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シナリオ詳細

<竜想エリタージュ>セクシーな姿で戦うイレギュラーズが見たい

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●早速タイトル回収
「ぼく、セクシーな姿で戦うイレギュラーズが見たいんだ」
「いやそれ、未練としてはニッチ過ぎませんかねぇ……」
 夜のシレンツィオリゾート。街の中心部からは外れた人気のない静かな場所で、フリーパレットがローレットの情報屋『真昼のランタン』羽田羅 勘蔵(p3n000126)と『夢見る非モテ』ユメーミル・ヒモーテ(p3n000203)に訴えた。
 フリーパレットが未練を抱えていると言うことは、勘蔵も知っている。しかし、あまりにもこれは尖った未練であるように、勘蔵には思えた。
「大体、セクシーな姿で戦うイレギュラーズが見たいって、如何してそんな未練を抱えてんですか」
「え? だって、イレギュラーズって美人さんが多いじゃない」
「まぁ、そうですね」
「そんな美人さんがセクシーな姿で戦うのって、映えると思うんだよ。
 でも、そう言うのを見る機会に恵まれる前に死んじゃってねぇ……」
 むしろローレットの関係者でもない限り、そう言う機会に恵まれる方が少ないのでは? 勘蔵はそう思ったが、敢えて口には出さない。
「……ちなみに、依頼への参加者が男性ばかりだった場合は?」
「誰かに優先出してるわけじゃないもんね。全員が男性でもそれはそれで美味しいからOK」
「メタいですね……では、依頼は成立と言うことで……」
 苦笑いしつつ、そこまで勘蔵が言った時だった。
「勘蔵! ダガヌチが来やがったよ!」
 ユメーミルが叫ぶ。ここにいるフリーパレットを狙ってきたのだろう、ダガヌチがその姿を見せていた。
「くっ! ここは私が食い止めます! ユメーミルはフリーパレットを頼みます!」
「ああ、わかったよ!」
 依頼人を食われてはたまらないと、勘蔵はユメーミルにフリーパレットを任せて、ダガヌチに立ち向かう。だが。
「うわああああああ!」
 ――ただの一般人並みの戦闘力しか持たない勘蔵がダガヌチを相手にできるはずもなく、勘蔵はあっさりとダガヌチに取り憑かれてしまった。

●働かせるために、引きずり出せ
 翌朝、ユメーミルはフリーパレットとイレギュラーズ達を引き連れてダガヌチが出現した場所に戻ってきていた。そこには、四畳半の部屋を包み込んだらこうなるだろうと言うくらいの大きさの、黒い球形の繭があった。
「……この繭は、一体?」
 不思議そうに、イレギュラーズの一人が問う。
「この中に、勘蔵がいるんだよ。おそらく、勘蔵に取り憑いたダガヌチも一緒にね」
「何でまた、この中に?」
「ほら、ダガヌチは取り憑いた相手の欲望を強化して、それに忠実に行動するようにしちまうだろ?
 で、勘蔵の名前を思い出してみな? 羽田羅 勘蔵……」
「……働かんぞう、って事で引きこもったわけか」
 妙に察しよく納得するイレギュラーズ達。
「でも、ダガヌチも一緒ならずっとこの中に閉じ込めておけばいいのでは?」
「それが、そう言うわけにもいかないのさ。引きずり出してでも、やらせなきゃいけない仕事が溜まっててね」
 ああ、と納得し同情するような視線をユメーミルに向けるイレギュラーズ達。
「で、肝心の依頼なんだけど、このフリーパレットからの依頼もこなしちまいたいんでね。
 セクシーな姿になった上でこの繭をぶち壊して、ダガヌチが取り憑いた勘蔵も死なない程度にぶちのめしてくれるかい?
 それじゃ、よろしく頼んだよ」
「セクシーな姿、ねぇ」
 どんな格好になったものやら、そう思いつつも、イレギュラーズ達は着替えを兼ねた準備にかかるのだった。

GMコメント

 こんにちは、緑城雄山です。
 今回はギャグテイストと言うかネタテイストで、<竜想エリタージュ>のシナリオをお送りします。
 セクシーな姿で戦うことでフリーパレット達の望みを叶えつつ、繭からダガヌチ勘蔵を引きずり出してダガヌチを討伐して下さい。

●成功条件
 ダガヌチの討伐(ダガヌチ勘蔵の戦闘不能)
 フリーパレットの望みを叶える(最低誰か1人、セクシーな姿で依頼に参加する)

●失敗条件
 勘蔵の死亡
 フリーパレットの望みが叶わない(誰もセクシーな姿で依頼に参加していない)

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●ロケーション
 シレンツィオ・リゾートの街外れ。時間は朝、天候は晴天。
 戦闘の障害になる障害物は無いものとします。

●セクシーな姿
 水着、バニー、他、いろいろあろうかと思います。貴方の思うセクシーをぶつけて下さい。
 なお、防具に何をつけていても、イラストかプレイングで指定されていればセクシーな姿であると判定するものとします。
 成功条件としては最低1名としていますが、より多くの方がセクシーになって下さった方が、GM……もとい、フリーパレットは喜びます。

●黒い繭
 ダガヌチ勘蔵が魔力によって生み出した繭です。
 けっこうな耐久力を持つ上に、攻撃されれば【棘】でダメージを返してきます。

●ダガヌチ勘蔵
 ダガヌチに取り憑かれた勘蔵です。勘蔵の欲望「働きたくない」が増強された結果、繭を創り出してその中に引きこもりました。
 繭が壊されたら、邪魔をした皆さんを排除して再度繭を創って引きこもろうとします。
 攻撃方法や特殊能力を含めた能力には取り憑かれた勘蔵の趣味が出ており、基本的な能力傾向としては攻撃力と生命力と防御技術が高く、回避と反応は逆に低くなっています。
 なお、ダガヌチ勘蔵を戦闘不能にすれば取り憑いたダガヌチは討伐できますが、【不殺】の無い攻撃で戦闘不能にしてしまうと勘蔵が確定で死亡します。

・攻撃能力など
 格闘 物至単
 魔力砲 神超単 【万能】【邪道】
  強烈な魔力の塊を叩き付けます。
 拡散魔力砲 神中域 【変幻】【邪道】
  広範囲に魔力の弾丸をばら撒きます。
 有線オールレンジ魔力砲 神/至~超/単~域 【多重域】【変幻】【邪道】
  小規模なビーム砲塔を魔力で創り出し、それを魔力で創り出した糸で誘導して攻撃します。
  イ⚫コムとか言ってはいけない。いいね?
  威力は、攻撃範囲が狭いほど上昇します。
 対神秘攻撃力場
  魔力のバリアによって、中距離以遠からの神秘攻撃によるダメージを減算します。

●今回の戦闘と描写に関して
 今回の戦闘は、二段階となります。
 まず、ダガヌチ勘蔵が引きこもっている繭の破壊です。
 そして繭が破壊されたら、引きこもる空間を壊した皆さんを排除しようとするダガヌチ勘蔵との戦闘です。

 描写に関しては、以下の配分で行っていく予定です。
 戦闘開始前のセクシーな姿の描写:繭の破壊:ダガヌチ勘蔵との戦闘=1:1:1

 ただしこれはあくまで予定であって、皆さんのプレイングやリプレイ執筆時の状況によって、内容や配分が変動することは予めお断りしておきます。

----用語説明----

●特殊ルール『竜宮の波紋・改』
 この海域では乙姫メーア・ディーネ―の力をうけ、PCは戦闘力を向上させることができ、水中では呼吸が可能になります。水中行動スキルを持っている場合更に有利になります。
 竜宮城の聖防具に近い水着姿にのみ適用していましたが、竜宮幣が一定数集まったことでどんな服装でも加護を得ることができるようになりました。

●特殊ドロップ『竜宮幣』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『竜宮幣』がドロップします。
 竜宮幣を使用すると当シリーズ内で使える携行品アイテムと交換できます。
 https://rev1.reversion.jp/page/dragtip_yasasigyaru

●シレンツィオ・リゾート
 かつて絶望の青と呼ばれた海域において、決戦の場となった島です。
 現在は豊穣・海洋の貿易拠点として急速に発展し、半ばリゾート地の姿を見せています。
 多くの海洋・豊穣の富裕層や商人がバカンスに利用しています。また、二国の貿易に強くかかわる鉄帝国人や、幻想の裕福な貴族なども、様々な思惑でこの地に姿を現すことがあります。
 住民同士のささやかなトラブルこそあれど、大きな事件は発生しておらず、平和なリゾート地として、今は多くの金を生み出す重要都市となっています。
 https://rev1.reversion.jp/page/sirenzio


 それでは、皆さんのご参加をお待ちしております。

  • <竜想エリタージュ>セクシーな姿で戦うイレギュラーズが見たい完了
  • GM名緑城雄山
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年09月20日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

寒櫻院・史之(p3p002233)
若木
リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
深緑魔法少女
天之空・ミーナ(p3p005003)
紅矢の守護者
セレマ オード クロウリー(p3p007790)
性別:美少年
モカ・ビアンキーニ(p3p007999)
Pantera Nera
水月・鏡禍(p3p008354)
守護者
エーレン・キリエ(p3p009844)
特異運命座標
雑賀 千代(p3p010694)
立派な姫騎士

リプレイ

●それぞれの「セクシー」
「わぁい! ぼくのために、みんなありがとう!」
 八人のイレギュラーズ達を前に、フリーパレットは歓喜の声をあげた。イレギュラーズ達は、フリーパレットを満足させるベく、いずれも各々が思う「セクシー」な装いをしている。
(セクシーな姿で戦うイレギュラーズが見たい……いやいやいや、どんだけニッチな願いなんですか!
 確かにセクシーな人は多いですけど! だからと言ってその未練はちょっと……いえ、依頼ですからやりますけどね!
 烏天狗としてはプンプンですけどね!)
 小柄でありながら巨乳。そんなアンバランスさのある肢体に紅のバニースーツと黒のストッキングを着けている『立派な姫騎士』雑賀 千代(p3p010694)は、内心でそう依頼者のフリーパレットにツッコミを入れる。が、千代はそれをおくびにも出したりはしない。
「勘蔵さんを助ける為に頑張りますよ!」
 ダガヌチに取り憑かれた勘蔵が篭もる黒い繭をビシッと指差しながら、千代はポーズを決める。その姿に、フリーパレットはやんややんやと拍手喝采を送った。
「セクシーな姿で戦う私たちを観るのが望み……か。私は構わんぞ。
 元ハニートラッパーの魅力で、鼻血を噴き出させながら逆バンジージャンプで天国へ飛ばしてやろう!」
 千代と同じくバニー姿の『Pantera Nera』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)が自信満々に言い放つ。モカは、健康的な褐色の肌、スラッとした長身、そして豊かなバストを、シックな黒いバニースーツと目の粗いストッキングで纏めていた。首と手首、そしてモコモコした尻尾の白が、その中でアクセントとして映える。流石、元ハニートラッパーと言うだけの装いである。
 そんなモカに、フリーパレットは見惚れて、ただ「イイ……」と漏らすのみ。未練が「戦う所が見たい」でなければ、フリーパレットはこの時点で天国に飛ばされていてもおかしくはなかったろう。
 他にも、イレギュラーズ達の中でバニーを用意してきた者がいる。『真っ白ふわふわバニー』水月・鏡禍(p3p008354)だ。鏡禍のバニー姿は千代やモカとは違う白をベースとしたビキニスタイルであり、下半身は男性だからか短パンと黒のストッキングで覆っている。
(僕別に美人でもセクシーでもないと思う……思いたいんですけど、ねぇ。
 「これはこれでおいしい」とか言われたらちょっと泣きたくなる気がします)
「いや、これは十分おいしいよ?」
「人の心を勝手に読まないで下さい!?」
 鏡禍はツッコミを入れたが、実際の所、鏡禍の装いはフリーパレットにとっては「おいしい」。ともすれば女性と見間違えそうな鏡禍が、ビキニスタイルで腹部を露出しながら恥じらっているのだ。これが、おいしくないわけがあろうか(反語)。
「あ、でもセレマさんのが向いてると思うので、僕の方は見ないでください、見なくていいです。
 ただでさえ恋人に『見たいな』ってせがまれてる僕の身にもなってください!!!」
「えー? 見せてあげればいいのに。恋人さん、きっと喜ぶよ」
 二度もこの衣装を着ることになった原因を作ったフリーパレットに恨みがましい視線を向けながら鏡禍は言ったが、フリーパレットはその視線は気にしていないようで、あっけらかんと返した。
(リゾートの視察から始まった仕事が、なんでこんな色物系の仕事が頻発する事態になるんだよ。
 ニッチすぎるイメクラかよ……そういう店じゃねえぞローレットは……)
 鏡禍に水を向けられた『性別:美少年』セレマ オード クロウリー(p3p007790)は、そんな思いを禁じ得ないでいた。そのセレマの装いは、上半身は薄い青をベースとしたパーカー、下半身はパーカーに隠れているがおそらく短パン、そして足は黒いスパッツ様の服で覆われていた。
「そもそも美少年とセクシーは噛み合わねえだろうが……。
 触れ難く汚し難い、硝子細工の華の如き無機質な肉に宿る冷えた体温こそが魅力だろうがよ……」
 セレマからすれば、そこに性的魅力を感じるなど小児性愛者としか思えず、気持ち悪いものでしかない。だが。
「そう? 普通に噛み合うと思うけど」
 フリーパレットが、ラインの露わになっている脚にちらちらと視線を向けながら、セレマに言った。
「死んで尚盛ってんじゃねえぞブタが!! ガキ相手だろうが節操なく食いつくド変態がよぉ!!」
「ああっ! もっと蹴って! 戦ってるところを見るだけじゃなくて蹴ってもらえるなんて!」
 さすがに依頼人にダメージは与えられない故に多少加減こそしているものの、セレマはゲシゲシとフリーパレットを蹴る。だが、フリーパレットにとってそれは「ご褒美」でしかなかった。

(セクシーに戦うところが見たい、ねえ……。
 それ、現世に魂を留め置くほどの未練なのか? しかも複数で融合するくらい?)
 フリーパレットの未練に首を捻るのは、『特異運命座標』エーレン・キリエ(p3p009844)。そのエーレンの装いは、黒いシングルのスーツと白のYシャツ、そしてバサリと裾が翻るほどのロング丈のコートに手袋と言うもの。これは、仲間達が水着やらバニーなど露出の多い姿をチョイスしているため、敢えてその逆を衝いて「見せない色気」で攻めてみたものだ。
(男でセクシーってよくわかんないんだけど……)
 そんな『若木』寒櫻院・史之(p3p002233)は、愛妻から「えっちだね」とよく言われることを理由にスーツを選んでいる。愛妻がそう言うのであるから、史之にとってそれ以上の根拠は無かった。史之のスーツはカッチリとしたクラシックスリーピースだが、敢えてのペンシル柄で抜け感を演出している。シャツの袖は遊び心のある舵輪のカフリンクスで留められており、左手の薬指には結婚指輪がキラリと光っている。そして、史之と言えば眼鏡は外せない。
「スーツでビシッとキメてるのも、イイ……こっちは何て言うか、何処かのエージェントって感じがして滅茶苦茶格好いいし、こっちは敢えて隙を作ったりしてガチガチにしない感じにしてるのがたまらない」
 エーレンと史之とを見比べながら、フリーパレットはウットリとした様子でそう言った。

(なんだか、竜宮城に来てからセクシーな格好をする機会が増えた気がします……)
 そう考える『深緑魔法少女』リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)の格好は、布地の面積がやや少なく感じられる、濃いピンクに白い花模様をあしらったビキニ水着。それが、細いながらも出るところはしっかりと出ているリディアの体型と相まって、王道とも言えるセクシーさを醸し出していた。
 ただ、動きやすさや竜宮の加護などの利点があるためセクシーな格好をすること自体は問題ないものの、清純派魔法少女のリディアとしては、それが当たり前にならないよう恥じらいは忘れたくないところである。
「露出が多ければいいというものでもないでしょうけど、私の水着姿、おかしくないでしょうか?」
 そんなリディアが両腕で胸を隠しながら――実は寄せて上げているため、意外と豊かな胸を強調しているのだが――お尻の方を振り返る。これが、セクシーでないはずがあろうか(反語)。
「全然そんな事はないよ! むしろバッチグー!」
 その姿に、フリーパレットも嬉々としてサムズアップ。
(いやー……私このフリーパレットの気持ちわかるな。勘蔵の気持ちもわかる。
 可愛い女の子がセクシーな衣装着て戦ってるのって、クルものあるよな。そしてできるならそれを眺めながら戦いたくはない)
 リディアとフリーパレット――主にリディア――に目をやりつつ、フリーパレットと勘蔵に共感してつつうんうんと頷くのは、『思い出したようにエロくなる』天之空・ミーナ(p3p005003)。そのミーナの装いは、前面が綺麗に切り落とされたかのような、白をベースに黒をあしらったドレス。ミーナの前面は乳房と下腹だけが布地に覆われているだけの一方、腕はほぼ全て、脚は片や膝、片や太股の半ばまで覆われているため、余計に露出している身体の前面に意識が向く。
「……え? 私? 私は可愛くないし、女の子って歳でもないしな」
「そんなことないよ。可愛いし、『女の子』じゃないかもだけど、えっちな大人の女性って感じがする」
 とことこと自分の前に寄ってきたフリーパレットにミーナはそう言ったが、フリーパレットはそう返しつつミーナの姿を堪能した。

●黒い繭を壊せ
「全く、ド変態が……」
 舐めるようなフリーパレットからの視線を感じつつも、セレマは闇と呪いを纏わせた剣をダガヌチが取り付かれた勘蔵が篭もる黒い繭に叩き付ける。ガイン! と堅い金属を叩いたような音が鳴り、繭に斬撃の跡が入る。繭からは瘴気が飛びセレマを傷つけようとするが――美少年たるセレマが傷つけられることはない。
「フリーパレット、今回の戦はお前に捧げるものだ。しっかりと堪能してくれよ?」
 ふぁさっと髪をかき上げながら、エーレンはサングラス越しに流し目を送りつつ告げる。その仕草と言葉は、フリーパレットを「きゅん」とときめかせた。
 そしてエーレンは、繭へ駆け寄ると瞬く間に剣を抜いてすかさず斬りつけた。雷さえ帯びた一閃は、繭の表面に新たに斬撃の跡を刻みつつ、そこからバチバチと全体に火花を走らせていく。
「頑張って、勘蔵さんを助けないとね」
 史之はソード・オブ・アルマデウスを大上段に構えて、全力で振り下ろす。刀身から放たれた一閃は空間ごと深く繭を斬ったものの、手応えからして繭はまだまだ厚いものと史之には思われた。
「フフーン! 反撃できるものならしてみなさい!」
 史之の一閃に乗じるべく、千代は遠距離から白鳥と八咫烏の二丁の狙撃銃で、史之が斬った後を狙い撃つ。タン、タンと連続で放たれた銃弾は斬撃の跡に吸い込まれていったが――。
「ぴぇぇぇん!? 私の服が―!?」
 繭から放たれた瘴気によって、千代のバニースーツは散り散りに破られてしまった。反撃できるものならと言う台詞が、どう見てもフラグである。
「えっ? ちょっとちょっと、ぼくは嬉しいけど、全年齢PBW的にまずくない?」
「大丈夫です! カモン! ミサキちゃん!」
 真っ裸にされた千代は、フリーパレットに答えると、背中に寄生する触手生物「ミサキちゃん」に呼びかける。ミサキちゃんは千代の声に応じて、すぐさま千代のセンシティブな部分を触手で覆い隠した。
(もうさっさと何とかして、いつもの服に着替えたいです!!!)
 その一念で、鏡禍は全力を込めて拳を繭に叩き付ける。繭はやや凹んだが、破壊できるまでにはまだ遠そうだ。
「えー? ずっとそのままでもいいじゃない」
「だから、人の心を勝手に読まないで下さい!?」
 鏡禍のバニー姿をまだまだ堪能していたいフリーパレットの声に、鏡禍は悲鳴のような声で返した。
「私の脚で、魅せてやろう」
 モカは、舞うような動きで繭に次々と襲撃を浴びせていく。蹴りが放たれる度に、スラッとした美脚が躍動する様は、何処か艶めかしさを感じさせる。
「やっぱり、イイ……」
 フリーパレットは、ただそれだけを口に出して、モカの脚に見惚れた。
(今は、皆さんのダメージの回復に努めましょう)
 瘴気による反撃でセレマとミーナ以外の仲間が傷ついている状況を受けて、リディアは天使の福音が如き救いの音色を奏でる。繭に接近して攻撃してるモカ、エーレン、鏡禍の傷は、完全にとは行かないがその大部分が癒やされていった。
「躍動感のある直接攻撃じゃなくて、こうして仲間の傷を癒やす姿も絵になるね。
 ……ところで、お姉さんは何をしてるの?」
「録画」
 ビキニ水着姿で癒やしを施すリディアに見惚れていたフリーパレットは、隣で練達製八ミリビデオカメラ「KURNUGIA-P508」を構えるミーナに問いかけた。ミーナは、フリーパレットの問いにキッパリと答えた。
 女性陣のそれぞれの一番セクシーなところを撮れるように、ミーナはその戦略眼と美術知識をフル活用している。男性陣についてはミーナには必要ないが、そう言う需要に備えて一応撮影はしている。
「まぁ、うん、お姉さん、楽しそうだね」
 そのビデオを見てみたくも思うフリーパレットだったが、それを未練として抱えてしまうとまた話が面倒になってしまうので、そこは潔く諦めることにした。

●ダガヌチの撃破と、フリーパレットの満足
 繭はかなり堅牢だったが、さすがに六人ものイレギュラーズが攻撃していけば、遂には破壊された。中から、ダガヌチに取り付かれた勘蔵――ダガヌチ勘蔵が出てくる。
「人ガセッカク、働カナクテイイ生活ヲ満喫シテタノニ!」
 ダガヌチ勘蔵は憤りのままにイレギュラーズ達を排除しようとし、それを予想していたイレギュラーズも再度臨戦態勢を取った。

(例え化生に憑りつかれていても、ボクの美しさは通用するだろう)
 そう考えたセレマが、ダガヌチ勘蔵に微笑みかける。ダガヌチ勘蔵の意識は、セレマの方に釘付けとされた。これでセレマが仲間達から距離を取れば、ダガヌチ勘蔵の攻撃は範囲攻撃も含めてセレマに集中することになる。
 なお、この後ダガヌチ勘蔵はセレマに「だからボクに盛んな! きしょいんだよ!! あ”ん?誘ってるくせにだって? 知るかバーカ! もう一回死ね!」と罵倒されることになるのだが、さすがにこれは理不尽と言うものであろう。
「鳴神抜刀流、霧江詠蓮だ――身を挺した覚悟は見事、助太刀するぞ!」
 そう言って斬りつけたエーレンの剣閃は、勘蔵を決して殺めることのないようにと言う配慮が為されたものだ。
「ウグッ! 助太刀ハイイカラ――」
 放っておいてくれ、と言おうとしたダガヌチ勘蔵を、史之の拳が襲う。
「働きたくないなら働き甲斐を見つければいいんだよ、馬に人参だよ! 俺にとっての嫁さんの笑顔や海洋女王陛下みたいにさ!」
「ソレ、ヤリ甲斐搾取デハ――グハッ!」
 反論しようとするダガヌチ勘蔵だったが、史之の拳に遮られる。まぁ、自発的に働き甲斐を見つけるのならやり甲斐搾取にはならないだろうが、勘蔵には自分から目の前に人参をぶら下げる趣味はなかった。
「殺してしまってはダメなら、私にはこれしかありませんね……喰らえー!」
 ダガヌチ勘蔵との距離を詰めた千代は、後光を見せつつその顔を豊満な胸で左右から挟み込んだ。
「よしよし、ちょっと疲れちゃったんですね。ぱふぱふしてあげますから、癒されたらまた働きましょうね。
 ほら、元気になーれ」
「うっ、これは柔らかくて癒やされ……ッテ、ソノ手二乗ッテタマルカ!」
 両側から顔を至福に包まれ素が出かかった勘蔵だったが、ダガヌチが勘蔵の身体のコントロールを取り戻し、千代から離れる。
「勘蔵さん、確かに働かずに生活しようと思えば、慎ましく生活できるのかもしれない。
 しかし、そんな生活に余裕の無い生き方は、きっと苦しくてつまらないぞ。
 働いて得たお金で潤いの有る生活をし、趣味を楽しむのが楽しい人生なんじゃないかな」
「勘蔵さん。働きたくない気持ちもわからないでもないですけど、働いていただかないと私たちも困るんです。
 早く目を覚ましてくださいよ~!」
「グアッ! 働イタラ負ケナンダヨ! 金ガ無イナラ無イデ、何トカナルンダヨ! ダカラ、引キコモラセロ!」
 モカが右から高速の襲撃で、リディアが左に分かれて破邪の聖光で、ダガヌチ勘蔵に呼びかけつつ攻撃を仕掛ける。左右からの攻撃に対応しきれなかったダガヌチ勘蔵はその両方をモロに受けてふらつきながらも、五月蠅いとばかりに二人に返した。
「働きたくない気持ちもわかりますけど、そんなところに引きこもっていたら皆さんの迷惑ですよ!」
「――グッ! 他ノ奴ノ迷惑ナンテ知ッタ事カ! オレハ、引キ籠モッテイタインダ! 邪魔ヲスルナ!」
 鏡禍もダガヌチ勘蔵に呼びかけながら、拳で殴りつける。だが、欲望が強化されたダガヌチ勘蔵からすれば、他人の迷惑など知ったことではない。むしろ、ダガヌチ勘蔵からすればせっかく引き籠もっている繭を破壊して働かせようとしているイレギュラーズの方が迷惑、となる。
「――ふう」
 そして、女性の仲間達を十二分に堪能……もとい、撮影したミーナも、何処かやりきったような満足したような息をついて、戦闘に加わる。
「バリアがあったところで、四象の力からは逃れられないだろ」
 ミーナは高位術式を用いて世界に干渉し、四象の力を顕現させる。その力に襲われたダガヌチ勘蔵は炎に包まれながら凍てつくと言う、矛盾した状態に襲われた。その他目に見えない部分でも、ダガヌチ勘蔵は様々な状態異常に苛まれている。

 セレマに攻撃を誘導されたこともあって、ダガヌチ勘蔵はイレギュラーズ達にダメージを与えることが出来ずに倒された。もちろん、勘蔵は無事だ。
「ありがとう。皆の戦う姿は、しっかり堪能させてもらったよ。これで、ぼくは心残りなく行ける――さよなら」
 そう言ったフリーパレットの身体が、だんだんうっすらとしたものになっていく。フリーパレットを現世に縛る未練が満たされたため、消滅しつつあるのだ。
 ――やがてフリーパレットは完全に消滅し、この場にはイレギュラーズ達と昏倒している勘蔵だけが残された。

成否

成功

MVP

リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
深緑魔法少女

状態異常

なし

あとがき

シナリオへのご参加、ありがとうございました。
皆さんのおかげで、勘蔵はダガヌチから解放され、GMは……もとい、フリーパレットは満たされました。

MVPは露出の高いビキニ水着と言う王道スタイルと、恥じらう様に見せつつ強調するポージングで、フリーパレットを嬉々とさせたリディアさんにお贈りします。

>さあGMさんも2万弱から手が出せるオーダースーツで男にしかできないセクシーに挑戦してみませんかっ!?
『王様の仕立て屋』とか読んでたのでオーダースーツは高価なイメージがあったのですが(まぁ、あれは特急料込みというのもありますが)、今はそのぐらいでスーツをオーダーできるんですねぇ。
ちょっと今は手元が不如意なのですが、余裕が出来てきたらグリーンのスーツをオーダーしたいな、と思いました。

それでは、お疲れ様でした!

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