シナリオ詳細
<太陽と月の祝福>ただその矜持の為に
オープニング
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大樹ファルカウ。その場所が、今回、イレギュラーズが進軍する先だ。
内部は幻想種達の居住区で、下層は住居が多く、中層には住居の他にも商店が建ち並ぶ。
イレギュラーズや友軍を含む面々がその場所に足を踏み入れれば、住民達は全て眠りに落ちていた。深き眠りへと誘われている彼らを直接起こす術は今は無い。
地面のあちらこちらには茨が落ちている。住民達に絡んだのだろう。
道中、操られている様子の幻想種も居た。それらを振り払い続けて進んだ先にて、彼らは見る。
「あれは、人か……?」
誰かがポツリと漏らした。
居住エリアの最中、広場のような場所に立つ人影を見つけた事から零れた言葉。
見つけた影はイレギュラーズの人数と同数。
黒いもやのような形をしたそれが、イレギュラーズを「見た」と思った瞬間、変貌する。
もやが形を作る。足元から形を作っていき、頭まで完成した時には、もやは欠片も残らず。
その形は、全てがイレギュラーズそのものの姿。ご丁寧に、手に持つ武器や装備なども再現してあった。
「……っ!」
息を呑んだのは、誰だったか。或いは全員か。
違う点を挙げるとするならば、表情を含めた全てが昏い事だろう。それはまるで、闇に堕ちていった自分自身のように思えて。
『それ』が笑う。
「ふふっ……」
くすくすと、嘲るような笑い声。
聞こえる声は、明らかに自分の声ではない。
「もう一人の自分に遭った気分はどう?」
煽るような言葉が唇から零れる。それに対する答えを有する者は居るだろうか。
「君は、自分を殺せるかい?」
「もう一人の自分だよ」
「言い方が正しくないな。もう一つの可能性の君の姿なんだ」
「一度くらい思った事はあるだろう? こうなったらどんな姿だろうかって」
次々と紡がれる言の葉には嘲りが込められており、短気な者であればすぐに襲いかかりそうだ。
すぅ、と誰かが息を吸った。そして深く吐き出した。
「君は、誰だ」
「エインセルだよ」
問いに対する簡潔な答えを、眼前に集う『自分の姿をした敵』が全て口にした。
「そうか」とだけ呟いて、イレギュラーズは構える。
こうして立ち塞がるという事は、倒さねば通れぬという事。
ならば、やらねばならぬ。
それがたとえ、自分の『もしも』の姿であろうと。
恐れぬなかれ、可能性の一つたるその姿に。
恐れぬなかれ、その可能性を打ち破るべく立ち向かう事を。
- <太陽と月の祝福>ただその矜持の為に完了
- GM名古里兎 握
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年06月29日 23時00分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
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眼前に立つは自分の姿をした敵。
エインセルと名乗ったその敵は、薄く笑いを浮かべている。
【怠惰】の呼び声に応えた自分の姿、という『IF』の姿に、イレギュラーズの殆どがその顔を歪ませる。
特に、激昂したのはその中の二名。
「ちょっと! そんな暗い顔した警察官が居るわけないでしょ!」
「本当に……イラつく!」
『正義の味方』皿倉 咲良(p3p009816)と『よをつむぐもの』新道 風牙(p3p005012)だ。
風牙の言葉の意味は分からないが、咲良は割とわかりやすい。正義の味方を自称する彼女にとっての地雷、とでも言うべきか。
宥める言葉を有しない、とでも言うように肩をすくめるのは『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)。その代わりに、言葉にしたのは、「どれから倒す?」であった。
『黒鎖の傭兵』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)が考えを逡巡させたのは一瞬の事。
「定石なら、回復担当を真っ先に狙うべきだろうな。もしくは司令塔」
「それなら、僕の姿をした奴を狙った方がいいかもしれない
回復と攻撃力に優れる一方で防御が弱い。戦術的にまず狙うべき標的だ」
マルク・シリング(p3p001309)の進言に、他のメンバーからは異議も無い。
エインセルの数と姿を確認し、『微睡む水底』トスト・クェント(p3p009132)は「こっちを分けるのは悪手かな」と呟いた。
「それなら、皆で連携した方が良いと思うけど、どうかしら?」
『りゅうのたいせつ』葵 夏雲(p3p010384)の提案に、「賛成」と短く答えた『千紫万考』ジョシュア・セス・セルウィン(p3p009462)。
「見たくない姿ですよ」
そう呟いた声は、ケタケタと笑う声にかき消される。
マカライトの姿で、黒山羊の角に目をつけて、六本の鎖を編んで二本の腕とした敵から発された笑い声だ。
それが、彼の反転した姿だと見せつけるような行動に、反応したのはマカライト本人だった。
「あ、こら!」
咲良の制止も耳に入らず、自分の『IF』へと殴りかかる姿に、仲間達が動揺したのは一瞬。
だが、歴戦のイレギュラーズは長く動揺するようなヘマはしない。
マカライトが対峙する一体以外がこちらを狙う。ご丁寧に、前線と後方に分かれた上での攻撃を展開してくれる。しかし、相手は連携を取る様子が見られない。
そのチャンスはイレギュラーズにとって有利な点ではあった。
「マルク!」
風牙が吼える。それに呼応するように、彼は指示を出す。
「最優先は偽マルク! 邪魔する者は吹き飛ばすぐらいの勢いで行こう!
あとは風牙さんや皆さんの反応が速いでしょうから、相手の動きをよく見てください!」
踏み込んだ風牙が初手に狙うとするは、偽マルクではなく偽世界。
先制攻撃の狙いを邪魔をしようと立ち塞がるは、偽の自分。風牙のナリをして、薄く笑う。
苛立ちが、本物の顔に浮かぶ。
今、胸の内にあったのは、一人すら救えなかった自分の不甲斐なさ。
それを嘲笑うように笑う目の前の敵は、神経を逆撫でするのに十分だった。
「ちょうどいい。テメエをぶっ飛ばせば、少しはスッキリするかもなァ!!」
槍を振るう。残影が見えるほどの動きで突き出しを繰り返す。
回避をするものの、全てをとはいかない。腕に、脇腹に、傷を数カ所作っていく。
夏雲が風牙の近くへと近付き、掌から月を浮かべる。闇夜に浮かぶ月は不吉な様相を見せ、広げた。
敵のみに展開させるそれに付随する力は、運の力を削ぎ落とす。
「プレゼント、してあげる」
妖しく笑って贈った月が輝く。眩い光に目がくらむ、偽風牙。
たたらを踏む所へ、風牙の一撃。だが、致命傷には至らない。
霧氷が辺りを包む。
それを為したのは偽トスト。
糸目を薄く開け、弧を描いた口元が開いて、不気味に笑う。
『彼』が展開した霧氷のそれに、イレギュラーズの数名を除いて足が止まる。
通常であればこのように止められる事は無いはずだが、これは敵独自のものが合わさっているのだろうか。
聞こえる数名の舌打ちに、『IF』の自分達は笑う。
偽夏雲や偽咲良が技を撃ち出す。彼らの後方では、偽マルクと偽世界が回復に努めている。
させてはならないと、ジョシュアが動いた。離れた後方から撃ち出した弾丸は、敵の動きを阻む事に成功する。自身に掛けた身体強化魔術による成果だ。
咲良が踏み込む。偽咲良とへ、右手に力を込めて振りかぶる。
乗せられるは全身の力。当たった際に与えるのは業炎とも呼ばれる炎。
焼かれる痛みに叫ぶ声は、自分のものではないようだった。実際、自分ではないのだが、それはそれとして。
鼻につく臭いに、「もしもの姿でも焼けたら臭うんだな」と、そんな事を考えた。
ガシャン、と音がする。世界がそちらへ目を向ければ、鎖を動かして一撃を与えたらしい様子のマカライト。若干、肩で息をしているのは、鎖を編み上げる際に体力を消費しているからか。
彼と対峙する『IF』は、その一撃を受けてもなお余裕の笑みを崩さない。それが、マカライトには余計に腹立たしいらしかった。
「後悔するなよ? 『その姿』はろくなもんじゃないからな」
「マカライト君!」
名前を呼ぶトストの声も耳に入っていない様子だ。
どうすれば……と焦る彼の前に、偽トストが立ち塞がる。
攻撃するでもなく、ただ静かにトストを見つめる『IF』は、唇も静かに動かした。
紡がれた言の葉は、たった一つ。
「帰りたい」
ハッとした。
それは、本物のトストが心の奥底にしまっていたもの。
帰り道の分からなくなった故郷の事を浮かべた時に浮かぶ言葉。
ギリ……と歯がみする彼は、杖を振りかぶる。
起こすは波。どこからか現われたその水は、偽トストを含む敵の幾人かを巻き込んで津波として押し流す。
そこには偶然にも偽マルクも巻き込まれており。
そこへジョシュアによる鋼の驟雨が降り注ぐ。
偽マルクを含む数名の体制が崩れる。
優先すべき討伐対象へ、夏雲が狙いを定める。夜刀神と名付けられた魔力充填・放出装置から放たれた弾丸が胸を射貫く。
目を見開き、地面に倒れる姿。起き上がる事の無さそうな様子を見て、マルクが宣言する。
「優先対象変更! 咲良さんの偽物へ!」
強力な回復担当を失えば、あとは攻撃担当として強力な部分を持つ相手のみ。
イレギュラーズは目標を変更し、偽の咲良へと攻撃の手を伸ばす。
偽の自分に対して大きく憤っている本物の咲良が駆ける。
再びの炎で、敵を燃やした。
マルクの指示の下、ジョシュアの遠くからの一撃がサポートとして働いたり、世界が生み出した白蛇で敵の動きに制限をかけるなど、徐々に動けるエインセルの数は減っていく。
マカライトや風牙の雄叫び、咲良の渾身の一撃、冷静に繰り出す夏雲の攻撃などが辺りに響く。
エインセルの数が減るに従い、イレギュラーズで彼らの傷も増えていくのだった。
●
戦いを終え、誰もが肩で息をする。中には、仰向けに倒れて呼吸を整える者も居た。
途中、重傷を負ったものの、仲間に治癒の力を持つ者が居るおかげで幾分か楽にはなっていた。
神の子を褒め称える歌を歌う事で、自身を中心とした広範囲に治癒の力が巡っていく。
その御業の中心となっていたマルクは、一段落すると周りの様子を改めて確認する。
「皆、大丈夫?」
「なんとか……ね」
深呼吸をゆっくりと繰り返すトストが、苦笑いをしながら真っ先に返事する。
座り込んでいた彼は、武器であった杖を下ろす。それに巻き付いている芽は、とても大人しい。
後ろへと倒れ込んで空を仰ぎ、今し方まで対峙していた自分であって自分で無い者を思い返す。
最後にかけた術は呪術のそれ。かけた呪いは動きを停滞させる事。
ある種怠惰に似たそれは、糸目の彼の目を少し開かせた。
(……退化、か。そうだ。留まっているだけでは、進もうとしなくちゃ、衰えるばかりじゃないか)
停滞は退化への一歩。足踏みしているだけでは何事も進まない。
どうせならその一歩は、後ろではなく前へ出そう。
地底湖から出た自分の根を、この地上に下ろしてみたいから。
少し離れた正面の位置で、緩く口元で弧を描いた彼の表情が見えていた風牙は、少しばかり羨望を抱いた。
(前向きなんだろうな……)
愛用の槍を支えにして座り込んでいる風牙は、先程までの自分を思い返して溜息を零す。深呼吸に混ぜて吐き出したそれに乗せて、対峙した時の熱が逃げていく。
(イライラは……取れねえか、やっぱり)
たった一人すら救えなかった自分。
そんな嫌な部分を写し取ったような自分に似たアレへの苛つきは、倒してもまだ己が体の内に燻っている。
(自分で自分をぶっ飛ばしたい気分だったんだけどなぁ)
その苛立ちを昇華する術を持たぬままに、燻り続ける。
如何にすれば、自分の願う『よをつむぐもの』となるのだろうか。
答えを見つけるには、まだまだ己との対話が必要なのかもしれない。
風牙のように、自分の『IF』の姿を見て不愉快を感じたのは、夏雲も同様だった。
大切なものを手放そうとした――――否、手放した自分の姿など、不愉快極まりない。
大好きな存在、大切な者や物、守りたいもの、楽しみたいこと。
それら全てを手放すだなんて、とてもではないが信じられないというのが彼女の本音だ。
だからこそに不愉快で、だからこそ打ちのめそうと全力を尽くした。
倒した後に、自分に残ったのは確かな手応え。
自分が自分である事の意義を確信しているが故のもの。
(私の大切は、決して手放さないわ)
紫の瞳に、力ある意志が強く煌めく。それは執着に似た強さにも見えて。
『IF』の姿である自分を見て、思うところがない訳ではない。
ジョシュアが見た自分の姿は、彼にとってあり得たかもしれない姿であった故に、複雑な思いを抱えている。
運良く誰かと共存する事が出来た自分とは正反対の『自分』。
あまり好まれぬ要素を持つ自分は、どこに行くにも嫌われ者だと思っていた。
けれど、あの『彼』と自分が違うのは、自分を傷つける人達を全て報復するかどうか、それだけ。
運良く掴んだ、一握りの者達。自分と共存してくれた者達。
その助けが無ければ、おそらくはあのような姿をして今を生きていたのではないだろうか。
孤独な道を行き続けていた可能性の『自分』に身震いするのは、今の自分が孤独では無い事の証左に他ならない。
(誰とも共存できなかった可能性は、今日摘み取ったんです)
軽く握りしめた拳を見つめて、それから強く握り直した。
エインセルと名乗った敵は、今や地面に伏す屍と化している。
その近くに来た世界は、屍の傍に座り込むと、ちゃんと事切れているかどうかを確認する。息も脈も無い。完全なる屍だ。
自分の姿をしたままなそいつの脇腹をつつきながら、溜息を零す。
『IF』の自分を前にした複雑な感情などではない。そんなものはもう遙か彼方だ。
今、彼がその屍に対して浮かんでいる感情は「もったいない」、だ。
「一体躾けて俺の変わり身として面倒事を押し付けたかったんだけどなぁ……」
こうも完全な屍となってしまってはそれも出来ぬ。
かといって、戦闘中に加減が出来るような相手では無かった事も事実。
やれやれ、と肩をすくめた彼の、先程の独り言が聞こえていたのか、マカライトが「よく思いつくなそんな事……」と呆れた声を上げた。
「一度は夢見るもんだろう? もう一人の自分に面倒事を押しつけたいっていうのは」
「わからなくはないが、その場合の自分の姿がコレだったらと思うと、俺はさっきみたいに叩きのめしたいところだな」
足元に転がっている屍は、自分の姿がベースながら、黒山羊の角に目がついており、六本の鎖が編み込まれて二本の腕となっている。戦いの最中ではこの姿で笑い声を出されていたのは、今マカライトが思い出しても顔を歪める程に嫌な姿だった。
「ああ、それか……まさか、その姿がもう一人の自分か?」
「困った事にな」
『邪神憑き』となった自分のもう一人の姿がこんなものだなんて、キレちらかすどころではない。
よく味方を巻き込まずに済んだものだ、と、溜息を零す。
「敵ながら哀れなもんだと思うな」
エインセルに――否、もう一人の『自分』に対する自分の思いは、その一言で十分だった。
世界は無言で肩をすくめて、それから足元の屍を爪先で軽く突いた。
その様子を眺めていた咲良は、「あれもある意味強さかなぁ」と小声で呟く。
自分は『IF』の写しを見て、激昂した。
「そんな暗い顔をした警官が居るか!」と。
「ありえたかもしれない姿」であるのはわかる。そしてそれが「見たくない姿」である事も。
だが、彼女は今までの自分を振り返っていた。自分を確固たるものとするもの。自分を作り上げたもの。
その全てが、彼女に力を送る。たとえ、「見たくない姿」がそこにあったとしても、それを撃破し、乗り越えてこそ己なのだ。
それこそが彼女の力。
転がっている自分の『IF』を見て、口をキュッと結ぶ。
(アタシを騙ろうなんて、もう少しアタシを勉強してからにしなさいよねっ!)
仮に、勉強してから再び彼女を騙ろうとしても、彼女は何度も乗り越えようとするだろうが。
皆の怪我の具合を確認に回りつつ、転がる『IF』の姿を視界に入れる。この場を離れない限り、いつまでも目に入るその姿に、マルクは思うところが無いわけでは無い。
(死を遠ざけるために研鑽してた自分とは真逆の姿、か……)
『怠惰の呼び声』に応えた自分、という『IF』の姿に、眉を顰める。
これが他のであったらどうだっただろうか。
【強欲】なら、もっと手を伸ばそうとしたろう。
【憤怒】なら、失われる命へ憤ったろう。
もし、それらであったならば、今よりも強い自分であったろう事は想像に難くない。
しかし、今回は【怠惰】である。
自分の中の本質を捨てる行為でもある【怠惰】に、マルクは負けてなるものかと奮戦した。
その結果、皆の協力の下、こうして個々人のコピーを倒せた訳なのだが。
(これからも研鑽していかないとね)
自分の中の芯を揺らさぬように。本質を見失う事のないように。
新たに決意を胸の内に刻む。
戦いは、未だ……――――
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
お疲れ様でした。自分であって自分でないとはいえ、強敵であった事に変わりなく。
そのような相手だとしても、イレギュラーズの持つ強固な連携を前にしては霞む事でしょう。
苦戦はしましたが、連携したおかげで通常よりは早く倒せたようです。
今回のMVPは、連携に大きく貢献した貴方へ。
GMコメント
目の前にもしもう一つの可能性である自分が居たら、皆様はどうなさいますか?
そんな訳で、『IF』の自分と向き合い、乗り越えるべく戦う内容となります。
クールに倒すも心情が複雑なのもヨシ。
熱く思いを滾らせて倒すのもヨシ。
是非楽しんでいただければ。
敵情報など諸々については以下の通りです。
●達成条件
・エインセルの撃破
●敵情報
・エインセル×8
某所の方言で「自分自身」を意味する言葉を名前に冠した、いたずら好きな妖精の一種です。
……ですが、邪妖精としての側面が強く発現した結果として、イレギュラーズ各人の『昏い自分自身』、ざっくり表現すると『反転or発狂後の各個人の姿(イメージ図)』を発現して現れます。
性能は各人に依存することとなりますが、本来の性能にプラスして『当人を嘲るような』要素がついてきます。魔術主体の面子に対し、魔術ではあるけれど至近距離戦闘を想定した魔術設計であるとか。そういう感じの。
なお、『反転全身図』がある場合外観が考慮されますが、無くても問題ないですし、なければ『怠惰の呼び声を受けた際の姿』となると考えられます。怠惰影響下の邪妖精ですしね。
ついでに言うと、彼等は共通して【足止系列】【麻痺系列】【窒息系列】の何れかを個々の攻撃能力にデフォルトで付加してきます。
ただ、全体的に上位互換に思える彼等は『アクセル・カレイド(AK)を使用できない』『装備は形だけの模倣である』という欠点が存在します。AKは本人の経験や性質を積み重ねて反映されたものであり、装備も紆余曲折の結果として生み出されたもので、全く同じ名前・性能からスタートしても全く同じものは存在し得ないものだからです。
そのあたりを参考に突破口を見出すと良いんじゃないかなと思います。あと、わざと大幅に弱体化した能力値や装備で挑めば同じくらい弱くなるかっていうと「そうはならん」ので、全力で挑むのがベターです。
●戦闘場所
住居区エリアにある障害物の無い広場。広さは直径二百メートル程。
住居区の為、広場の周辺には住居及び眠りについたままの住民がいます。住宅を損壊しないようにする注意が必要です。
●プレイング記入の際にあると描写がしやすい事
・ダークサイドに堕ちた自分を前にしての心情
・戦って乗り越える為の手段や気持ち
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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