シナリオ詳細
本日解禁! アニマルハンター
オープニング
●狩りへ行こうぜ!
目の前に広がるのは大自然、森林。いや密林だ。
バーチャルな世界とはにわかに信じがたい程のリアルさ。
ふと、近くの岩肌に目を向ければ生えているのは何らかの金属。ツルハシで叩けば採れる……かもしれない。
足元に生えているのは鮮やかな花をつけた植物。もしかしたら薬効があるのかも。
体躯こそ大きいが大人しい虫達や、小型の動物や鳥たちが気ままに森の中を徘徊している。
そして、遠目に見えるのは巨大な動物。おそらくはクマの類。気配を察知されないようにそーっと観察すれば、川で魚をとったり、なにやら木によじ登ったり気ままな様子。
そんなのどかな光景だが、クマらしき動物は爪も牙も凶器そのものだ。
旅人、あるいは練達育ちの者ならこう思う者もいるかもしれない……
「なんか見たことあるなコレ!!」
●アニマルをハントしよう
「狩りゲー、行かない?」
R.O.O内のローレットっぽい酒場で能天気そうに話すのは、リアルと見た目は変わらないが何やら制服っぽい衣装に身を包んだ『Vihreä neito』ネリヤ・ヴィヒレア・レヴォントゥリ(p3n000141)
彼女が話すところによると、R.O.O内のクマのMODがバグでデカくなってしまったそうだ。元に戻す方法はないので倒すしかないとのこと。
「どういうわけか、このクエスト4人しか行けないんだよねー」
更に言えばデスペナルティの仕様も特殊。このクエストでのデスカウントは全員が回数を共有する。3回に達するとクエスト失敗で強制終了なのだとか。
さらには一部の魔法めいた神秘攻撃や回復スキルも使用不可。使えるのは物理的な攻撃手段。それと、神秘でも近接であったり、銃火器を介して放たれるものは使えるそうだ。
「フィールド内に薬草とかあるし、その場で回復の薬を作るのもいいかもねー」
ネリヤがアドバイスする。
フィールド内は拠点となるキャンプがあり、リスポーンもここ。お昼寝するとちょっと回復できるとか。死んでしまったらここから再スタートになるので、場合によっては仲間との合流にも時間がかかるかもしれない。
ちなみに、このクエストでは鉱石だとか植物、色々なものを蒐集してクリアするとお金にちょっと多く貰えるらしい。
クリア目標となるクマを倒す前に、それを集めておくのもいいかも。
「それじゃ、私はここで待ってるから。頑張ってきてねー」
出陣を告げるホルンらしき音色と共に、イレギュラーズは拠点キャンプへと転送されていった。
![](https://img.rev1.reversion.jp/illust/scenario/scenario_icon/44791/80fb4992512aee197de5c444c5b0a448.png)
- 本日解禁! アニマルハンター完了
- GM名瑠璃星らぴす
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2021年08月21日 22時06分
- 参加人数4/4人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 4 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(4人)
リプレイ
●本日、狩猟解禁!!
「……できれば、公約期間が終わった後に来たかったぽん」
遠い目をしてVRの青空を見上げる『8月中は公約たぬき期間』Teth=Steiner(p3x002831)
なんでかって? 水着コンテストの公約なんだってさ。
そんなTethの横で拳を突き上げて。
「ひと狩り行くのじゃ!!」
『きつねうどん』天狐(p3x009798)が元気に叫ぶ。
「3乙でアウトなんじゃな……じゃが!それを乗り越えてこそ勝利の美酒も美味というもの!」
割と元気そうな上記二人に比べて、若干不安げなのは『かつての実像』いりす(p3x009869)
確かにいりすはゲームが大好きだし得意ではあるものの、体を動かすゲームは不慣れだ。対応範囲外と言ってもいい。
一瞬脳裏を過ぎるのは輪っか持って動くアレと、コントローラー握ってパンチするアレ。それとダンスしてダンスして革命なやつ。
「……いや、でも、R.O.Oの仕様は普通のゲームとは違うから知識は役に立つかも?」
少し不安が薄れたような表情でかわいく首を傾げる。
そして今回の黒一点、その姿で本当にモンスターを狩りに行けそうないでたちの『蒼竜』ベネディクト・ファブニル(p3x008160)
ゲームとはいえ、ロケーションを活かしたり相手の行動パターンを読んでの訓練になりそうだと期待する。
「ルールも含めなかなか面白そうだ、いい結果を残せる様に頑張るとしようか」
マントをはためかせて浮き上がるベネディクト。このクエストで行けるエリアの地形などの確認をするようだ。
「じゃあ私は、Recon_Droneによる探索を担当するぽ……あれ?」
Tethが飛ばそうとしたドローンが、ぽすっと草の上に落ちる。魔法禁止の処理がかかったフィールドだが、どうやら機器もだめらしい。己の身一つで狩れ!ということか。
「……飛べるベネディクトもいるし、私は地道に頑張るぽん」
ところで本人が飛ぶのはいいの?というツッコミもあるかもしれないが、最新作では飛べるので問題ない。
勿論、ドローンが飛ばせなくても出来ることはたくさんある。
例えば回復薬の作成。
薬草とある種のキノコを調合すると回復薬ができる。
その回復薬から更に、ある食材を追加することでもっと良い回復薬ができる。
上限まで回復薬を作り、それを全部上位の回復薬にしてしまえばその分元の回復薬は無くなってしまう。で、そこに薬を補充。更には薬の材料になる薬草とキノコを上限まで持っておけば、かなりの数の回復リソースになるというわけだ。
普通にゲームをする場合なら、薬草とキノコを集めて画面に表示が出て終わりの薬作りなのだが。リアルな仮想世界であるR.O.Oではアイテムとアイテムをポチって完成……とは行かなかった。
「う、腕が……」
「い、意外とハードたぬ……」
ゲームの中とはいえ、すり潰したり混ぜたり瓶に詰めるアクションをしなければならない!
時代劇の医者が、薬を作る時にゴリゴリやるやつ――薬研とかあったら。力仕事なのは変わらないけどまだ楽なのに。と、3人は思わざるを得なかった。あと石臼。
そして、できた回復薬をさらに強化する食材というのがハチミツなのだけど。
「そういえばハチミツ……今回の討伐対象って、クマですよね」
「「あっ!!」」
いりすがぽつりと呟けば、Tethと天狐が思い出したように叫ぶ。
このクエストに似たゲームにも、いるのだ。クマのモンスターが。彼らの鉱物はハチミツである。
「薬にしておかないと、持っている者が狙われるんじゃなかろうかの……」
天狐が若干青くなりながら推測する。それを聞いて、いりすやTethが想像するのは最悪の光景。よく似たゲームでは、クマのモンスターはプレイヤー達の持つハチミツを目当てになんとプレイヤーを掴んでブンブンと振り回すのだ!
流石にそれで戦線を崩壊させられてはたまったものではない。ハチミツは全部薬にしなくては。
ベネディクトは、ところどころで着地しながらマップを埋めていく。一度足を運んだ場所でないとマップが表示されないシステムになっているのだが、アサヒグマとの戦闘中に逃走された時に埋まっていないマップに駆け込まれたら厄介だ。
地味だが、何気に大事な下準備である。モンスター知識といううってつけのスキルを持っている彼は、この役割にうってつけのPTメンバーだった。
高台に着地して、下を見ればダボイノシシの群れがウロウロとキノコを掘り返している。アサヒグマの姿はまだ見えないようだ。
キャンプ付近で薬草やキノコと格闘している女性陣の助けになればと、マップを確認しながら捕まえるのは薬の材料になる虫。それと、罠の材料になる蜘蛛の巣だとか蔦だとかも回収してキャンプの方へとまた飛び立つ。
戻ってきた彼がまず目にしたのは薬の山。4人が満杯まで持てる量、となればこうなるのも必然か。
「マップ確認と一緒に虫を採ってきたのだが」
彼の捕獲してきた虫を確認して、いりすが微笑む。
「あっ、長寿の虫……! この虫、受け渡しは出来ないからキノコの方をベネディクトさんに……」
そしてベネディクトも、ゴリゴリと虫やキノコをすり潰す作業を初体験する。
さっきの女子3人は薬草がメインだったので見た目はマイルドだが、今度は……ちょっと凄い光景になっている。黙々と実直に作業する青年の姿が若干のシュールさを加速させる。
しかし、これが無いと範囲回復の粉が出来ないので避けては通れないのだ。
「そういえば……マンドラゴラ、というものがあれば最大HPを増やせる薬も作れるはずですが……ありました……?」
いりすがベネディクトに問いかけるも、彼の首が揺れる方向は横。このクエストに酷似したゲームで言えばクマ相手のステージではまだ出ない、ということだろうか。
そして、マップと薬の心配がなくなった4人はキャンプ地に近いフィールドへと繰り出してゆく。せせらぎの音も耳に爽やかな小川のエリアだ。
彼、彼女らの視界の端で、ピョコン、と動く影達はお目当てのーー
「捕まえたぽん!」
「モウサギ、確保じゃ!」
4人がそれぞれ、モウサギを捕獲する。踏んづければプレイヤーだけでなくアニマルもスリップさせることができるお役立ちアニマルなのだが、1人1匹しか所持することができない。4人が持てば4回アサヒグマをすっ転ばせることができるという次第。
更に目の前に現れたのは、群れからはぐれたと思しき一匹のダボイノシシ。少し遠くにいるので、こちらに気付くこともなく木の皮を齧っている。
「よし、この隙に……えいっ!」
軽銃という建前の水鉄砲で狙いをつけるいりす。胴体へ二発、頭に一発。
ドサリと倒れたそいつから肉を切り出して、毒キノコや毒草の汁を塗り付ければトラップ用の毒肉の出来上がり。
ベネディクトの採ってきた蜘蛛の巣や蔦を使えば設置式の罠も作れる。
「あとは……これじゃな」
なんでモザイクかかってないのコレっていう感じの、アニマルのフン。クエスト開始時に自動的に配布された、色々な「玉」のベースになるアイテムとコレでイヤ〜な臭いの玉が作れる。
リアルな蝿がブンブン飛んでるフンを、なるべく触らないように採取して、臭い玉も完成した。お呼びでないアニマルを追い払える地味に重要アイテム。
これで準備は整った。あとは、今回の大物を迎え撃つだけだ!
●そろそろ例のテーマ曲流れる頃
天狐が大声を出し、エコーロケーションで周囲を探る。遠くに大きな動くものが一つ。アサヒグマはこちらに向かってきているようだ。
「よーし、あっちにいてこっちに来るなら、ルート上になるここへ毒肉と罠を仕掛けてじゃな……」
手分けして穴を掘ったり、罠を設置したりする4人。毒肉をセットしたら準備OK。
岩や木の影に隠れて得物を構え、大熊を待ち受ける。
そして、ルナルナギツネを二匹引き連れて、のそりと現れる影一つ。
メインターゲット、アサヒグマだ。
蜂の巣のある木と、その前に置かれた肉を目にして一目散にそっちへ走ってくる。ズンズン、とリアルな重い音が響く。
そして、子分のルナルナギツネは兄貴分の食べ物と認識しているのか、肉に手を出さない。となれば罠にはアサヒグマだけが引っかかり……
ズシャッ!! という音を立てて、アサヒグマが罠に引っかかった!
肉も食べてしまっているので、毒のバッドステータスもかかったおまけ付きだ。
そして、4人の狩人が動く。
「掴み取れ幸運! もぎ取れ勝利ッ!!」
天狐が自分にかけるのは幸運のおまじない。これで運ゲーがグッとやりやすくなる、まるで天の恵み。
そして、右往左往しつつもアサヒグマを助けようとするルナルナギツネへ臭い玉をシュート!
黄色いニオイのエフェクトに包まれたキツネ達は、こんなとこにいられるかと画面外へ逃げ去ってゆく。
臭い玉が投擲されるのと同時に、3人が攻勢をかける。
軽銃のいりすと重銃のTethが少し距離を取ってアサヒグマを狙い撃ち、ベネディクトは剣で切り込む。
ベネディクトは竜の存在感でもってアサヒグマの意識を引き寄せ、ガンナー達の攻撃チャンスを作る。
が、敵を惹きつけて攻撃を受けると言うのは危険とも隣り合わせだ。
怒っているアサヒグマの大振りな横殴りが、ベネディクトを派手に吹っ飛ばす。
薬がコンマ一瞬で間に合わなかった。あと3歩で、薬の粉塵が浴びられたかもしれない。ベネディクトがバタリとその場に倒れ、キャンプ地に戻される。
彼がこのエリアに辿り着くまで、3人で戦線を維持しなくてはならない。
区分で言えばハンマー……? と言うべきだろうか、屋台を豪快に振り回す天狐が、頭目掛けてせつなさみだれうちを叩きつける! ダイナミック過ぎて何割かはスカるが、ゴチン! といい音が何度もフィールドに響く。
いりすは乱射、Tethは電子、すなわち雷属性の銃撃を喰らわせる。
が、一方的な状況というわけでは決してない。
「マズいぽ……ん……」
前に誰も居ない状況で、アサヒグマの爪がTethの豊かな胸をもぎ取るように振り下ろされる。当然だが無事でいられるわけもなく、彼女は出発のキャンプ地点でリポップした。
これで2人が沈んだ。もう後がない!
「危ないのです……!」
いりすと天狐は慌てて臭い玉と目印の玉をアサヒグマに投げつけ、エリアの外へ退避しながらゴクゴクと回復薬をガブ飲みした。目印の玉を投げつけておけば、全員がアサヒグマの居場所を把握できる。
リポップしたTethとベネディクトと合流し、向かうのは先程の戦場よりも更に奥地。
アサヒグマは一箇所でじっとして動かないようだが……
そのエリアに到着すれば、アサヒグマが動かない理由がすぐに分かった。グーグーと寝息というかいびきをかいて眠っているのだ。
相当疲れているのだろう。となれば、回復させずに起こして叩きのめせば勝利は目前だろう。
熊が起きた直後に足を置くであろう場所へモウサギを仕掛ける。
「つるっと滑るぽん!」
Tethがアサヒグマのお尻を狙い撃つ。
ぐっすり快眠中に喰らった不意の一撃に目覚めたアサヒグマは、慌てて逃げようと立ち上がるもモウサギを踏んづけて派手に転倒する!
「──今だ、身動きが取れないうちに総攻撃!」
ベネディクトは竜爪連舞で薙ぎ払うような斬撃を繰り出す。それと同時に、豪快に屋台を振り回す天狐のせつなさみだれうちがゴシンゴシンと熊の体を強かに叩く。
「撃てるだけ撃とう……っ!」
「これを喰らうぽん!!」
いりすとTethの銃撃も、身動きの取れないアサヒグマの身体へ次々に吸い込まれる。
立ち上がろうとしたところを、ベネディクトが意識を惹きつけてその隙に天狐が頭を狙って叩く。
頭に打撃を喰らって再び倒れたところに、全員の攻撃がまた集中する。
『グワァァァ……』
咆哮が響くと共に、力を失いバッタリと倒れるアサヒグマ。
そして聞こえてくるのは、勇壮かつ軽快なBGM。
「あっ……皆さん、急いでください! 後1分でこのクエストから帰還します……アサヒグマから素材を剥ぎ取らないと……」
いりすが慌てて呼びかける。
4人でアサヒグマから毛皮や爪など素材を剥ぎ取り、暫し待つ。
やったぞ! というポーズを取ってファンファーレの音と共に4人はログアウトしていくのだった。
ミッション、コンプリート!
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
任務成功お疲れ様です!
モンをハンする感じのシナリオはR.O.Oが出て以降ずっとやりたかったのですがやっとできました!
2乙まで行ってましたのでぶっちゃけ割とギリギリでした。
皆さんの健闘に感謝を!
お疲れ様でした!
GMコメント
いつもお世話になっております。瑠璃星です。
死に戻りの仕様を見て瞬時に思いつきました。よろしくお願いいたします!
ちなみにOPのネリヤは受付嬢です。
●成功条件
アサヒグマ1頭の狩猟
●デスカウントについて
今回のシナリオにおいては、サクラメントがそういう仕様だからか「4人全員がデスカウントを共有、死に戻りは2回まで」となっております。
4人のうち、誰かが3回目のデスカウントを貰ってしまった場合シナリオは強制的に失敗となりますのでご注意ください。
●サクラメントについて
今回のシナリオにおいてはサクラメントが拠点キャンプとなり、実際にアニマルを狩猟するのはフィールド奥地になることが多いと思われますのでリスポーンは時間がかかります。
(アサヒグマの進行、逃走方向によってはこの限りではありません)
●攻撃・回復手段について
こちらのクエスト内においては、どういうわけか魔法的な神秘攻撃や回復スキルが使えません。
神秘攻撃であっても近接(武器を持っての攻撃)や、銃火器を介して放たれるものは使用可能です。
回復は薬品等を持ち込んでください。フィールドで薬草など集めるのも非常に有効です。
●主な出現アニマル
【アサヒグマ】
今回の狩猟対象です。コイツを倒せばシナリオ成功となります。
ツキノワグマとヒグマを足して割ったような姿と生態ですが、体長6m弱とリアルのツキノワグマの3倍、ヒグマの2倍以上です。
黒い体毛で、頭に日輪のような白い丸があることが特徴。
その体躯を活かし非常にパワフルな攻撃を仕掛けてくる上に、稀に倒木を振り回すこともあるそうです。
当然ですが、爪と牙も超危険です。
とても食いしん坊なので、うまくやればそこを突いて隙ができるかもしれません。
【ルナルナギツネ】
月光のような体毛を持つキツネ。非常にずる賢く、アサヒグマの腰巾着のような存在。
自分の親分倒されまいと、逃げ道を合図したりヒット&アウェイで飛びかかってきたりします。
毛皮は高額で売れます。
【モウサギ】
藻のような体毛に包まれたウサギ。踏んづけると滑ります。かわいい。
【ダボイノシシ】
現実世界のイノシシに比べると大分頭の悪いイノシシです。何も考えずに突っ込んできます。死にはしないけど痛いし吹っ飛びます。肉が美味(という設定)
※重要な備考『デスカウント』
R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。
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