PandoraPartyProject

シナリオ詳細

水着だから恥ずかしくないもん

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●水着だから恥ずかしくない

「ぎゃああああああああああ! 変態ィィィィ!」
 
 鉄帝の町に、今日も鮮烈な悲鳴が響く。
 一体どうしたというのか。
 耐えがたき変態でも出たか、はたまたギャアア・ヘンタイイという知り合いと運命的な再会を果たしたか、はたまた自分の性癖に気付き叫ばざるを得なかったか。
 全てあり得るのが鉄帝だが、今回は最初の選択肢が正解であったようだ。

「何を言うのだねお嬢さん!」

 真っ赤なビキニパンツを履き顔に覆面を被ったその男は、心外だとばかりに叫ぶ。
 威風堂々たるその態度は、自分に恥じることはないというかのようだ。

「いいかね、私はしっかりと身体を絞っている。この身体に恥じるところは1つもない!」
「恰好! パンツでしょうが!」
「それこそ何を言う! いいかね!?」

 憤慨した様子で男は自分のビキニパンツを指す。

「これは水着だ! 夏に水着を着るのは恥ずかしい事でもおかしなことでもない!」
「場所!」
「ぶっちゃけ夏の鉄帝に水着の男1人いたところでドレスコードに違反してるとは思わんがね!」

 その言葉に何人かがサッと視線を逸らすが……それはさておき。

「さあ、君にピッタリの水着を用意したんだ……受け取ってくれたまえ。なんなら更衣室も用意するが!?」
「そこまでだ!」
「ぬっ、何者!?」

 着込み男の見上げた先。建物の屋根に不気味な男が立っていた。
 ゴーヤーを模したと思われる仮面。ゴーヤーを模したと思われるアームガードにレッグガード。
 緑の全身タイツっぽい服装。新手の変態であろうか?

「女性に自分の趣味の水着を贈ろうとは、この変態め! 許すまじ!」
「くっ、自分の事を完全に棚に上げたその言い草! さては貴様!」
「変態の力をもって変態を制す! 故に我が変態は正義のメタモルフォーゼ!」
「おのれ! やはり貴様!」
「やっぱりゴーヤーは生のまま丸かじり! 貴様ら変態結社フェチーズの野望は俺が……このゴーヤーマスクが砕く!」
「ほんっと何なのこの町いいいいい!」
「苦さは強さ! 思考を侵す強烈なエキスが……俺をエキサイトさせてくれるんだ!」


●変態事件

「依頼なのです。変態が出たです」

『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201)が、なんとも言い難い目をしながら語りだす。
 隣に立っているのは、なんだか爽やかな金髪碧眼の青年だ。
 キラッと光る白い歯にチーサがイラッとした表情を見せている。

「こっちは依頼人のゴウ・ヤーさんなのです」
「よろしくな!」
「じゃあ刺身にされる前に帰れです」
「怖ぇ……」

 去っていくゴウを見送ると、チーサは今回の依頼について説明を始める。

「最近町に出没する変態……通称『超変人・水着男』を倒してほしいのです」

 言うだけで口が変になりそうです、と言いながらも解説された依頼の概要は……こうだ。

 近頃、鉄帝の町に、女性に水着をプレゼントしたがる男が出没するのだという。
 赤いブーメランパンツに覆面と、なんか一歩間違えれば闘技場にいそうな感じの男だが……好みの女性に似合うと思った水着をプレゼントしたがり、なんなら移動更衣室まで提供するという筋金入りの変態である。
 ちなみに移動更衣室に仕込みの類はないと事細かに解説までしたらしい。だから何だというのか。

「……どうもゴーヤーマスクとかいう別ベクトルの変態とやりあってるみてーですが」

 ゴウが消えた方向を思いっきり見ながら、チーサは説明を続ける。

「その際、ヘンタインとかいう部下を繰り出してきてるのを確認してるです」

 おまけに形勢不利と見るや否や逃げ出す為、倒して捕まえるのは相当面倒になるだろう。

「しっかり捕まえてくるですよ……水着の方を」

 ゴーヤーマスクはどうでもいいです、そう言って話を締めくくるのだった。

GMコメント

超変人・水着男を倒しましょう。
不利と見るやあらゆる手段を使い全力逃亡します。
逃げてもまたすぐに騒ぎを起こすので、追うのは全く難しくないでしょう。
もしおびき寄せたい場合は、水着姿を周囲に見せつけアピールすればOKかもしれません。
「似合う」か「分かってない」か、そういう事を言いながら寄ってくるでしょう。

なお、水着男は鍛えぬいた肉体が武器で特に技とかはないみたいです。
ですが、肉体強度は相当のものです。
ただし、戦闘になると戦闘員として黒タイツの「ヘンタイン」を複数けしかけてきます。
掛け声は「イィー!」です。殴っても殴られても喜びます。

なお、何処かから一定確率でゴーヤーマスクが現れ味方として加勢してくれます。
ゴーヤーパンチにゴーヤーキック、ゴーヤーチョップが主な技です。
一体何者なんだゴーヤーマスク……

□付近のスポット情報
女性に人気のスイーツの店が並ぶ場所です。
普通の性癖の男女が多いです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はC-です。
 信用していい情報とそうでない情報を切り分けて下さい。
 不測の事態を警戒して下さい。

●注意事項
 この依頼は『変態属性依頼』です。
 なんか変な性癖に目覚めたとしても当方は知りません。
 でもハジけると楽しいと思います。

  • 水着だから恥ずかしくないもん完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年08月15日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
ミルヴィ=カーソン(p3p005047)
剣閃飛鳥
エッダ・フロールリジ(p3p006270)
フロイライン・ファウスト
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
モカ・ビアンキーニ(p3p007999)
Pantera Nera
コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)
慈悪の天秤
マグタレーナ・マトカ・マハロヴァ(p3p009452)
想光を紡ぐ
ヴィリス(p3p009671)
黒靴のバレリーヌ

リプレイ

●水着男を探せ

 超変態・水着男。好みの女性に水着をセレクトし勧めるという、その変態性。
 更には夏の鉄帝にいても、あんまり違和感を感じないという隠匿性。
 その恐ろしい敵に……『清楚にして不埒』ミルヴィ=カーソン(p3p005047)は戦慄を感じてしまう。

「鉄帝は変態の国だった!? あ、今更だった!」

 そんな誤解を招く事すら言ってしまう始末だ。
 念のために言えば、鉄帝は変態の国ではない。常軌を逸した変態が生まれやすい土壌があるだけだ。

「なんか……また変なのが出たみたいだね……ヴァリューシャも可愛いんだから気を付けるんだよ?」

『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)が言えば、『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)はこてんとかわいらしく首を傾げてみせる。

「最近とても暑かったから、そういう方が出てくるのも仕方のないことなのかしら……とは言え、野放しにするわけにもいきませんわね」
「そうだね。確かに放置はできない」
「ここで確実に倒して、平和な街を取り戻しましょう!」

 ヴァレーリヤとマリアが「おー!」と気合を入れているが、確かに水着男を倒せば平和に1歩近づく。
 それを考えれば、充分にやる価値のある試みとはいえた。

「人のお洋服にケチをつけるのは好きではないのだけれど……夏だからと言って街中でも水着なのはどうかと思うわ」
「何を言うのだねって言うけど変態は変態よねぇ……まぁいいわ、仕事を始めましょ」

『黒靴のバレリーヌ』ヴィリス(p3p009671)と『慈悪の天秤』コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)の台詞も、まさに「その通り」としか言いようがない。
 たとえ町中に似たような恰好が唸る程いようと、変態は変態に変わりない。
 つまり、コルネリアの言うとおりに「仕事」として処理せねばならない。
 だが、ある意味で今回は楽な仕事とも言えるだろうと『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)は考えていた。
 何処に居るかは分からないが、おびき寄せる手段は比較的……本人の羞恥心とか社会的立場への影響とか道徳的問題とか倫理観とかを除けば比較的簡単であり、しかもゴーヤーマスクなる応援勢力もいる。

「――冷静に考えてゴーヤの方がヘンタイでは?」

 そんな気付いてはならない事実にエッダは気付きかけたが……頭の隅にそれを追いやる。
 何しろ、その辺りを考え始めると今この場ですでに水着姿のエッダはどうなってしまうのか?
 しかし、これにはちゃんと理由がある。

「囮役として水着を着る。しかしマズいでありますなこれ。あまりにかわいすぎて住人達がぶっ倒れてしまうレベル。おっ何だ官憲か? 所属と姓名言えやコラこちとら大佐様やぞ!! やめろ!! 捕まえるな!! 仕事であります!!」

 何やらエッダが官憲に連行されていったが、本当にエッダの趣味とかじゃなくて仕事なのですぐに解放されるだろう。

「私は、他者の性癖に関して干渉する気は無い。ただしそれは、他人に迷惑をかけなければの話だ。それはそうと、美女の水着はいいよね。私も含め7人全員が絶世の美女だからな!」

 そうして、『Pantera Nera』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)がエッダの存在をちょっと無かったことにしながら纏める。
 一緒に連れていかれては仕事どころじゃないから仕方ない。

「なるほど変態が如何に刺激的な格好で在ろうと、見なければどうという事は……いえ、見なくても発せられる変態のオーラと言うか圧が。そして聞こえてくる声や音が水着男の存在を十全に伝えてきますね。恐るべし」
「なるほど……確かに極めし者は同好の士の存在が分かるという。君もまたそうであるということか」
「いえ、そんな不名誉な称号は……ん?」
「お嬢さん。なんとなく人妻属性が垣間見え、同時に清楚さも感じる君にはコレが似合うと思う。鉄帝のスクールでも正式採用されているんだがね?」

『永久の新婚されど母』マグタレーナ・マトカ・マハロヴァ(p3p009452)の隣でそっとスクール水着を差し出す、覆面の水着男。
 あまりにも視線な流れで水着を差し出してくる水着男に、マグタレーナは一瞬思考を停止させて。

「ハッ、嫌な予感! とう!」
「あ!」

 何を感じたか一瞬で屋根に登り消えていく水着男。
 準備が整う前の先制攻撃に、全員が思わず顔を見合わせて。
 反応しようと瞬間、別の声が響く。

「逃げるぞ! そいつが水着男であります! 脱げ! どいつもこいつも脱ぐでありますハーハハハ!! ヴィーシャも! マリアも! コルネリアも! どっちもどっちも!!」

 何やら新たな怪人と化しつつあるエッダだが……モカが一発チョップを入れると治った。
 やはり夏の暑さは色々と問題であるらしい。

●水着男をおびき出せ

「さて、まずは変態さん(水着)をおびき出さないといけないのよね。コートの下に水着は着てきたしみんなの準備ができたら脱ぎましょうか」

 言いながらヴィリスは全員に視線を向け……肯定的な視線が返ってきたのを確認すると、上着を脱いで水着になる。
 更にはパパっと早着替えでマスクもシュノーケルに取り換えていく。
 もはや何の言い訳もできない水着スタイル。
 更には「性的魅力」を使ったアピールポーズもきめていく。

「……やった本人が言うのもあれだけれど。私みたいなガリガリに魅力を感じるってそれはそれでだめじゃないかしら……?」
「ヒュー! いいでありますよー!」
「大丈夫、自信もって! 凄い美女だよ!」

 援護射撃としてエッダとモカの声援が飛ぶ。
 なんだか、そういうコンテストが始まったかのごとくである。
 しかしこれはそういうコンテストでもなければ新たな変態の噂で存在感を消してやろうという試みではない。
 こうする事で水着男を引き寄せそうという、そういう試みなのだ。
 しかし、なんとも気恥ずかしい。そんな事をヴィリスは思う。
 主にエッダとモカのせいな気もする。

「ま、まぁ今回は気にしないでおきましょう。好みっていうのは人それぞれだものね。人様に迷惑をかけなければなんだっていいと思うわ」
「私もそう思うぞ。ハニー」
「ハニー!? って、出たわ!」
「もはや私が勧めるまでもなく似合うその水着……フフッ、こんなところで同志と出会えるとは思わなかったよ」
「そ、そうね?」

 何を言われるかはわからないけど聞く必要もないし相槌を打ちながら聞き流そう。
 そう考えていたヴィリスではあるが、なんとも釣れすぎではないだろうか?

「……ああ、ハニー。毎日君の為に水着を選ばせてはくれませんか?」

 流石にこれに相槌を打つのは不可能だ。まだ包囲は終わらないのか。
 そんな焦りを覚えるヴィリスの耳に……コルネリアの叫びが響く。

「来てぇぇぇぇ!!!!!!!! ゴォォォヤマスクゥゥゥゥ!!!!!!!!」
「何ィ!?」

 叫び声に水着男は周囲を見回して……そのシルエットを、発見してしまう。
 水着男の見上げた先。建物の屋根に不気味な男が立っていた。
 ゴーヤーを模したと思われる仮面。ゴーヤーを模したと思われるアームガードにレッグガード。
 緑の全身タイツっぽい服装。新手の変態であろうか?
 いや、コルネリアとマリアは知っている。それが何であるかを。

「乙女の叫びに即レスポンス! これすなわち正義の定め!」
「くっ! その変態的な姿は!」
「変態の力をもって変態を制す! 故に我が変態は正義のメタモルフォーゼ!」
「おのれ! こんな大事な時に……!」
「やっぱりゴーヤーは生のまま丸かじり! 貴様ら変態結社フェチーズの野望は俺が……このゴーヤーマスクが砕く!」

 ゴーヤーマスク。現れた正義側の変態に、コルネリアは積もった恨みを込めて叫ぶ。

「テメェこの間依頼で言ったこと忘れてねぇからな? 乙女だろ? ん? ん? おら!  さっさと変態男とくんずほぐれつしてこいや!!」
「よかろう、推定乙女よ! 如何に君の乙女度が乙女の基準に達しているか専門家の間で意見が割れようと! 正義はその声を聞き逃さない! とう! ゴーヤーキイイイイイック!」
「また言ったなコラアアアア! つーか専門家って誰だ!」

 専門家は専門家である。鉄帝の闇は深い。


「おーのれおのれえ! いでよヘンタイン!」
「イィー!」

 とにかく包囲は完成……したはずなのになぜか周囲の建物からヘンタイン達がワラワラとわいて出てくるが、とにかく包囲は完成した。

「此処は1度撤退を……む!?」

 ヘンタイン達に任せて水着男が撤退しようとした刹那。その視界に水着美女が現れる。
 あまりにも魅力的なその肢体に……しかし水着男はスンッ……とした表情になる。

「水着の魂を感じない……おのれ何奴!」
「くっ、見破るのが速すぎない!?」

 意味は分からないが幻影は通じない。それを悟ったマリアは水着姿になり、その視界に現れる。
 赤色のパレオ付きビキニ……上から羽織った白いレースのロングシャツは、恥じらいの表れだ。
 そんなマリアに水着男は目を見開き……ゆっくりとサムズアップを決める。

「トータルコーディネートはバッチリだ。その魂、大切にしてほしい」
「へ、へんたい! 何が楽しいんだい!? 恥ずかしいんだけれど!?」
「その恥じらいもグーだ! しかし水着だから恥ずかしくない!」

 そんな水着評価が行われている間にも、マグタレーナのディスペアー・ブルーが発動する。

 この海(街角)で水着を拝めるのはただ一人。ヘンタインたちよ互いに戦うのです。最後の一人の身が勝利の栄光(水着)を手に出来るのです。

 そんな意味を込めた歌だが……ヘンタイン達の同士討ちが一部で始まり「イィー!」という声が響き渡り始める。

「フッ、中々やる……まさか自分の生水着を賞品にするとは! 思わずヘンタイン共を全滅させてしまいそうだ!」
「違いますが!?」
「こいつは想像を超える変態っぷりだね!」

 白ビキニのモカの胡蜂乱舞脚がヘンタイン達を蹴散らし……そんなモカをガン見しながらも、水着男は凄い動きで自分に当たる攻撃をヒラヒラと回避している。

「白ビキニとアクションか……いいな。実に良い」
「いやわかるでありますよ、水着は良いもの……だからこそしかるべき場所で脱がせるべき。下着は寝室で映えるように、水着は浜辺でこそ映えるもの!」
「浅薄の極み! 水着は夏に映えるもの! 水着を纏いながらそのような事も分からんか!」

 エッダと水着男の攻防は激しく……「なんかエッダが攻撃に巻き込もうとしてる」と察したゴーヤーマスクは退避していたりする。
 そしてヘンタイン達も中々にしぶとく、全滅させるにはいたっていない。

「なんか全然堪えた様子がないのだけれど!? ええい、離れなさい!」
「イィー!」

 ヴァレーリヤもヘンタインを蹴散らしていくが、それでも足りていない。
 何か一手……いや、あと二手は必要だ。

「フッ、しかし……これは中々に不利! 私はこの辺りで……」
「全く……アタシがまだなんだから焦らないの♪」
「うーん、何だか急に暑くなってきてしまいましたわ……」
「何ィ!?」

 しかし、ここにきて脱いでいなかったミルヴィとヴァレーリヤが脱ぎ始める。
 そう、これこそ多重水着囮大作戦。
 水着美女の人数が段々と増えていくことで、最大限まで水着男を引き留める恐ろしい作戦である!

「う、そんなにじっくり見られたら恥ずかしいよ……♪」
「おお……!」
「はぁー!!! ヴァリューシャ最高に綺麗だよ!似合ってる!!!」

 何やら水着男に加えて水着女(マリア)が混ざっているが、それはさておいて。
 
「チッ! 水着男君! 君に見せるヴァリューシャの水着はない! 天槌裁華ぁ!!!!」
「ぬう! 水着は皆で分け合う文化と思わんかね!」

 マリアの攻撃を受けながらも倒れない水着男に迫るのは、コルネリアとヴィリスだ。

「うるせぇ!変態の水着談義なんざ聞きたかねぇのよこっちはぁ! ヴィリス! さっさと脚ぶち込んだれ! ヘンタインとかヘンテコけしかけてくる奴に遠慮はいらねぇのよ!」
「こ、コルネリア落ち着いて! 貴女の水着もよく似合っているわ! オトナな魅力を感じるもの!」
「そうだぞ、自信をもちたまえ!」
「うるせえええええ!」

 叩きこまれる連携攻撃にも倒れぬ水着男の眼前に舞うは、ヒョウ柄のツーライン紐白ビキニのミルヴィ。

「紳士だからって変態は変態! これでやっつけてやる! とどめは天罰のミルヴィキック(金的)だ!!」

 股間向けて放たれるはロザ・ムーナ。
 躊躇わない、この道が彼方に届いて悲しみがなくなる日を目指すその為に。
 迅く、鋭く。そんな一撃が水着男の股間を撃ち抜く。

「アオッ」

 そんな叫びと共に、水着男は撃沈して御用となった。

「ヴァリューシャ、帰りにスイーツ食べてかないかい?」
「えっへへー、これさっきから気になっていたのですわよねー! あっ、請求はローレットにお願いしますわねっ!こ れは、依頼の遂行に必要な経費ですので!」

 戻った平和な街で、マリアとヴァリューシャが手を取り合いどこかに消えていき。モカとマグタレーナもスイーツ店巡りへと向かっていく。
 そう、平和は無事に戻った。

「それにしても私の水着は大丈夫だけれど戦闘なんてしてみんなの水着は大丈夫だったのかしら……? ぽろり的な意味で……」

 戦闘の全景が見えていたわけではないだけに、ヴィリスは思わずそんな心配をしてしまう。
 ちなみに、ぽろりなど無かった。
 それが乙女の真実である。そうしておくのが、平和の為なのだ。




成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
見事水着男を捕まえました!

PAGETOPPAGEBOTTOM