PandoraPartyProject

シナリオ詳細

海洋汚染事件を食い止めろ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●謎の泥
「うわっ、なんだこれ……」
「おいおい。どういうことだコレ?」
 海洋の海岸で、そんな声が響く。
 ネオ・フロンティア海洋王国。
 通称「海洋」であるその場所は、自国の位置する周辺一帯の海を領海と定義し周辺の諸島部を含めた、まさに海を中心に成り立つ国である。
 つまり、海なくして海洋の人々の生活はない。
 だからこそ人々は海に敬意を払い……だからこそ、その日。
 とある海洋の海岸に大量に流れ着いていたヌメヌメとした泥に、人々はざわついていた。
「海藻……じゃないよな」
「おい、誰か銛持ってこい。何があったら大変だ」
 試しに遠くから石を投げてみても、何の反応もない。
 ならばと銛を刺してみても、ドロリヌメリとした泥のようなものが付くだけだ。
 しかし、あまり良いものであるとも思えない。
 何故こんなものが大量に流れ着いて海岸を汚しているのか。それが問題なのだ。
「おい、小舟にも大量に乗っかってるぞ……」
「昨日嵐も風もなかったよな?」
「港も確認する必要があるな」
 手分けして海岸の掃除と船の確認が始まっていく。
 とにかくズタ袋に詰め込んで、後で纏めて焼く方向で決まった。
 こんな怪しげなものを埋めるよりは、余程良い判断であると思えたからだ。
 付近の住民総出で海岸の掃除をして、港にも何人か行かせて。
「うわああああああああああ!」
 聞こえてきた悲鳴に、全員が振り向く。
 それは、浅瀬の掃除をしていた男。その男に向かって、海から黒い何かが伸びあがっている。
「このお!」
 手近にあった銛を投げると、その黒い何かは海にザバリと沈み込んで。
 腕に覚えのある者たちが銛やオールなどを持って浅瀬に駆けていく。
 そうして、再び伸びあがってきたソレを袋叩きにして。
 そうすると、ソレはこの海岸にたくさんあったヌメヌメとした泥に変わっていく。
「……おい」
「ああ」
「この妙な泥って、まさか全部……」
 ゾッとした。
 こんな化け物たちが夜の間に、大量に海岸に流れ着いている。
 なら、海の中には……?

●ヌメヌメ駆除作戦
「仕事です」
 チーサはそう言うと、2種類の資料を机に置いた。
 1つはシルヴァンスの部族からの過去の依頼。
 1つは海洋から今回来た依頼。
 共通するのは「ヌメヌメ」と呼ばれる不可思議なモンスターのことだった。
「今、海洋の海岸に泥の塊のような謎の生物が大量に現れているです」
 そしてこの生き物は、過去シルヴァンスのとある部族の住む村近くにも現れていた。
 ヌメヌメ。当時、そう可愛らしく呼称されたモンスターではあるが、この生態は全く可愛くない。
 全長2Mほどの黒いヌメヌメした泥のような身体を持ち、人が頭から布を被ったらこんな感じになるのでは……といった形をしている。
 その時に戦って確かめた限りではコアのようなものは存在せず、しかし一定以上のダメージを与えると形を保てなくなりドロドロの半液体状のモノになり果てるのだという。
 更に言えば大きいものを獲物と思うのか執着する傾向があり、今現在も海洋の中型船以上の船に張り付いているのが見られるのだ。
「今のところ、今回の依頼の街にしか現れていないみたいですが……此処で叩いておかないと、被害が広がる恐れがあるです」
 元々海洋の方から流れてきたという噂があるヌメヌメだが、その大きな特徴として「ヌメヌメの現れる場所には母体となる個体がいる」というものがある。
 海洋の街を襲っているヌメヌメを倒し、この母体を叩かねばならない。
 この被害が海洋全体に広がる前に、此処で絶対に食い止める必要があるのだ。

GMコメント

ヌメヌメを倒し、海洋の街に平和を取り戻しましょう。
現在、小型船の係留してある砂浜や、中型船と大型船の係留してある港からヌメヌメが上陸しつつあるようです。
それぞれの地点は多少離れていることから、その中間地点にあたる海底に母体であるマザーヌメヌメがいるのではないかと推測されています。
現状、銛で武装した漁師たちが交代で見張りをしながら守っていますが、ヌメヌメの本格侵攻は近いのではないかと思われます。

なお、ヌメヌメを倒した後は砂浜や港、船などの大掃除が必要と思われます。
皆で頑張りましょう。

●ヌメヌメ
ヌメヌメした1.5M程の大きさの泥の黒い泥の塊にも似た何か。
泥の触手攻撃、ぶわっと広がって相手を呑み込み消化液を出す「呑み込み」攻撃があります。
呑み込み攻撃はそれでまだ殺せないと分かるとすぐに離れるようです。

●マザーヌメヌメ
海洋から流れてきたと思われるモンスター。全長10Mほどの黒い泥の塊。
基本的にヌメヌメと同じ性質を持っていますが、ほぼ無限にヌメヌメを生成できます。
ヌメヌメ含め海中での戦いに強い適性があります。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 海洋汚染事件を食い止めろ完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年12月19日 22時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

十夜 縁(p3p000099)
幻蒼海龍
寒櫻院・史之(p3p002233)
若木
アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯
彼岸会 空観(p3p007169)
伊達 千尋(p3p007569)
Go To HeLL!
タイム(p3p007854)
この手を貴女に
イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色
唯月 清舟(p3p010224)
天を見上げる無頼

リプレイ

●ヌメヌメを排除せよ
「ヘドロだの何だのの類でなかっただけまだマシかねぇ。しかしまぁ、改めて見ると中々壮観だことで」
 海洋の砂浜を見下ろしながら、『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)はそう溜息をついた。
「あっちもこっちもヌメヌメヌメヌメ……ヌメヌメがゲシュタルト崩壊を起こしちまいそうな光景ではある……やれやれ、こいつは骨が折れそうだ」
 黒い泥の塊のようなヌメヌメが砂浜を蠢いている。
 小舟に乗っているのもおり、正直あまり気持ちの良い光景ではない。
 そしてマザーヌメヌメのこともあり、今回は二面作戦だ。
 この砂浜は縁と『帰心人心』彼岸会 無量(p3p007169)、『揺れずの聖域』タイム(p3p007854)、『天を見上げる無頼』唯月 清舟(p3p010224)。
 引き寄せ組として『若木』秋宮・史之(p3p002233)、『キールで乾杯』アーリア・スピリッツ(p3p004400)、『Go To HeLL!』伊達 千尋(p3p007569)、『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)。
 引き寄せ組はイズマの用意した小型船に乗り、海中のマザーヌメヌメを砂浜まで引きずり出す作戦に出ていた。
 そしてその為にも、まずはこの砂浜に上陸しているヌメヌメたちを倒さなければならない。
「なんじゃあこの黒いヘドロみたいなんは……ヌメヌメっちゅー名前からして触りとうないもんじゃのう」
「わたし海洋って今まで殆ど縁が無かったけど……えー!こんなに汚れてるの? やだ~! 寒くてお顔パリパリになってるしもう帰りたい」
 清舟も同じ気持ちだが、それでも何とかタイムにやる気を出してもらおうと一芝居入れてみる事にする。
「儂にかかりゃ酒も暴力も金も一網打尽よっ!! 追っ払って掃除終わらせて気持ちよく飲みにいこうや!」
「……え? 終わったら宴会? 奢りで? よーし、お掃除がんばりまーーーーーす!!!」
 余計なことを言ってしまっただろうか、と懐の財布の重みを確認する清舟だが、1度吐いた言葉を引っ込めるわけにもいかない。
「マザーヌメヌメが無限にヌメヌメを生み出せると言う事は、放っておけば海洋延いては豊穣……それのみならず、海に隣接する全ての国へと影響が出るやもしれません。看過は出来ぬ、此処で断ち切ります」
 無量もそう言って、チラリと清舟へと視線を向ける。
「それに終わった後は酒宴が待っておりますからね。ご安心下さい、船の手配は既に済ませております」
「なんでじゃ!?」
 あまりにも手際が良すぎる無量に清舟は思わずそう叫んでしまう。
 まさかすでに船の手配まで済んでいるとは思わないだろう。
 確かに元々飲みに行く約束はしていたが、まさか船まで手配しているとは思わない。
 恐ろしい、あまりにも恐ろしすぎる。
「そういえば、タイムさんはお酒は嗜まれるのですか? 見た目では随分とお若そうですが……いける口なれば。ふふ、嬉しいですね」
「お酒は強くないけどみんなでワ~っとしてる空気が大好き!」
 無量とタイムは、そうして盛り上がっていく。
「みんなにお酌して回るからね、ふふっ、たのしみ~」
「まあ……呑みのことはひとまず置いといて、だ」
 縁がそう言って、軽く咳払いをする。
「マザーヌメヌメとやらの方はイズマたちに任せるとして、俺たちは砂浜の連中を片づけるとしようかね」
「そうじゃの。儂は陸で場を整えておくとしようかい。海ん中だと銃も使いにくいしのう」
 コンキスタドール W98を清舟が構えるのに合わせ、それぞれが自分の武器を構える。
「……いやまあ、万が一群がられちまった時のことを考えるとゾッとしねぇし、好き好んで引きつけたくはねぇんだが」
 青刀『ワダツミ』IIIを構え、縁が走る。
「いくとするか……!」

●マザーヌメヌメを引きずり出せ。あと酒を吞め
「見回りご苦労、下がっていいよ。俺たちイレギュラーズが来たから」
 港に居たヌメヌメたちを一通り倒すと、イズマが小舟の用意をしているのを見ながら史之はそう漁師たちに告げる。
 海洋ではかなり有名な史之の言葉にわざわざ逆らう者もおらず、彼等はぞろぞろと帰っていく。
 身を守るように伝えたのも、反感を呼ばなかった理由ではあるだろうか?
「それにしても……海を荒らすなんて海洋に忠誠を誓う身としては許せないよね」
 言いながら、史之はふうと息を吐く。
「しかし今回のこいつは赤潮みたいなやつだな。近隣の魚介類に被害が出てないといいけれど……まあその前に人間の心配をしなくちゃいけないんだけどね」
 確かに厄介さでは赤潮と似たようなものかもしれない。
「海はねぇ、冒険と浪漫の詰まったきらきら輝く場所でなくちゃいけないわ。この被害を放っておいたら魚も死んで、汚い海で生きる化け物しか居着かなくなっちゃう」
 史之にアーリアもそう答え、ぐっと拳を握る。
「ぱぱっと倒して、ぱぱっと掃除して! 綺麗な海を眺めて忘年会といこうじゃないの! 酒も暴力も金も女も一網打尽な色男さん(清舟)が奢ってくれるって言ってたものねぇ、ふふーん♪」
 おおっと、どうやら分かれる前にも似たようなことを清舟は言っていたらしい。
「ヌメヌメって呼ぶのも構わないが、こういうのはヘドロって言うんだよ! 海の中に? こんなのがたくさん? 勘弁してくれ! 退治して掃除するぞ!!」
「ああ、勿論だ!」
 小型船の用意を終えたイズマに、千尋も同意する。
「あいつらを放置すれば海が汚染されるぞ! 海にヘドロとかマジ許されざるでしょ。俺のいた世界でも社会問題になってたし……」
 地球生まれ日本育ちの千尋としては「ヤバくね? ヤバババじゃね?」という感じではあるだろう。
「一応これでも海洋の決戦では冠位魔種アルバニアにトドメのパンチ入れて倒した身なんでね、俺が救った海が汚されていくのはちょっと見過ごせねえな。何より海の幸に被害が及ぶのが我慢ならねえ!」
「そうだね。じゃあ行こう!」
 史之たちも同意し、イズマの操船とエネミーサーチで索敵しながらマザーヌメヌメの居場所を探しに出る。
 恐らくいるであろう位置は分かっている。
 予測されている地点は砂浜と港の中間地点。そこに向かっていく最中、史之も飛行しエネミーサーチを発動させていく。
「操船はイズマくんにお任せ、そして海洋の危機を救った天下の伊達千尋くんに守ってもらえるなんて! よろしくねぇ」
 アーリアに千尋がサムズアップを返し、小型船は進んでいく。
 アーリアの保護結界で守られた小型船を走らせ、途中のヌメヌメたちを撃破して。
 その最中、史之が声をあげる。
「あそこ! 他のヌメヌメに隠れてマザーが居る!」
「ああ、こちらでも確認した!」
 ヌメヌメたちが浮いてくる、その下。そこにマザーがいるのを史之とイズマは感知した。
 ならば、どうするか。
「マザーを捉えたなら、リリカルスターで一本釣り!」
 アーリアのリリカルスターが放たれ、海底のマザーヌメヌメが怒りゆえか浮上し始める。
「さぁさ、イイ男とイイ女を呑み込むならこっち!」
「結構デケェな! ハハッ!」
「行くぞ! 陸地まで誘導する!」
 アーリアと千尋が叫び、小型船はそのままイズマの操船で砂浜に向けて走る。
「それにしても際限なく子分を増やされちゃ厄介だよねえ」
 増えていくヌメヌメたちと、こちらを狙い迫るマザーヌメヌメ。
 その姿は史之の言う通りに厄介そのもの。
 そして……ついに砂浜が見える。
「大物釣って来たわよぉー!」
「わぁ~来た来た! アーリアさんの見事なマザー一本釣り~!」
「アーリアさんも、楽しそう」
 無量とアーリアはそう言って笑いながらも、気を引き締める。
 大漁旗でも掲げそうなアーリアのことは置いといても、マザーは本当に大きい。
「流石に母と呼ばれるだけはある、大きいですね」
「なあに、やることは変わらん。チャカをぶち込んでやるまでよ」
「そういうことだな」
 到着した小型船から飛び降りるイズマたちと、その後を追って迫る津波のようなヌメヌメたち。
 それに少しばかり嫌な表情をしながらも、清舟も縁も武器を向ける。
 ヌメヌメ発生の原因はこのマザーヌメヌメだ。
 ならばコレさえ倒してしまえば、あとはもう消化試合になるということだ。
 全員でマザーヌメヌメに襲い掛かり、ダメージを与えていく。
「ところで、泥水を吸った服が身体に纏わりつく感触は気持ち悪い以外の何物でもねぇし、重さも増すせいで死ぬほど動きにくくなる」
 その戦いの最中、縁はそんなことを口にする。
「うん?」
 ちょうど近くにいた史之が問い返せば、縁はニヒルに笑う。
「何が言いたいかというと、終わったらひと風呂浴びてぇって話だ……関係ねぇが、旅人の文化には泥風呂とかいう狂気の沙汰みてぇなモンもあるらしいな」
「聞いたことはあるね」
 言いながら、縁と史之は互いの愛刀を構え背中合わせになる。
「まあ、全てはこれが終わってからだね!」
「そういうことだ!」
 背中を合わせていたのは一瞬にも近い時間。ただそれだけで互いのやるべきことを確認しあい、ヌメヌメとマザーヌメヌメを攻撃していく。
「Go To HeLL!」
 千尋の冠位魔種を屠った際の一撃。あの感覚を忘れぬよう、何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も再現を繰り返し辿り着いた魔拳……地元では伊達パンと呼ばれ恐れられている一撃が、マザーヌメヌメの身体をドパンと弾けさせる。
 そしてCHAIN BREAKERがトドメの一撃となり……マザーヌメヌメは巨大な泥の塊のようになって砂浜に広がっていく。
 其処から先は誰もが予想したように消化試合で。
「屋形船もいいけど、まず掃除だからね? 港や砂浜をきれいにするよ」
「さぁ掃除の時間だ。ヌメヌメの残骸を残らず集めるぞ」
 史之やイズマの声掛けで、掃除が始まっていく。
 更に史之は近隣の人に声をかけて人海戦術にも出た。
「私達だけじゃ骨も折れるし、街の人にも手伝ってもらえてよかったわね。ささ、やりましょー!」
「みんな港や砂浜が汚れたままじゃ困るだろうしね」
 アーリアと史之も自ら掃除道具を動かし、どんどんとヌメヌメを片付けていく。
「ただの泥ならそのまま波にさらわせてもいいんだが……そうもいかねぇなら地道に袋に詰め込んでいくしかねぇか」
「まずは浜一帯の掃除を先に済ませないといけませんね」
 縁と無量も動き回り、ふと史之がぼそりと呟く。
「これ食えないかな……アオサだと思えば……味噌汁に入れて、無理か」
 あまりにも逞しい言葉に全員の動きが止まるが……実は本当に口に入れた者もいる。
 岩海苔味であったらしい。
「掃除はみんなでやればすぐすぐ、廃棄は街の皆さんにお願いしちゃおう。正直寒いから早く上がりたいの。ぶるぶる。っくしゅん!」
「まあ、もうひと頑張りだ。ああ、メカ子ロリババアにも掃除を手伝ってもらうか。その辺の泥を集めて袋に詰めるんだ、頼むぞ」
 アーリアとイズマも指示を出しながらも掃除をしていき……やがて、掃除はしっかりと終わる。
 ヌメヌメの死骸も、しっかりと焼却処分される予定だ。
「ああ、綺麗になると気持ちがいいな」
 そうイズマが満足そうに声をあげれば、あとは清舟のお財布空っぽタイム……もとい打ち上げだ。
 予約した屋形船に乗り、綺麗になった海へ繰り出せば自然とテンションも上がってくる。
「海クリーン祝賀会じゃーーーーーーーーーーーーい!!! 今日は奢りだぜイェーーーーーーーーーーーーーーイ!!! 清 舟 く ん の な ! ! ! ゴチになりやーーーーーーーーーす!!!」
 イズマの船にしないか、と言いかけた史之の声は残念ながら響かなかったが、イズマの真摯な交渉によって屋形船も少しばかり値下げして貰って、なんとか清舟の財布も一命を取り留めそうである。
 響く千尋の声に清舟が「え? 儂の奢りなんですか? しかも屋形船? お会計も一網打尽? くそぉぉ!!! グッバイ マイ 銭!」と嘆いているが……その近くにアーリアと無量、そしてタイムが寄っていく。
「宴会よぉー! こういうの屋形船って言うのよね、無量ちゃん!」
「ええ、その通りです」
「そーれーにー、清舟くんがぜーんぶ奢ってくれるんでしょう? 宵越しの依頼報酬は持たない! 男前!」
「唯月さんにはこの様な場を設けて頂きまして。誠に有難う御座います」
「素敵なお船ね。清舟さんありがとう、ご馳走になります! 勿論お酌もまかせて。あ、イズマさん唐揚げのお皿こっちにもくださーい」
 アーリアとタイムが左右から清舟を挟み、無量が正面に。
 トライアングルアタックである。清舟の逃げ場はない。逃げる必要があるかは知らないが。
「おっと、酒酒……え、お酌? あばばばば……」
 緊張し始めた清舟が激しくバイブレーションした後に固まるが、大丈夫。正常である。
「……あれ? 清舟さんちょっと泣きそうな顔してる? どうしたの? 船酔い? 大丈夫?」
 タイムのひどく純粋な心配に清舟が「レモンかけていいよ」と再起動するが、それはさておき。
「海洋での宴会って言ったら聴いてもらうしかないでしょう。この俺の海洋での決戦の武勇伝をな!」
「千尋さんの武勇伝ききたーい!」
「そう、あれは嵐吹きすさぶ船上の戦場(高度なギャグ)。俺はリヴァイアサンの鱗をちぎっては投げちぎっては投げ……そんな俺の前に突如冠位魔種アルバニアがドーーーン!!! 俺と壮絶なタイマンを貼った末に俺の抉り込むようなアッパーで沈んだワケよ(盛りに盛った表現)。いやあ、忘れねえぜ、あの時雲が晴れて太陽の光が射してきた瞬間はよ……」
「すごーい! わたしもその活躍見たかった~!」
 純粋なタイムがまるっと信じてしまっているが、まあ問題はないだろう。
「伊達さんの武勇は聞き及んでおります。もし機会があれば、かの冠位を打ち祓ったと言うその力、手合わせ願いたいものです」
 無量もそんなことを言う中、縁は平和を取り戻した海を眺めながら呟く。
「……やれやれ、やっと終わった。後は二度と現れねぇ事を祈るばかりだ」
「ま、こういうのも綺麗な海あってこそじゃない? 何はともあれ、めでたしめでたしってことで!」
 そこにアーリアも現れて、一献差し出して。
「かもな」
 縁も、そう答える。
 この平和な光景も、「めでたし」であるからこそだ。
「こうなったらとことん飲んじゃるわ! 美味しい、美味しいなぁ。何故かしょっぱく感じるよこのお酒。おまんらもう少し加減しろぉ!」
「あ、カラアゲにレモンかけていいっすか?」
 何やら色々と響いてくる声も、まさに平和ならではだ。
 ……ちなみにだが、何故か清舟にもレモンがかかっていたそうだが。
 アーリアの言う通り、めでたしめでたしである。

成否

成功

MVP

アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
見事ヌメヌメを退治しました!

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