PandoraPartyProject

シナリオ詳細

サメちゃんvsとらぁ君

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 ――サメちゃんは悲しかった。だって最近、出番がないんだもん。
「さめぇ……」
 だから空いた時間で言葉も覚えました。(すぐ忘れる気もするけど!)
 サメちゃんは待っている。再びサメ召喚士たる『彼女』が己を呼んでくれる事を。
 ……だが近頃、妙な胸騒ぎもするのだ。
 『何か』が近付いてきている気がする。それが『何』なのか、分からないが。
 悠久の彼方より決着を付けるべき相手が――近付いてきている気がするのだ。
 ソレはもしかしたら、この乾いた心を埋めてくれるのかもしれないと。
 サメちゃんは思考を巡らせていた。
 ……そして。

「とらぁ」
「さめぇ」

 ある日。遂に二人――いや、二匹は出逢う。
 片やサメちゃん。空を飛び、湖などにも生息する至って普通のサメちゃん。
 片やとらぁ君。非常に大きな身体を持つ、至って普通の虎だ。
 視線が交わう。一拍、二拍。永遠とも錯覚する刹那の果て――に。
「……とらぁ」
「……さめぇ!」
 二匹は激突した。
 一目見た時から理解したのだ。
 我々は――今日、コイツと戦わなければならないのだとッ――!!


「なんでー!? どうしてー!? どうしてこんな事にぃぃぃぃ!?」
 スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)は嘆いていた――眼前で数多のサメちゃんと、とらぁ君が熾烈な戦いを繰り広げていたからである。湖より飛び出てとらぁ君に襲い掛かるサメちゃん。そのサメちゃんを抉る様なブローで弾き返すとらぁ君。
 ――スティアの背後からは『またサメちゃんを召喚したんだね、スティアちゃん』という無言の圧をサクラ(p3p005004)が向けてきている気がする。ひー!
「サメ……??? え、サメって海の生物で、たしか空を飛んだりはしないような……」
「いいえメイさん――サメは、飛ぶわよ」
「そ、そうなのですか!!?」
 しかしその光景を見据えているのは彼女らだけではなく、メイ(p3p010703)やエンヴィ=グレノール(p3p000051)も同様である。メイは見たことがない様な光景に目を瞬きするばかりだ――こ、これがねーさまの過ごしていた世界……!
 ――まぁひとまず話を一端整理しよう。
 ここは天義と鉄帝の国境付近……厳密には天義側の近くにある湖地帯だ。
 此処で何やら騒がしい音が鳴り響いていて怖いと付近の住民より依頼があり、彼女らが訪れた……訳なのだが。しかし其処で見たのは――サメちゃんととらぁ君の激闘であった!
「待って!? なんでとらぁ君ここにいるの!? どうしているの!? ねぇとらぁ君!!?」
「とらぁ」
「駄目よマリア――今とらぁ君は集中してる! 迂闊に近付くとファイナルとらぁインパックトされるわよ!」
 が、なんでそもそもVDMランドのマスコットたるとらぁ君が此処にいるのかとマリア・レイシス(p3p006685)はもう疑問しかない! だけどコルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)は直感で気付いていた――
 今のとらぁ君に迂闊に近付けば、反射的にファイナルとらぁインパクトされると!
 何度も受けてる(多分)コルネリアなら分かる。アレの恐怖を、アレの痛みを……
 なぜ戦っているのか、分からない。
 なぜ両者が出会ってしまったのかも分からない。
 ――しかし分かる事もある。両者の戦いは次第に苛烈となっており……

 このままではやがて、あれがそれしてアレになって『シャークとらぁ』が生まれてしまうであろうことを!!

「シャークとらぁって何!? 何!? 融合でもしちゃうの!?
 わわわ。とにかく喧嘩はダメだよー! めっ! 二匹とも止め……
 うわー! サメちゃんが噛んできた――!!」
「あぁフランが頭からパックリと!! 活きが良いですわ――!!」
 たすけてー! と叫ぶのはフラン・ヴィラネル(p3p006816)であり、降り注いできたサメちゃんをメイスで一閃するのはヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)だ。
 『シャークとらぁ』というのが一体全体何のことなのか……
 もしかしたらサメ業界か虎業界に通じる者であれば聞いた事があるかもしれない――
 それは伝説の存在(多分)。
 シャークとらぁはまるでデイダラボッチの様に巨大であり、ソレが顕現する時……虎の威光が降り注ぎ、全てはシャークの口の中に呑まれるという……なにそれ??? まぁとにかく喧嘩を早く止めないと碌な事に成らなそうなことだけは確かだ――特にスティアとマリア辺りが! ていうかこの二匹とも君達の管轄でしょ! 早く引き取って!!
「さめぇ!」
「とらぁ!」
「わー! サメちゃん止まってよ――!」
「とらぁ君だめだ、ここは平和的に行こう! ね!!?」
 天より降り注ぐサメ。地で迎撃せしめるとらぁ君の旋風。
 ――はたしてこの戦いを止める事が出来るのだろうか。
 今、イレギュラーズ達に(この辺りの土地の)全ての命運は託された……

GMコメント

 久しぶりのサメちゃん!!
 とらぁ君をゲストに、VDMランドの提供でお送りします!
 それでは以下詳細です!! 全く詳細な気はしませんが、詳細です!!

●目標
 サメちゃん・とらぁ君の仁義なき戦いを止めよう!

●フィールド
 鉄帝と天義の国境付近(厳密には天義)に存在する湖地帯です――
 中央に大きな湖があって、そこからサメちゃんがいつも通り飛び出してきています。対するとらぁ君は卓越したボクサースタイルの動きでサメちゃんを次々に迎撃しています。
 その死闘は時間が経つ事に激しくなっている気がします……
 このままじゃ何が起こるか分かりません! とりあえず止めてください!

 まぁ止めようとしたらサメちゃんに飲み込まれたり、とらぁ君にファイナルとらぁインパクトされたりするかもしれませんが、大丈夫です。皆手加減してるのでパンドラ削れる程の怪我は負ったりしません――! 

●サメちゃん×たくさん
 皆ご存じ、サメちゃん。
 いつも通り空を飛んで、一体何の影響か「さめぇ」という言葉を覚えました。(すぐ忘れるかもしれませんが……)とらぁ君と仁義なき戦いを繰り広げています。よく分かりませんがとらぁ君を倒さなければならない(あとついでに人も噛まなければならない――!)と考えている様です。なんで???
 湖から飛び出してきて噛んできます――イレギュラーズの皆さんも噛むかもしれないので、気を付けましょう!
 ちなみに、なんか沢山います。けどまぁサメちゃんだし……まぁ、ね?

●とらぁ君
 皆ご存じ、とらぁ君。
 どうしてVDMランドではなく天義側にいるのか分かりませんが、いつも通り「とらぁ」と言いながらサメちゃんと死闘を繰り広げています。が、サメちゃんとの戦いに集中しているためか、近付く者を反射的に攻撃する様な気配があります……ファイナルとらぁインパクトとか放ってきます。こわい!

●シャークとらぁ
 それは伝説の存在です。(多分)
 シャークとらぁはまるでデイダラボッチの様に巨大であり、ソレが顕現する時……虎の威光が降り注ぎ、全てはシャークの口の中に呑まれるという伝承がサメ業界と虎業界の間には伝わってるとか伝わってないとか。

 まぁーそんな存在が現れる筈もありませんが、もしも現れたら皆さんを呑み込んで――気づいたら近くの街にいつの間にかいたりするかもしれません。現れたらですけど。HAHAHA。

●情報精度
 このシナリオに情報精度なんてものはありません!!
 サメちゃんととらぁ君に詳細は聞いてくださ……うわ、とらぁ君に掴まれて、アァ――!

  • サメちゃんvsとらぁ君完了
  • GM名茶零四
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年09月10日 01時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費---RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

エンヴィ=グレノール(p3p000051)
天啓
スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)
蒼輝聖光
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
祈りの先
サクラ(p3p005004)
聖奠聖騎士
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)
慈悪の天秤
メイ(p3p010703)
ひだまりのまもりびと

リプレイ

●「助けてパンドラ!!!」「無理!!!」
 ふふっ。今日は天気も良いし、湖の近くで風も涼しくて……絶好のピクニック日和。
 これはもう皆と一緒にのんびりと暖かな陽光の下で楽しむしかないわね――

「……なんて、現実から目を逸らそうと思ってみたけど……
 ダメ? ダメなの? 見なかった事に出来ない――? そうよね、うん」
「はわわ。『普段は優しくて、戦うときはかっこいいエンヴィねーさまが、さめちゃんに対しては無力』だと、クラリーチェねーさまは言ってましたが……あのお話は本当だったんですね……! エンヴィねーさま……メイがなるべくお守りするです!」
「ふふ、ありがとう――そういう言葉は隣で言ってほしかったわ――」

 現実逃避したい『天啓』エンヴィ=グレノール(p3p000051)であったが、どう足掻いても無理であった。だって目の前で壮絶な争いを繰り広げているサメととらぁ君がいるんだよ――? 無理です。
 故にこそ『ひだまりのまもりびと』メイ(p3p010703)が守らねばと決意するものだが……当のメイはとーっても遠くから様子を窺うのみであった。だって、サメが飛んでるなんて、メイは初めてだから! メイはねこちゃんと一緒に見守って……あれ?
「って。ねこちゃんいない!! ねこちゃーん!! どうして!? はっ!! 居ないってことは『ここは戦場だから怖いにゃ』『日向ぼっこしてるにゃ』て逃げたってことですか! やだぁぁぁ!! ねこちゃんいないと耐えられないのです――! ぴゃえええー!」
「ぎゃああなんでもうあたし齧られてるの!? 最近なんか誰かさんが書くあたし齧られたり熱いお茶ァ! が顔面にかかったりで楽しまれてる気がするよー! びええ! そこのお茶ァ! の事だよ。分かってるよね、お茶ァ!」
 猫ちゃん不足問題! 思わず泣いちゃったメイちゃん――と、同時。『ノームの愛娘』フラン・ヴィラネル(p3p006816)も泣きながら天へと視線を向けながら、謎の言葉を発するものである――ひぇ。
 ともあれ、このままでは辺り一面サメと血の海になってしまう……なんとか止めねば!
「あの。私、思ったのだけれど。このまましばらく静観して、二人が疲れ果てた頃に割って入るのが一番安全なのではないかしら? 無限に戦い続ける事なんて出来ないでしょうし、それが一番いいと思いますわ! ほーらほら、とらぁくん。いつも遊んでる、大好きなおもちゃでしてよ!」
「ヨシ! ヴァリューシャまかせて! ここはとても心苦しいけど、とらぁ君が大好きなコルネリア君に犠牲になってもらうしかないようだね……さぁ行くんだコルネリア君。君の尊い犠牲によって世の平和は保たれるんだ――!」
「いやちょっと待てやあああ! 何をナチュラルに私を犠牲にする方向で話が進んでるのよ、おかしいでしょ何もかも!! あぁぁマリア、ヴァレーリヤやめなさい!! 押すな押すな、全員で力を合わせて何とかするのが依頼ってもんでしょぉおぉぉ!!?」
 一方で『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)や『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)は『慈悪の天秤』コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)を生贄に捧げんと彼女の背を全力で押していた……!
 当然コルネリアは全力拒否せんと激しい抵抗を見せる。でもゴメンね、これは確定ロールなんだ……! コルネリア君! 今こそ神話になるんだ! VDMランド内に立派な慰霊碑を建ててあげるからね!
「慰霊碑とか要らないからぁあああ!! アタシの生命を保証してえええ!!」
「わぁ! ちょっと待って、あたしも押してる押してるからちょ、まギャーーーなんか背中に小型のサメちゃんも飛んできた! 取って取ってえええええええあっ」
 そしたらなんかフランちゃんも巻き込んで押しちゃった。
 刹那。もふもふにぶつかる――それはとらぁ君の毛並み。ふふ、気持ちいいなぁ。
「とらぁ」
「あっこんにちは、今日はいい天気でね、うんあっこちらお土産の新鮮なコルネリアさん、つまらないものですが……あっ、待ってコルネリアさん離して! あたしを巻き込まないで――ギャアアアたすけてええヴァレーリヤ先輩マリア先輩アアア」
「なにが『つまらないもの』よフラァン!! ていうかマリアァ!! ヴァレーリヤァ!! アンタらのペットだろ!! テメェらがなんとかしろぐわぁぁぁぁぁぁ!!!」
「大丈夫ですわよ、コルネリア……! これは作戦! 貴女に近付いてきたら、私がこの酒瓶でどっせいして――あ、やっぱりやめておきますわね! さようならコルネリア!! 貴女に送る予定だったワインは私が責任を持って飲み干しておきますわ――!」
「う、うわぁ!? バスターからのインパクトへのコンボはあまりにも無茶だよ!?
 とらぁ君、今日は本当にどうしたんだい――!? いつもより激しいじゃないか!!」
 即座の裏切り。即座の犠牲。
 あまりにも美しい流れが生じていた――ら。
「わぁ、見てサクラちゃん! コルネリアさんとフランさんがとらぁ君にバスターされてる!」
「すごいね……抱えられてぐるぐる回転してから、溜めた後に叩き込んでる――
 あっ。サメちゃんも襲い掛かってる。わぁ、再現性東京でこんな映画見たなぁ~
 もしかして撮影かな? ん~コルネリアさんフランさん頑張って! ファイト!(はぁと」
 激しき悲鳴が轟く中で『純白の聖乙女』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)と『聖奠聖騎士』サクラ(p3p005004)はあまりの惨事に率直な感想が零れ出てしまうものであった。あ、でも貴重なサクラちゃんの(はぁと)だよ! 良かったね、二人共!
 スティアはとらぁ君の毛並みに興味津々なのだがコルネリアと、ついでにバスターに巻き込まれてるフランの様子を見ていれば思うものだ。投げ飛ばされるのはノーセンキューだと!
 なので近付くのはもう少し様子を見てみようかなぁって思いました。まる。
「――って、とらぁ君だけじゃないよ! そうだよ、サメちゃんもなんとかしないと! ね、スティアちゃん!」
「うんそうだね――待って? なんで私を羽交い絞めにするの? おかしくない?」
「なにもおかしくないよ。
 そろそろこれぐらいの事はしといたほうがいいかな、って思っただけだから」
「ええ。これほどまでの事態……かくなる上は仕方ありませんわね。サクラ、万能シールド(スティア)の準備はよろしくて? シールドががぶがぶされている間に、一気に畳み掛けますわよ!」
 なんでえええどうしてえええ――!?
 親友たるスティアの身柄を確保しサメちゃんへの盾にするサクラ――これぞ絶対鉄壁パーフェクト・スティアシールド! 説明しよう! アルバニアスマッシュを受け、グレートアトラクターを食らっても死ななかったスティアちゃんならサメちゃんの攻撃ぐらい平気だよねという実績と思想に基づく完璧な盾である!
 スティアちゃんがじたばたして離れようとする事だけが唯一の欠点かな! なので『大人しくするのですわ!』とヴァレーリヤに怒られるものである。理不尽だー!

 ――さめぇ!
 ――とらぁ!
 ――なんでえええ!
 ――離せええええ!

 数多の悲鳴も混じっていた気がするが――はてしなく続くサメと虎の攻防を止めんと、更に一歩(スティアとコルネリアという盾を前面に押し出しながら)踏み込んだ!


 さて。イレギュラーズ達は概ね二つの対応に別れた。
 一つは対とらぁ君戦線――マリアやヴァレーリヤ、フランにコルネリアと言った生贄組を含めた者達である。
 一つは対サメちゃん戦線――スティアやサクラ、メイやエンヴィと言ったサメちゃんに比較的慣れている(類義語:サメちゃん被害者の会)対応組である――まぁメイに関してはちょっと違うのだが。
 メイは仲間たちに初めましての挨拶をしている暇もない……!
 これがイレギュラーズの依頼なのですねクラリーチェねーさま!
「あぁ! たしかあの方はコルネリアねーさま……とらぁくん、という虎? に弄ばれてるのです……どうしてあのように荒ぶられているのですか……?」
「えっと、はとらぁ君の事はそんなに知らないんだけど……どうなのかしら、マリアさん?」
「メイ君、エンヴィ君……私にもなぜとらぁ君が荒ぶっているのかは分からないんだ……
 ただ一つ分かっているのは……コルネリア君はまだ諦めちゃいない、って事だよ!」
「あああああ諦めさせてええええええええ!!」
「あああああ回復回復ぅぅぅぅぅアレこれもしかして永遠に苦痛が終わらな」
 聞こえない見えない知らない! コルネリア君とフラン君は大丈夫だ、ヨシッ!
 メイの興味深げな視線。一方で、眼前で繰り広げられる光景に若干以上ドン引き気味のエンヴィ――あぁ、コルネリアさんがまたとらぁ君に捕まって……フランさんが治癒術掛けてダメージ受けて、また治癒術掛けて……え、そんな機敏にアグレッシブに……えぇ……
 これはとんでもなく『でんじゃー』な存在だと、改めて知覚するものだ――!
 まぁCEOであるマリア・レイシスもなんでここまでとらぁ君が暴走してるのかは分からないんだけどね! これもサメちゃんの影響なのかな? はっ、と言う事は逆説的にサメちゃんを止めればとらぁ君も止まる……?
「と言う事でエンヴィねーさま、がんばってくださいね!」
「えっ。メイさん? 待って、私はご馳走でもなんでもな……ちょっと、さっきより距離遠くない!? メイさん待っ……わぁ、サメちゃんが何故か一斉にこっちに……!! 違うわよ皆! ほら、サメちゃんが大好きなスティアさんはあっちにいるわよ――!」
「やめてええええエンヴィーさんの方がきっと好かれてるから、皆あっちに行ってえええ! ファイトー! ファイトー! エンヴィーさんの回復で押し切っちゃえー!」
 そんなこんなでメイはサメちゃんをどうにかすればいいんだ! という思考に至りてエンヴィに押し付ける事にする――! 一方のエンヴィはスティアに押し付けんとし、スティアはエンヴィに押し付けんとするので、サメちゃんは平等に両方襲いました。てへぺろ。
「えーん、なんでええええどうしてええええええ!
 ていうか酷いよサクラちゃん! 騎士なのに聖職者を盾にするなんてー!
 私達親友なのにー! 鬼ー! 悪魔ー! サクラちゃん!」
「スティアちゃんは胸に手を当てて今までの所業を思い返してみる事だね!」
「そうですわ! スティア貴女、飼い主でしょう? 飼い主なら責任を持っていい作戦を立てて、サメちゃんを纏めて何とかしてくださいまし! それが生き物を飼う上でのルールというものでしてよ!」
「だったらヴァレーリヤさん達もとらぁ君を何とかしてよおおおお!」
 ミニサメちゃんがスティアの頭の一角を噛んでる。さすればスティアを盾に、サクラは後ろからサメちゃんをぺしぺしするものだが――だめです。そんなサクラにもやっぱサメちゃんが襲い掛かってきます! わあああやっぱ無理だよねぇええ!
 だからヴァレーリヤはとらぁ君の事は捨て置いてスティアに抗議しつつ――しかし。
「マリィ、皆、回り込みましょう! コルネリアの自己犠牲(強制)やエンヴィやスティアの身命を賭した囮作戦(強制)を無駄にするわけには行きませんわ! 一際大きなサメちゃん……そう、ビッグ・サメちゃんを倒せば、きっと何とかなる筈――!」
「分かったよヴァリューシャ! 今こそ突撃の時だ――!」
「その前にあたしを助けてえええ! コルネリア先輩はこのままでいいからああ!」
「フラン一人だけ逃げようとしないで! 地獄に落ちる時は一緒でしょおおお!」
 起死回生の一手を紡がんとマリアなどに声をかけるものである。なんかフラン君やコルネリア君が助けを求めているが、すまない! 今は君達を救ってる場合じゃないんだ!
 お願いだ、死なないでおくれコルネリア君! 君が今ここで倒れたらタイム君やすずな君との約束はどうなっちゃうんだい? パンドラはまだ残ってる。あと334回殺人技に耐えれば、とらぁ君に勝てるんだから!
「いや334回も耐えられるかアアアアア――!!」
 マリアからの無茶ぶり。もーだめだと、コルネリアは決意を固める。
 ――舐めんな! ぜぇぜぇ、伊達に世界一とらぁ君のバスター食らってないわよ……! まだ舞える!
 負けない……下手に銃を構えているから接近した時の対応が遅れるのだと気付いた彼女は動き出す――無手には無手、掴まれる前に腕を掴み、相手の体重と勢いを利用して足を払い、崩れた体勢のまま抱えあげて高く跳躍すればよいのだと。
 さすれば。回転の力を利用し落ちながらとらぁを地面に叩きつける事叶おう!
 くらえ、とらぁ君!

 ――これがぁぁぁアタシのぉぉぉバスターだぁぁぁぁぁ!!!

「とらぁ?」
「あっ、とらぁ君……へへ、足払い難しいわね……」
 ていうかこの姿勢で倒れ込んだら自分もやべーわ、うわちょっとマジ待っ。
 再び轟く悲鳴が一つ――文字数足んないからサメは任せたぞという遺言も一つ――
「はぁ……はぁ……なんなんだい! もう嫌だ! こんなのいくら命があっても足りないよ! 頼むからサメちゃんととらぁ君は仲良くしておくれよ! スティア君、早くどうにかしておくれ~!」
「私も分かんないよー! 何度接しても、サメちゃんはサメちゃんだもんー!」
「うふふ……あはは……色々あったなぁ……」
「た、たたた大変なのです! フランねーさまがそろそろ限界なのです!
 今お助けするです! わぁぁぁぁん! やめてやめて!」
 そしてコルネリアが地上のお星さまになったのを契機に戦場は更に動き出す――!
 サメちゃんの襲撃が苛烈となり、一方でとらぁ君はコルネリアをバットの様にしながらサメちゃんを打ち返す。マリアは訳の分からない状況に半べそ宇宙猫になりそうな心境ながら、なんとか奮戦し――スティアは依然盾のままだ。スティアばりあー!
 であればフランには走馬灯が見えていた。
 メイさんが助けに来てくれてる~あはは~
 あっちではエンヴィー先輩が齧られてサクラ先輩が最強の盾(スティア先輩)でかきーん! してる。あはは、楽しいなぁ。みんなみんな一緒に楽しめるなぁ――
 なんかやべー感じだったので涙ながらにぽかすか叩くメイ。正気を取り戻してー!
「はぁ、はぁ、サメちゃんととらぁくんが仲良くしてくれればこんな事にはならないのに! どうしてええええ! ……ってあれ? なんだかサメちゃんととらぁ君が……争ってない? 仲良くしてる!?」
「え、もしかして……これで終わり? やったー! ……うーん? 合体してるの?」
 そして――スティアバリアでなんとか頑張ってたサクラは、サメちゃんの攻勢が止んだのを感じ取る。故に視線を向けてみれば……とらぁ君の周囲にサメちゃん達が群がっていて……でもなんか様子がおかしい。

「……はっ!? しまった、さっきサメちゃんに噛まれてから記憶が……
 私、いつの間に寝てたのかしら……」
「――ハッ! た、助かったんだねあたしたち!
 わーいやった! これで改めてピクニックに――
 あれ? なんだろう。なんか暗い……?」

 やがて。エンヴィの意識も戻る――はて、サメちゃんに飲み込まれてから記憶がない。今戦況はどうなっている? フランも走馬灯から現実へと戻り周囲を見渡せば……なんだ? 何か、暗い。皆が空を見渡している――そう思いて己も見てみれば――
「わぁ………なぁにあれ?
 なんだか、サメちゃんととらぁ君が合わさって最強になったような……大きな……」
 思わず言葉を零した。
 そこには巨大な存在が居たのだ。
 其はデイダラボッチの様に巨大。
 其は数多のサメちゃんを従え。
 其はまるでとらぁ君の様である。
 ――その存在こそ『シャークとらぁ』
 サメ業界と虎業界の間では名の知れた(多分)伝説の存在である――! 合体したー!?
「そう言えば聞いたことがございますわ。虎とサメが相争い、サメの飼い主とにゃんこがその争いを止めに入りし時、虎とサメが融合した怪物が現れ、混沌世界を平定するでしょうと……なんて、聞いたことあるわけないでしょう! 何ですの、このデタラメな生き物は!?」
「ヴァリューシャ!? 今なんかドサクサ紛れににゃんこって言わなかった!?」
「しゃとらぁ」
「ん、えぇ!? そんな鳴き声なのかい、シャークとらぁって!!?」
「わぁ、わぁ……! やっぱり現れたのです!
 ねーさまはいつも言ってました――世の中には『メタ』があるって!
 メイしってるです!」
 ははは。メイちゃんは賢いなぁ――そういう訳でお約束の時間です。
「やだー! ファルカウも齧られて海は割れて世界が大変なことになる!
 きっとリヴァイサン決戦みたいなラリーが始まるんだー! うわ――!!」
「わーん! どんどんサメちゃんがとんでもない事になってる気がするよー! 助けてー!」
「あーあー! スティアちゃんの所為で私達の冒険もここまでかなー!」
「違うもぉぉぉぉん!!」
 泣くフラン。嘆くスティア。諦めるサクラ。
 直後。シャークとらぁが吐き出す光線が――全てを呑み込んだ。


 戦いは終わった。皆が気付いた時には、なぜか近くの街にいつの間にか辿り着いていた。(コルネリアだけは何故か地面に逆さまに埋まっていたので、頑張って引っ張り出した)
「……一体何があったの。うっ、なんだか頭が痛いような……」
「次回難易度ナイトメア決戦に続く!
 ……はっ!? 今なんかそんな事を言わないといけない様な気がして。うっ」
 同時。走った頭痛に頭を押さえるエンヴィにフラン。
 なにか、思い出してはいけない様な事態があった様な……と。
 ともあれマリアは斯様な様子を見据えながら今は落ち着いたとらぁ君に語り掛け……
「ふぅ。なんだかとんでもない一日を過ごした気がするね……」
「しゃとらぁ」
「うんうん、だよねとらぁ君! ……んっ?」
「とらぁ」
 今一瞬何か変だった気がした。気のせいかな?
 ……いや気のせいであったと信じよう。
 サメちゃんは海に還り、とらぁ君は正気に戻った――それが全てなのだから! うん!

成否

成功

MVP

コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)
慈悪の天秤

状態異常

なし

あとがき

 お待たせしました、ありがとうございました!!!!!!!!!!
 サメちゃんととらぁ君の出会い……そして伝説のシャークとらぁ……
 世の中には不思議な事が沢山あるものですね!!
 ありがとうございました!

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