シナリオ詳細
それでも私はやってねぇぇぇ!!!
完了
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オープニング
●ほんとに違うんですよ! ちがっ、違うつってんだろ!
「おらっ! キリキリ歩け!」
「いてっ! ちょっと待ってくださいよ! ほんとに何もやってないんですって!」
「見苦しいぞ! この犯罪者め!」
ここはとある国の刑務所。
この国は一見とても平和な素敵な国に見えるが一般的な国と一つだけ違っているところが一つだけあった。
それは冤罪がとてつもなく多いこと。
犯人をひっとらえている警官達には悪気は一切なく正義感あふれる者たちばかりなのだがみんな揃ってちょっとドジっ子属性があるのだ。
しかし冤罪をはいそうですかで済まして言い訳はあるまい。
無実の罪で罰を課せられてはたまったものでは無い。
「ぐっ」
無実の男が牢屋に叩き込まれる。
「フン、そこで反省してるんだな」
牢に入れられた男が起き上がり周りを見回すとそこにはすでに壁に背をもたれさせた先客がいた。
「おう、新入りか。お前は何の罪をおっ被せられたんだ?」
「俺はスリの罪を……そういうアンタは?」
「俺か? 俺は盗難だそうだ。 しっかり店で買った証拠を見せても見向きもしねぇ。たまったもんじゃねぇぜ」
「どうすりゃいいんだよくそっ!」
男の蹴った石は鉄格子に当たり鈍い音を響かせた。
「なぁ俺たちこれからどうなるんだろうな」
「さあな、罪自体は大したことねぇから打ち首都下にはならねぇと思うが何かしら罰はありそうだな」
「はぁー、どうしてこんなことに」
下を向いて途方に暮れる若者に先に入っていた男が耳を貸せとジェスチャーしてくる。
「なぁどうせこんなとこ入っていても何もやることねぇんだ。だったらよ、こっからトンズラしねぇか?」
「脱獄ってことか? でもどうやってするんだよ。周りは石の壁と鉄格子で格子の間は手が出るほどの隙間しかねぇのによ。 それに抜け出せたとしても近くには警官の詰所だぞ」
「はー、だよなー。どうしたもんかねー」
●プリズンブレイクッ!
「というわけなんだ」
探偵のコスプレをしたカストルがずり落ちてきた付け髭を直しつつ集まったイレギュラーズに説明する。
「冤罪で捕まった人を助けてあげてほしいんだよ」
「方法は任せるよ。外から冤罪で捕まった人を助けるもよし、自分がわざと捕まって中からみんなで脱出するのもいいかもね」
伊達メガネをくいくいしながら話すカストル。
「じゃあ行ってらっしゃい!」
- それでも私はやってねぇぇぇ!!!完了
- NM名南瓜
- 種別ラリー(LN)
- 難易度-
- 冒険終了日時2021年07月11日 19時20分
- 章数1章
- 総採用数13人
- 参加費50RC
第1章
第1章 第1節
冤罪によって捕らわれてしまった市民を助けるために刑務所に降り立った救いの女神、その名も『ハイテンションガール』郷田 京(p3p009529)!
「救出……救出ね、あー、んー、やっぱ面倒くさいや」
救助のため刑務所の近くをしばらくうろうろしていた京だったが途中で難しいことを考えるのに飽きたのか近くにある壁に向かう。
「ちまちまやってらんないもんねー、こういう時は正面突破がイチバンなのさー! ていやっ!」
そこそこ丈夫にできているはずの刑務所の壁を蹴り抜き侵入を果たす京であったが、壁が崩壊する轟音を聞きつけて誰も来ないわけもない。
しかし駆けつけた警官が積み重なった壁の瓦礫を乗り越えるだけでも一苦労だ。
「うーん、牢屋の位置って何処だろ……この先かな? ま、いっか、間違ってたらその時考えたらいいよね!」
追いかけてくる警官など気にもせず刑務所の壁を穴ぼこだらけにしながら蹴り進む京はついに目的の牢屋にたどり着く。
「お、当たり? 当たっちゃった? さっすがアタシ! よっしゃオマエらー、オマエらの救いの女神サマが来てやったぞー、出ろ出ろー、脱獄じゃーい!」
「おぉ、助かったぜ嬢ちゃん! また会ったらなんかおごってやるよ! じゃあな!」
そう言って冤罪を被せられていた男は無事脱出を果たした。
なおこの男はその後、京の食欲を知らず全て俺の奢りだといった結果、数日間食堂の皿洗いをする羽目になる。
成否
成功
第1章 第2節
つまり脱獄すればよいのであるな!!! わかった!!!
絶対何もわかっていない顔で百合子がうんうんとうなずく。
脱獄するにはまずは牢獄に入らねばならぬ。
よし! 適当にそこらで強盗でもしようか!
名案とばかりに目についた人をカツアゲしていく。
「そこの男よ、痛い目に合いたくなければ何かよこすのである。まぁ吾としてはどちらでも嬉しいのであるが」
そんな手順を二、三回繰り返していたらやっと警官が来たのである。
地面に転がっている者達は少ししたら起きるであろう……多分。
「なぁなんかプルプルしているんだがこいつ」
「これからの刑罰に震えているんだろうよ。笑えるなぁ」
警察から売られた喧嘩を買いたくてウズウズするがぐっと我慢、吾は待ての出来る美少女。
「俺らが来たとたん大人しくなったし怯えるならばこんなことをしなければいいのになぁ!」
我慢……
ふぅ、(主にここまで連れてきた警官たちの命が)危なかったな!
牢獄に入れて貰ったら早速脱獄開始である!
まずは壁に手をついて遥か頭上の窓から脱出……ふむん? 貴殿らも脱獄したいの?
しゃーなしであるな! 隠密で行きたかったが、ルート変更である!
まずは左右の壁をぶち抜いて獄に居る囚人を集め、集団で一気に外に出るのである!
突進する集団には中々手が出せぬ! 所謂、コミケ始発ダッシュ戦法であるな!
先頭は吾がゆくぞっ! 壁でも何でもぶち抜いてくれるわ!
成否
成功
第1章 第3節
冤罪で捕まった者達の救出かぁ……
似たような依頼を過去に受けてたなぁと牢屋の中で懐かしむ朝顔。
まぁあの時とは違い……まさか脅迫罪で私自身が捕まるとは思いませんでしたけどね!
この巨体のせいですか!? なんで情報を聞くために町の人に話しかけただけで逮捕なんですかね!?
でも私知ってる。
刑務所も全力で殴れば破壊できるって!
それは拳を打ちつけた壁が粉々に崩れた時、確信に変わった。
やはり暴力……! 暴力は全てを解決する……!
うーん、いくら正義感があると言っても冤罪でほいほい捕まえちゃうのは良くないよねぇ……
良いよぉ、それじゃあ脱獄を手伝ってあげる!
一方そのころシルキィは刑務所への潜入を試みていた。
でも、わたしは隠密に優れてる訳じゃない。なぜが向こうの方で派手な破壊音が聞こえるけど侵入したことはすぐバレるよねぇ。
だけどバレても大丈夫! わたしにはこの「聖夜ボンバー」×5があるからねぇ!!
「む、貴様何をしている!」
早速使いどころが現れたねぇ。よいこはまねしちゃだめだよ、えい。
「目がぁぁぁぁ!」
物音を聞きつけてきた警官の目の前に聖夜ボンバーを投げた。
目を抑えてごろごろ転がる警官を置いて先に進もうか。
「どうした! なにg」
えい。
「くぉぉああああ! 目がぁぁぁぁ!」
……なんか楽しくなってきたかも。
よし、撒いたら牢屋に向かうよぉ、後は最後の力技!
『魔光閃熱波』で鉄格子を吹っ飛ばす! 危ないから端っこに寄っててねぇ、派手に行くよぉ〜!
さぁ逃げた逃げた。追手は任せてねぇ。まだ聖夜ボンバーの在庫はあるからねぇ!
朝顔は目につく障害物を片っ端から破壊して、冤罪で捕まった者達を探そうとしていた。
……刑務所を破壊するのは胸が痛みますが、いやまぁ、冤罪で捕まった人が沢山いるなら仕方ないよね?
えぇ、決して冤罪被せられたからではありませんよ。
派手に刑務所を破壊しているのだって逃げる人に注意が向かないように目立つためにしているだけですから。
「さぁ今のうちに、皆さんで脱出しましょう!」
しかし牢屋が壊れて逃げていく人に若干の怯えの表情があるのは気のせいだろうか。
騒ぎによって集まってきた警官じゃなくこちらを見て逃げているのは朝顔の心配をしているからに違いない。
こちらを再び捕えようとしてきた警官にも手心を加え致命傷にはならない程度にあしらう。
なぜか刑務所の方でもピカピカして悲鳴が上がっていますが何かあったんでしょうか。
そうして刑務所の一角が瓦礫の山に、もう一角が全員地面に目を抑えて転がった警官で埋め尽くされたところで朝顔とシルキィも脱出するのであった。
この事件の後、警官たちはサングラスを常備し高身長の者に怯えるようになったという。
成否
成功
第1章 第4節
冤罪で捕まった者達に加えて彼らを捕まえたのが正義感のある存在か……この組み合わせは僕、というかシェヴァリエ家としては嫌なものかもね。
悪いけど、元天義騎士の子孫として捕まった者達を助けさせてもらうよ。
冤罪の処罰の妨害をしようとしている自分に先祖の顔が頭をよぎり、武者震いがする。
物音を立てないように刑務所に侵入して、先に警官たちを倒して脱出をしやすくしておこう。
向かってきた大勢の警官を薙ぎ払い、冤罪の容疑で捕まっている者達の牢屋を探す。
死なせるつもりはないので手心を加えながら、しかし確実に警官の数を減らしてゆく。
そしてついに目的の牢屋が見つかる。
シューベルトが鉄格子に向けて手を払うような仕草をすると一拍遅れて鉄格子が滑らかな切断面にそって落ちた。
「あんた今何を……どうして俺たちを」
「なに、騎士として、シェヴァリエ家として当然のことをしたまでだ」
「そうか……すまない。助かった」
彼らは多くは聞かず逃げだした。
さて、僕にはまだ仕事が残っている。
逃げる人々とは反対側を見ると増援の警官が迫ってきていた。
彼らが逃げおおせるまで時間を稼がなければな。
「さぁ、『貴族騎士』シューヴェルト・シェヴァリエが相手になろう!」
――これは先祖代々受け継いできた正義の証明なのかもしれない。
成否
成功
第1章 第5節
やってないって言ってるってことは、やってないんだよ、ね? 多分。
ん、冤罪は悲しい……から、助けなきゃ。
ふらふらとクマのぬいぐるみを持ったノアは静かに刑務所へ忍び込んだ。
そんなことはつゆ知らず、わんこは別のアプローチを試みていた。
キャヒヒヒ、警官どもは中々にイカれた連中の様子。
点数稼ぎでやってるってんならまだしも、ガチで正義感の暴走とはタチが悪いデスネー。その上ドジと来たもんだ!!
まぁ、その分こっちも仕事がやり易いかもデスガネ……行くとするかぁ。
自然な動作で詰所に入り、堂々とした態度で新人警官として挨拶だぜ。
「本日よりこちらに配属されマシタ! 早速デスガ、制服の貸与をお願い致しマス!」
「ほう、新人か。これが制服でこれがロッカーのカギだ無くすなよ」
「ありがとうございマス!」
制服をゲットしたら動きやすさが格段に上がるぜ。
「若輩の身、まずは清掃から始めさせて頂きマス! つきましては、各所の鍵と清掃用具をお借りしたいのデスガ!」
「うむ、関心だな。これが鍵束で向こうの部屋のロッカーに道具があるのだが新人ならば分かりにくいだろう。見取り図も持っていけ」
「助かりマス! では行ってまいりマス!」
侵入のための鍵が手に入ればいいと思ってたデスガ、いいおまけがついてきたデス。
ニマニマ笑いながら制服に着替えて牢屋へと急ぐ。
忍び込んだはいいもののどこら辺が牢屋かはわかんないからと刹那の命の奔流をぶつけ壁を壊していくノア。
邪魔な警官さんは這いまわる電撃で感電させていく。
しかしそこへ騒ぎを聞きつけたわんこが駆けつける。
「なんで牢屋の方の道で騒ぎが起こってるんですかねぇ。さっさとトンズラしたいんデスケドォ!?」
ぼやきながら角を曲がって現れたわんこにノアの攻撃が放たれ、慌てて回避する。
「なにをするんデスカァ!?」
「バレちゃまずいから気絶させないと……」
「ストーップ! 多分味方なので待ってほしいデス!」
こてん、と首をかしげ攻撃を止めるノアに恐る恐るわんこが近づく。
「危なかったデス……わんこは今冤罪の人達を解放するために潜入中なのデス。そちらも多分そうデショウ?」
「うん、お仲間だったのね……ごめんね?」
そこからマップを持っているわんこの先導で二人は牢屋までたどり着いた。
「あとは牢屋のカギを開けてトンズラよ!」
「そこまでだ貴様ら!」
しかし鍵を開けている間に多くの警官が集まってきていた。
「くっ、左右の道をふさがれたデスカ……」
どうしたものかと焦るわんこだがそこにズガンと大きな音を立てて壁が崩れた。
「こうすれば逃げれる、よね?」
「ナイス発想デス! 今度こそトンズラだー!」
こうして二人は壁に開いた大穴から囚人と共に脱出した。
成否
成功
第1章 第6節
月明かりが刑務所を照らし人々が寝静まったころ、二つの影が夜闇に紛れて忍び込んだ。
「な、なんだきさ、ガハッ!」
背後から音もなく忍び寄った弾正は頭に一撃を喰らい地面に倒れた看守から制服を剥ぎ、見つからないように素早く近くのゴミ箱に入れて制服に着替える。
「そっちも準備は整ったみたいだね」
アーマデルが囚人の恰好をして現れた。
「これならうまくごまかせそうだな」
職業柄このようなことに慣れている二人はスムーズに用意を終わらせた。
「おい、こんな夜中に逮捕者か? 何をやらかしたんだ?」
見回りで弾正を見つけた看守がアーマデルを見る。
「……未登録の売春などだな」
「看守殿のコンプリートDVDBOX初回生産限定盤店舗特典付き……いやなんでもない……」
アーマデルが視線をそらし悲痛でこの世の終わりのようなしょんぼりした顔をする。
囚人を装ったアーマデルを投獄したところで警官の姿が見えたので、牢の中でアーマデルを壁際に追いやり鞭を首元に押しつけ、頬に指を伝わせながら妖しい気配を滲ませる。
「貴様には仕置きが必要だな。……おい、この辺りの人払いをしておけ。ここからは調教の時間だ」
「ほどほどにしておけよ」
「わかっている」
そうしてしばらく時間が経過して周囲の人の気配が消えたところで二人が息をつく。
「人払いも済んだことだし早めに済ませてしまおうか」
「さっさと他の囚人を救出して脱出しよう。君達、いるんだろう? 派手に暴れてやろうじゃないか」
弾正が無音の爆撃を放ち周囲の鉄格子を壊せば、それが祭りの合図のようにアーマデルが焚きつけた霊達が暴れだす。
刑務所内が大騒ぎになるがもう手遅れだ。警官たちは歯止めが利かなくなった霊達の対処に追われ、逃げ出す囚人たちを追いかける余裕などありはしなかった。
騒ぎに乗じて二人も無事脱出し帰路につく。
「今回のデートは、その、どうだった……アーマデル」
異世界へデートに向かうという話で、俺達は闇に生きる者故とありきたりなデートが一周回って気恥ずかしくなった弾正が思いついたのがこの監獄デートだった。
「うん、これがデートなのだな……悪くない」
「そうか……」
依頼的には大成功だがアーマデルが今回の出来事で一般的なデートの認識が少しねじ曲がってしまったような気がしないでもないが二人が満足していれば些細な事だろう。
この二人きりでの依頼は大切な思い出には違いなく、彼ららしい初々しいデートだったのだから。
そんな帰還する彼らを始まりを意味する三日月が優しく照らし、繋いだ手の影が長く伸びていた。
成否
成功
第1章 第7節
つまり、これは、レアな刑務所ごはんを食べるちゃんすなのでは……?!
刑務所に連行されたクルルが目を輝かせた。
「警官さん! カツ丼! カツ丼を食事として所望しますっっっっっ!」
「食事ならパンが配られる」
「カツ丼! カツ丼じゃないとダメなんですっ! カツ丼カツ丼カツ丼カツ丼ー!」
「えぇい煩い!」
「カツ丼カツ丼カツ丼カツ丼ー! カツ丼ー!」
「えぇい、わかったから少し落ち着けっ!」
「やった! 言質取りましたからね! カツ丼! カツ丼!」
「ふぅー食べた食べた。卵と出汁の絡んだ肉とお米が堪らないね!」
さてと、目的のレアご飯も食べたところで牢獄破りを始めようか。
まずは小鳥を召喚して鍵を取ってきてもらおうと格子の隙間から鳥の乗った手を出し飛び立たせる。
鍵を取ってきた小鳥と視覚共有していたため把握した脱獄までのおおよそのルートを頭の中で組み立てて自分で牢屋の鍵を開ける。
ついでに冤罪の囚人の牢の鍵も開けておいて任務達成、あとは逃げるだけだ。
「さぁ早く出て!」
「む、貴様はカツ丼娘! そこで何をしている」
「やばっ、えい!」
とっさに射られた矢は見事警官に突き刺さり動きを封じた。
「今のうち今のうち!」
そこから次々現れる警官を死なない程度に矢をプスプス射って排除する。
「痛い目見たくなかったら、抵抗せずに両手を挙げててね!」
そうして最後まで頬にご飯粒を付けたままクルルは逃げおおせた。
成否
成功
第1章 第8節
はろーっ! じゅてーむっ! ごきげんようっ!
未来人(自称)で最強弁護士(臨時)のヨハナ・ゲールマン・ハラタですっ!
今回は冤罪で捕まった皆様をヨハナの逆転式弁護術でなんとかしたいと思いますっ!
「まずこちらの痴漢で捕まった男性ですが、被害者女性はぴちぴちのOLであったと伺いますっ! そうですよね警官さん?」
「あぁ」
「ですが! 容疑者のパソコンの中身を(無許可で)確認したところ、着ぐるみの方がやらしい目に合う画像がいっぱい入ってましたっ! 容疑者は着ぐるみ女子にしか欲情できない……つまり動機がないんですっ!」
「ちょっと待て!? 何勝手に人のプライバシーこじ開けてんの? なんで俺の性癖晒されてんの!? なーんで警官テメェもそういうことかみたいな顔してんだよッ!!!」
「はい! 論破!」
「いっそ殺せ……」
「そしてこちらの容疑者女性ですが、殺人の犯行時間は完璧なアリバイがりますっ! コンビニでエルオーという雑誌を立ち読みして」
「おい! なんだこの女いきなり暴れだしたぞ!」
「黙れェ!!! 今すぐその口を閉じろォ!」
しかしヨハナは動じない。
「その確たる証拠がこの最先端監視カメラによる録画映像ですっ! ほら彼女の顔から立ち読みしてたページまでハッキリと……」
「その舌嚙み切ってくれるわァァ! 警官アンタも何映像凝視してんのよ!!」
「これにて一件落着っ!」
「殺してェェ!」
成否
成功
第1章 第9節
「えっ!? このおにくひとだったんですか!!?」
そういうもつの足元にはもともと生を謳歌していたものが転がっていた。
「もう捌いちゃいましたしたぶん罪人扱いですよね……そういう事で牢獄イン!!!」
牢獄に叩き込まれたもつは早速行動を開始した。
「脱獄開始ですよ! なぁにおにくをぶち壊すのは大得意なのです」
そうして持つから放たれた極光は捕えられた牢屋の鉄格子を消し飛ばした。
「そこ退けそこ退けもつ鍋が通ります!!!」
そこら中にある鉄格子を跡形もなく消滅させ冤罪の罪によって捕らえられた人を救出していく。
「助かっあぶねぇ!?」
しばしば中にいる人間を巻き込みかけているが概ね救出したところで警官たちが集まってくる。
「皆々おにくなんで罪も罰も皿の上です。さあ、マッシュポテトは添え物になれません!」
常人が理解不能な、あるいは理解してはいけないことを口走って道を塞ぐ警官を蹴散らす。
無邪気な子供が皿を叩いて遊ぶように、ハンバーグのように、あるいはホイップクリームのように警官たちが形状を変えていく。
「あぁ、素敵なステーキみたいな脱出劇だと思いませんかおにく?」
その問いに答える者はすでにこの世にいないことを知ってか知らずかガンガン突き進んでゆく。
出口まであと少しというところで間に合ってしまった増援は黒く深い苦痛の夢へと捕らわれた。
「脱出ー!」
成否
成功
第1章 第10節
「今回の依頼は冤罪で捕まった人の脱獄お手伝いということですが……」
冤罪とはいえ捕まった人を脱獄させちゃうと罪が長引くのでは……この世界はそういうのないのかな?
ともあれ脱獄させるのが依頼なのでパパッとスピーディに解決しちゃいましょう。
皆さん脱獄をさせるのに色んな手段を用いていますが、一人一人を脱獄させていたのでは時間がかかってしまいます。
一度に大量の人を脱獄させるにはどうすればいいか。
明日来て下さい、お見せしますよ。
そして明日、そこには刑務所の壁から離れたところでエンジンを唸らせるアルプスの姿が。
「これが私の答えです」
そう宣言し世界の全てを置き去りにするが如きスピードで刑務所の壁に突っ込んだ、壁は消えた。比喩ではない。
その突撃は、牢屋までの壁を吹き飛ばし、巻き起こったソニックブームは周囲の窓ガラスを粉砕した。
一連の出来事をアルプスを除いたこの場にいる誰もが理解できなかったが、囚人たちは逃げられるチャンスだということは理解し、看守たちも史上最大の異常事態だということだけは理解できた。
「そこにいても穴開けたと思われて冤罪被せられますよ! 逃げろー!」
んなことできる奴いねーよと囚人の誰もが心の中で思ったがこの国の警官なら言いかねんと駆け出す。
これ(壁に大穴を開けて全員に脱獄を促すの)が1番早いと思いますと、アルプスはキメ顔でそう言った。
成否
成功
NMコメント
こんにちは、南瓜です。
学校の授業中に悪者が乗り込んできたらどうやって脱出するか考えたことありますか? 私はあります。趙能力に目覚める派でした。
■目的
冤罪で捕まった者達の救出
■場所
刑務所
硬い鉄格子がはまった牢屋が多数あります。時々警官が見回りに来たり食事を届けにきます。
■敵
警官
正義感あふれる警官です。強さはそれほどではありませんが数が多いです。警棒を持って追っかけまわしてきます。
■その他
救出方法は自由です。壁を壊すもカギを盗むも適当に罪をでっちあげてわざと捕まり中からみんなと力を合わせて脱出するでもありです!
■例
猫を虎と偽り販売した罪で捕まり内側から脱出など
ではよい旅路を!
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