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シナリオ詳細

お守りに小さな願いを込めて

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●小さな香りと小さな願い
 覇竜領域デザストル。
 それは恐らく他の何処よりも命が儚く消える場所である。
 命の価値が軽い場所であれば、他にもっと酷い場所もあるかもしれない。
 しかし、命の灯が何処よりも簡単に吹き消える場所は……やはり、覇竜であるだろう。
 だからこそ、とある文化が根付くようにもなった。
 それが「お守り」である。
 小さな袋に乾燥させた花やハーブなどを入れただけの香袋だが、「小さな祈り」と呼ばれるお守りなのだ。
 覇竜では子供がよく作るお守りだが、実際の効果は……まあ、御察しだ。
 こんなもので幸運が訪れたら苦労はない。
 しかし、こんなものでも僅かな心の助けになることはある。
 文字通りの「小さな祈り」であり、ちょっとした元気を出す助けにでもなればいい。
 そんなお守りだ。
 ちなみに実際の作り方だが、2枚の端切れを縫い合わせた袋に一年中咲くディスフラワーと竜眼草を乾かしたものを少しずつ入れる。
 竜眼草を乾かしたものはいつでも集落にある程度はあるので、少し貰って。
 ディスフラワーは取ってくる必要がある。
 幸いにも、日に当てて30分もすればカラカラに乾く、そんな花だ。
 この2つを少しずつ入れれば、爽やかな香りを放つ「小さな祈り」が出来上がり。
 実に簡単な、そんなものなのだ。

●ディスフラワーの為に
「まあ、そういうものがあるんじゃが……ちょっと問題が出ておっての」
「問題?」
 『純白の聖乙女』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)に『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)は「うむ」と頷いた。
「ディスフラワーがな、手に入らんのじゃよ」
 ディスフラワー。一年中咲く花だが、比較的手に入りやすいその花も、何処ででも手に入るというわけではない。
 その性質上高地には咲かず、低い地面に咲くのだが……そうなると、モンスターや亜竜がオヤツに食べてしまうのだ。
「え、美味しいの……?」
「まあ、甘いのう。砂糖菓子ってところじゃろうか」
 安全な場所にあるディスフラワーはほぼ喰い尽くされ……といってもしばらくすればまた生えてくるのだが、このアダマンアント事件の恐怖が続くここ最近、「小さな祈り」を気休めでもいいと欲しがる人が多くなっているのだ。
 つまり、ディスフラワーをある程度手に入れておきたいのだが……危険である以上、行けるものは限られる。
 そう、スティアたちイレギュラーズの出番というわけだ。
「いつものことじゃから、生えておる場所は分かっとる。問題は、その辺りがネオサイクロプスの縄張りになっとるっちゅーことじゃの」
 ネオサイクロプス。いわゆる巨人型モンスターであるが、このネオサイクロプスはどうにも縄張り意識が強いようで、こちらに気付けば襲ってくるだろう。
 とはいえ、倒す必要はない。ある程度ダメージを与えれば逃げていく。
 倒して次に「何」が来るか分からない以上は、それが無難だろう。
「持って帰ってきたら、お主等も作ってみるとええ。きっと良い思い出になるじゃろ」

GMコメント

ディスフラワーを回収して、お守り「小さな祈り」を作りましょう。
ちょっとした願いを込めたお守り作りは、覇竜の人達の心に近づく助けになる……かもしれません。
なお、ディスフラワーは青色のスミレのような花で、花畑のようになっています。
全部採ってもまた生えてくるので、遠慮なく取りましょう。

以下、必要情報です。

●モンスター
・縄張り意識の強いネオサイクロプス
覇竜領域デザストルを闊歩する強大なモンスターのうちの1体。
1つ目の巨人ですが、その辺の巨木を削って作った槍を持っています。
その槍による突き攻撃、連続突きを使用してきます。
完全に倒そうとすると周囲の強大なモンスターの興味を引いてしまうので、なんとか向こうには諦めて頂きましょう。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • お守りに小さな願いを込めて完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年06月11日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)
聖女頌歌
ルチア・アフラニア(p3p006865)
高貴な責務
ディアナ・クラッセン(p3p007179)
お父様には内緒
水月・鏡禍(p3p008354)
守護者
ニル(p3p009185)
陽だまりに佇んで
ユーフォニー(p3p010323)
ドラネコ配達便の恩返し
テア・アナスタシス(p3p010620)
特異運命座標
月季(p3p010632)
黒き流星

リプレイ

●ディスフラワーを回収せよ
「覇竜領域にはまだまだ知らないことがいっぱいあるから興味深いね。お守りにもなるし、食べることもできるって不思議な花。それが原因でモンスターや亜竜にオヤツにされちゃって入手しにくくなるのが悲しい所だけど……不安な日々を過ごす人達の為にも頑張って取ってこないとね!」
「ディスフラワーはなるべく多く待ちかえってあげたいなのです」
 『純白の聖乙女』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)に『特異運命座標』テア・アナスタシス(p3p010620)も頷く。
「砂糖菓子のように甘い花、というのも面白いものね。栽培法が確立すれば、他の国でもお菓子になりそうよね。それをお守りに……って、虫とか大丈夫なのかしら。大丈夫そうなら私も一つ欲しいかもしれない……。それにしても、オーダーが追い払え、だったわね。問題ないとは思うけど、勢い余って殺されないかだけ気をつけておきましょうか」
 『決死行の立役者』ルチア・アフラニア(p3p006865)がそんなことを言うが、青色のスミレのような花であり、食べると砂糖のように甘い……そんな特徴を持っている。
 ちなみに砂糖ではないので、虫は寄ってこないらしい。まあ、だからこそお守りに使われるのだろうか?
「お守り……なるほどいいですね。深緑もまだまだ危険ですし、ぜひとも作ってみたいところです」
 言いながら『守護者』水月・鏡禍(p3p008354)は、チラリとルチアに視線を向ける。
(まぁ自分のためというよりはルチアさんのためなんですけども頑張ったら受け取ってくれるでしょうか)
 まあ、その辺りは鏡禍の頑張り次第……だろうか?
「ディスフラワーもお守りもニルはとってもとっても気になります。たくさんたくさん作って、みなさまげんきになるといいなって思います」
「効果はなくても、縋れるものがあるだけで救われる時もありますよね。青いお花、楽しみです♪」
 『陽だまりに佇んで』ニル(p3p009185)と『ためらいには勇気を』ユーフォニー(p3p010323)も言いながらニコッと笑いあう。
 お守り程度で何かをどうにか出来れば苦労はないが、それで救われるものも確かにある。
「ほっほ~ん、お守り作りね、お守り。お花でお守り作りっしょ? じゃーっぱかわいい奴作りたいでしょ! そのためにも邪魔な奴は倒さないとだよね~。んじゃまやったりまっしょい!」
 だからこそ、『月下の華月』月季(p3p010632)くらいのノリでやるのが一番なのかもしれない。
 「へぇ……『小さな祈り』って響きが素敵ね。ポプリみたいなものだと思うけれど、作った人の気持ちとか、例えば贈り物にするなら受け取る相手の事を考えて、とか。そういうのが祈りになるのかしら」
 今『お父様には内緒』ディアナ・クラッセン(p3p007179)が言ったように、お守りの名前は「小さな祈り」だ。
 文字通り、それが「その程度」であることを知っている皮肉なのかどうか。
 結果としてディアナの言う通りに「かわいい」のだが。
「とても素敵なお守りをつくる場所を、お花を荒らすモンスターは追い払わなきゃいけないわね。まぁ……彼らも生きるために食べているのでしょうから、ちょっとごめんなさいな気持ちはあるけれど。戦う術を持たない人が遭遇して怪我とかしないようにしなきゃいけないから、仕方ないわね」
 そうして進んでいけば……やがて、青い花の咲き乱れる花畑へと辿り着く。
「わぁ! すごいお花畑なのです。たくさんつんでも大丈夫なのですね?一応、持って帰るとき用に、妖精の馬車も用意しましたけど、バスケットいっぱいに、くらいでいいのでしょうか? おいしいお花……ちょっと食べてみたいような気がします」
 言いながらも、ニルは花畑に保護結界をかけていく。
「お花畑は守ります。それに周りの被害を抑えたほうが、他のものが寄ってきたりするのを防げるかなって思うのですよ」
 どういうことか。それは此処が縄張り意識の強いネオサイクロプスの縄張りだから、だが……スティアは同行しているエミリア・ヴァークライトに「この次はどうしたら良いのかなー?」などと質問していた。
 どうやらエミリアを「少しでも元気になって貰えたら良いな」などと思うが故の行動らしいが……エミリアの的確なアドバイスを見るに、2人の関係が察せられていた。
 その間にもユーフォニーはハイセンスな広域俯瞰で周囲を監視していたが……その表情が緊張感のあるものに変わる。
「こっちにネオサイクロプスさんが来ます……!」
 ただの巡回か、それとも此方に気付いたのか。それは分からないが……ズシンズシンという足音と共にネオサイクロプスの巨体が現れる。
 こちらをじっと見ている巨大な目が、明らかに不快感を示している……!
「ディスフラワーを摘む間だけどこかに行っててください……ごめんなさい!」
 願いの弓を構えたユーフォニーが叫び、月季が誰よりも早く鋼鉄の拳を握り走り出す。
「帰ってちょーだいなっと!」
 繰り出すのはソニックエッジ。一番槍をきめた月季だが、壁役を務めるつもりはない。
(装甲は布超えて紙だし、深入りは無し! 私はあんまり痛いのは嫌だもん! 防御してくれる仲間とか、回復してくれる仲間がいるんだから、そこら辺とうまく連携とかして頑張りましょーってトコ?)
 そう、まさに役割分担というものだ。
(足もそれなりに速いし空も飛べるから最悪全力で逃げれば回復する時間くらいは稼げそうだとは思うかなー。ヒットアンドアウェイっていうらしいね!)
「ちょっかい出しにくいなって思ってもらえたらいいのですけど」
 続けてニルも糸切傀儡による気糸の斬撃を展開するが……ネオサイクロプスが困惑の声をあげる。
 こんなところにある程度以上の実力を持つ者達がいることに困惑しているのだろう。
「お早めにお帰り頂くよ。邪魔して悪いけど私達も必要だからごめんね」
「倒さずに諦めて帰ってもらう必要があるわけですから、あまりこちらにお熱にさせてもよくないですね。僕が注意を引きましょう」
 スティアと鏡禍も頷きあうと、鏡禍が飛び出し名乗り口上をあげる。
「さぁ、こちらですよ。その槍で僕を串刺しにしてみてください」
 そうして注意を引いた隙にスティアの光条が放たれる。
 連携は見事にきまり……鏡禍をルチアは少しだけ心配そうに眺める。
「殺さないように諦めてもらうのだから、できるだけ戦いを長引かせようって話よね。花畑も保護結界が守っているし……いいこと。無理はするんじゃないわよ、鏡」
 いつでも回復できる体制が整っている中、テアの多段牽制も繰り出される。
 味方の攻撃や行動を邪魔しないような立ち回りを意識しウォーハンマーを振るうその姿は、他のメンバーと比べても何のそん色もない。
「悪いけど、ここから退いてくれない?」
 ディアナもファントムチェイサーを放つが、逃げ道を塞がないように……むしろ、ネオサイクロプスが逃げるように誘導していた。
「粘り強さとしぶとさは僕の得意分野ですからね、どうにも倒せないやつってことで諦めてほしいところです」
 そんなことを鏡禍が呟くが……思わぬ猛攻にたじろいだネオサイクロプスは目論見通りに、そのまま何処かへと逃げていくのだった。

●小さなお守りを
「お花畑、お留守番のドラネコさんたちにも見せたくて」
 ユーフォニーがaPhone<アデプト・フォン>で花畑をパシャリと撮る。
 確かにこの青い花が咲き乱れる場所は、とても美しい光景だ。そうして残す価値は充分にあるだろう。
「全部採っても大丈夫らしいし、遠慮なく採っていこうね!」
「んじゃ今から君ら根こそぎ持って帰るから。大事にはするよん」
 スティアの提案に全員が頷き月季が元気な声をあげる。
 実際のところディスフラワーは根っこが強い雑草じみた花であり、全部積んだくらいであれば元気にまた生えてくるのだ。
「どんな味か気になるし、ちょっと食べたい気になるけど我慢、我慢! 少しでも多くのお守りを作れた方が喜んで貰えるはず。それに食べるなら不安を抱えてる人達に食べてもらった方が良さそうだしね。甘い物は幸せな気分にしてくれるから」
 そしてルチアも、戦場とならず、踏み荒らされていない所を中心に採取していた。
 保護結界で勿論守ってはいるが、「それ以前」に踏まれたようなものもある。
 他人様にお出しする物なので、綺麗な方が良いだろうと、そんな小さな心意気だ。
 それとは別に、ちょっと欠けたりしているもので良いので、自分用のディスフラワーを確保できるなら確保しておきたいとも考えていた。
(小さな祈り、あれば自分も作ってみたいな……なんて)
 なんとなく鏡禍からの視線も感じてはいたが……まあ、それは関係ない……かもしれない。
 本人のみ知る事だ。
 そんな中、ディアナは軽い花畑の手入れをしながら摘んでいた。
 どれだけ強い雑草じみた花であろうと、そうするのが礼儀と考えたのだろうか?
 それはある意味で正しく上流階級じみた所作ともいえるだろう。
 ユーフォニーもせっせとディスフラワーを摘んでいく。
「あとで乾燥させるとはいえせっかくなら萎れさせたくないので、できる限り携行品のティッシュを濡らして包みましょう」
 そうして全部摘むと、ユーフォニーの用意したドラネコ配達便0081『ソア』に載せていく。
「ドラネコ配達便ですฅ^•ω•^ฅ ディスフラワーのお届けです♪」
 全部持ち帰り、軽く乾燥させて。そうすれば、小さな祈りの作成準備は整ったことになる。
 様々な思惑を秘めながら、スティアたちは小さなお守りを作成していく。
「小さな祈りは何個か作って大切な人にプレゼントしようかな! エミリア叔母様やイルちゃん、サクラちゃんにあげたら喜んでくれるかな?」
 笑顔を思い浮かべながら作成するスティアの姿は、まさに祈りを籠めながら作成するものだった。
(想いをいっぱい詰め込んでおけばご利益がありそうだよね? 叔母様が怪我もなく、健やかな日々を過ごせますように)
 作業工程自体は、然程難しいものではない……むしろ簡単なものだ。ディアナも危なげなく手を動かしている。
「……そうねぇ。お揃いで二つ、作りましょうか。一つは自分の。もう一つは……あのひとに」
『明日も明後日も一緒に居られますように』なんて。口にしたら笑われるだろうから、素直な気持ちはお守りの中に封印して、ただの安全のお守りよ。って体裁で渡しましょ……と、そんなことを考えながらディアナは2つの「小さな祈り」を完成させていく。
「ふふ。何か作るのって、本当に楽しいわね。あっという間に時間が過ぎちゃうわ」
 そんな彼女たちの姿を見ながら鏡禍は「これ願いを込めて作るといいんでしょうか?」などと考える。
 まあ「小さな祈り」であるのだから、そうするのが良いのは確かだろうか?
(ルチアさんが怪我無く無事で幸せでありますように、なんて願いを込めて作りましょう)
「さっき持って帰ってきたばかりなのに、本当にもう乾いちゃうんですね」
 乾いたディスフラワーの花弁を手に取り、鏡禍は不思議そうな顔をする。
 そんな不思議な気分になりながら袋の中に入れて、もう一度祈ってからルチアに「小さな祈り」を差し出す。
「せっかくなのでよかったら、受け取ってくれると嬉しいです」
 その答えを、あえて仲間達は聞かず。あえて報告書でも語りはしない。
 そしてニルもまた、楽しげに「小さな祈り」の作成に勤しんでいた。
「おいしくなぁれ……じゃなくて、げんきになぁれ?」
 そんなことを言いながら作成に挑む姿は、実に純粋だ。
「大変なときでも、がんばれますように。くるしいときでも、前向きになれますように。」誰かのねがいごとが叶いますように。いい夢を見れますように。たくさんたくさん祈りを込めて……」
 小さな祈りに籠められた、大きな祈り。それもまた、素晴らしいものだろう。
(ふんわりいいにおいの、ちいさなお守り。ニルも、ちょっとだけ持って帰りたいです。げんきになぁれのおまじない、あげたい人がいるのです)
 そんなニルを見ながら、テアは糸と針を貰って誰でも縫えるように軽くデフォルメしたディスフラワーを袋に縫っていた。
 こうした小さな工程もまた、素晴らしいものだろう。それを実際に出来るテアの手芸能力もまた素晴らしいものだ。
 そして……テアはディスフラワーを紅茶のようにお茶にして飲めることを確かめて、ポットなどを借りて乾燥したものを茶葉として淹れてみてみてもいた。
 飲んでみれば……ほんのり甘いフルーツティーのような仕上がりだ。これは作業後の皆のお楽しみになるのは確実だ。
 そして……ユーフォニーは月季と共に小さな祈りを作りながら「お守り作り、お願いごとが叶うって信じる気持ちが大切ですよね」、と呟く。
「みなさんのお願いが叶いますように」
 叶うかどうかは、勿論分からない。
 分からないが……その尊い願いだけは、皆に届くだろう。

成否

成功

MVP

スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)
聖女頌歌

状態異常

なし

あとがき

お守りって素敵ですよね。
籠めた願いが、大切な方に届きますように。

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