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シナリオ詳細

<タレイアの心臓>母なる地の陰で

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<タレイアの心臓>母なる地の陰で
 深緑(アルティオ=エルム)。
 突如として国を覆い尽くした【茨】の影は、未だに深緑の国を覆い尽くしており、深緑に棲まう人々は眠りへと落ちていた。
 しかし……イレギュラーズ達の活躍により、アンテローゼ大聖堂を切掛にし、イレギュラーズ達はとうとう、深緑の首都である【大樹ファルカウ】の近くまで辿り着く。
 目的は、ファルカウを取り戻す事、そしてその作戦名は【ファルカウ制圧作戦】。
 しかし、イレギュラーズ達がファルカウに近づいた時に突如として現れたのは、ファルカウを覆う巨大な影。
 その影は大樹を見上げるほどの暗闇となり、無数の影がファルカウへと降り立つ。
『……え……? あれは……?』
 『深森の声』ルリア=ルミナス(p3n000174)は、目を見開く。
 ファルカウに向けて降り立つ影は、練達にて猛威を振るったジャバーウォックを始めとする、手負いの竜種や亜竜の群れ共。
 彼等が降り立つという事は、ファルカウに居るのはそれらを率いるような高位に属する者、つまり冠位魔種の類いであると予想できる。
「その様な強力な者が……ファルカウにいるという訳ですか……」
 ファルカウ制圧作戦……しかし、目を伏すルリアの言う通り、ファルカウに居る冠位魔種を倒さねば、覆う茨を振り払うことは出来ないだろう……。


「……皆さん、何度も何度も力を貸して頂き、本当にありがとうございます。その礼を返すことも出来ず、本当に申し訳無いのですが……あともう少しだけ、皆様のお力を貸して頂きたいのす……」
 深々と頭を下げるルリア……彼女の故郷である深緑の危機は、まだまだ続いている。
 しかしやっとの事で、首都である『大樹ファルカウ』へと近づく事が出来た……目の前には、大樹ファルカウの街並みが広がる。
 ただ、目の前に広がるはファルカウ下層……樹の幹をくりぬいたような空間。
 そこにはルリアと同じく幻想種達が棲まう居住区があるのだが……そこにも茨が拡がっており、その中に幻想種達は倒れ、深い眠りについているという。
「みんなを、助けたいのですが……恐らく、ここにも多くの敵が居るのは間違いありません。ですが……ここで引き下がる訳にはいきません。こうして御願いする事しかできませんが……どうか、力を貸して頂きいのです。どうか……御願いします」
 深緑が茨に覆われた時には、茫然自失で最初は何も考えられないような状態だった。
 でも、仲間達を助けたい……その一心で動いてきた結果、茨の解放の切掛はつかみかけている。
 その、次なる一歩のためにも、ファルカウを解放しなければならないのだ。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 深緑の解放作戦、本当に皆様のお力添え、ありがとうございます。
 やっと、大樹ファルカウまで辿り着きました。まだまだ安心出来る状態ではありませんが……。

 ●成功条件
  ファルカウ下層の居住区に蔓延るエネミー達を倒す事で、茨の影響を取り去るのが目的となります。

 ●情報精度
  このシナリオの情報精度はBです。
  依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 ●周りの状況
  大樹ファルカウの下層は、樹の幹をくりぬいたような空間に幻想種の住居区が存在している様な状態です。
  皆様が到着すると、そこには幻想種の人達が倒れています。
  正しくいうならば、茨の効果により深い眠りについているので生きては居るのですが……揺すったりしても目を覚ます事はありません。
  ただ茨は眠りし人達に絡みついていた形跡はありますが、今は絡みついていないので、その点では安心して貰って構いません。
  とは言え居住区で猛威を振るうエネミー達を倒さなければ、幻想種の人達は救う事は出来ません。
  
  なお、このシナリオはルリアも同行致します。(彼女なりに出来る事なら、何でもする所存なので、宜しくお願いします)

 ●討伐目標
  ・操られし幻想種
    眠って居る幻想種の人達の中で、数人が操られ、皆様に襲い掛かってきます。
    主に魔法(水、氷)を使用し、攻撃為てきます。
    ただ操られているとは言え、真なる優しい心は残っている様です。
    その心に語りかける事で……攻撃を躊躇する様な行動を取るかもしれません。
    尚、操られている幻想種の人達は操っている術者(邪悪な力が強化されした妖精)を倒さない限り、その操縦行為を妨げる事は出来ません。

  ・大樹の嘆き『喰らいし血獅子』
    完全に理性を失っている、ライオンの様な風貌の大樹の嘆きです。
    彼等の真なる思いは……深緑を襲う脅威に対する抵抗であり、本来であれば皆様と意を同一にする仲間でしょう。
    しかし幻想種の人達が操られてしまっていて、それが脅威であると認識為てしまっているため、操られている幻想種の仲間達を食い殺そうとしてきます。
    彼等を止める為には、意を同じくしていたとしても倒さねば鳴りません。
    その鋭い牙で食らい付き、切り裂く……かなり攻撃力に特化した相手となります。

  ・邪妖精『レッドキャップ』の群れ
    その名の通り赤い帽子の者達です。
    体躯は小さく、子供のような背丈ですが、その性格はとても凶暴です。
    更に幻想種を操る能力を手にしており、彼等を倒さなければ幻想種諸共倒さなければならなくなってしまいます。
    攻撃力は、体力低いものの、幻想種の人達を盾にしたりして自分の身だけは守ろうとし、後方に下がるので彼等を足止めにしたりする作戦が必要でしょう。
    また群れを成していますが、幻想種を操る能力を持って居るのはその内1体だけ、の様ですが、こいつは普通の能力の他、後述する『夢檻』も持って居ますので、ご注意下さい。

 ●『夢檻』
  当シナリオでは<タレイアの心臓>専用の特殊判定『夢檻』状態に陥る可能性が有り得ます。
  予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <タレイアの心臓>母なる地の陰で完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年06月04日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

サイズ(p3p000319)
カースド妖精鎌
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
アルテミア・フィルティス(p3p001981)
銀青の戦乙女
ジルーシャ・グレイ(p3p002246)
月香るウィスタリア
リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
深緑魔法少女
クラウジア=ジュエリア=ペトロヴァー(p3p006508)
宝石の魔女
水月・鏡禍(p3p008354)
守護者
セス・サーム(p3p010326)
星読み

リプレイ

●母なる地で
 深緑を覆い尽くす『茨』の影。
 ここ、深緑の首都『大樹ファルカウ』もまた、その被害に襲われてしまう。
 住まう人々はその『茨』にとらわれの身となり、深い眠りへとついてしまった。
「くそっ……厄介な状況だな……」
 と舌打ちを討つのは、『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)。
 それに『深森の声』ルリア=ルミナス(p3n000174)は力無く。
「ええ……本当に、皆さんにはご迷惑を掛けてばかりで……本当に申し訳ありません……」
 項垂れる彼女……この様に深緑の地が戦乱に包まれ続け、その心もすり減りつつあった。
 だが、休んでいる暇は未だに無い。
 そんなルリアに対し、ぽんっ、と肩を叩くのは『月香るウィスタリア』ジルーシャ・グレイ(p3p002246)。
「……?」
 振り返るルリアの暗い表情に、ジルーシャはニコッと笑みを浮かべながら。
「やーねぇ、そんな顔しないで頂戴な。アンタが申し訳無く思う必要なんてないし、お礼なんてもっとする必要無いじゃない?」
「そうですか……でも……」
 目を伏せるルリア。
 ジルーシャはそんな彼女の頭をそっと撫でて。
「もう……皆を助けたいって気持ちは、アタシたちも同じなのよ?」
 と言うと、隣の『木漏れ日のフルール』リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)も。
「ええ。ファルカウは私にとっても故郷ですからね。故郷の危機を救う為に手を拱いているわけにはいかないでしょう。操られてる人も、己の心に反することをさせられるのは嫌でしょうし、早く助けてあげましょう」
「そうね。やっとここまで辿り着けたのに、今個々で諦めたりするもんですか! だから……大丈夫よ。皆で一緒に頑張りましょ、ね♪」
 リディアの言葉に頷きながら、ウィンクして励ますジルーシャ。
 と……そんなやりとりを横目に見つつ、空を見上げた『宝石の魔女』クラウジア=ジュエリア=ペトロヴァー(p3p006508)。
 その視界に映るは……ファルカウに向けて降り立つ、竜種、亜竜と言う……様々なる影。
 今迄に見た覚えの無い様な、そんな光景にクラウジアは。
「……いささかどころか、ガチで厄介な状況じゃな」
 と溜息を吐く。
 それに『星読み』セス・サーム(p3p010326)と、『プロメテウスの恋焔』アルテミア・フィルティス(p3p001981)が。
「そうですね……そしてわたくし達が向かう先には、本来の御役目から外れた行動をする大樹の嘆きと幻想種ですか……」
「ええ。大樹の嘆きだけでも厄介だというのに、人を眠らせた上に、操って此方にけしかけてくるとはね……」
 彼らが人を襲う事に、一抹の疑問を抱く二人。
 その疑問を『割れぬ鏡』水月・鏡禍(p3p008354)が。
「……これは、他の幻想種の方を守る為に、仕方の無い行動なのでしょうか……?」
 と首を傾げると、『心優しきオニロ』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)が。
「そうだね。確かに大樹の嘆きが、傷付ける訳も無い一般人を襲うだなんて考えにくい所ではある。他の……何かを守る為に、幻想種を襲う事を繰り返しているのかもしれないね? まぁ……だからといって、一般人の方達を殺していいだなんて訳にはならないんだけど」
 ヨゾラが肩を竦めると。
「ええ……大樹の嘆きだって、幻想種の方を傷付けたくはないはずなんです。出来たら、助け出す事で落ちついてくれるといいのですが」
「うむ。無辜の民が傷つくのを放置してもいられぬし、救出は我々ローレットの仕事じゃ。世は平穏に満ちている方が良い。おちおち研究も出来ぬわ」
「ええ。厄介な状況ではあるけれど、だからと言って退くという選択肢はゼロよ。この手が届く限り、必ず助けてみせるわよ!」
 鏡禍にクラウジアとアルテミアが強く声を上げ、それにサイズ、セス、鏡禍も。
「そうだな。とっとと邪妖精を倒して、幻想種のみんなを助けないと!」
「ええ。その為にも僕が倒れるわけにはいきませんよね」
「そうですね。正気に戻った際に、幻想種の皆様が己の行動を悔やまぬよう、そして幻想種への被害を抑えるべく、獅子の対処に動きましょう」
 そんな皆の力強い言葉に頷き、そしてにヨゾラが。
「それじゃ……みんな行くよ。ファルカウに入れば休む暇も無いだろうし、先に……ルリアさんには、操られていない眠って居る幻想種さん達を、動かせるなら安全な所に避難させて欲しいんだ。苦しむ様なら、動かさなくて言いから、その場で彼らを守って欲しい」
『わ、分かりました……頑張ります……!』
 一抹の不安はありつつも……ここでやらなければ後悔するのは間違いない。
 そんな決意と共に、イレギュラーズ達はファルカウ下層へと突入するのであった。

●異なる嘆き響き
「……こっちだ」
 短く、小さく……仲間達に声を掛けて先行するサイズ。
 ファルカウ下層は樹の幹にくりぬかれたような空間が出来ており、その一つ一つが居住区として存在している。
 大樹と共に生きる幻想種の仲間達……しかし、通り過ぎた全ての空間には、全てに茨が張り巡らされていて。
『……』
 見覚えの無い惨状に唇を噛みしめながら、更に樹の幹を昇る。
 ……すると。
『キシシシシ……ドウヤラキタヨウダナァ!』
 下品な笑い声が、幹の中の方向から聞こえてくる。
 その声のした樹の幹に侵入すると、赤い帽子の小人、『レッドキャップ』の集団。
『ヘヘ。ドウシタヨォ? ミンナヲ助ケタクナイノカナァ?』
 彼らの近くには、まるで眠りについているかのように倒れた幻想種達。
「……皆さんが……!」
 と、咄嗟に飛び出したくなるが、ジルーシャがその手を握り抑える。
 そして、一番前に立つサイズは、目前のレッドキャップを一瞥しながら。
「お前等……妖精郷に居たやつだろ……?」
 と問いかけるが、レッドキャップは。
『アァ? イヨウガイマイガカンケーネーダロ!』
『ソーダーソーダ! ホラヨ、テメエラ……タスケタインダロ? マァ、ヤッテミロヨ!』
 耳に付く、甲高い声を上げるレッドキャップ。
 そして、次の瞬間……レッドキャップ達の近くに居た幻想種の仲間達は、むくりと立ち上がり……ふら、ふらとイレギュラーズ達に歩み寄る。
 更にライオンの様な風貌の『大樹の嘆き』が……まるで幻想種の者達をエサにせんが如く、幹の周りに生み出されていく。
「こいつらの様に、妖精郷には操る術を持ったレッドキャップがいるのか? だとしたら……この事件が終わった後は、色々とこいつらの出処や住処を探して掃討しておきたいものだな……妖精が操られない為にもな」
「ええ、そうですね……」
 サイズに頷くリディア、そして武器を構え。
「……木漏れ日の魔法少女リディアは、深緑も幻想種も見捨てません。私はファルカウやあなたたちを助ける為にやってきました。今、助けますから少しだけ我慢して下さいね」
 そうリディアが操られし幻想種達に呼びかける。
 ……ただ、幻想種の者達は。
『ウゥゥ……』
 と呻き声を上げるのみで、目立った反応には至らない。
 そんな幻想種にルリアが。
「皆さん……! 御願いします……話を聞いて……! 私達は……貴方を傷付けたくありません……だから!」
 心の底から助けたい……と訴えかける。
 だが、やはり……その言葉に反応はなく、むしろ……イレギュラーズ達に向けて呻きながら、一歩、一歩歩いてくる。
「ルリア……あの人達は、宜しく頼むね」
 とヨゾラが一言……そしてイレギュラーズ達は、レッドキャップと大樹の嘆きは一旦無視。
 不意を突くように素早く、幻想種達の所へ接近しようとする。
『サセルカヨォ!』
 とレッドキャップ達が邪魔しようとするが、その切先を切り拓くのはアルテミア。
「くたばりなさい! この下郎が!!」
 と罵りつつ、雷鳴の名を冠す一閃で立ち塞がるレッドキャップを薙ぎ払いつつ突撃。
 更にサイズも敵陣に赤い鎖を射し、勢いを弱めたところに割り込むように移動。
 幻想種との間を確保し、幻想種とレッドキャップ、そして大樹の嘆きとの間に壁になるように割り込む。
『グゥゥ……』
 苦しみにくぐもった声を上げる幻想種達。
 彼らの苦しみを理解するように頷きながらヨゾラが。
「初めまして、ヨゾラっていいます。ボクは長命ではないし、魔術師の端くれだから、あなた達の魔術もすごいって思って居る。だから……出来る範囲で構わない。攻撃してしまうのに抵抗して欲しい。操っている存在から、あなた達を助ける為に」
 真摯に幻想種達に声を掛け、更にセスも。
「わたくしはセス・サーム。深緑に在る脅威を取り除く為に参りました。わたくし達は、あなた方と協力出来ます。あなた方の美しき、豊かなる故郷を共に取り戻しましょう。支配に抗い、どうか攻撃の手を休めて下さい」
 彼らの心に訴えかける様に、真摯な言葉で呼びかける。
 ……そんなイレギュラーズ達の説得の声が功を奏したのか……至近距離にいながらも、彼らは呻くが攻撃には至らない。
「……ありがとう」
 短く頭を下げ、幻想種達に謝意を伝えるヨゾラ。
 そして、操りしレッドキャップ達は。
『オイ、攻撃……何故攻撃シナイ!』
『オレタチノ支配ガ、キカナイダト!? クソガ……!!』
 苛立ちを露わにするレッドキャップ達……その一方で樹の幹の周りに出現した大樹の嘆きに。
「それにしても、大樹の嘆きって色々な姿をしているのねぇ。すすり泣くおばけみたいな姿だったらどうしようって思って居たけれど、ライオンならカワイイ……」
 ジルーシャが言葉を零すが、次の瞬間。
『ガルゥゥ……!!』
 躊躇する事無く、幻想種との間に立ち塞がるイレギュラーズ達へ噛みついてくる。
 そんな大樹の嘆きの凶暴な動きに驚き、ジルーシャは。
「キャーッ! 嘘嘘! やっぱり可愛くないわ!!」
 と悲鳴を上げて、仲間達の背後に退く。
 大樹の嘆きは、どうやら完全に理性を失っている様で……イレギュラーズ達の声に反応を返す素振りもない。
 むしろ……幻想種を守るイレギュラーズ達を食い殺そうと、牙を剥きだして唸り声を上げる始末。
 幻想種達は……呻きながらも、攻撃をせず、したとしても……致命傷を外す様にしてくれている。
 ……彼らも助けに来てくれたイレギュラーズを傷付けたくない……その気持ちが強く、操られていたとしても、どうにか最後の一線は越えない様に抵抗している。
 そんな背後の動きに頷きながら、ジルーシャが。
「そうね……幻想種の子達を襲わせるわけにはいかないもの。ルリア、ほら……一緒に幻想種の子達を守るわよ?」
「はい……!」
 強く頷き、ルリアは抵抗する仲間達に回復を施す。
 ……そして、大樹の嘆きに向けては鏡禍が。
「脅威と戦うのなら、幻想種の方々を守ろうとしている僕達も今は脅威ですよね? さぁ、倒してみて下さい!」
 と声高らかに口上を述べて、大樹の嘆きのターゲットを自分に惹きつける。
 一方の邪妖精達に対しては、一先ずサイズが敵の状況を観察。
「思い出せ、レッドキャップの生態を……」
 と、誰か特定の一体を護る様に邪妖精達が動いていないか、を良く観察する。
 勿論数刻の間には特定は難しいし、その間は邪妖精達は攻撃をしてくる。
 だが、その攻撃に毅然と盾となり立ち塞がるのはアルテミア。
「ほら、邪妖精達! 幻想種の人達には手出しはさせないわ! 嫌なら私達を倒してみなさい!」
 と辛辣な言葉で挑発しつつ、己が細剣と短剣のハーモニーを繰り出して、対抗してくる敵陣を次々と斬り伏せる。
 更にヨゾラとリディア、クラウディアの後衛三人は、神なる光を操り邪妖精達を光の奔流に包み込んでいく。
「クソどもにいいようにされてたまるものか!」
「そうね。ほら、私も幻想種よ? 茨で眠らされた方しか操れないのかしら? 私のことも操られるものなら操ってみなさいよ?」
 とクラウジアとリディアが一言加え、更にレッドキャップを挑発。
『ナンダトコノヤロォ!! コロシテヤル、ゼッタイニ!!』
 そうレッドキャップは、敵意を更に強めてイレギュラーズ達へ攻撃の手を強める。
 ……そんな中で、攻撃には傾かないレッドキャップを発見するサイズ。
「……あいつか!?」
 と自分に確認するように呟き、更にそいつに向けて黒き大顎の一噛を放つ。
『ッ……!』
 ぴょんと跳ねて後退するそのレッドキャップ……怒りで攻撃する他のレッドキャップ達とは、明らかに様子が違う。
「やはり……その様だな。皆、あいつを狙え!」
 とサイズが仲間達にだけ聞こえるように声を上げ、恐らく操りの術者であろうレッドキャップを指示。
『クソッ……フザケタマネヲ! ナラバ……!!』
 そう短く吐き捨てると、長い詠唱を開始。
 他のレッドキャップ達は、その詠唱を聴くと。
『マモル、ゾ!』
 その行動は、まるでインプットされたプログラムが如く、かのレッドキャップを護る様に動く。
 何かあるだろう……そう考えるのは自然な流れ。
 だが、多くのレッドキャップ達が立ち塞がる為に、次々と身代わりになり死んで行くばかり……そして。
『……ユメニ、トラワレロ!!』
 とレッドキャップの詠唱が完了すると……次の瞬間、サイズはまるで眠りへ落ちたかのように倒れる。
「サイズさん!?」
 とルリアが声を上げ、身体を揺するが……呻くがのみ、まるで他の幻想種達と同じような現象が起きる。
「っ……仕方ないわね。先ずはあのレッドキャップを倒すわ。最優先で!」
 とアルテミアが仲間達に指示し、術者のレッドキャップを最優先で倒すために猛攻。
 大樹の嘆きは鏡禍とセスの二人に任せ、怒濤の勢いで守りしレッドキャップを次々と討ち倒していく。
 そして、戦闘突入から十数分が経過し、やっとレッドキャップの術者の防衛網をほぼ討ち倒す。
『グヌヌ……!』
 守りし仲間がいない為に、唇を噛みしめ後ずさりするしかないレッドキャップ。
「アナタが幻想種を操っていた様じゃな? ……でも、もうそれも終わりよ。覚悟じゃ!! くたばれ、下衆が!」
 と、クラウジアが渾身の魔力の奔流を叩きつけると……跡形も無く、術者諸共葬り去る。
『ナンダトッ……!』
 失いしレッドキャップ達は、少し茫然自失状態に。
 ……そんな彼らへ、勢いは止まる事無く。
「さぁ、皆さん、レッドキャップを先ずは倒しましょう。そして……その次はあの嘆きを!」
「うむ、分かった!」
 声を上げるアルテミアに頷くクラウジア。
 鏡禍が嘆きを攻撃し、セスがその回復に傾注し、嘆きとの時間を稼ぐ。
 そして更に数刻の後、レッドキャップを全て葬り去った後、残るは大樹の嘆き。
『グゥゥウ……』
 獰猛な呻き声は変わる事無く、イレギュラーズに牙を剥く……そんな彼らへ。
「これ以上、もう苦しませない……だから、大人しく……倒れてください!」
 と鏡禍が闘争心を奮い立たせながら、放つ竜撃の一手。
 その一閃に嘆きは……パラパラと崩れ墜ちて行った。

●苦悶の先
 そして……。
「皆さん……サイズさんが……」
 密集する敵陣は倒したものの、一人苦しみに声を上げるサイズ。
 どうして良いかわかず、戸惑いの声しか上げることが出来ないルリア。
 そんな彼女を落ち着かせるようにジルーシャが。
「うん、そうね。これが……あのレッドキャップに操られた幻想種の人達が陥っている状態なのかしら……そうだ。幻想種の皆は?」
 とジルーシャが倒れた幻想種の人々の状況を確認。
 ……すると。
『……すぅ……ぅ……』
 と、明かな呼吸が聞こえる。
 恐らく、彼ら彼女らは、傷ついているとは言え、間もなく意識を取り戻すだろう……そんな気がする。
「取りあえず、幻想種の方達の傷を癒そう。傷が広がて、それで倒れてしまうのは本末転倒だからね」
 とヨゾラが声を掛け、周りの仲間達にも傷の手当てを依頼。
 ……大方の幻想種の人達の傷を癒すと……ぼんやりとではあるが、目を覚まし始める。
「……だいじょぶですか? 分かりますか……?」
 とリディアが声を掛けると……小さく、こくりと頷く。
「どうやら、幻想種の人達は目が覚め始めた様ね。でも……」
 だが、サイズは目を覚まさない。
 ただ、この場はまだまだ安全とは程遠い状態……このまま待つ訳にはいかない。
「……取りあえず、サイズは連れて帰りましょ。一旦拠点へ……何か分かるかもしれないわ」
 とアルテミアの言葉。
 皆、その言葉に頷き、サイズを背負い、足早にその場から離脱していくのであった。

成否

成功

MVP

ジルーシャ・グレイ(p3p002246)
月香るウィスタリア

状態異常

サイズ(p3p000319)[夢檻]
カースド妖精鎌

あとがき

皆様、ご参加ありがとうございました。
深緑を包む惨状も、やっと光明が見え始めた気がします。
……故郷を取り戻す為に、どうか皆様のお力をこの先もお貸し頂ければと思います。

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