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シナリオ詳細

<至高の美味を求めて>砂塵の彼方に

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●砂塵の中で

「ぬうう……!」

 金属が擦れあうような、そんな嫌な音が響く。
 それが剣と「歯」がぶつかる音であると、誰が予想できるだろうか。
 ザバン、と。巨大なサメが砂に潜り消えていく。
 それが「諦め」ではないことを、騎士はよく知っている。

「サンドシャークめ……おのれ、今は貴様の相手をしている暇など無い!」

 騎士は砂嵐吹雪く中を走り抜け、何かを探すように周囲を見回す。
 しかし、目的のものは見当たらなかったらしく……忌々しそうに舌打ちをする。
 いや、舌打ちをした理由はそれだけではないだろう。
 砂に生えた凶悪な形の背びれ……こちらへ向かってくるソレを見つけてしまったからだろう。
 しかも1つではない。2つ、3つ……先程よりも増えたソレが、しかもまだ増えるかもしれない事を騎士は知っている。

「仕方あるまい……此処は撤退する!」

 しかし、諦めたわけではない。
 何としてでも破壊しなければならないものが、そこにはある。
 その為ならば……。

●舞い込む依頼

『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201) は、「依頼です」といつも通りの口調で語り始める。

「とある砂漠に、古代文明の兵器と思わしきものが現れるらしいです」

 詳しい詳細は不明だが、かつて緑豊かであったその場所を草1つ生えない砂漠に変えた原因でもあるらしい。
 周囲のエネルギーを吸収し続けるというソレは、「とある1つの目的」の為に稼働し続けているのだともいう。
 その目的とは……と、そこまで説明しかけたチーサは、ずっとそこに立っていた騎士鎧姿の人物にチラリと視線を向ける。
 そして、その視線に騎士鎧姿の人物は頷くと、静かに前に出る。

「その目的は、『至高の美味』の生成だ」
「うさんくせえです」
「その通り。実に胡散臭く、そして胡乱な代物だ」

 吐き捨てるように騎士鎧姿の人物は言い、近くの机を叩く。

「理論上は、吸収するエネルギーが多い程美味く……効果の高いモノが出来る予定であったらしい」

 しかし、そうではなかった。
 何処を間違えたのか、あるいは最初から間違えていたのか。
 その古代機械が生み出したのは至高の美味には程遠い怪物であり……さながらミミックの如きモンスターとなった古代機械は、今も砂漠となったその場所を根城に蠢いているのだという。

「滅ぼさねばならん。あれは全ての『食』への冒涜であり……敵だ」
「と、いうわけらしいです。報酬はたっぷり出るらしいのでやってくるです」

GMコメント

□シナリオ目的
・さまよえる古代機械の破壊

□モンスターデータ
・サンドシャーク×たくさん
砂の中を自由自在に移動するサメ。
噛みついてきます。サメだー!

・彷徨える古代機械
1階建ての建物くらいの大きさの金庫に蜘蛛みたいな機械の8本足とパワーショベルみたいな強そうな手が2本ついています。パワーと速度、タフネスはかなりのものです。
金庫の中にはエネルギーが溜め込まれていて、破壊することで解放され周囲に緑を取り戻すことができます。
なお、打撃や大暴れする蹂躙機動といった技の他にHA吸収、攻勢BS回復の効果を持つ広範囲攻撃「果て無き吸収」を使用します。

□現場情報

広大な砂漠の中心部に昔の都市の跡地が存在します。
数日にわたる探索になる場合、ここの建物跡を拠点にすることも可能です。


□同行者
騎士(騎士鎧の男)

ガッチリと鎧で固めた騎士。
剣による近接攻撃と中距離程度の魔力弾、単体回復の技を使用します。
今回の依頼人でもあります。結構な強さなので放っておいても死にはしないでしょうが、連携するにはしっかりと伝える必要があります。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はC-です。
 信用していい情報とそうでない情報を切り分けて下さい。
 不測の事態を警戒して下さい。

  • <至高の美味を求めて>砂塵の彼方に完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年08月01日 22時00分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ユーリエ・シュトラール(p3p001160)
優愛の吸血種
黎明院・ゼフィラ(p3p002101)
夜明け前の風
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
胡桃・ツァンフオ(p3p008299)
ファイアフォックス
観音打 至東(p3p008495)
イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色
フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔
Я・E・D(p3p009532)
赤い頭巾の魔砲狼

リプレイ

●古代都市跡にて

 砂塵の彼方に、その街はあった。いや……正確には街の跡であり、遺跡になり果てたモノだ。
 いつか風化し砂の一部として消えゆくであろう遺跡はしかし、かつての都市の面影をまだ残していた。
 これが、古代機械の生み出した風景であるというのだろうか?

「錬金術が簡単に上手くいくなら誰も苦労しないよな。吸収するエネルギーが多ければ多いほど……ならばどれだけ集めれば満足する?」

『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)は言いながら考える。
 きっと満足しない。至高と言うなら妥協はあり得ない。
 永遠に彷徨っても、途中で妥協しても、成功するはずがないだろう。
 これが、その末路だというのであれば。

「破壊すべき、だな」

 そう、そう思ったからこそ此処に居る。そして……そんな古代の風景に思いを馳せる者達もいる。

「ユーリエ君、このような所で会うとは偶然だね!」

 そんな事を言いながら『優愛の吸血種』ユーリエ・シュトラール(p3p001160)に絡んでいるのは、ユーリエの知人であり「先生」でもあるハルトヴィン・ケントニスという男であるらしかった。

「どうして私がここに居るのかって? 都市伝説の話ならば、私が出向かないはずがないだろう! 古代文明の兵器……うむ、なんとも素晴らしい響きだ。私の若かりし頃は、こういった冒険はよくしたものだ」

 実に凄まじいマシンガントークではあるが、ユーリエとて負けてはいない。

「古代文明、なんという素晴らしい響きなんでしょう。きっと見たことも聞いたこともない遺物がたくさん眠っているに違いありません! 現場は鮫も多いし砂漠で見通しもあまりよくはないですが、皆で力を合わせれば古代機械をきっと見つけられるはず!」

 何やら分かり合った様子で頷きあうユーリエとハルトヴィンであるが……それはともかく。
 古代という言葉に浪漫を感じるのはユーリエ達だけではない。

「古代の兵器か……これはまたロマンのある話だね」
「まったくね。砂漠に、古代の機械に、遺跡都市、そしてサメ、なかなかロマンあふれる依頼じゃないの!」

『夜明け前の風』黎明院・ゼフィラ(p3p002101)と『狐です』長月・イナリ(p3p008096)も、そんな古代のロマンが分かる1人である。
 特にイナリは今回の依頼が長期戦になると聞き、地元のダチコーのツテを頼って古代都市の場所の特定や荷物の運び込みなどの手配を進めていた。
 そして運び込まれた荷物や機材やらは『流れメイド刃傷派』観音打 至東(p3p008495)の手により、見事な仕分けや分類がされている。

「捜索拠点の設置は必要です。であれば私のスキル『ゴチックメヱド』が役に立ちましょう!」

 その非常に良い手際に、他のメンバーは力仕事くらいしかやることが残ってはいない。

「料理はもちろん、天幕の繕いですとか、効率よく水分補給できる呈茶、快適な休息を取るための掃除……水のないところでこのレベルの洗濯を、などと驚かれるのは、ええ、メイドとして晴れがましいですね。ママ適正? ははは、奴は死んだわ!」

 明るくテキパキと進めていくその姿はまさに「ママ」っぽくはあるが……今回のメンバーの中では17歳と最年少っぽいのが気にかかっているらしい。あまり気にしない方が楽しく生きるコツではあるが、そういう問題ではない。

 まあ、それはともかく。現時点で分かった事はあまり多くは無く……この場所も「遥か昔に滅びた都市であるらしい」ことしか分からなかったのだ。
 それでも、古代機械が原因であろうことはハッキリしていて……『ファイアフォックス』胡桃・ツァンフオ(p3p008299)はそれを考えると、思わず首を傾げてしまう。

「コャー……? つまり、エネルギーだけでその、『至高の美味』を作ろうとしてたのかしら?」
 
 よく思いつくのね、そういうこと……と。胡桃はそう呟く。

「本来はエネルギーの変換機構が存在した。しかし設計ミスか、それとも別の要因か……とにかく、目的には至らなかったと聞く」
「詳しいの?」
「聞いた話だ」

 今回の依頼人である騎士は胡桃にそう答えると、そのまま黙り込んでしまう。
 明らかに何かを知っている風ではあるが、語るつもりはないらしい。

「依頼人を詮索するのも不躾よね。騎士団ってこの方みたいな人が一杯いるのかしら?」
「……」

 勿論、騎士は答えない。分かっていて胡桃は呟いたのだ。
 そんな騎士は何処かへ歩いていくが……彼が向かった先は、『テント設営師』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)のいる場所だった。
 この遺跡を何か怪しいとみたフォルトゥナリアは、探索してみようと決めていたのだ。
 霊魂の類は此処には存在しないようであり、本の類も全て風化していたが……資料検索プロヴィデンスの魔眼の力もあってか、何やら怪しげな立方体を見つけ出していた。

「やっぱり……この都市、露骨に怪しいと思ったんだよね」

 砂の中に埋まりかけている立方体にフォルトゥナリアは触れようとして……しかし、それに気付き振り返る。
 その瞬間。フォルトゥナリアのすぐ側を騎士の剣が通り過ぎる。
 それはフォルトゥナリアを狙ったものではなく……立方体に突き刺さり、深々と貫いていた。

「……何のつもりか、聞いても?」
「巨大な古代機械が何の実験もなく製作されるはずもない……そういうことだ」

 騎士は貫いた立方体を持ち上げると斬撃で叩き切り、魔力弾でチリ一つなく消滅させてしまう。

「試作品、か。他にもあるのかな?」
「探そうと思うのであれば、やめておけと忠告しておこう。何の益もない」 
「それは、脅し?」
「此処にあるのは過去の過ちだけということだ」

 そう言って去っていく騎士をフォルトゥナリアは見送り……微かに、首を傾げる。
 今のは確実に何かを知っている言動だった。勇者パーティの一員だったものとしての勘か……そう感じたのだ。

●探索

「音は……色々混ざってるね。しかも反響してる」

『赤い頭巾の悪食狼』Я・E・D(p3p009532)は周囲の音を聞きながら、そう仲間に告げる。
 砂の中を泳ぐサンドシャークにせよ何処かに居る古代機械にせよ、活動して動いているのであれば相応の音が発生する。
 強化された超聴力をフル活用しているЯ・E・Dであれば、それを充分すぎるほどに聞くことが出来る。
 出来る、のだが……。

「たぶんサンドシャークが多すぎる。音が四方八方で干渉しあって、本命の音をかき消してる」

 簡単に言えばサンドシャークが煩すぎる。古代機械が発生させているはずの相応の音を、それを超える雑音が隠してしまっているのだ。

「来る!」

 聞くことに集中していたЯ・E・Dが武器を構えるその姿に、全員が身構える。
 ザンッと。まるで水の中から跳ねるように現れるサンドシャークの群れ。
 凶悪な牙をむき出しにするその姿に脅える者は、此処には1人もいない。

「騎士さん、よろしく頼む」
「ああ」

 此処に来るまでに騎士に行動方針などを伝えていたイズマに、騎士はそう頷き剣を抜き放つ。その剣は即座にサンドシャークの一体を両断し……しかし、それでサンドシャーク達が怯んだ様子はない。
 イズマのH・ブランディッシュがサンドシャークを見事に打ち倒しЯ・E・Dの、ハンターさんのマスケット銃がサンドシャークを狙撃し撃ち貫く。

「コャー!」
「いくわよ!」

 胡桃とイナリの通常攻撃がサンドシャークを1体ずつ葬り去ると……サンドシャークの襲撃は、一時的ではあるがやむ。
 どうやらこの近くに居るサンドシャークの撃滅が完了したのだろう。
 周辺を確かめながら、ゼフィラは一息つく。

「まずは第一陣を撃破……ってところだね」
「でも、どうするべきかしら。目的が古代機械を見つける事なら、それらしき足跡とか探すべき?」

 胡桃に聞かれフォルトゥナリアはそのまま視線を騎士の方向へと受け流す。

「何か心当たりある?」
「心当たり、か。あればとっくに其方へ向かっている」
「それはそうだよね……」

 何しろ、周囲は一面の砂漠だ。手掛かりも何もあったものではない。

「ここは本当に緑豊かな場所だったのか? 今と違いすぎて想像できない」

 古代機械がエネルギーを吸い取ったせいではあるのだろうが、イズマの言うとおりに此処が緑豊かな地であった光景など想像すら出来ない。

「吸い取ったエネルギーは、ただ溜め込んでいるというわけではないでしょうが……」

 至東が何かを考えるように呟く。何かあるのではないか。そう考えるのは至東だけではないようで、緊張感が場を包む。
 そして結果から言うとこの日、探索の結果は芳しくはなかった。

●3日目の探索

 探索3日目。Я・E・Dの提案により1日ごとに一方向ずつ探索を続けていたが……少しずつ疲労の色が見えはじめている。
 何処かにいるはずの古代機械。それを思い、Я・E・Dがポツリと言葉を漏らす。

「……全ての『食』への冒涜とまで言った古代機械が産みだす『怪物』を食べてみたい」
「しかし、今仰った通りこれは、食への冒涜ですが……その」

 本気か、と。そう問いたげな至東にЯ・E・Dは頷く。

「食べてみたいというか、食べるよ? もしかしたら倒さないとダメかもしれないけど。古代機械を破壊しないといけないから今更だしね」

 全ての食の敵とまで言われるもの。それはどんな味なのだろうとЯ・E・Dは思うが……。

「……残念だが、それは不可能だ。鉄屑か、エネルギーそのものを食えるなら話は別だが」

 そういえば変換機能が壊れた、と騎士が言っていた事をЯ・E・Dは思い出して残念そうな溜息をつく。

「だが気持ちは理解する。俺とて古代機械の中に至高の美味が育っているのであれば、全ての前言を翻し確保に走るだろう」
「だよね」
「ああ。だが……」
「だが?」
「いや、なんでもない」

 一方的に話を打ち切る騎士にЯ・E・Dは疑問符を浮かべるが、それ以上騎士は語ろうとしない。
 しかし、小さく呟いた言葉をその聴力は捉えていた。
 騎士は、こう言ったのだ。「やはり、それは違うな」と……。

「しかし、大分マップも埋まってきた。そろそろ遭遇してもいいはずなんだが……」

 手元の地図を見ながら、ゼフィラはそう呟く。
 歩数で大体の距離を測るという手法でマッピングしてきたゼフィラの地図は、この探索の成果をより確かなものにしてきている。
 この数日、古代機械と遭遇していない。
 此処から判断できることとしては、目的の「彷徨える古代機械」は、思ったより広範囲を移動しているわけではないのではないか、という事だった。
 何らかの理由で動かないでいる、そんな可能性すら見えてきていた。

「待って。風の音が、変わった……?」

 風が何かに吹き付けるような音。
 それが何かを察する事は……非常に簡単だった。
 砂塵の彼方。砂煙が消えた先にある、その巨体を見たならば。

「あれが古代機械……ですか⁉」

 巨大な金庫のような身体。凶悪な8本の機械の足と、やはり凶悪な機械の腕。
 彷徨える古代機械の威容に、ユーリエは驚愕の声をあげる。

「チャンスを引き寄せるための決定力になら、少々の覚えがございます。妖刀『楠切村正』のえじきとしてやりましょう!」
「ここが本番。頑張って倒そう!」

 至東とフォルトゥナリアが武器を構え、続くように各自がそれぞれの武器を構える。

「レッツサバイブトゥゲザー……!」

 そんな至東の呟きを合図に、全員が動き出す。
 同時に古代機械も駆動音をたて、動き出し……しかし、ワンテンポ遅い。

「いきます!」

 ユーリエのガーンデーヴァ【EX】が古代機械に叩きこまれ、その巨体が揺らぐ。
 しかし伝説の弓を具現化したそれも、一撃で古代機械を倒すには至らない。

「ここまできたら逃がさないわ!」
「絶対に倒すの」

 イナリの狐雨斬と胡桃の遠距離攻撃が放たれ、イズマの響奏撃・弩が命中する。
 彷徨える古代機械がエネルギー吸収の技を持っていることは、すでに知れている。
 ならば迂闊にその範囲内に近づかないのは正解ではある。

「逃げられないように、片側の脚を集中的に壊そう!」

 次々に攻撃が叩きこまれ……やがて古代機械は、その巨体を砂漠へと横たえる。
 その衝撃からか、開いた金庫の扉からは膨大なエネルギーがあふれ……砂漠であったはずの場所を、一気に緑あふれる場所へと変えていく。

「こ、れは……想像以上でございますね……!」

 急速に広がっていく草原に至東は驚きの声をあげる。
 砂漠に吹く熱風は爽やかな風に、乾いた香りは緑の香りへと変わって。
 吹き荒れる砂塵もサンドシャーク達も……すでに、此処にはない。
 奪われたものが戻っていくその光景に全員が感嘆の声をあげ……やがて、ゼフィラが思い出したように呟く。

「さて……至高の美味とやらに繋がるものが、欠片ほどでも残っていればいいのだがね」

 言いながら視線を戻した先。そこに古代機械の巨体は、欠片も残ってはいない。
 たとえ壊れたとはいえ、金属なのにどういうことなのか。

「……その巨体の維持にもエネルギーが使われていたのだろう。古代機械などと言葉を飾ったところでつまりは……」
「風化寸前のガラクタ、なの」

 残念なの、と呟く胡桃。同じように残念そうな表情のユーリエではあったが、すぐに思い直したように空を見上げる。

「そんな古代兵器が生まれた理由を考えるとちょっと悲しいですね……でも、今も昔も美味を求めるのは変わらないんだなと少し安心しました!」
「変わらんさ」

 ユーリエに、騎士はそう答える。

「それだけは、永遠に変わらん。唯一にして絶対の真実だ」

 強い意志すら垣間見える言葉を言い残し、騎士は背を向ける。

「今回は世話になった。報酬は間違いなく支払われる」

 そう言って歩き去ろうとする騎士に、イズマは声をかける。

「俺は『アズハ』だ」

 分かる者にしか分からないであろうその言葉に、騎士は一瞬立ち止まる。

「そうか。世界は、存外に狭いな」

 そう言い残して騎士は去っていく。その背中にイズマは再度声をかけることはなく。
 ただ、爽やかな風だけが吹いていた。


成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
全ての問題は解決しました。
次のお話でお会いしましょう!

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