PandoraPartyProject

シナリオ詳細

硬いパンツはいいパンツ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●背景はイメージです
「パンツ総帥! 緊急! 緊急でござる!」
 眼鏡とパンツを頭に装着した侍風の男がヘッドスライディングで現われた。
 もうこの時点でどうかしちゃってるけど、ここは『幻想に硬い鉄帝感を広める会』の地下アジト。
 壁には『ヴェル様』や『闘技場で紫のサイリウムを振ろう!』というポスターがめちゃんこ貼られていた。これが広まってないってことは多分マイノリティな奴らなんだと思う。闇市とかには紛れてそうだけど。
 ンな中で一番描かれているのがパンツ。
 それも鉄の鎖や防刃ファイバーで無駄に防御を高めたパンツである。
「なにごとだ。おちつきたまえ」
 椅子に座っていた男が立ち上がり、振り向いた。
 『総帥』って書いてあるパンツと眼鏡を装着したパンイチの男である。いや、頭と腰に合計ふたつついてるのでパンツーの男である。おまえがなにごとだ。
「幻想に! 鉄帝のパンツが出回っているのです!」
「なんだと!?」
 もし幻想のパンツ市場に詳しい方がおられたらお気づきかも知れない。
 ギルド・ローレットのイレギュラーズがつい最近なんやかんやで鉄帝闘技場に招かれなんやかんやで闇市に繰り出した結果なんやかんやで鉄帝のぱんつを大量に手に入れでもいらねーやって幻想で売り払った人が……いるだろ! あなたの身近に! もしくはあなた自身が!
 ……っていうのはごく一部の例であって、ホントは商人たちが流通ラインを最近構築しはじめちゃったせいで鉄帝パンツが幻想に流れてきちゃっているのだそうだ。
「鎖パンツを鉄帝パンツと称して売りまくることで幻想の民に鉄帝は硬いという印象をつける『鉄帝メタルパンツ作戦』を開始する直前だというのに……このような形で破られるとは……!」
 わなわなとふるえるパンツ侍。その後ろには同じようにパンツを装着した侍たちがわなわなしていた。
 一応言っておくと彼らもパンイチ……いやパンツーの侍たちである。
「いいや、まだ手はある」
 ギラリと目、っていうか眼鏡を光らせるパンツ総帥。
「鉄帝パンツを幻想に売っているメーカーはごく僅か。その代理店を襲撃し封鎖してしまえば、暫くの間販売停止に追い込むことができよう」
「「なんと聡明な!」」
「その間に鉄帝メタルパンツを売りさばき、こちらがスタンダードだと知らしめることもできる! スタンダードを勝ち取ってしまえばこちらのもの!」
 バッと手を翳すパンツ総帥。
「ゆくぞ我がしもべたち、パンツ侍たちよ! パンツスタンダードは我らの手に!」
「「パンツスタンダードは我らの手に!」」

●かくして鉄帝パンツ大戦が幕を開けたのであった
「へんたいなのですへんた――たいへんなのです!」
 『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)がパンツを握りしめてローレットそばのカフェにヘッドスライディングしてきた。
 なあにユーリカちゃんまたギルドのおかねないないしたの? と周りが優しくする中、パンツを振り回して立ち上がった。
「ちがうのです! 歪んだ鉄帝のパンツ感を広めようとする鉄帝パンツ組織が幻想のパンツメーカーを襲撃して本来の鉄帝パンツの販売を遅らせようとしているのです! いまパンツメーカーさんから防衛の依頼をうけたばかりで、急いで来て欲しいのです! です!」
 パンツを振りかざして叫ぶユリーカ。
 あなたはそのパンツを……。

GMコメント

 真夏日の続く中皆様いかがお過ご……なっなんだこのシナリオは! 誰だこんなものを書いたのは! 私の誠実なイメージが壊れてしまうじゃないか。削除して重厚かつ世界観にピッタリあったシナリオを書き直……ぐっ、ぐあ頭が……うわあああああああああああ!
 ……フ、フフフ……フハハハハハハハハ!
 我こそはパンツマスター! 闇市にかわったパンツが流れるたびにパンツ依頼を書く男! こいつの身体は乗っ取った! パンツ依頼にドギマギしたり混乱したりパンツを被ったりするPCをここぞとばかりに描いてくれるわ! フーハハハハハー!

【パンツシチュエーション】
 幻想パンツ流通の中心ともいえるバルツァーレク領のパンツ卸市場に、幻想に硬い鉄帝感を広める会略してGTKが襲撃をしかけているぞ!
 奴らはパンツ遠術やパンツ射撃パンツ格闘やパンツ魔力放出などの実にオーソドックスなスキルを使いこなしパンツ市場を混乱させるのが目的だ!
 だが案ずるな、パンツといえばローレット。ローレットといえばパンツ。パンツを貨幣がわりに使うことでおなじみのローレット・イレギュラーズがこの防衛を引き受けたのだ!
 ゆけパンツイレギュラーズたちよ! 誤ったパンツを正すのだ!

【パンツエネミー】
 幻想に硬い鉄帝感を広める会略してGTKは10人のパンツ侍ひとりのパンツ総帥で構成されている。
 彼らは戦力的には別に差はないがパンツ総帥だけ妙に偉そうという特徴があるのだ!
 パンツ総帥を先に倒すと話が尻すぼみみたくなるから先にパンツ侍を倒してくれると助かるな! パンツ総帥は偉いということ以外に戦術的強みはないから、後回しにしても全然大丈夫だから。頼むよそこのところ!

【パンツ度(高)】
 このシナリオはパンツシナリオである!
 黒筆墨汁とかいうくそつまらん男はアドリブ度とかいうのを採用しているようだが、知らんな! あらゆるPCはリプレイの間パンツパンツいうしパンツについて描写するしパンツの話題をひたすら掘り下げるしなんならプレイングに書いても居ないパンツ話を急に展開するつもりだ! フーハハハハー!

  • 硬いパンツはいいパンツ完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年07月27日 21時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

リィズ(p3p000168)
忘却の少女
デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)
共にあれ
巡理 リイン(p3p000831)
円環の導手
宗高・みつき(p3p001078)
不屈の
セティア・レイス(p3p002263)
妖精騎士
Briga=Crocuta(p3p002861)
戦好きのハイエナ
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
ユー・アレクシオ(p3p006118)
不倒の盾

リプレイ

●常識なんて捨てちまえ! パンツだけがあればいい! つまりこのリプレイは――パンイチでご試聴するが相応しい!
 アアアーアー!
 特徴的なロックミュージックにあわせて吹き上がる火花。吹き上がるスモーク。
 ゲートを潜って現われたのはパンツを高く握りしめた『戦好きのハイエナ』Briga=Crocuta(p3p002861)であった。
「鉄帝のパンツなんか興味ねェ!! オレがここへ来た理由はひとつだけだ!」
 アアアーアーッ!
「パンツ総帥ィ! 出てこいやァ!」
 デッ――ッデッデッデ――!
 また別の特徴的なロックミュージックにあわせて吹きあがる閃光。
 交わるライトの中から爆発と共に現われたのは『死喚剣士』天之空・ミーナ(p3p005003)だ!
「侍も総帥もお呼びじゃないんだよ! 私は乙女たちの恥ずかしがる姿を見に来たんだよ! 出すんだ! 今すぐ可愛い女の子を出すんだよ!」
 ウォーンと唸るミーナ。
 遠吠えのごとく叫ぶBriga。
 もはやここはバルツァーレク領パンツ卸市場などではない。P1グランプリの会場である。
 皆も知っていると思うがPはパンツのP。PPPはパンツパンティーパンティストの略だ。
 なに? 幻想に移○の歌があるのがおかしい? 冒頭でジャンピングパンツハンガー(JPH)と化した男に勝つにはこのくらいしねえとダメなんだよ!
 実況解説と書かれた長机に無理矢理座らされた『忘却の少女』リィズ(p3p000168)が、『大いなる者』デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)にそっとマイクを渡された。
 格闘技の全国放送になぜか必ず添えられるセクシーな女優みたいなポジションだった。
「これより始まる世紀の対決。実況は『ダイナミックツボクラッシャー』デイジー、解説は『重い過去設定を星の彼方にぶっぱなした女』リィズじゃ」
「そんな紹介初めてされましたです?」
「この勝負どう見る」
「ぱんつって言えばいいって偉い人に聞きました? あっ、リィズは今日水着をきてきましたです? コンテスト用の特別なやつです?」
「どうやら立場を深く理解しているようじゃな……のう豚!」
「フゴオ!」
 デイジーの座ってる椅子が叫んだ。椅子っていうか豚だった。パンツ被った豚だった。その名も資本主義世界の豚。
 ……豚なんだよね? 梨元さんみたいな名前じゃなくて。
「こらっ、リィズにすり寄るな! メッ、メッ!」
「フゴ、フゴオ!」

「………………」
 『円環の導手』巡理 リイン(p3p000831)が小刻みに震えていた。
 そういうバイブレーション機能が搭載されてるのかってくらい震えていた。
 そりゃそうだよ。仲間が急にK1選手みたいに登場したり水着グラビアに豚がすり寄ったり叩かれたりしてたら誰だって引くよ。
 ごくんと色々飲み込んで、気を取り直すリイン。
「た、楽しそうなのはいいんですけれど、騒ぎを起こすとローレットが来ちゃうんだよ!」
「ローレットを変態しばきのプロみたいに言うんじゃない」
 真顔でスッと割り込んでくる『黒鋼の旅人』ユー・アレクシオ(p3p006118)。
「気をつけろ。ここで適切な対応をとろうものなら、『変態対策の専門家』として名が知れてしまうぞ。名声値のうちの数点として残るぞ」
「や、やめてよっ。こわいよっ」
「だが気持ちは分かる」
 ぐっと拳を握るユー。
 『パンツが好きな気持ちは分かる』のつもりで言ったが、そこを言及すると女子の前でパンティストを公言する変態みたいになるので詳しく言わないユーである。
「おいおい、硬くなるなよ。ここは紳士的にいこうぜ」
 二人の肩をぽんと叩いて出てくる『不屈の』宗高・みつき(p3p001078)。
 彼の何とも言えない大人な雰囲気に、リインもユーもうっかり頷いてしまった。
 でも知って置いてほしい。雰囲気に流されて頷くとろくなことがないって。
 だってみつきの右手にはおっさんのパンツ。
 左手にには可愛いパンツ。
 腰には妹のパンツをはいているのだから。
「おいまてナレーター(もといパンツマスター)。三つ目おかしいだろ。これは不可抗力だろ」
 バリバリグラビアポーズとってる水着イラストを見てもまだ言うか。
「クッ……!」
 悔しげに歯噛みし、みつきは大人の顔をした。
「郷に入っては郷に従え、パンツに入ってはパンツに従え、だな」
「このタイミングで言うと変態の一部みたいだからやめておいたほうが……」
 と、その時。
「肌着戦略ぅー!」
 突然なんやかんやがなんやかんやしてパンツでできた階段の上にパンツ型の王冠を装着した『ぱん帝』セティア・レイス(p3p002263)が現われた。
「なにパンもはけぬ者たちにつげる。ピンクパ――」
「やめろやめろ、それ以上は露骨になる」
「見て、この戦いに決着をつける場所を……用意した」
 大きく指をさすセティア。
 真っ暗なホールの中。
 浴びるスポットライト。
 四方をパンツで囲む土俵こそ、まさに――。
「鉄帝パンツマニアたちに古くから伝わる決闘の舞台……全力下着闘着場<パンチラオンコロセウム>!」
「「イェエエエエエエエエエエエエエイ!!!!」」
 幻想に硬い鉄帝感を広める会略してGTKの皆さんがピンク色のサイリウムを振り回していた。
 お前ら敵だろなんで協賛してんだ――だと? うるせえパンツの前ではみな兄弟なんだよ!
「これより、P1グランプリを開催する!」

●依頼の趣旨が変わった? 知るかぁ! パンイチでリプレイ書いてる俺をもう誰も止められねえ!
「P1グランプリ。ルールは簡単じゃ。赤パンツコーナー・黒パンツコーナーそれぞれより選手がステージに入場。一対一で戦う」
「死んだ方が負けです?」
「その通りだ。実に鉄帝的――そうだな豚!」
「フゴオ!」
「赤ァーコォーナー」
 パンツ総帥が特徴的な巻き舌で叫ぶ。
「冷酷無比のパンツサイボーグ! ユゥゥゥゥゥゥウ・アレクシオォウ!」
 先端にめちゃくちゃパンツがぶら下がった重火器『パンツァーキャノン』を担ぎ、ステージへと上がるユー。
 観客席でみつきたちが口を押さえてむせび泣いた。
「依頼経験がないうちからこんな無茶して……」
「もう彼は普通の依頼に入れない身体に……」
「やめろやめろ、そこまで重傷じゃない。俺はノーマルだ」
 パンツァーキャノンを振って性癖を否定するユー。陪審員制度があったらまず勝てない絵面だった。
 対するはパンツ侍一号。
 彼の紹介は尺の問題で省かせて貰う!
「ククク俺は相手の腰を見ただけでパンツの色を当てら――」
「当たれぇ!」
 いきなりユーのパンツァーキャノンが火を噴いた。
 吹き飛ぶパンツ侍一号。
「お前がパンツ好きなのは許そう……!」
「えっ」
「だがよりによもってメタルパンツをスタンダードにすることだけは許せん! くらえー!」
「ぐあああああああ!」
 尺の問題で死に様までカットされたパンツ侍一号。
 ユーはレフリー(パンツ総帥)によって腕を掲げられ、観客たちに手を振った。

「第二試合――赤コォーナー! 性別不詳のクレイジーボム! 宗高ぁぁぁぁぁぁ、みぃぃぃぃつきぃ!」
 天井の幕を突き破ってスーパーヒーロー着地をするみつき。
 対するパンツ侍二号が襲いかかる。
「ククク俺は幻想のパンチラスポットを七十七箇所知って――」
「オラァ!」
 みつきのおっさんパンツブローが炸裂した。
 きりもみ回転しながら吹き飛ぶパンツ侍二号。
 ちなみにみつきがスロットインしているアクティブスキルはマジックロープ、キュアイービル、ハイヒール、ブレッシングウィスパーだ。どれを使ったのか想像して遊ぼう。ぼかぁキュアイービルだと思うな。
「ソラァ!」
 落ちてきたパンツ侍二号を可愛いパンツブローで打ち上げるみつき。
 これはハイヒールだと思うなぼかぁ。
「ドォシタァ!」
 腰に出てるパンツの見せヒモを引っ張ってパァンってやるみつき。
 今のはブレッシングウィスパーじゃないかなと思うんだぼかぁ。
 崩れ落ちるパンツ侍二号。
 みつきは両腕ならぬ両パンツを掲げ観客にアピールした。
「奴の敗因はパンツを二つしか装備しなかったことだ。時代はパンイチでもパンツーでもない、パンスリーだ!」

 この流れで第三試合に立たされるひとの気持ちを考えたことがあるんですか!?(抗議の声)
「ひ、ひぃっ……やだっ、次に出るのはやです!」
 子鹿のようにふるえるリインを、パンツ侍(P1スタッフ)たちが引っ張っていく。
「赤コォーナー! 清純パンツ殺戮マシィーン! 巡ゥゥゥゥ理ッ、リィイイイイイン!」
「やめてっ! へんなあだ名つけるのやめてください!」
 とか言ってる間に飛びかかるパンツ侍V3。
「ククク俺はパンツの臭いだけで個人を特定でき――」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
 鎌をひとふりしただけで鮮血をふくパンツ侍V3。ゴウランガ。
 こうやって書くと悲鳴をあげた女子がニンジャにみえませんか。
「も、もう! パンツのスタイルは人それぞれで自由だと思いますけどっ……他の人を武力で妨害するなんてかっこわるいですよ!」
「えっそうなの」
 胸から鮮血吹きながらも真顔で聞き返すパンツ侍V3。
「そうです! きっとたぶん!」
「どっち!?」
「自分達のパンツに自信と誇りがあるのなら、正々堂々パンツで相手に競い勝ってみせてください!」
 胸を打たれたようにじーんと天をあおぐパンツ侍V3。っていうか今胸ばっさーやられんだけども。
 直後、パンツを握って飛びかかった。
「――よしきた!」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」

「赤ァーコーナー……ハイエナパンツレボリューション――BrigaァァァァァァCrocuta!」
 歓声のなか連続で起こる小爆発。
 爆発するロードを堂々と歩いてゆくBrigaの手には、ピンクのパンツが握られていた。
「てめぇら……これがわかるか」
「ククク俺はパンツマン、パンツを見ただけで持ち主が分かるおと――それはまさか!?」
 カッとはしる集中線。
 Brigaはにやりと笑って握ったパンツを突きだした。
「『パルスのぱんつ(闇市ガチャからほんとに出てきたやつ)』だ!!」
「『パルスのぱんつ(誰だこんな実名ずばりのパンツ作ったやつは)』だと!?」
「『パルスのぱんつ(本人出した時に絶対困るだろ)』だ!!」
「『パルスのぱんつ(イベシナに出ただけで皆ライブのサイリウムみたいに振り回すぞ)』か!!」
「関係ないけどパルスとパンツって語呂が似てねェ?」
「たしかに!」
 こんなパンツを貰っては引き下がらざるをえませんなあとかグルメ漫画みたいなことを言って帰って行くパンツマン。
 Brigaはまさかの不戦勝を納めたのであった。
「あと総帥! ガイウスのパンツを売れ! あいつどんなパンツはいてんだ! トランクス派かブリーフ派か!」
「戦士は戦場に合わせて武器を変える。あとは……わかるな?」
「まじかよ!」

 さあそろそろ調子に乗って書きすぎたせいで尺がやばいが気にせず行くぞ!
「赤コーナー! パンツハントのダークエンジェェ! 天之空ぁぁぁぁぁぁ、ミイイイイナアアアア!」
「ここまでどの乙女もパンチラしてないの、どういうことなんだ! 私はこんなパンツ依頼認めない! みとめないんだよ!」
 今日のミーナ先輩は口調もあらぶってんな。
「ククク俺はパンツ侍X。パンツ一枚でご飯三杯はいけ――」
「ひっこめぇ!」
 ミーナムテキクリティカルフィニッシュが炸裂した。
 説明しよう、ミーナムテキクリティカルフィニッシュとはミーナが尺を削るために一瞬で四つくらいのスキルを全部使う都合のいい必殺技なのだ。
「お前らも男なら可愛い女のパンツをこう、こうさ!無理やり見せるとかしろよ!! ……あ、私以外の女の、な? 私履いてないし」
「見くびって貰ってはこまる」
 ゆらりと立ち上がるパンツ侍X。そう、雑魚モブといえど乙女のパンツシーンのためにはEXFするのだ。
「あえて履かせてのぞき見るくらい、してみせるわぁ!」
「するなーッ!」
 反射的に反射的にスカートを押さえてミーナムテキクリティカルフィニッシュ。
「や、やめろよ。私が恥ずかしがってる所なんて誰も喜ばないだろ! そんな、おまえ、そんなさぁ……」
 スカートの裾をひっぱって前髪をくいくい引っ張るミーナ。
 なんだろう想像しただけで胸がキュンとなるそうこれが恋。

 順序的になんとなく察している人もおられようか。
 渾身のパンツ依頼を書くたびになぜか居合わせる運命の女――。
「セティアァアアアアアアアアアアア! レエエエエエエエエエエエエエエイス!」
「「オオオオオオオオオオオオオ!!!!」」
 パンツ卸市場のギャラリーたちが黄色と緑のサイリウムを振り回して沸いた。
 もうこれ以上やったら贔屓っぽく見えるから控えようと思ってるけど見てこのプレイングジャストミートの極み。あと知ってこの装備欄『鉄帝のぱんつ、可愛いぱんつ、乙女のぱんつ、貴族のぱんつ、ねこさん印のぱんつ(特殊化アイテム)』本気の極み。
「ハ――ッ!」
 ミニスカートで飛び立つセティア。
「ククク俺はパンツ侍アマゾ――あっちょうちょ」
 思わず見上げる。
 セティア斬りが入る。
 倒れる。
 セティア前に立つ。
 その目に、記憶に、敗北と共に本物の鉄帝のぱんつが刻み込まれる。
「汝じゃ余に勝てない、なぜなら『まだ』そのぱんつは偽物だから……」
「くっ、なんという……パンツ力……」
 力尽きたパンツ侍アマゾン。
 パンツ総帥が眼鏡をちゃきちゃきやりながら土俵へと上がってきた。
「パンツ決闘では余が勝利した。今日より『メタルぱんつ』を名乗り、メタルぱんつをあまねく世に広めよ――!」
「おい待てそれは待て!」
「俺はそれを止めるためにだな!」
 みつきやユーが身を乗り出そうとする中、リィズとデイジーがまあまあと言ってなだめた。
「敵さんまだのこってるのです?」
「しかし妾たちは出場していない」
「この意味がわかります?」
「えっそれって」
「場外乱闘じゃー!」
 デイジーはツボを掲げて天高くジャンプすると、パンツ総帥の頭にそぉいした。
 そう、これぞ地味に他のひとたちから『あのシーンすごくよかったです』と評判のデイジーツボクラッシャーである。
 名前の割にツボは壊れていない。壊れるのは相手の頭だ。
「ぎゃああああああああああ!」
「ヘッドショットをねらいます? ぱんつーをぱんつ弾丸で狙ったら?」
 マウントとったリィズが手に持ったパンツ(誰のだろう)で相手の頭を右へ左へ往復パンツビンタ。えっなにリィズはR4縛りの射撃型だと? 知らんな!
「パンツヒールなのです?」
 とかいってパンツをふぁーって頭にかぶせるリィズ。
 ぼろぼろになったパンツ総帥。
 仲間たちが取り囲もうとした所で、デイジーがまあまあと皆をなだめた。
「あとは任せるのじゃ。見ての通り妾は交渉が得意なのじゃ」
 正座するパンツ総帥にそっとツボをかぶせると、釘バット(木製バットにめちゃくちゃ釘を打ち込んだ交渉アイテムだよ☆)を振りかぶった。
「ソラァ!」
「アァン!」
「ホラァ!」
「アァン!」
「もう悪いことをするんじゃないぞ」
「アァン!」
「わかったか」
「アァン!」
「わかったかー!」
「アァン!」
 みつきががくりと膝を突いた。
「こんなの交渉じゃなわいわ! ツボをかぶせた拷問よ!(洋画吹替口調)」
「だったら叩けばいいじゃろう!」
「アァン!」

 こうして、幻想パンツの平和は守られた。
 バルツァーレク領パンツ卸市場は今日も滞りなくパンツを流通し、そのルートに乗って今日の出来事は広まっていった。
 パンツで困ったらローレットへ行け、と。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 今日も暑いですね。ですがこんな時こそ手に汗握るバトルシナリオでパンドラパーティープロジェクトの世界を堪能し――うわあっ、なんだこのメチャクチャなリプレイは! 誰だこんなことして……すぐに消してちゃんと規則や世界観にのっとったリプレイを……ぐ、ぐああ、頭が……うわあああああああああああああ!
 ……フ、フハハハハハハハ! この男の身体は我ことパンツマスターが乗っ取った! リプレイはこのまま提出してくれるわぁ! フーハハハハハー!

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