PandoraPartyProject

シナリオ詳細

クエスト:チンピラをやっつけろ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●クエスト告知
 伝承の、とある街の家の前にNPCの兵士が立っていた。
 その家は、これまで非常に簡単かつ再受注可能なお使いクエストを発行することで有名なNPCの家だ。
 しかし、扉の前に兵士NPCにガッツリ立たれてしまっては入れない。
 アバターの1人が、困ったように兵士NPCへ話しかける。
「あー……そこ、どいてくれると嬉しいんだけど」
「申し訳ございませんが、此処は今立ち入り禁止になっております」
「何かあったの?」
「お答えできません」
 何か分からないが入れないらしい。
 R.O.Oのシステム的な問題かもしれないとアバターたちは諦め、その場から去ろうとするが……そこに、兵士NPCが声をかけてくる。
「もし、どうしてもというのであれば兵士詰め所にて『兵士長』にお尋ねを」
 なるほど、これでクエストが進行したらしい。
 しかし……もし何かの難しい連続クエストの始まりだったら、ちょっと面倒な事になるかもしれない。
 ボスモンスターの能力がおかしいというのは、アバターなら常識になっている。
 事実、兵士NPCからその話を聞いた者達の表情は一貫して「やめとこうかな」というようなものだった。

●クエストを受注しますか?
 兵士詰め所。
 そこにいる兵士長は、集まった者達を前にエヘンと咳払いをする。
「これほどの者達が町中の異変を見過ごせないと集まってくれたこと、感謝する」
 別にそうでもないのだが、という顔も幾つか。
 簡単なお使いクエストが元に戻ればそれでいいという者が大勢だ。
 しかし、そんなものが兵士長に分かるはずもない。
 そして兵士長が話したのは……「とある事件」についてだった。
「どうも最近、夜闇に紛れて犯罪が行われている形跡がある」
 軽微なものは今までもちょこちょこおこってはいたが、昨夜はついに1人の老女が殺され財産を奪われた。
 家の中からは財物が奪われ、犯人は何処に行ったのか不明。
「だが、ついに殺人事件に発展した。我々はこの事態を非常に重く見ている」
 よって、これから捜査を行い盗賊どもを殲滅するが……街の外からやってきたチンピラ共がそうなのではないかという可能性が高い。
「君たちには、その殲滅作戦を手伝ってほしいのだ。報酬は存分に出そう」
 なるほど、悪い話ではない。ないが……どうにもヤバい匂いもする。
 とりあえず回避して様子を見たほうがいいだろうと、ここで更に何人かのアバターが離脱していく。
「残った者達は協力してくれるのだな? 感謝する」
 とにかく、やってみなければ分からない。
 より詳しい話を聞いてみることにするのだった。
 

GMコメント

●クエスト名:チンピラをやっつけろ
●クエスト内容:兵士長に話しかけると特殊フィールド「夜の街」に転送されます。
アナウンス内容に従いモンスターをやっつけてください。
一定時間が経過すると兵士隊がチンピラを殲滅しクエストが終了します。
なお、「夜の街」は兵士詰め所を除く建物の中には入れません。
街の外にも出られません……が、街1つ分なので結構広いフィールドになっています。

●特殊サクラメント
クエスト中は「夜の兵士詰め所」にサクラメントが存在し、死んだ場合そこからの復活が可能です。
クエスト終了後、この特殊サクラメントは消滅します。

●アナウンス内容と敵モンスター
「いたぞ! チンピラ共め、覚悟し……うわっ! モンスターだ、こいつらモンスターを放ちやがった!」
フィールド内に以下のモンスターが現れるので殲滅しましょう。
・ゼリリン×40
半透明の丸いゼリー状モンスター。弱いです。体当たり攻撃。
・スケルトン×20
骸骨モンスター。シミターで斬り付けてきます。
・アントワーカー×10
全長1Mのアリ型モンスター。噛みつき攻撃。ちょっとタフ。

「よーし、モンスターは殲滅したぞ! 覚悟しろチンピラども!」
フィールド内に以下のモンスターが現れるので殲滅しましょう

・チンピラ×30
人間型モンスター。投げナイフと斬り付け。それなりの強さ。

「こいつがボスか! 全員気をつけろ! 無茶だけはするなよ!」
以下のモンスターが現れます。10分間のカウント開始。
カウント終了後、兵士隊NPCが出現しボスを討ち取ります。
なお、10分経過前に「兵士詰め所」に敵モンスターが到達した場合、兵士長による相打ちイベントが発生しクエスト失敗となります。

・チンピラボス
全身鎧で身を固めた全長3Mの大男。
突撃槍と盾を持っています。
槍を構え突撃するランスチャージ、槍による高速乱撃の範囲攻撃、ランスストームを使用します。
また、速度が目茶目茶速くなる「クイック」を使用します。
文字通りに「死ぬほど」強いです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●ROOとは
 練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
 練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、原因不明のエラーにより暴走。情報の自己増殖が発生し、まるでゲームのような世界を構築しています。
 R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
 練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に介入。
 自分専用の『アバター』を作って活動し、閉じ込められた人々の救出や『ゲームクリア』を目指します。
特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline

※重要な備考『デスカウント』
 R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
 現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。

  • クエスト:チンピラをやっつけろ完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年10月15日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

梨尾(p3x000561)
不転の境界
ハルツフィーネ(p3x001701)
闘神
迅牙(p3x007704)
元陸軍所属機
ヴラノス・イグナシオ(p3x007840)
逧 蛻コ蟷サのアバター
きうりん(p3x008356)
雑草魂
カノン(p3x008357)
仮想世界の冒険者
マチルダ(p3x009315)
その罪は譲らない
いりす(p3x009869)
優帝

リプレイ

●チンピラをやっつけろ
「街中の異変……見過ごせないよね!ㅤよくわかんないけど! チンピラを倒せばいんでしょ!ㅤ楽勝楽勝!」
 R.O.Oの「チンピラをやっつけろ」クエスト。
 その舞台たる特殊フィールドの開始位置はサクラメントの存在する「夜の兵士詰め所」だが……『雑草魂』きうりん(p3x008356)
(楊枝 茄子子のアバター)は、その近くに立ち自信満々に笑う。
 なお、今回のクエストについて考察した仲間たちは思い思いの場所にすでに散っている。
 開始アナウンスまでに時間がある事を察して、その時間を有効に使うべく行動しているのだ。
 ちなみに『シスター』マチルダ(p3x009315)の場合は、近くから土嚢を探してきて塹壕を作っている。
 まあ、あくまで簡易的なものなので何処まで通用するかは不明だが……時間は稼げるだろう。
「さぁてさて、久々のクエストねぇ……やることは変わらねぇ、ぶっぱなすか」
 言いながらマチルダは手を握ったり開いたりしてみる。
(このアバター? を動かす感覚ってのは慣れないねぇ……モンスター討伐ミッションでしょ? とりあえず腕鳴らしていかねぇと始まらないわね)
 そんな事を考えていると……最初のアナウンスが鳴り響く。
「いたぞ! チンピラ共め、覚悟し……うわっ! モンスターだ、こいつらモンスターを放ちやがった!」
 アナウンスが終了した瞬間、きうりんとマチルダの近くにゼリリンが3体出現する。
「え、モンスターも出るの!ㅤ聞いてなーい!ㅤきうりぴんち! まぁ為せば成る!ㅤ全員の口にきうり突っ込んでやるよ!!ㅤ覚悟しろ!!」
 言いながらきうりんはウィークネスを発動させる。
「はーい、エサですよー!!ㅤみんなあつまれー!!」
 そう、自分に攻撃を集めようという考えなのだ。
「もう私巻き込んでいいからさっさと殲滅しちゃおうぜ!ㅤ私は再生と回復である程度は死なないから!ㅤ死んだら戻って同じことする!」
 しかし、此処にはすでにマチルダもいる。きうりんを巻き込まないように放ったアクティブスキル1がゼリリンを蹴散らし……周囲でも戦闘音が聞こえてくるのが分かる。
「実害があるので放ってはおけませんが、簡単な依頼で終わるはずだったのに……これもボーナスクエストの前提と思った方がいいのかな……? でもこれを放置したら安心して寝れなさそうですし……ううん、やっぱりこれ、何とかしなきゃ……!」
『かつての実像』いりす(p3x009869)はそう言いながら、トーデスM93『ヘッジホッグ』から魔改造ビーコン弾を放つ。
 幸いにもゼリリンは然程強くない。というかむしろザコに近い。
 スケルトンも、見た目こそ凶悪だが……然程の強さでもない。
「面倒な手を使いますねっ。モンスターの躾は出来ているんですかねっ!?」
  『仮想世界の冒険者』カノン(p3x008357)のインタラプトがモンスターたちを消し飛ばすが……まあ、躾は出来ていないだろう。
「それにしてもモンスターを扱えるチンピラって怖いですね。こうして実際に犯罪のために使って襲ってくる訳ですし、使うにしてももうちょっと別の用途とか無かったのかな……一括りに魔物使い、って言ってもやれることは結構あるはずなのに……」
「それが出来ないからチンピラなんでしょうね! アントワーカーきます!」
 幸いにも家屋に攻撃を仕掛けるモンスターはいないようだが、こちらを見つけると同時に襲ってくるのは実に厄介だとカノンは思う。
 いりすも魔改造ビーコン弾を放ちながら他の箇所から聞こえてくる戦闘音に気をもんでいた。
 そこでは、『逧 蛻コ蟷サのアバター』ヴラノス・イグナシオ(p3x007840)が 『お家探し中の』梨尾(p3x000561)と共にゼリリンを撃破していた。
「なんか、昔やったゲームでこういうのあったな……何だったっけ」
「うーん……」
 ヴラノスの疑問にいまいち答えが出て来なくて梨尾も首を傾げてしまうが、今のところモンスターは然程の苦労をする相手でもなかった。
「それにしても戦力を逐次投入するぐらいなら遠距離攻撃でモンスターの後ろから攻撃すればいいのに……特殊サクラメントが兵士詰め所にありますし、もしかして敵はこちらを詰め所から離れるように陽動する事ですかね?」
「まあ、これは防衛戦だからな。そういう狙いであっても不思議じゃあない」
 その可能性を考慮しているからこそ、ヴラノスも梨尾も「夜の兵士詰め所」からあまり離れてはいなかった。
 何しろ、「夜の兵士詰め所」を壊されたら負けなのだ。
 それを防ぐ為に、そこを起点に動くのは何もおかしなことではない。
 そうして戦っていると……次のアナウンスが流れ始める。
「よーし、モンスターは殲滅したぞ! 覚悟しろチンピラども!」
 第2段階に移行したことを確認した梨尾たちの近くに、いかにもチンピラといった風体の男が出現する。
「へっへっへ……」
 そんな頭の悪そうな笑い声をあげるチンピラに梨尾の「憤怒」が発動し、ヴラノスが「纏」を発動させ襲い掛かりトドメを刺す。
「あー何か思い出してきたぞ……昔やったRPGであった気がしてきた。その時は帝国兵がうんたらかんたら、だったか!」
 やっぱりなんだか微妙に思い出していないようだが……梨尾はチンピラたちを見ながら思う。
「夜闇に紛れて犯罪……生きていく為に仕方なくとかなら不殺する気が起きましたが外から来て悪さを続けているのならば死人も出てますし、やり返されても構わないということですよねー?」
 そう、それが摂理というものだろう。
 そんな中、『魔法人形使い』ハルツフィーネ(p3x001701)は『元陸軍所属機』迅牙(p3x007704)と合流してチンピラの掃討にあたっていた。
「面倒くさいので、一気にきてくれて良いです、よ」
 クマさんロアーがチンピラに命中し、「ぎえー」と声をあげながらチンピラが倒れていく。
 数は多いしモンスターよりも実力的にも面倒になってはいるが、凄い強敵というわけではない。
 こうして落ち着いて対処すれば問題は無いようだった。
 しかし、数は多いし動きもそれなりに素早い。
 魔法人形生成で作ったテディベアにクマさん=エンジェルを使い上空を偵察していたハルツフィーネの「合流しよう」という判断は、非常に適切であったと言えるだろう。
「不良少年(少女)も数が集まれば厄介なのは世界共通だな、面倒だが…経験値の糧になって貰い、社会貢献してもらおう」
 言いながら迅牙は20式多連装ロケット弾発射機を放つ。
 たとえ敵が数で押してこようと、俺は範囲攻撃で吹き飛ばすだけだと迅牙は決めていた。
 攻撃の範囲内に建物や街灯があっても攻撃を行うつもりだが、そこには「まあ大丈夫だろう」という目算もある。
 そして火力に関しても手数に関してもハルツフィーネが合流したことで何の不足もない。
「チンピラとは物語においては雑魚の代名詞、のはずですが。どうも様子が違うようですね。……受けてしまったものは仕方ありません。街の平和を守るため、クマさんが一肌脱ぎましょう」
 そんな事をハルツフィーネが宣言する。
 戦いは激しさを増し……しかし、チンピラの数は確実に減っていた。

●チンピラボスとの戦い
 梨尾が最後のチンピラを仕留めたその瞬間、次のアナウンスが流れ始める。
「こいつがボスか! 全員気をつけろ! 無茶だけはするなよ!」
 アナウンスは聞こえた。
 聞こえたが……誰の近くにもチンピラボスは出ていない。
 一体どこに出現するのか……テディベアで上空から索敵していたハルツフィーネは、それにいち早く気付く。
「なるほど、壁の近くですか……道理ですね」
 そう、チンピラたちは「外」から来ている。ならば外に近い壁付近から現れるのは当然といったところだろうか?
 鉄色の全身鎧と、突撃槍に大きな盾。
 如何にも鈍重だが、ゆっくりとした動きで進んでいるのが見える。
 なるほど、アレなら10分稼ぐのもやりようによっては可能だろうとハルツフィーネは思う。
「……もう少しカッコいい名前にしてくれるとこちらもやる気が出るのですが。アルティメットチンピラクマキングとかどうでしょう」
「クマは何処から……?」
 そんな迅牙の問いにハルツフィーネは無言で答え、迅牙もフィーリングか何かだろうと悟る。
 えてして世の中とはそういうものだ。
「とにかく、場所が分かっているなら可能な限り、時間を稼ごう……倒せると考えない方がいいだろうからな」
 そして、チンピラボスと最初に接敵したのはカノンといりすの2人だった。
「そういえばクイックを使うって事前に聞いて……えっ、はやっ、速すぎませんかあれ……!? 照準が……!」
 いりすたちを見つけるなりキュピインッと音をたてて輝いたチンピラボスの動きが、明らかに速くなる。
「とんでもなく速いですね……!? でも街の安全の為、しっかり時間は稼がせていただきます!」
 カノンのインタラプトが放たれ、いりすが乱射する。
「高機動な敵への対処は分かってます! 射程さえ変わってないのなら……相手が攻撃のために来る時を狙って撃つ! 残念だけど強いのに翻弄されるモブでもなければ、自分のために犯罪を犯す主人公はいませんから……!」
 いりすのそんな叫びが響き……チンピラボスとの戦闘は激しさを増していく。
 そしてそんな中、チンピラボスの居場所が分かっていてなお移動しない者はいない。
 10分間。それだけの時間を稼げばいいのなら。
 10分間。その間、チンピラボスがアバターを狙ってくるというのであれば。
 積極的に前に出ない理由がない。
「大物喰らいだ! ぶち抜いてやろうぜ! 火薬の臭い……やっぱこれがねぇとな」
 マチルダが各所に設置した塹壕も土嚢ごと吹き飛ばされながらも確実に機能している。
 放つアクティブスキル1はチンピラボスに命中し、マチルダが退避した直後には土嚢が吹っ飛ばされる。
「10分ねぇ……別に倒してしまっても構わんのでしょ!」
 きうりんのウィークネスが発動するが……一撃くらいであれば攻撃を受けても耐える自信があった。
「はいディーフェンス!ㅤここを通りたかったら私を食べてからにするんだね!!」
 雑草の一撃をも加えるが……お返しだとでもいうかのようにチンピラボスのランスチャージがきうりんを吹っ飛ばす。
「死んでもこの先には進ませないぞこら!ㅤ……あやめてやめて死ぬ死ぬ!ㅤ死んじゃう!」
 さっきの一撃でHPを半分以上削られた。流石に再生が間に合わないと判断したきうりんは一時撤退するが……その援護をするかのようにヴラノス・イグナシオがチンピラボスに襲い掛かる。
「多少は強いか、さすがROOの敵と言ったところよ。だが所詮急増のテンプレコードに止められては、私とて示しがつかないんでね!」
「この人、英雄でも裏組織のボスでも何でもできるのでは……? 何でチンピラをしてるのですか?」
「さあ……根がチンピラだからですかね?」
 ハルツフィーネの当然の疑問にそう答えながら、梨尾はチンピラボスに錨火を放つ。
 とにかく、倒そうなどとは考えてはいない。
 出来る限り兵士詰め所から離れるように時間を稼ぐ。
 その為には武器も盾も「逸らし」に利用し、可能な限り喰らわないように立ち回る必要がある。
 更には範囲攻撃のランスストームに仲間が巻き込まれないようにする必要もある。
 単体での決戦兵器。目の前にいるチンピラボスは、まさにそんな感じの敵だった。
 幸いにも「クイック」が連発できる仕様ではないらしいのが救いといったところだろうか?
「手痛い一撃を見舞ってあげます!」
 カノンのマホウジンΣがチンピラボスに放たれ、誰もが視界の隅のカウントダウンタイマーに視線を向ける。
 あと3秒、2秒、1秒……カウント、0。
 その瞬間、周囲から兵士たちが駆けよってきてチンピラボスを取り囲む。
「よくやってくれた! あと一息だ! 全員、押し込めー!」
 掛け声とともに兵士たちの放つ斬撃がチンピラボスに叩き込まれ……ズズン、と重たげな音をたててチンピラボスが倒れこむ。
 同時に、アナウンスが響き始める。
「チンピラどものボスを仕留めたぞ! 我々の勝利だ!」
 それがクエスト終了の合図なのだろう、全員の姿が一瞬後にはクエスト開始前に会ったNPC「兵士長」の眼前に転移していた。
 どうやら、元のフィールドに戻ったようだった。
「ありがとう、君たちのおかげで殲滅作戦は無事に成功した。潜入ルートについてはこれから調査を進めていく予定だが……ボスも仕留めたんだ。しばらくは何も起こらないだろうな。いやあ、本当にありがとう!」
 ハッハッハ、と笑う兵士長。その油断がこうなったんじゃないか、とは誰も言わない。
 クエストが無事に解決したことは、事実なのだから。
 ひとまずは、このことを喜ぶべきだと。誰もが、そう感じていた。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

カノン(p3x008357)[死亡]
仮想世界の冒険者
いりす(p3x009869)[死亡]
優帝

あとがき

コングラチュレーション!
無事にクエストをクリアしました!

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