。
「ででーん。ココロ、アウトー」
「あいたー⁉」
 思ったよりも痛い一撃に、ココロは思わず近くの瓦礫を蹴り飛ばし……ゴンッと近くの壁を壊してしまう。
「しまったのでして!!」
 思ったよりも似ている声をとっさに出せたとココロは自画自賛したくなった。
 あたかもわたしではなく別の誰か……具体的にはルシアが壊したかのように振舞ったのだ。おお、なんたる策!
(だってお尻が真っ赤になったらしばらく水着が着れないじゃないですかああ!)
 ちょっとは悪いと思っている。でも、乙女の一大事なのだ。
「ででーん。ルシア、ココロ、バニーキックー」
「どうしてでしてー⁉」
「いったああああああ!?」
 バシーン、と。しっかりと腰の入った良いキックがルシアとココロに命中する。
 その音を聞きながらヨゾラは「うわあ」と声をあげる。なんとも良く響く音だが、くらいたくはない。
「僕が力を借りるのは魔砲何号さんなのかな、これ魔砲夢乱(まほうむらん)って名付けたいよね。まぁホームランはバニーキック確定だけど!」
 ホームランを恐れなかったココロもいるので安心である。
 ちなみにそんなヨゾラだが「ところで……僕の武器、未完フィーユの二刀流なんだけど どっちに融合するの!? 両方なの!? それとも片方!?」と迷っていたが、2つとも1本の魔砲バットが呑み込み融合していた。怖い。
「何はともあれ、ここらでちょっとバット練習素振りしとこうかな」
 コンパクトな打撃の為には、実際の感覚をフィードバックしていくのが一番良い。
 だからこそヨゾラはしっかりと素振りをしていく。
「よーし頑張るぞー……あっ」
 手からすっぽ抜けた魔砲バットが、窓を破る音が聞こえる。ああ、これは。
「ででーん。ヨゾラ、バニーキックー」
「ルビ付き星の破撃を……使いたかった……うわーーーーん!! って、え!? 何あのマッチョバニー⁉ 待って、その丸太みたいな足でバニーキックは待ってうわーーーー!」
 ズドーン、と。砲撃みたいな音のバニーキックでヨゾラの視界に星が散っていた頃。
「硬くて速い敵が多数。ならマジカルアハトアハトで纏めて一掃する……魔砲禁止……?ならマジカル迫撃砲……もダメ? そう……」
 オニキスが、悩んでいた。
「戦闘方法を再設定しなきゃ。近接戦闘か……めんどくさいな……魔砲シリーズ……武装と融合させてバットとして使える。なるほど。……なるほど? まあいいか。マジカルジェネレーター接続。マジカル近接戦闘、開始」
 そう、マジカル近接戦闘。たぶんCQCとかの仲間である。知らんけど。
「一体ずつ確実に、外さないように気を付けて叩くよ。確実に。一体ずつ……」
 確実なのは良いことだ。だが……「思ってたより数が多い……」と、そうオニキスは考えてしまう。
 射程内に敵が大量に並んでいたりしたら破式魔砲で一気に吹き飛ばしたりしてしまうかもしれない。そんな危機を感じたのだ。
 というか、吹き飛ばしてしまった。ちょっとスッとした。
「……オニキスさん。撃ちましたね、アハトアハトを。人々を守る機動魔法少女が街に被害をだすなどあってはならない事です」
「……カイヤナイト。向こうの通りに一日20食限定の高級イチゴパフェがあったんだけど……食べたい?」
「そんなことだから……え、限定イチゴパフェ……!? ……いえ、ごまかされませんからね。本当ですよ」
「こうも考えられないかな。大火力で素早く殲滅すると敵がいなくなる。結果的に被害を未然に防ぐことができる。……ダメかな?ダメ? そう……」
「ええ、判定は……」
 そう、判定は。
「ででーん。オニキス、アウトー。ハイパーバニー」
「え、ハイパー……?」
 無音で走ってくる、筋肉を極限まで鍛え上げた……なんか剣豪じみた雰囲気のバニーの姿にオニキスがヒュッと息をのんで。
「あ、聞こえる……あら、なんでしょうこの音。まるでお尻が4つに割れそうな凄い音が……」
 ノアは言いながらクワガタを叩き、ルールを再確認する。なんかヤバそうな雰囲気を感じ取ったのかもしれない。
「それはそれとして、硬い甲殻を持つクワガタ退治、ただし物損事故はお仕置き対象、と……なら魔砲バットに近接範囲攻撃を乗せて纏めて叩き潰しましょう!!」
 そうして魔砲バットを二刀流で持ってクワガタの大群に近寄り出来るだけ多くの数を巻き込めるようにH・ブランディッシュを発動するノアだが……
「って……やだ、数が多すぎ……っ‼︎ ああんっ…‼︎」
「ででーん。ノア、アウトー」
「え、今のは何違反⁉ このっ、私の、大事なバニー衣装に纏わりつかないで!!」
 たぶん倫理違反かもしれない。竜宮城は健全なので。
 さておき、我慢の限界が来てしまい魔砲をぶっ放してしまうノアは……そこで、ハッとする。
「あっ…撃っちゃった……あは、あはははは……」
「ででーん。ノア、アウトー」
「ああ゛っ、もうっ!! なんで魔砲撃っちゃうかなぁ!!!! 姉さんのバーッカ!!」
「いったぁ〜いっ!! ……ふふ…お仕置きバニーの中に弟が混じっていたのはわかってたけど弟に思い切り蹴り飛ばされるとちょっと凹んじゃうわね」
「気をつけてよね、姉さん」
 怒るゼノに、おしおきバニーも「そうだそうだ」と頷く。
「あっ」
 そう、アウトは2回。スパーン、という音が響いて。
「破式・魔・砲・夢・乱!」
 練倒の叫び声が響き、クワガタが破壊されていく。
「説明しよう。これは魔砲成分が抽出されたこのバットに更に破式魔砲の術式を加える事により打ち出されたクワガタを破式魔砲として打ち出しその直線状にいるクワガタも粉砕する華麗なる魔術である。そこ、ただ全力でスイングしてるだけとか言わない」
 ちなみにこれはセーフである。流石練倒、出来る男。隙を見せはしない。
「ででーん、練倒、バニーキックー」
「何? 打ち出されたクワガタが物を壊した? それは吾輩のせいではなく壊れた物が脆かっただけで……グワーッ!」
 まあ、そうなるよねという。
「魔砲X号にルーパ・アルーパを融合させた結果……これは実体のない輝く闇の大バットと成った! 近距離戦闘に自身はないが、なに、元はと言えば手に馴染んだ武器だ、どうとでもなれーっ♪」
 始まりの赤で気分をあげたアルハは、バシバシと的確にクワガタを倒していく。
「大バット通常攻撃! 通常攻撃! 通常攻撃ーっ! ……ふむ、このバニースーツ、しっかりとわらわの体にフィットして、実に動きやすい。野を駆けるウサギになったかのような気分になるぞ♪ アルハちゃんぴょんぴょん……なんてな♡」
「ででーん。アルハ、アウトー」
「貴様⁉」
 何故か一発くらいはしたが、アルハは好調である。何故なら、これが「戦い」だと理解しているからだ。
「魔砲は禁止、でも魔砲バットはOK。ならば! これがルシアの魔砲バットでしてーーー!!! 長さ《射程》が40mぐらいあって全部貫くけども振れるからバットですよ!!! ううん、これは最早マホウカリバーでしてーーー!!!!!」
「ででーん。ルシア、バニー流星脚ー」
「なんか凄いのが来たのでして⁉」
 そう、気を抜けばああいう風(ルシア)になる。ほら、Kボタン連打みたいなキックで尻を起点に空を舞っている。
「気を抜けば敗北することも、あるいは「「「テンション任せでやらかしてお仕置きされる」」」のも……覚悟の内だぞ!!!!!!!!!!」
「ででーん。アルハ、アウトー」
「何故⁉」
 何故だろう。分からない……。
 さて、ルシアであるが。なんか吹っ切れていた。
「すっごく痛かったのですよ……! でもルシアは今の衝撃で思い出したのです! これは魔砲じゃなくて『殱光砲魔神』でして!!! もう一回言うのです! 『殱光砲魔神』でして!!! だからー! これからはー!! 安心でしてー!!!」
「ででーん。ルシア、バニー彗星脚ー」
 建物ごと殱光砲魔神を撃ったルシアに、タツジンじみたバニーが走る、跳ぶ! おおその姿、まさに彗星!
「ひえっ!? これは『殱光砲魔神』だからノーカンですよ!! ダメ……!? なんでっ、いや、いやでしてえええええ!!! あの窓は本当にルシア何も知らな……いぃっ!!! ですよぉ……!!」
 ルシアが凄い飛んでいくのを縁が「あーあ」と呟き眺める。流石にこれはお尻が消えてなくなるか2倍になるかのどっちかになりそうだが……。
「うえぇ……お尻が無くなりそうでしてぇ……! 策は尽きたし、もうお仕置きバニーから逃げながら撃ちまくるしかないのです……! なりふり構わずに魔ほ……『殱光砲魔神』をずどーんして回るのですよ!!」
 なんたることか。まだあきらめていない。しかしそこにココロの策が光る。
「あ、しまったのでして!」
「え!? あっ! 今ココロさん窓、を……ちょ、ちょっと待つのです!! さっきのそれのせいでルシアは酷い目に遭ってきたのですよ!? ずどーんは一旦止めでして。一緒に捕まって後日しばらく椅子に座れないぐらいお尻真っ赤になるのでしてぇ……!!」
「ででーん。ココロ、ルシア、バニー覇王昇兎脚ー」
「し、しまったタイミングが最悪⁉」
「なんか金色に光るバニーが来るのでしてー⁉」
 余談になるのだが。
 この仕事の後も、ココロとルシアのお尻がなくなることはなく。
 しかし、ちょっと触れただけで飛びあがるくらいには真っ赤になったそうである。

成否

成功

MVP

ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!

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