シナリオ詳細
ホルデンラーデン連絡道にて異常あり
オープニング
●ある商品の断絶
大きく強い足をもつジャイアントリザードの背にのって、けしかけるための乗馬鞭を振るドラゴニア女性がいた。トゥロワ・ヘンドラーという名の商人であり、ヘンドラー家といえばフリアノンと周辺小集落を繋ぐ商人として知られた家である。
当然彼女も名のある商人であり、経験も豊富であり、ちょっとやそっとでは驚きはしないのだが……。
「どうなってるのよ、これは!?」
顔には焦りがありありと浮かび、冷や汗を流しながらジャイアントリザードを加速させる。
後ろには商品を積んだ馬車が繋がれており、基準を大きく超えたスピード故にガタガタと揺れている。
ここはフリアノンと小集落ホルデンラーデンを繋ぐ地下道である。
等間隔にヒカリゴケのあかりが灯っていることからも分かるとおりよく整備され、通常なら人がよく通るはずの道だ。
そんな場所に――。
「なんで亜竜が出るのよ!」
後ろを振り向くトゥロワ。
追跡してきているのは数体の亜竜。それもドレイクタイプの亜竜だ。
四足歩行の獣めいたシルエットをもつ亜竜であり、その中でも頑強な鱗と魔術の放出器官をもつ通称ドレイク・タンクである。
背からはえた大砲のような器官がぷくりと膨らんだかと思うと、紅蓮の炎魔法が発射される。着弾。強固に保護されたトンネルが崩れることこそないが、着弾位置が悪ければ馬車ごと木っ端みじんにされるだろう。
トゥロワは歯を食いしばり、目を瞑り、そして思い切って取り出した短剣で馬車とリザードをつなぐ縄を切断した。
重荷をおろした彼女たちはみるみる加速し、ついにはドレイク・タンクを引き離すに至ったのだった。
●仲介人ジギー
フリアノンに存在するコーヒーバー『グリーンフェイス』。
無口なリザードマンタイプのドラゴニア男性が営むこのカフェには常連がいる。
カメレオンめいた頭の仲介人ジギリスタン。通称ジギーだ。
「Hey、よく来てくれたなローレット。楽しくトークしたいのはやまやまだが……今日は仕事の話をさせてくれねえか」
金属製のコーヒーカップを巨大な骨でできたテーブルに置き、ジギーはあなたの顔を見た。
「――とまあ、そんなことがあったもんでホルデンラーデンとの連絡道は閉鎖されちまったんだ。フリアノンに亜竜が入ってくるのはマジでやべえからな。
調査によりゃあ……連絡道にかけていた保護の魔法が部分的にきれちまったらしくてな。地上にあいた穴と繋がっちまったらしい。こいつを塞いで保護し直す工事をするんだが……その前に入り込んだドレイク・タンクを倒さなくちゃならねえ」
ここまで言えば分かるよな。とジギーは既に作成し終えていた依頼書を取り出して見せた。
ドレイク・タンクは主に地上で目撃される亜竜で、非常にでかくて重く、堅い表皮とパワーをもっている。
特に注意すべきは背中から生えた大砲のような魔力発射器官で、それこそ大砲のように高威力の魔法を発射する。
じゅうぶんな連携をとり、隙をつきながらこの装甲を撃ち抜く戦い方が求められるだろう。
「しかしまあ、ここまでいろんな問題をオレらの手を借りずに解決してきたおまえらだ。俺はできるって信じてるぜ! 成功報告をもってきてくれよな!」
- ホルデンラーデン連絡道にて異常あり完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年06月13日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●ドレイク・タンク、あるいは似龙坦克(シロン・ジャンチェ)
「ほう、小集落を繋ぐ連絡道、それにフリアノンと小集落を繋ぐ商人かい。
そりゃあ是非ともお近付きになりたいものだねぇ」
ホルデンラーデン連絡道の封鎖地点。厳密には複数にわたって設置された封鎖ポイントのなかで最も外側のポイントにて、人がやっと通れるだけの非常通路を使って『闇之雲』武器商人(p3p001107)は連絡路へと出た。
それまでは腰を僅かにかがめて通る程度の、あるいは狭苦しいマンホールめいたはしごを昇っていたにもかかわらず、突然テニスが可能なほど広く明るいトンネルへ出たのだからおどろく。
これらはみな、地上があまりに危険であることを知る亜竜たちが知恵を懲らして作った地下の安全地帯であり、それが脅かされることはそれだけ重要な意味を持つ。
「流通が止まってしまうのはサヨナキドリとしても避けたいところだしねぇ」
「ここで商売でもするつもりかい?」
『性別:美少年』セレマ オード クロウリー(p3p007790)がいかにも汚れそうな通路を通ってきたにもかかわらず、まるで汚れのついていない髪をさわやかに払う。
「まさか地上をとことこ馬車でもひいて歩こうというんじゃあないだろうね。商人たちにレミングスの自殺実験をさせるようなものじゃないかな」
「ヒヒヒ、まさか」
ネズミの例えでいうならば、地上は猫が大量に闊歩する地獄だ。命がけの突破を試みるならともかく、安全に商売をしたいなら地下の穴を通るべきなのである。
「そういえば聞いたことがあるよ。ドレイクとはドラゴンの意味をもつ言葉だったが、時代の中で『ドラゴンのようなもの』という意味に置き換わったそうだね」
「それって文化侵略されて語彙がツブされたってことじゃねえか。エグいなあ」
『蒼穹の戦神』天之空・ミーナ(p3p005003)が身体についたすすだかホコリだかを払い落とし、苦笑しつつもトンネルの中央へと立つ。
立ってみるとその広さと明るさ、そしてこの工事を行った亜竜の努力がうかがえる。
オレンジ色にほんのりと灯るヒカリゴケは等間隔に設置され、トンネルも地震や地上での派手な破壊によって崩落しないように正確な円筒ではないわずかにたわんだ形をしている。ただ丸いだけでなく、あちこちに巨骨を埋めるなどして強度を高めているのだろう。
となれば、『ここが塞がったのでまた新しいのを掘りましょう』というわけにもいかないだろう。
「そりゃあ戦車くらいツブしてでも維持したいわな」
「しかし、簡単じゃないぞ。情報によればかなりの攻撃力だ。下手に長引けばトンネルにもダメージが増えるだろう。崩落の心配はないとは聞いたが……」
心配そうに呟きながら、連絡路の地図を広げる『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)。
「うまくハマれば一方的に打ちのめせる。問題は近づくまでの僅かな時間をどう稼ぐかだが……」
イズマは呟きながら武器商人とセレマの顔を見た。
なんだか今回はすごく上手くいきそうな気がした。
「それにしても、ドレイク・タンクだったかしら? まるで『街道上の怪物』ねえ」
『狐です』長月・イナリ(p3p008096)がうーんと唸って、ジギリスタンのくれたドレイク・タンクの図解を見ていた。
どうやら別の集落で記したものをコピーしているらしく、名前が似龙坦克になっている。すごく雑に翻訳すると竜モドキ戦車だ。いわんとすることは一緒だが、なんとなくこちらのほうが格好良い。文字数が四文字というのも愛おしい。
イナリはちょっと関係ないことを考えすぎたと咳払いし、フリアノンが地元だという『梅妻鶴子』梅・雪華(p3p010448)へ話をふった。
「こういう亜竜はよく見るのかしら?」
「俺は知らねえ。初めて見るな。つか、亜竜の種類ってエグいからな。わざわざ調べて回る気にもならねえから大抵新鮮なんだよな」
ほんと面白えよな、といいながらひょうたんのコルクを抜いて酒をあおる雪華。
もしかしたら調べ回って亜竜図鑑を作ろうとした変わり者が世にはいたかも知れないが、多分そいつは地上のどっかで死んだことだろう。ネズミのたとえで言うなら、猫図鑑を作るネズミだ。
「ローレットに仕事をふるくらいだから、そこまで致命的にヤバいヤツじゃあないわよ」
『煉獄の剣』朱華(p3p010458)はどこか遠くを見るような目で言った。竜種が殴り込んでくるような事態は言うに及ばず、いつだかのアルティマ集落群の管理亜竜たちが攻め込んだような事件は例外中の例外だろう。
ローレットの実力を試す意図があるとはいえ、手に負えないような事件をわざわざ丸投げにしたりはしない。
「ともかくこの一件、フリアノンの炎の剣が確かに引き受けたわっ! やり方はもう決まってる?」
「そりゃあもう!」
『希望の星』燦火=炯=フェネクス(p3p010488)がシュッと右の拳を突き出した。
「バカスカ撃ち合って!」
そして左の拳を突き出した。
「一匹残らずブチ抜くのよ!」
結局はそうなるのよねえ、と朱華は苦笑交じりに頷いた。
行くわよと叫んで走り出す燦火。意気も揚々に。
●砲撃を掻い潜れ
このミッションのキモは、ドレイク・タンクとの交戦可能距離へ入った瞬間をどうしのぐかだ。
たとえば凄まじく早い反応速度と連鎖行動。そして高い機動力あるいはR4射程攻撃手段を用いての一斉攻撃によって相手の頭数を減らす作戦。
たとえば複数人を代行防御可能なメンバーを複数人用意し、裏から治癒支援を行いつつ接近を試みる作戦。
あるいは特異なギフトや機転をきかせた聞いたこともないような奇策。
そうした無数に提案されそうなプランの中で彼らが採用したのは。
「今から僕らが歩いて近づいていく。できるだけ美しく」
セレマが遠くに見えるドレイク・タンクを指さし、美少年らしい流し目でそういった。
『ハァ?』という顔を雪華がしたが、武器商人がそれに応じて手を上げた。
「まずは二人。庇われながらついてきてくれるかい?」
そういって指をさしたのは、イズマとイナリだった。
セレマが頷き、ミーナへと視線を向ける。
「ミーナ、君は機動力を活かしてあとから接近。例の攻撃での支援を行うこと」
「そうだな。それである程度の有利がとれるだろう。そこからは激しい打ち合いにはなるが……」
イズマはそういいながら朱華と燦火。そして雪華という顔ぶれを観察した。
「火力の面ではこちらも負けてない。燃費問題が気になるから、雪華には最序盤からクェーサーアナライズによるAP支援を任せたい。できるか?」
「HPの治癒はいいのか? あの『おばけ』が最初こそ前に出るとは言え、入り乱れて戦うとなれば他も狙われる筈だぞ」
「そうなる前にケリをるけるわ」
イナリがミーナの顔を見て『ね?』と同意を求めた。
頷くミーナ。
「だな。一発一発がデカいタイプってのは短期決戦向きだ。【狂気】や【封殺】が『刺さる』んだよ」
「ふうん……今回はメンバーに恵まれたってことね」
朱華が理解を示し、燦火の顔を見る。
燦火は両手の拳をシュッシュッてやりながら、『完全に理解したわ!』と笑った。
「要は突っ込んでいってドカンでしょ! 師曰く『兵は砲なり、砲は火なり』ってね!」
「どういう意味?」
「突っ込んでドカーンで大抵の戦いはケリがつくって意味よ」
「そんなぁ……」
かくして実行された『突っ込んでドカーン』作戦を、ここに記そうと思う。
●突っ込んでドカーン
ホルデンラーデン連絡道は、ドレイクたちにとって『なんでもない場所』であった。
彼らにフリアノン侵攻の意思はなく、たまたま魔物避けの魔法がきれていたケースに遭遇し、たまたま破壊がうまくいったために地上と連絡道が繋がり、たまたま通りかかった商人トゥロワ・ヘンドラーを、ジャイアントラット同様の餌として追いかけたまでである。
ゆえに、逃げた先から何が戻ってこようと同じであり、人間がハツカネズミの個体区別をそうそうつけられないように、彼らもまた――向こうから歩いてくるセレマと武器商人を他と特別しなかった。
もし彼らを区別し、更にはそのローレット内で有名な特性を知っていたなら、この先の展開は大きく変わったはずである。
「――ッ!」
ガルルと狼のようなうなりをあげ、ドレイク・タンクたちは背の大砲より魔力砲撃を開始。それこそ大砲のようなドカンという音と共に放たれたエネルギー球体は武器商人とセレマそれぞれに集中し、大爆発を引き起こした。
常人ならばそうそう耐えることの出来ない衝撃であり、実際セレマは見るも無惨な肉塊と化したわけだが。
「どうやらボクらの勝ちのようだ」
さもあたりまえのように衣服を除いて立ち上がり、優美なきらめきによって配慮されたアニメーション映像のように、あるいは自粛する宗教画のように見事に隠すべき場所を隠したセレマがドレイクたちへ再び歩き出す。
豊富な体力を見事に剥ぎ取られた武器商人もまた。死体と変わらない形で横たわったかと思えば地面より湧き上がる名状しがたき何かに包まれ、踵のみを地面につけたまま一気に全身を起立させるという人体ではありえない動きで立ち上がって見せた。
「ヒヒヒ……かかった」
それらの意味するところはつまり、彼らに庇われていたイズマとイナリが一気にドレイク・タンクへと距離をつめることをさす。
「再装填まで猶予は7秒。いけるか?」
「当然でしょ」
イズマは踏みしめる足音をあえてキィンとなる金属音に変えると、猛烈な速度でドレイク・タンクたちへと接近。一斉砲撃によって再装填の必要にかられたドレイク・タンクたちは後退すべきか防御すべきかの判断にせまられた。
いや、迫られただけだ。イズマは迷う彼らに距離を詰め、懐から取り出した『サポート型ねねこ人形(量産品)』を掴み跳躍。
「これでもくらえ」
おきまり(テンプレート)の文句を述べて、ドレイク・タンクの魔力発射口へとそれを突っ込んだ。
『ソーレバクハツダー』と奇怪な音声を発したかと思うと、ねねこ人形が爆発を起こす。
それによってドレイク・タンクは魔力再装填に失敗。隣接した一体のドレイク・タンクもその余波をうけて魔力再装填に失敗した。
とはいえ全員が全員失敗したわけではない。爆風にあおられこそしたが再装填を続行できたドレイク・タンクも勿論ある。
「悪いけど、念押しさせて貰うわ!」
そんなドレイク・タンクへ飛び乗るイナリ。
イナリは自らの両手を変質させると、ダブルで爪を魔力発射器官へと突き立てた。
戦車のようだとはいえそこは生物。頑強な鱗を突き破った爪は激しい出血をおこさせ、魔力の流出を併発させた。再装填は勿論失敗である。
「成功――! さっさと仕留めるわよ!」
「離れてろ、後列の連中が再装填を済ませるぞ」
ミーナは翼を広げ低空をまっすぐに滑空すると、『只其処爾有罪』の権能を発動させた。事前に構えた大鎌を振り抜くことで衝撃を放ち、存在を揺るがす斬撃がドレイク・タンクたちへと撃ち込まれた。
内一体のドレイク・タンクは魔力発射口の内部で不正な爆発を起こす形で自らを攻撃。残るドレイク・タンクはセレマと武器商人へ再び狙いを付け砲撃を開始した。
ここまで時間を稼げればもはや必要充分である。
「急急如律令!」
雪華はエネルギー支援の準備を完了させ、走り出す朱華と燦火の後ろに続いた。
「連絡街道が無いってな大損丸損もいいとこだ。
せっかくこっから、覇竜は面白くなってくんだ。お前らもちったぁ黙って見とくわけにはいかねえか?
いかねえよな。お前らの都合ってもんもあるわな。
じゃ、こっちも我意を通すぜ。それが覇竜の生き方ってもんだわな」
ディスコミニュケーションを笑い、雪華は能力を解放。
一歩先んじる形で、朱華と燦火はその力を解放させていた。
「起きなさい、灼炎の剱! 仕事の時間よ!」
ボウッと音をたてて剣から炎がまきおこり、巨大な両手剣の様相を呈した。
補助柄を伸ばし両手でしっかり剣を握ると、朱華はドレイク・タンクめがけてその剣を叩きつけた。
ドレイク・タンクの堅い装甲をゆうに破壊し、肉を断つ。
なんとか抵抗しようとドレイク・タンクが魔力発射口を朱華へ向けるが……。
「セレマ、出番よ!」
「なんだって?」
セレマの襟首を掴むと、朱華は彼をドレイク・タンクの魔力発射口めがけて放り投げた。
ずむんと魔力発射口に頭からはまるセレマ。
「美少年を投げるな」
「言うべき所そこ?」
発射に失敗。というよりセレマに全力をぶつけたせいで実質的に空振りしたドレイク・タンクに、燦火が跳躍し魔力砲撃にかかる。
いや、この場合『殴りかかる』が正解だ。
「煮え滾れ、竜血。鮮烈なれ、我が魂魄。紅焔巡りし力の環(わ)、轟き吼えて威を示す。赫灼たれ、我が一撃よ!」
振りかぶった拳に魔力を限界まで蓄積し、それをドレイク・タンクへと叩きつける燦火必殺の一撃である。
その名を――。
「極光撃(アウローラ・イクトゥス)!」
ドレイク・タンクの砲撃に匹敵するレベルの衝撃が走り、ドレイク・タンクの肉体を派手にえぐっていく。
いくら火力と防御力に優れているとはいえ、リソース配分というものがある。火力に優れた分、もろさもやはりあるのだ。より厳密にいうと、砲撃を滞りなく行い自爆を避けるべく頑丈な構造が自身の内側に向いているのだ。外からの攻撃には弱い部位がいくつか残る。
当然の流れとして、ドレイク・タンクは内容物をぶちまけ転倒。動かなくなったのであった。
「どうやら、滞りなく終わったようだねえ、美少年?」
武器商人は最後のドレイク・タンクが崩れ落ちたのを観察すると、それまで放っていた『破滅の呼び声』を停止させた。
完全な肉塊だったものが再構成されるさまは随分とあれだが、完成されたセレマはやはり美少年だ。
武器商人が予備の衣を投げて渡すと、セレマはそれに袖を通した。
「おかげで私らは全員無事だ。で、どうする? ドレイクでも食うか?」
「なんでも食うもんじゃない」
世の中には食えない動物だって山ほどいるぞとイズマは眉間に皺を寄せた。実際食えるかどうかは聞いてみればいいが、その場合腐敗を防ぐためかなり面倒な腑分け作業が必要になるだろう。このでかさと熱だ。倒すより面倒なのは確実である。
「それはどっちでもいいんだが……壊れたっつー場所を確認しときてえな。地上からだと危険だろ」
雪華が『行こうぜ』のジェスチャーをする。セレマは頷いてファミリアーを呼び出し、朱華と燦火も同意するように頷く。
「早いほうがいいものね。放っておいたらまた入ってこないとも限らないわ」
「すぐに塞げるならそれでいいんだけど……この大きさの亜竜が入ってくるくらいだから相当よね」
獣避けの魔法をさきにかけて、あとから色々な素材をつかって修復するのだろう。一日二日の作業とは思えないが……下見しておくことに越したことはないはずだ。
「決まりね。久しぶりに大規模工事にも加わってみようかしら」
イナリは肩をぐるぐると回し、次なる仕事にうきうきとした様子を見せていた。
かくして彼らは歩き出す。
倒したドレイクたちを残して。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
mission complete
ホルデンラーデン連絡道に侵入したドレイクは駆除され、修繕工事は滞りなく進んだようです。
GMコメント
●オーダー
ホルデンラーデン連絡道に出現した亜竜ドレイク・タンクを撃退します
●フィールド
それなりに広いトンネルですが、向こうからやってくる戦車みたいな亜竜とどかどか撃ち合うことになるので割と真正面から攻撃をしあうことになりそうです。
まずは相手の高火力魔法をいかにしのぐかから始めると作戦もスムーズにはまるでしょう。
●エネミー
・ドレイク・タンク
正式な名前はなく、凄く沢山あるドレイクの一種です。なのでこれは通称ということになります。
とにかくデカくて堅くて一発が強い戦車みたいな亜竜です。
これが複数体並んでトンネルのなかをうろうろしています。特に集落に突入しようみたいな動き見せていないようですが、放っておくとやはり危険でしょう。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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