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シナリオ詳細

餅と月見ともちもちアニマル

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●月とお餅ともちもちの
 一足早い秋の涼み。小さな雲も彩る素朴な星空に、丸く輝くお月様。
 のどかな日本、山間の田舎村……古く小さな神社の周囲に村の人々が集まって。糯米炊いてぺったんぺたん、つきたての白いお餅を丸めたら。
 丸くきれいなお月様から、淡く輝く白い光が舞い降りる。

 白い光は形を変えるよ。皆と一緒に遊びたい。周りの人の心を映し、好きな動物の形になるよ。
 白いお餅とは別々の…白くてふわふわ、もちもちアニマル。
 もちもちにゃんにゃん。
 もちもちわんわん。
 もちもちぴょんぴょん。
 遊び終えてお月様へと帰るまで、撫でて遊んでかまってじゃれて、とにゃーにゃーわんわんはしゃいでる。

 つきたてお餅は団子やまんじゅうにして……そのまま食べるのもおいしそう。お餅にしなかった糯米は、餡子やきな粉のぼたもちに。醤油を塗って焼かれたおせんべいに、味わい深いお茶を添えて。
 さぁ、お餅ともちもちアニマルのお月見祭りの始まりです。

●一足早いお月見を
「初めまして、特異運命座標(イレギュラーズ)の皆様。早速ですが、一足早い秋夜のお月見などいかがでしょうか」
 境界案内人はイレギュラーズ達へ丁寧にお辞儀をして、図書館の本棚から1冊、素朴な背表紙の本を取り出した。

「今回向かっていただくのは、現代の地球に近い…しかし不思議な事も存在する世界。
 秋の夜、涼しくなってきた日本のとある田舎村にて、餅を作って月の光を迎えるお祭りが開かれます」
 月から白い光が舞い降りて、動物の姿…通称『もちもちアニマル』になり、月に帰る時まで一緒に遊び過ごす事を望むのだという。また、祭りでは餅や団子等の飲食物も提供してくれるそうだ。

「あなた方には、外から訪れた形でお祭りを楽しんでほしいのです。
 もちもちアニマル達と遊んだりして一緒に過ごす。お餅や団子等を食べたり飲んだりして満喫。綺麗な月と星空やのどかな自然を楽しんでもかまいません」
 猫・犬・うさぎ等の形をしているアニマル達は、遊んでくれる人が望むならその心を一部写し、望む動物(鳥等を含む)の形にもなってくれる。普通の日本にいない動物類等はその人のイメージを模倣して模りマネする形になるらしい。
 また、村の人達は基本的に祭りの来客(イレギュラーズ)に好意的だ。望むなら話や交流等もしてくれるだろう。

「長き説明になりましたが、聞いていただきありがとうございます。
 あなた方の訪れが、きっと祭りとアニマルの助けとなりましょう。それでは…良い月見を!」

NMコメント

 初めまして。新人NM、往螺おとき(おうら・おとき)と申します。
 暑くなってきたこの頃、一足早い秋のお月見などいかがでしょうか。可愛いアニマルもいるよ!

◆場所
 現代の地球に似た世界、日本のある地域の山間にある自然豊かな田舎の村。
 古く小さい神社とその手前にある広場周辺が主な舞台です。
 時期は9月頃で、涼しく心地よい秋の夜。過ごしやすい気候となっています。
 村人は老人多めで比較的若い層が10数人、子供が数名。基本的に祭りの来訪者(イレギュラーズ)には好意的です。

◆概要
 秋の田舎のお月見祭りに訪れ、思い思いに楽しもう。

◆楽しみ方
・もちもちアニマルと楽しむ
 月の光が舞い降りて、猫や犬やうさぎ等、さまざまな動物の姿…通称『もちもちアニマル』に変じてはしゃいでいます。どれも基本的に色は白か黄色、淡く光っていて、毛並みは基本的にほわほわふわふわ暖かです。体は柔らかく、もちーっと伸びます。
 彼等は人々と一緒に遊び過ごしたがっていて、とても元気いっぱいです。(おとなしい子もいます)
 好きなアニマルと遊んだり一緒に過ごしたりしてあげてください。

 また、PCさんからご希望があれば、PCさんがイメージする動物に変化して遊んでくれるようです。その場合、毛並み等や触り心地や鳴き声などはPCさんのイメージに準拠します(鳥や爬虫類もOK)

・餅や団子等を食べてのんびり
 お祭りでは、村の人達がつきたてのお餅(切り分けて出してくれます)や餡子・みたらし等の団子、餡子やきな粉等のぼたもち(おはぎ)に、焼きたてのおせんべい等も提供してくれます。
 お皿やお箸等や、砂糖醤油や海苔(日本製)やきな粉や餡子等も用意してくれます。
 飲み物はお茶類、希望するならジュースやコーラなどもあります。紙コップもあり。
 屋外に設置した椅子や休憩所などがありますので、思い思いの場所で食べて飲んでのんびりしていただければと。

・満月や星空、自然を楽しむ
 祭りとアニマルで賑わう神社周辺以外は、基本的に自然豊かな田舎です。
 田園風景、木々に草むら、場所によっては鈴虫などの虫が鳴き、村で飼っている犬(紐で繋いでいます)や猫等(外を歩く猫も多い)もいる事でしょう。
 月や星空を眺めたり、散歩して猫を撫でたり。思い思いにお過ごしください。

・他にも色々ご自由に
 外が暑いからのんびり寝たい、村人と交流したい、等色々歓迎。
 村人は基本的に来訪者(イレギュラーズ)の皆様に好意的です。老人多め、壮年中年の人も何人か、あと子供が数名。
 お酒や食べ物等持ち込んでわいわいするのもOKです(ただし未成年の飲酒喫煙はNGです!)

※非推奨項目
 今回、村等の破壊・戦闘・殺傷・その他村人やアニマル等を困らせる行為は(世界への影響を考慮して)非推奨です。
 その場合は実行しようとは出来ても、結果的には行えないまたは未遂で終わるような描写になるかもしれません。ご了承くださいませ。場合によってはアニマルがぺしってしてくるよ!

◆情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は基本的に起こりません。
 (非推奨項目実行時は例外的に起こる場合があります)

◆補足
 今依頼は一章完結、7月一杯はのんびり受け付ける予定です。
 プレイングを確認次第、早めにリプレイ執筆行えればと。
 単独参加の場合は1PCさんごとの描写、グループ参加1グループごとの描写となります。
 1回のんびりお月見も、複数回参加してもOK!

 また、参加されるのはどの種族でもOK!
 人間以外の方でも、(村人が少し不思議がる位で)行動に支障はありません。

 単独参加の場合はタグ記載は不要ですが、
 気になる場合はプレイングの一行目に(単独)と入れていただけると助かります。

 他のPC様と一緒に参加される場合、プレイングの一行目に【】でグループタグの記載をお願いします。
 誰と参加するかのまとめもあるとありがたいですが、なくてもタグだけで対応可能です。

◆サンプルプレイング
・もちもちアニマルと楽しむ
 アニマル達の所へ向かい、一緒におもちゃ等で遊ぶ。できれば犬型アニマルと遊びたい。
 喜んでもらえるようフリスビー持ってきたんだ、ほーらとって来い!
 「よーしよしいい子だ!」と沢山撫でて、疲れたら一緒に添い寝したいな。

・餅や団子等を食べてのんびり
 つきたてのお餅も、お団子等もおいしそう…!
 えっ色々食べていいの?やったー!
 お餅と砂糖醤油をもらってのんびり食べるよ!
 「いただきまーす!うわぁ、すごいもっちり伸びるー…熱々もちもちでおいしいー!」

◆最後に
 説明は以上となります。お読みいただきありがとうございます。
 皆様が涼しいお月見や癒しのひと時を楽しめますよう…それでは、いってらっしゃいませ!

  • 餅と月見ともちもちアニマル完了
  • NM名往螺おとき
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年08月01日 21時35分
  • 章数1章
  • 総採用数9人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

ノア・マクレシア(p3p000713)
墓場の黒兎

「もちもち、動物さん……かわいい、ね?」
 ノアはくまのぬいぐるみ・五郎さんを大切に抱きかかえ、アニマル達を見ている。フードを深くかぶるノアの表情は見えないが、アニマルに癒されているならば彼等にとっても嬉しい事だろう。

(いっぱいいる……けど、みんな動き回ってて、遊ぶのは大変そう。)
 のんびりと過ごしたいノアだが、アニマル達はどの子も元気そうだ。

 空に浮かぶ満月を見て、ノアは思う。
(折角月が綺麗なんだから、僕は落ち着いてお月様を見たい、かな。)
 大人しいもちもちアニマルもいるだろうかと見回せば、隅のほうに大人しく寝ている白猫のもちもちアニマルがいる。抱っこしてもいいか聞いてみれば、嬉しそうに「にゃあ」と鳴いた。
 もちもちな猫をそっと抱っこしてみれば、抱き心地はとても柔らかく暖かい。
 近くの椅子に座り、五郎さんともち猫と一緒に空を見上げれば……満月は柔らかく輝き、星空も綺麗で。猫を撫でながら、のんびりとお月見の時間を過ごす。

「……本当にもちもちしてて、可愛いね。この子達。どうにかして連れて帰れたりしない……かな?」
 愛らしさに和み、連れて帰れないかと考えるノアだったが、猫は少し申し訳なさそうに「にゃおう」と鳴いた。
 彼等は沢山遊んだら、月に帰る為……今回、一緒には帰れないのだ。

 少し寂しい気もするが、このひと時は一緒に。
 五郎さんともちもち猫を抱いて……優しい月と星空を、眺めるのだった。

成否

成功


第1章 第2節

築柴 雨月(p3p008143)
夜の涙

「君達はもちもちアニマルって言うのかい……? とっても可愛いね」
 雨月は白い兎のもちもちアニマルを撫で、その頬を柔らかく程良くもちーっと伸ばしながら微笑んだ。兎も、他のアニマル達も可愛いという言葉にご満悦で。

「よければ俺と遊んでくれないかな? 今日はお月見祭りなんだよね?」
 そう提案すれば、アニマル達は嬉しそうに頷く。どう過ごすかを考えた結果……
「……そうだな、散歩なんてどうかなぁ。せっかく綺麗な場所なんだから色々見てみようよ。きっと楽しいことが見つかるはずだよ」
 秋の夜、自然豊かな風景は魅力的に思えて。兎も賛成するようにぴょんと跳ねた。

 アニマル達と一緒に、田園風景とお月見を楽しみながら散歩して。
 広場に戻れば杵を持ち、柔らかお餅をぺったんぺたん。アニマル達も合わせるように跳ねたり鳴いたり。
 出来たお餅をもちっと食べれば温かくておいしくて。ジュースを飲んでのんびり休憩……あれ、これって散歩なの? と思ったが、アニマル達が嬉しそうなのでまぁいいかと一緒に月を見上げる。

 アニマル達の頬等をもちもちし、毛並みを撫でたりして心行くまで堪能していると……何匹かが淡い光をふわりと纏って宙に浮かぶ。満足して、一足先に月へ帰るのだろう。

「君達と過ごせてとっても楽しかったよ。また遊んでくれたら嬉しいな。それじゃあ気をつけて帰ってね」
 共に過ごしたアニマル達を見送りつつ、雨月は感謝を述べるのだった。

成否

成功


第1章 第3節

鳶島 津々流(p3p000141)
かそけき花霞

「月の光を浴びたお餅が動物に。うふふ、もちもちしていてとっても可愛らしいねえ。」
 愛らしいもちもちアニマル達を見て、微笑むのは津々流だ。

 広場を見回し、座れそうな椅子に腰掛けて。
 彼が膝の上に黄色い猫のアニマルを乗せれば心地良さげに丸くなり。頭の上にも乗せてみようと子猫のアニマルを抱き上げ乗せれば座ってみゃあと鳴き。傍には白犬のアニマルが添い寝して、抱っこした黄色兎のアニマルは心地よさそうに撫でられもちもちさせてくれて。

「ほわほわふわふわで柔らかくて、こうやってずっと触れ合っていたくなってしまうよ。」
 そう言って撫でてみれば、どのアニマルも嬉しそうに津々流を見上げた。

 ずっとこうしているのもいいけれど……折角この世界にやって来たんだし、と思って彼はアニマル達に声をかけ、そっと降ろしてから立ち上がる。辺りを散策してみるのも楽しそうだ。

(山間の自然豊かなところだねえ。僕は山の中の里(隠れ里)の出身だから、何だか馴染み深いや。)
 先程過ごしたアニマル達と一緒に歩いて辺りを見て回る。秋の夜長、満月は綺麗で柔らかな光を放っていて。涼やかな虫の声と穏やかな風景が心を和ませる。

「こうやってみんなで賑やかに過ごすお月見もいいものだねえ。」
 アニマル達を撫でてみれば、体をもちっと伸ばして嬉しそうに賑やかにわん、にゃあ等と鳴く。
 帰還の時まで、津々流はアニマル達とのんびり月見のひと時を過ごすのだった。

成否

成功


第1章 第4節

すみれ(p3p009752)
薄紫の花香

(向こうの道端に白い塊……?)
 すみれは、道の端に白いふわふわとした塊を見かけて首を傾げる。
 涼しい秋夜も雪が降るにはまだ早く、空にも雲はないようで。

 そっと近づくと、白いふわふわはつぶらな瞳をすみれに向けてきゅうと鳴く。
「あらあら、近寄って見たらあざらしの赤ちゃんでしたか」
 ふわふわのあざらしは見たことがありますが、もちもちは初めてですねえ。そう言いながらすみれは白いふわふわ……あざらしの赤ちゃんのもちもちアニマルを撫でてみる。触り心地はふわふわ、体は柔らかくて程よく伸びた。

(折角ですし、抱きかかえて川に連れて行ってあげましょう)
 そっと抱き上げれば、あざらしの赤ちゃんは甘えるようにすり寄って。ちょっとだけ……とほっぺをむにむにすれば、柔らかもちもち。きゅうと笑うあざらしに、すみれは微笑んだ。

 少し探せば、綺麗な水の流れる川はすぐ見つかって。

「さあ、お水で遊びましょう 月に水の遊び場はあるのでしょうか?」
 流れが穏やかな川岸で、すみれがあざらしと川に入れば、あざらしは喜んで足を動かしぱしゃぱしゃ。1人と1匹で楽しく水のかけあいっこ。
 月の事を聞いても、きゅう? と首を傾げるだけで、月の様子はわからないけれど。

「もしないのなら、今のうちに存分に楽しんでくださいね」
 そう思う心と、共に過ごす一時はここにある。
 綺麗な満月の下で、すみれとあざらしは心行くまで共に水遊びを楽しむのだった。

成否

成功


第1章 第5節

シオン・リッチモンド(p3p008301)
嘲笑うリッチ

「へぇ……これが母さんが生まれた世界に似た田舎の風景……」
 シオンは、風景に目を輝かせ……
「べ、別に綺麗でのどかで過ごしやすそうでお月見楽しそうだなァ……って思ってないんだからね!」
 謎のツンデレが発動していた。

 辺りを見れば、団子や餅が目に映り。村の人達が笑顔で差し出すそれらを受け取って。
「なによ、この美味しそうなお団子やお餅の数々! こんなの…こうしてやるわ!」
 もぐもぐと出された団子や餅をおいしそうに食べていく。出来たての団子や餅はもちもちで。
 全て食べ終えたシオンは、再度ツンデレを繰り返す。
「ふぅ……別に美味しくて食べ過ぎた訳じゃないんだからね!」

 口元と手を綺麗にしてから少し歩けば、もちもちアニマル達がじゃれていて。
「くっ! このもちもちとしたアニマル共め!」
 撫でてほしそうなアニマル達に、シオンは……

「この! こうしてやる!!」
 モフモフな毛並みをたっぷりと撫で、そのふわふわさを堪能する。

「はぁ~♡ わんちゃんにねこちゃん、うさちゃんモフモフ可愛いィ~♡」
 犬に猫に兎のアニマル達、すり寄り膝に乗ろうとする姿も愛らしく。
「……はっ! べ、別にアニマル共が可愛いなんて思ってないんだからね!」
 ツンな所を見せつつも、アニマル達を撫でていく。

「まあ……その……馬鹿親達の面倒を見ないで一人を満喫するのも偶にはいいわね」
 1人、シオンは空を見上げ……のんびりと月見を楽しむのだった。

成否

成功


第1章 第6節

アルプス・ローダー(p3p000034)
特異運命座標

(こういう日本の原風景らしい田舎らしい田舎に浮かぶ月を眺めるのもいいものですね。)
 そう思いながら風景を眺めるのはアルプスだ。

(練達の再現性都市や豊穣も日本風ではあるんですが、すこし手狭だったり古風に寄ってるんですよね。)
 この地の自然豊かで広い田舎村は、練達の都市類や豊穣の古風な風景とは少し違う感じもして。

 バイク状の本体で、田園の合間にある農道をゆったりと走る。
 眺めが良い場所を探しながら走り、時には休憩……バイクのヘッドライトを消してから、綺麗な月と星空の夜景を眺めた。

 走りと休憩を繰り返して夜景や自然を楽しむアルプス。
 道行く村人や動物、もちもちアニマル達と会う事もあり、ホログラフィーの少女アバターで当たり障りのない挨拶をして通り過ぎる。

 ……ある動物類だけは話が別だったが。
 そう、猫と猫のアニマルだ。バイク状の本体を持つアルプスは猫に苦手意識がある。
 猫からはそっと距離を置き、村人がいれば挨拶はするが猫には近づかない。それでも猫が近寄ってきたら……急いで逃げる。周りを巻き込まないよう気を付けて。
 猫が村人に抱き上げられたらしい音と声が遠くに聞こえて……アルプスはほっとした。

 再び誰も(勿論猫も)いない農道に戻り、アルプスは本体を走らせる。
 自然の風景はどこかのどかで、満月や星空はとても綺麗で。
 もう一度休憩し、ライトを消して……風景を満喫するのであった。

成否

成功


第1章 第7節

一条 夢心地(p3p008344)
殿

「ほっほ。随分ともちもち感あふれるアニマルたちがおるのう。」
 もちもちアニマル達をもちもちしに訪れたのは夢心地。猫や犬等のアニマル達を撫でればどのアニマルも喜んで。

(じゃが、麿とてお殿様として、数多くの珍アニマルたちと触れ合ってきたのじゃ!)
 夢心地は殿である。珍しいアニマルには慣れていた。
「ちょーっとばかりもちもちしているからと言って、そんなにびっくりしたりはしない……ん?」
 実際、多少もちもちしている位では驚かなかった……のだが。

 森の方から、ばりばり何かを食べる音。
「ちょっと待って……あれは……まさか……もちもちパンダ……!?」
 向かってみればそこには……笹を食べる、ふわふわなもちもちパンダがいるのである!
「ヒ……ヒエエエエエエエッ!! まさかパンダまでもちもちしておるとは!!!」
 秋の月夜に、殿の叫びが木霊した……!

「ハァ……ハァ……この一条夢心地、一本取られたわ……。」
 おそるべし田舎の村! と感嘆する夢心地。
 あいわかった、とパンダに声をかけ、そっと撫でて。もちもちパンダを木登りに連れて行くと、パンダはのんびりと木に登り……ころりと転んだ。
 近くの大木には、紐等で作られたブランコ。乗せてみればパンダは喜び、ブランコごとゆらゆら揺れる。

「うむ、うむ。存分に遊ぶが良い、もちもちパンダよ。」
 のんびり喜ぶもちもちパンダをそっと眺めつつ、夢心地は至福のひと時を楽しむのであった。

成否

成功


第1章 第8節

トゥリトス(p3p008152)
元気な商人

「え、なにこのもちもち可愛いの! さらにふわふわだってぇ!?」
 もちもちアニマル達の愛らしさに驚くトゥリトスは……
「むぅううん、もちふわしてやるーー!」
 さっそく全力でアニマルを堪能する事に決め、アニマル達をなでたり優しく抱っこしてみたり。

(最初から長いのにもっと伸びたりする?)
 そう思って、兎アニマルの耳を恐る恐るゆーっくり引っ張ってみれば、程よく長くもちーっと伸びて……兎が首を振ったのでつい手を離せば元に戻っていた。
 お腹をわしわしさせてもらえば、ふわふわもふもふ暖かで、トゥリトスは幸せな心地になるのだった。

(は、これは無限に時間が吸い取られるやつだ。)
 その後も暫くアニマルを堪能していたトゥリトス。
 ふと思い出し、美味しそうなお餅もあるんだし食べなきゃ勿体ないよ、と貰いに行けば丁度つきたての餅が出来上がっていて。砂糖醤油がいいな、と希望すれば取り分けたお餅や箸と一緒に砂糖醤油の入った皿も貰えた。
 ほかほかお餅に「つきたて美味しそー!」とわくわく。

「いっただっきまー……」
 さっそく食べようと……したのだが。視線を感じたトゥリトスが足元を見ると、兎アニマルが首を傾げていて。
(……なんか、さっきもちもちしたウサギさんを食べるような罪悪感を感じるんだけどぉーーー!)
 兎ももちもち、餅ももちもち。
 この後、トゥリトスが罪悪感に負けずに餅を食す事ができたのかは……ここでは敢えて記すまい。

成否

成功


第1章 第9節

レーゲン・グリュック・フルフトバー(p3p001744)
希うアザラシ

「涼しく心地よい秋の夜……こんな時こそ運動の秋っきゅ!」
 もちもちアニマル達と触れ合い、宣言するレーゲン。犬獣人のグリュックも一緒だ。
 幸い、レーゲンとサイズの近いもちもち達……猫や子犬等は遊びたがっている。

(レーさんはハイテレパス……はアザラシ語でも伝わらなさそうだし)
 別の方法を試す事に。それは……
(肉体言語で追いかけっこすることを伝えてもちもちさん達と走り回るっきゅ!)
 行こう!とばかりにポーズをとれば、アニマル達は伝わったかのように横並び。合図をして走り始めれば、レーゲン達の走りは早く、アニマル達もついて回る。
「反応は低いけど機動力は5のレーさんの走りを見せるっきゅ―!」
 元気よく走り回るレーゲン達とアニマル達。そして……。

 しばらく後。はしゃぐアニマル達と……足を止めるレーゲン達。
「ぜぇはぁ、ぜぁはぁ……生まれたてって凄いっきゅ」
 73歳だとあの元気にずっとついていくのはつらいっきゅ、とグリュックの腕の中で思うレーゲン。それでも、真の目的『運動して疲れる事』は達成できた。

(幻想曲で眠りやすいクラシック音楽をオートで演奏しながら転寝するっきゅ)
 柔らかな敷物を広げ、疲れた体で横になり。
「もちもちさん達も疲れたなら一緒に……すぴー」
 レーゲンとグリュックと……グリュックの中のヴィント・グリュックもきっと、のんびり眠り。
 アニマル達も一緒に寝始め、皆で癒しの時を過ごすのだった。

成否

成功


第1章 第10節

 さて、祭りもそろそろ終わりを迎えて。
 沢山遊んでもらったもちもちアニマル達は、満足そうにひと鳴きして、きらきら光る月の光に戻り……空へ、満月へと帰っていく。
 村人達は、遊びにきてくれた客人(イレギュラーズ)達に感謝しながら、そっとアニマル達を見送った。

 秋の一夜の不思議なひと時は、これにておしまい。
 訪れた人々、そしてこの物語を知った人達のこれからに、月の光の恩恵と幸あらんことを。

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