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シナリオ詳細

<Stahl Gebrull>DXの反目。そしてフミノの終わり――

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●これまでのあらすじ
 魔王城、所謂「エピトゥシ城」はイレギュラーズの手に渡り、『ローレット魔王城支部』へと変貌してしまった。
 他方で、ショコラ・ドングリス遺跡内部へと逃げ込んだパトリックは、アーカーシュの権限を奪って『ラトラナジュの火』を起動し、鉄帝の武力による制圧を目論む。
 彼の手の及ばない魔王城を拠点とし、現れ始めた新たなゴーレム達や残された古代獣を討伐し、もってパトリックの野望を潰すことがローレットの、そして鉄帝の急務である。
 今ここに、『鋼の咆哮(Stahl gebrull)』作戦の始動が宣言される――!!

●君達のせいだぞ
 っていうわけなんだけど、遺跡内部に入った一同は補給で重大な問題に直面していた。
「分かってる。分かってるさ、フミノだって無限じゃない。洞窟にいた奴以外の生息例は見てなかったさ。でも普通探さないだろう? わざわざ見つけ直してボクが繰り返し殺されるのか? ふざけるなよ!」
「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよセレマ。フミノなんてあれ単為生殖なんでしょ? っていうか分裂なんでしょ? いくら何でも狩り尽くしたなんて」
「……だよ」
「え?」
「狩り尽くしたんだよ、あの数を……」
 セレマ オード クロウリー(p3p007790)の絶望的な独白に、朱華(p3p010458)は思わず聞き返してしまった。そして、その口から絶望的な事実が漏れたことに、彼女と仲間達は呆然とした。
 何故なら。
「オオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
「どうするのよ、ここにきて朱華丸DXは暴走始めちゃってるのよ!?」
「我には貴様にいいようにされた記憶がある。だが裏を返せば、味方に組み入れればこれ以上なき援軍ということ。今こそこのル=アディンの真の力でもって、貴様等の命を屠ろうではないか! その血を美酒に、肉を晩餐に加えてやるわ!」
 とまあこういう話である。
 先だって暴走したゴーレム達は数あったが、ショコラ・ドングリス遺跡奥に進撃した一同がル=アディン(本気モード)と対峙したタイミングで朱華丸DXまで暴走しているのだ。
 どうやら先日、ル=アディンの炎をかなり吸って戦闘力に変えたことが仇となり、その魔力の残滓とか色々な理由で暴走を始めたというのが真相らしい。
「それはキミの責任だろ!? ボクまで巻き込んでおいて図々しいなキミは!」
「ええい! 我を無視して談合とはあいも変わらず呑気極まりないようだな! 我の本当の力を見て呑気してられるなら褒めてつかわそう!」
「はァ? キミは前回ボクを殺しきれなかっ――」
 ボッ。
 無視されてキレ散らかしたアディンの火線がセレマに迫る。余裕を崩さなかった彼はしかし、直前になって前方に体を放り、事なきを得た。……掠ってでもいれば、パンドラが削られていたという事実に息を呑む。
「アディン、ノ、テキ。ハイジョ……ハイ……シュカ……」
「朱華丸!? 分かってるんでしょう、私のことが!」
「ガピー……」
「おいフミノの残数多くないんだぞ! キミ達で適切に分配してなんとかしろ!」
\ギミックナンテナァァァァイ……/
「加工済みなのに声をだすな! 嘘をつくな!」

GMコメント

 魔王城経由で洞窟から無限にフミノ供給されたらシナリオ体制が崩壊するから当たり前だよねって話ですよ。

●成功条件
 四天王ル=アディン(本領発揮形態)の撃破

●失敗条件
 上記条件完了時、朱華丸DXが洗脳未解除且つ未撃破であること

●ル=アディン
 魔王イルドゼギアの幹部のクローンです。クローンなので色んなところにたくさん出たりしていますが、この場に現れたのはクローンの中でもかなり強力にチューンされた個体で、オリジナルに大分近づいています。
 これに配下がいたりしたらHARDまっしぐらでしたが、少数ながらフミノがあって朱華丸DXに諸事情(後述)があるためNORMAL止まりとなっています。
 全てのステータスが高く、EXFが極めて高いです。これは前回(<Stahl Eroberung>四天王・『獣王』アディン(なお個体数))の個体群よりも大幅に強化されており、EXAも非常に高くなっています。
 身体サイズもアップしたことで、2人以上でないとブロック不可能となりました。
 全身を使った激しい連続攻撃や角による突進、尻尾の蛇による強烈な【毒系列】BS、咆哮による範囲攻撃(+足止系列や精神系BS)。また、【必殺】ありの火線薙ぎ払いも活用してきます。
 総じてかなりの強敵ですが、NORMAL相応に全員の努力で団結し、フミノを使い潰す勢いなら倒せます。また、こいつ飛ぶし飛行に不利を被りません。ずるい。

●朱華丸DX
 リプレイ開始時は暴走し、敵となっています。
 ル=アディンの炎系統スキルを受けることでエネルギーゲージがたまり、大技を繰り出せます。
 また、イレギュラーズ側(特に朱華さん)の炎系スキルを叩き込むことで、ゲージはたまります(敵として最終的に大技は使います)が洗脳プログラムの減退を促せます。
 あとは説得とかもしたほうが効果的です。攻撃は皆さんご存知の通り某系統の人々絶対殺すセレストアームズなので、味方に引き入れたほうが絶対いいです。パンドラ減ってもしらないぞ☆

●フミノ
 回復用アイテムです。APとかHPとかを大幅に回復できます。
 間違ってもHP回復用をセレマさんに投げるなよ。ただの無駄だぞ。

●戦場
 ショコラ・ドングリス遺跡奥部。
 なお、足元のタイルが時折大きく上に伸びる(跳ねる)ことがあり、バランスを崩したり落下ダメージを被ることがあるため、飛行手段があると便利かも知れません。ル=アディンも飛ぶし。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <Stahl Gebrull>DXの反目。そしてフミノの終わり――完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年09月01日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
ディバイン・シールド
シラス(p3p004421)
超える者
日車・迅(p3p007500)
疾風迅狼
セレマ オード クロウリー(p3p007790)
性別:美少年
しにゃこ(p3p008456)
可愛いもの好き
ライオリット・ベンダバール(p3p010380)
青の疾風譚
煉・朱華(p3p010458)
未来を背負う者
リエル(p3p010702)

リプレイ


「ぶはははッ、今日は餅つき不要かい?」
「加工済みなんだよ! さらに手を加えたら絶対ロクなことになるからやるなよ絶対!」
「っていうかフミノってなんだよ」
 ゴリョウが『八方祭』を持ち上げ、挨拶代わりとセレマに冗談を向ける。が、当の本人からすれば少しカスっただけでも死ぬ(し不死性が発揮できない)攻撃のただ中で冗談を交わす余裕がない。なにしろソーダ羊羹やらなんやら加工済みのそれをまた加工した結果……ロクなことになりそうにない。シラスは彼らのやり取りを聞いても『フミノ』がなんなのかわからなかった。視界の隅で変な声上げてるのは知ってるけども、なんでそんな名前なのかと。私が一番それ知りてえな。
「フミノ、打ち止めなのね。……残したら生き残らないかしら?」
「余らせたら賞味期限来て悪くならないっスか?」
 リエルは加工済みフミノの味を思い出しつつ、口惜しそうに呟く。すかさずライオリットが突っ込みを入れるが、正論としてのその言葉以前になんていうか、こいつに賞味期限とか、あと加工されてもしゃべってくる奴が腐ったり滅亡したりするんだろうか? そこが全く分からないが、洞窟(そこ)にいないならないですね。
「朱華丸DXとかフミノとかどっかで聞いたことあるモノが多い気が……」
「当然よ! 朱華丸は朱華がつけた名前だもの!」
「まあフミノ(個体)はフミノ(天義の諺)だからな、仕方ないよな」
 しにゃこが戦場に来てからいきなり並べ立てられた名前に疑義をさしはさむと、命名者の朱華とセレマが相次いで言及する。こいつら本当にアーカーシュ楽しんでんな。
「うーん、混沌!」
「……本当にな。アーカーシュってこんな場所だっ、うおっ!?」
 迅が目の前のわやくちゃな状況に諦めたように頷く傍ら、シラスは宙を舞おうと屈み、傍らから伸びあがったタイルに思わずのけぞった。あちこちでタイルが伸縮し、ル=アディンの姿が見えなかったり火球が止まったり色々しているのだが、このカオスは『使える』と彼は思った。
「この我を前にして好き放題を吹聴してからに……! 守り人よ! この地を守る命を受けた貴様が此方を守らずしてなんとするか!」
『ガガピ……ル=アディンの個体保護。邪魔者、排除……』
「朱華丸に好き勝手されるのは堪えるけど、その前にアンタに一言伝えといてやるわ」
 朱華は、目の前でアディンにいいように操られつつある朱華丸の姿に思うところがあった。が、それ以上に、性懲りもなく現れたアディンに伝えるべきことがある。
「――何度も出てきて恥ずかしくないんですか?」
「チックショオオォォォォォ!!!!」
「いやあ混沌ですけどやることは明快ですね! 朱華丸DXを説得し、やつを名乗る。そうですね、フミノ殿!」
\オレニシツモンスルナァァァァ……/
「言いたかっただけだろ、それ」
 迅と(加工済み)フミノが瓶越しに交流する姿に、セレマは思わずツッコミを入れた。っていうかなんで喋ってるんだろうな。


「朱華丸DXを正気に戻すのに専念するっス。その間、獣王は抑え組の皆さんに任せるっス!」
「僕もご一緒しましょう――主人が悲しんでいますよ、朱華丸DX殿! そんな魔の炎にやられている場合ではありません!」
「分からないのなら分かるようにしてあげる、朱華の炎で!」
 ライオリット、迅、朱華の三人は、散弾型の炎を撒き散らす朱華丸DXに肉薄、それぞれの得意分野でもってその動きを制しようとする。朱華は言わずもがな炎の一撃を、ライオリットは炎と冷気の入り混じったブレスを。迅の打撃は、工夫というものとは無縁……というより、極まった結果工夫を削ぎ落とした純然たる力の塊である。朱華丸DXは正面からそれらを受け止め、当然のようにチャージを開始……しようとし、やや調子を崩した。ライオリットのブレスの冷気が、ほんの僅か減退を促したか。
『CHHHHHHHHHHィィァァァ――』
「前の時とは声が違うわ! まだいけるわよ!」
「さすがですライオリット殿! 僕も負けていられませんね!」
「役に立ったなら幸いっス!」
 動きが鈍ったのに敏感に反応した朱華、そして二人は互いを称賛しあい、次の攻撃への気力を高める。ライオリットはさすがの経験量というべきか、直感で正答を導き出した可能性すらもある。空恐ろしい亜竜種である。
「思い出してくださいあの日々を! えーと……そこのクローンと戦ったんでしょう! 朱華さんと!」
『ピガ……』
 しにゃこは説得にちょっとだけ心(?)揺れた朱華丸DXを炎の傘でブン殴り、更に炎を溜め込ませる。チャージ量は申し分なし、しかし動きが阻害されたことで大技を出す余裕がない。ここまでは、イレギュラーズの想定通りだ。
「チィ、手こずりおって……!」
「よぉ、四つ足の! 随分と景気が良いじゃねぇか。ちょいと相撲しようぜ!」
「言ってくれる!」
 アディンはその朱華丸のザマに苛立ちを隠しきれない。が、それで手を止めるほど愚図でもない。一番の厄介の種である朱華に狙いを定め、速攻で撃破を目論む。目論むが、果たしてそれを半数のイレギュラーズが指を咥えて見ているものだろうか? 断じて否だ。正面からずんずんと向かっていったゴリョウは、いきおいアディンの胴を掴み、荒れ狂うその動きに応じるように身を捩る。先程まで空を飛んでいたはずだが、視界の外から襲いかかられ、このザマだ。何が起きたのかまるで把握できなかったはずだ。
 巨漢を押さえつけるだけの身幅と腕力と根性を、ゴリョウが持ち合わせていただけのこと。
「ついでに泥でも喰らっていけよ、どうせ悪食なんだろ? お前」
「前に戦った時より数は少ないわね。顔の暑苦しさは同じだかど」
 そして、朱華への襲撃を封じられると同時にシラスとリエルから同時に魔術を叩きつけられ、その相乗効果で――泥を水場に見立てる非常に強引な効果であるが――更に威力を増した力を受け止める。威力は十分、それ以上に泥の生み出した不快感がアディンの動きを殊更に鈍らせた。
「……しかしこのバケモノしつこすぎじゃね? マジでフミノじゃん」
\  /
「いや何か言えよ! 加工済みの分際で身振り手振りして何も言わねえのかよ!」
 仲間の猛攻を待って、満を持して攻勢、というか挑発に出たセレマはしかし、フミノ(食物)がフミノ(形容詞)としてネタにされても何も言わなかった。少しはなんか、意見とかあっただろ。それはそれとしてアディンは今のセレマの態度(自分ガン無視なとことか特に)に許しがたいものを覚え、いつも以上に苛立ちを募らせる。
 全ては彼等の目論見で八割くらい回っているのだが、言っても相手は四天王の一角、その全力……まではいかないけどそこそこ本気だ。朱華丸DXもエネルギーを溜めきっている時点で色々とお察しである。
 イレギュラーズ達にとって余談を許さぬ状況であることは変わりない――だが、ここまできて未だ敗北の足音が遠くにあることは間違いなかった。


「我の指示を待つな、己が制御で動け! 蹂躙せよ、蹂躙せよ、蹂躙せよ!!!!」
『ガピ……不明な指示。例外処理として必殺攻撃態勢……』
「クラァ! テメーのご主人はどいつだ? 思い出しやがれこのポンコツ!」
 アディンの指示が不十分だったためか、それともイレギュラーズの猛攻がゆえか、朱華丸DXは判断を一瞬保留し、再度攻撃技の選択から入った。そのせいだろうか、シラスの攻撃が割り込む一瞬を生み出してしまう。さきほど生み出された混沌の泥の影響も、此方で受けていたとも見え……チャージ途中だった炎は、プスンと音を立てて吐き出された。
「いい加減目を覚ましなさい、朱華丸DX! アンタの居るべき場所はそんなところじゃないでしょっ!?」
『Re-Charge:>』
「朱華丸ッ!」
 ここぞとばかりに己の技術を、そのありったけを朱華丸DXに叩き込む朱華。だが、朱華丸DXは再びチャージ態勢に移行し、ミキサーアームの高速回転を始めた。狙いはセレマ、否、その場で攻め立ててきた全てに対して。
「悪酔いしているならしゃっきりさせてあげましょう。この拳の衝撃と、貴方の始まりとなった朱華殿たちの炎の熱で!」
「これ以上悪さはさせないっス、朱華さんのためにも!」
 迅の号令一下、朱華丸DXと対峙する面々は全力でその動きを止めにかかる。止めに、というよりは……朱華丸DXに思い切り暴れさせた上で、上回る熱量でアディンの炎の束縛を吹き飛ばそうという算段だ。
 衝撃と熱と、熱量のこもった声。
 それらを背景に、ゴリョウはがっちりとアディンと組み合っていた。セレマに近づこうとする動きを制し、攻撃を逸らす。
「朱華丸DXは……まあ大丈夫でしょう! しにゃもこちらに回りますよ!」
「大丈夫なんだろうなハイエナ頭。振って変な音立てそうなお前が今更駄目だとか言っても許さないからな」
 しにゃこが全力を込めた狙撃にあわせ、セレマが速度に乗った一撃を叩き込む。いきおい、次の一撃をと思ったところでアディンの尾が振るわれ、その胴を両断する。そのさまに肝を冷やした一同だったが、瞬時に再構築を果たした彼の表情を見るに、一撃必殺のそれではなかったようだ。
「面倒きわまりないな、貴様等という連中は! 我の立場がありはしないぞ!」
「……どうでもいいのだけれど。朱華丸は強力だけど、エネルギーチャージに欠点がある。利用しようとすれば私たちに手が回らないわよ?」
「問題ない……貴様等の炎を以てすれば」
 リエルの指摘を受けても、アディンは己の不利を認めはしなかった。背景では激しいぶつかり合いの果てに半壊した朱華丸DXを朱華が膝枕して終了してるのだが「何だと?!」割り込むなよ。
「セレマを叩きたくても俺が邪魔じゃあ狙えねえ。お前さん、あいつを殺す為には『とっさに反撃』じゃどうにもならねえんだろう?」
「――!!」
「いいこと聞いたぜ。丁度魔力が尽きそうだったんだ、一息ついてから……」
 ゴリョウの指摘を傍らで聞いていたシラスは、魔力回復用のフミノをちゅるんと飲み込んでから、あらん限りの魔力で攻勢に出る。隙間隙間でセレマが態勢を崩し、傷口をより深くすべく立ち回る。
 しにゃこの苛烈な狙撃もそれに重ねられ、圧倒的な攻勢がアディンを襲う。それでも反撃し、倒すべく死力を尽くした獣はなるほど、四天王にふさわしいのだろう。
 ……それでも。
「死ににくいことは分かってるのよ! セレマと同じように倒せばいいだけでしょ!?」
「ボクを引き合いに出すんじゃねえよ!」
「なるほどつまり確実に殺す一撃っスね!」
「納得もしてんじゃねえよ緑鱗が!」
「でも多分、皆様の言う通りなのでは……? フミノ殿をガンガン食べすぎて喉をつまらせましたか?」
「詰まってねえよ! お前が詰まらせろ!」
 こんな調子で猛攻をかけられて、この依頼のあれこれを考えるとこいつがこの先生き残れる可能性がないのだよなあ。


 ル=アディンは憎々しげな顔のまま、砂のように崩れていく。いままでこんなケースはなかったので、偶然なのかこの個体特有の出来事なのだろう。
「アイツは食えないのか。残念だな」
「シラスさん、クローンを食べるのはどうかと思うのです」
 シラスは口惜しそうに消える姿を見やるが、どう見ても色々問題がある。しにゃこはそんな彼の一面に重いものを感じた。
「まだフミノは残ってるな? 餅つきしたら活性化して分裂を再開しないか?」
「フミノ殿……実はひっそり生き延びてたとかはありませんか?」
「やめろやめろ! フミノはしぶといんだからフラグ立てたら戻ってくるだろ! ボクはもうこいつに潰されるのはごめんだからな!」
 そんな感傷に浸る間もなくゴリョウや迅はフミノをどうにかして復活させられないか、あわよくばなんとか増やせないかと試行錯誤していた。セレマにとってはいい迷惑である。
「使用期限が切れて余計まずいことになるとかないっスかね……?」
「でも増えるなら助かるわね。在庫が欲しいわ」
 ライオリットはあらためて、使用期限切れの恐怖を想像し頭を抱えるが、リエルはその辺何ら気にしてない様子。
「アンタ達ねえ! 朱華丸が半壊してちょっとしんみりしている朱華の気持ちにもなりなさいよ!!」
「おーい、みんな無事!? 無事だね、よかった……!」
 と、そこに現れたのは暁月・ほむら(P3n000145)。自分に正直にふるまうかわいらしい女性……ではない、女装男子だ。イレギュラーズ達は、突如現れた仲間に疑問を呈す。
「今更なにしに来たのさ。戦いはおわっ」
「あーっ! いたいた! フミノ!」
「え?」
「フミノ―! 繁殖しようよ!」
「え?」
「うん?」
「なんて?」
「バカを倒したらバカがバカなこと言いに来たんだけど?」
 うん……このオチばっかりはさすがに読めなかったよ。

成否

成功

MVP

シラス(p3p004421)
超える者

状態異常

なし

あとがき

 ち、違うんじゃ。これは儂じゃなくて古里兎ってGMが持ち込んだオチなんじゃ……。

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