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シナリオ詳細

<濃々淡々・神ノ業>怨み怨み申す

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

「ねえねえ知ってる? 梔子神社の悲しいその噂」
「なあに、それ! ねえねえ教えて頂戴よ!」
「梔子神社の巫女舞の鈴――神楽鈴! 神様が眠っているんだけれどね」

「ついに祟りが起きたんだって」
「どんなの? どんなの?」
「鈴を壊して、錆びさせて、捨てた巫女を――」

 ――おんなじにして、殺しちゃうんだって

「きゃはははははははは!!!!!」
「きゃはははははははは!!!!!」
「ね? とぉっても、」
「「おもしろい!」」

●あな、うらめしや
 怨めしい。
 怨めしい。
 貴様の方が大切に使わなかったのではないか。

「嗚呼、此れはもう捨てておいて」、だと?

 主を選ぶ権利は我らとて有る。
 有るのだ。
 俺は見た。仲間が幾つも潰されていく様を。
 俺は見た。仲間が幾つも壊されていく様を。
 貴様には聞こえぬのだろう。
『いたい、いたいいいい、ああ、っあ、ぁ、が、ぁっ、うぁあああああ!!!!!!!!!』
 仲間達の悲鳴が。
『つぎはわたしなの? いや、いやよそんなの、だって、わたしまだ、まだせかいをみていないのに』
 仲間達の嘆きが。
『茶で汚した? 吹けばまた使えるだろうに――我が妹は、其のような些細事で――?』
 仲間達の怒りが。
 あまり、舐めた真似をしてくれるなよ、人間風情が。

 ちりん――

 ちりん――――

 ちりん――――――

 天罰を、受けるが良い。

●『愛された』剣
「――破壊、された」
「ええ、そう。破壊されたの。持ち主たる巫女によってね」
「お、芋環ちゃん、落ち着いて」
「絢さんは妖『ども』の危険性を理解していませんよね!?」
「ど、どもって……」
「……まぁまぁ、二人とも、落ち着こう?」
 『全てを断つ剣』ヴェルグリーズ(p3p008566)は苦笑を浮かべながら、絢と芋環を見つめた。
 興奮した芋環を嗜めようとした絢はしょんぼりと方を落とし、対する芋環はぷんすことほほを膨らませていた。
 というのも、絢は芋環の憎む妖のため、それを隠している絢が勝手に傷付いているが、其の理由がわからず焦っている――などという可愛らしいものなのだが。
「ともかく、その神楽鈴を何とかしないといけないんだよね」
「……あ、あぁ、そうなんだ。理性のある付喪神曰く、憎しみは強い力になるんだって」
「そして、今判明していることなのだけれど、その神楽鈴は複数体――つまり、幾つかの魂がより合わさっているから、より強力らしいの」
「そして、其の分だけ知識もある。一つの鈴が他に仲間を探しているらしい。主を恨んだ付喪神を、ね」
「……」
 理解できなくもない、が。
 己を必要としてくれた主に対する仕打ちがそれであるというのか。それほどまでに恨まなければいけない理由はなんなのか。ヴェルグリーズは理解ができなかった。
(用途は違えど、俺は愛されてきたから――?)
 それは、誰にもわからない。今一つ、確かなのは。
 明確な殺意が、動きつつあるということだけだった。

NMコメント

 リクエストありがとうございました。
 NMの染です。ものにはみぃんな、魂があるんですよ。
 大切にしないと、付喪神になって、殺されちゃいますね。

●依頼内容
 鈴の撃破、或いは説得

 街中に消えたという三つの鈴を探しましょう。

●神楽鈴
 三つそれぞれに人格があるようです。

・凛太郎(りん)
 真っ直ぐな青年の人格。戦闘時は両面アタッカー。Lv45程度。
 人間を怨む仲間を探しに商店街へと走っていきました。人間が多いと殺しそうになります。
 説得はしやすいでしょうが、一歩間違えれば戦闘待ったなしです。

・すず
 大人しい少女の人格。戦闘時はヒーラー。Lv15程度。
 人は優しいと信じていました。が、傷つけられたのも事実。殺すための武器を探しています。
 Lvが低い分仲間達から愛されています。すず撃破後は、鈴達へ何らかの永続バフが付与されます。

・鉄人(てつひと)
 厳格な老人の人格。戦闘時はCTアタッカー。Lv55程度。
 人をすべて怨んでいます。梔子神社にて、仲間を解放しようとしています。
 停滞系BSの付与を行うことで解放を阻止することができます。

●探索エリア
 ・人の多い商店街
  →聞き込みが可能です。戦闘を行う場合は周囲の人を巻き込む危険性があります。

 ・枯れた山村
  →人気はありません。それ故に見つけやすいですが見つかりやすいです。戦闘は行いやすいですが、隠れられる障害物が多いです。

 ・梔子神社
  →梔子の香りにより匂いを辿ることができません。また、人気もありません。砂利道が続くため音が響きます。故に見つけやすいですが見つかりやすいです。

●世界観
 和風世界『濃々淡々』。

 色彩やかで、四季折々の自然や街並みの美しい世界。
 また、ヒトと妖の住まう和の世界でもあります。
 軍隊がこの世界の統制を行っており、悪しきものは退治したり、困りごとを解決するのもその軍隊のようです。
 中心にそびえる大きな桜の木がシンボルであり神様的存在です。
(大まかには、明治時代の日本を想定した世界となっています)

●NPC
 今回のシナリオに同行するNPCです。

・苧環(おだまき)
 黒髪ポニーテールの16歳。正義感の強い普通の女の子。
 軍に所属しているようです。多くは語りませんが、人嫌いというわけではないようですよ。
 戦闘時は刀を使いアタッカーとして振る舞います。

・絢(けん)
 華奢な男。飴屋の主人であり、濃々淡々生まれの境界案内人です。
 飴屋を営む妖で、化け猫。温厚で聞き上手です。
 依頼人が妖嫌いということを知っているので、今回は人に化けています。
 戦闘時はヒーラーとして振る舞います。多少のBS付与も行えるようです。

 同行願いがあれば二人ともついてきてくれるようですよ。

 以上となります。
 皆様のご参加を、お待ちしております。

  • <濃々淡々・神ノ業>怨み怨み申す完了
  • NM名
  • 種別リクエスト(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年07月04日 22時05分
  • 参加人数6/6人
  • 相談9日
  • 参加費100RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

ネーヴェ(p3p007199)
うさぎのながみみ
恋屍・愛無(p3p007296)
双彩ユーディアライト
小金井・正純(p3p008000)
未来を願う
ヴェルグリーズ(p3p008566)
全てを断つ剣
※参加確定済み※
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
霊魂使い
キルシェ=キルシュ(p3p009805)
リチェと一緒

リプレイ

●「我らは無力ではないが。力があるわけでも、ないのだ」
 ――親は選べぬというが。彼らの気持ちも解らぬでもない。
『名を与えし者』恋屍・愛無(p3p007296)にとってその感情は理解し難いものではなかった。
(しかして悲しいかな。世は人の世だ。彼らが、その世を覆そうと、どれだけ望もうと、それが叶う事はあるまい。
 落し処を見つけて、可能な限り干渉をしないというのがベターかなとは思うが。流石に人間と仲良しこよし、というのは難しそうではあるしな)
 人の身ではなかろうと人と寄り添えることを、愛無は知っている。尤も、本人にその心算があればこそであるが。
「その巫女は付喪の類が見えず聴こえぬように見える。…見え、聴こえていながらそうできる者はそういないからな」
『霊魂使い』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)は冷静に観察を。職務を理解していれば、見えず聴こえなくても差し支えはない筈。神具を雑に扱う時点で、内面もお察しではあるのだが。
「彼の巫女はちょっと想像力に欠ける性質なのだろうな。ヒトは言葉を介さなければ分かり合えないし、見えないものを信じるのは難しい」
 だからと害されるのを放っておく事は出来ないし、何より神霊にヒト殺しをさせる訳にはいかない。
 彼らの目的たる鉄人が待つ梔子神社へと、二人は進んだ。

「――客人か」
 愛無の『目』が捉えた姿は動くことなく。その場へ赴けば、鉄人はその目に殺意を灯し乍ら二人を迎えた。
「老成した姿をとるだけあり、相当な手練れと見た。言葉では止まらないだろうが、思う所は伝えたい」
 アーマデルの問いに鉄人は答えない。見極める心算のようである。であるならば、と。アーマデルは言葉を続ける。
「俺の神は復讐を肯定するが、それは死者が安らかに旅立ち、生者が前を向いて生きる為。
 俺はヒトだから、あんた達の気持ちを正確には理解できないだろう。
 俺は神のモノだから、そうではない、ヒトの気持ちを正確に理解はできない、が…神霊がヒト殺しの穢れを負うのを見過ごしは出来ないし、したくない」
「……ほう」
 言い淀んだアーマデルに変わり、愛無が擬態を解く。悪魔にも似たその姿。それで、彼が受け入れられる可能性が、僅かでも上がるのならば」
「妖が危険視されれば、戦う術の無い者は、ただ狩られるのみだ。己がされてきた事を、さらに弱い者に強いるならば、それは人と変わらぬとは思うのだがね」
「人間風情と一緒にしてくれるな、若造よ。噺だけは通じるかと思うたが、儂の検討違いか?」
 刀にかけた手は解かれない。ただ、一層の殺意が飛んでくることも又、ない。愛無は続ける。
「まぁ、それでも止まれぬ物なのだろうな。戦うと言うなら是非も無い。僕は、守りたいモノは守る。狩りたいモノは狩る。それだけだ。相手が人だろうが。妖だろうが」
「夢は死に近い。件の巫女を殺す代わり、怖い夢を見せてやるのはどうだろう?
 例えば、鈴として自分に壊されそうになる夢、マイルドなのを継続的に。殺せばより多くの付喪が破壊されることになりかねない」
「……」
「それより物にも思いが宿るものなのだと教えてやる方がいいんじゃないか?」
「ヒトの子よ。ひとつ、教えてやろう」

「それが叶うのであれば、我らはこのような半端な真似をせずとも、息の根を止めてやれたのだ」
 苦し気に微笑んだ鉄人が手を翳す。
 二人が瞬いた先、梔子神社は無かった。

●「うそつき」
(神事に使われていたモノが形を得て、ヒトに復讐をしようとしている。巫女としては耳が痛い話ですね…)
 己もまた巫女である『星の救済』小金井・正純(p3p008000)にとっては、他人事と割り切るには難しい話であった。譬え世界が違えども同じ巫女が犯した過ちであるならば、少しの責任を感じずにはいられないのだ。
「物を大事にしない人はめっ! なのよ!」
『リチェと一緒』キルシェ=キルシュ(p3p009805)はぷんすこと頬を膨らませ。
「すずちゃんさん、大丈夫かなあ……」
「わかりません。が、私達に出来るのは、最善を常に尽くすことです」
 正純はしっかりと前を見据え。幼い少女の元へ、足を進めた。

「すずちゃんさんは山村にいるのよね。探し物してるって言ってたし……あ、あの人かしら!」
 枯れた村。其処に少女はいた。酷く、怯えているようだった。
「……そうかもしれません。行きましょう」
 疑う余地は無かった。周りにある農具の数が物語っていたからだ。
「初めまして! ルシェです! すずちゃんさんですか?」
「ッ……」
 酷く怯えた顔をしていた。農具を抱きしめ、そのうちの一つであろう鎌をこちらへ向けていた。逃げられないと理解しているようであった。
 正純が近寄り、手を伸ばす。すずが鎌を投げ、正純の頬には赤線が生まれる、が、それすらも気にせずに。正純とキルシェは、すずの隣に寄り添った。
「粗雑に扱われたこと、大切に使われなかったことが恨みとなっているのでしょう。
 ですが、それだけではなかったはずです。大切に使われた記憶、優しくされた記憶はあるはず」
「ルシェはね。ルシェは、すずちゃんさんたちに物を大事にしない巫女様と同じになって欲しくないの。
 壊された鈴を元の形に戻すのルシェは出来ないけど、全部清めてぴかぴかに磨くわ!」
「使われ、生きて、摩耗するのはヒトもあなた達も同じです。許せ、とは言いません。少しだけ、考え直してみませんか?」
 すずの肩が震える。酷く、怯えている。声は――届かない。
「モノを大切にしない、壊れたモノを捨てる。それは確かに、ヒトが日常的に行っていること。
 ですが、モノを大切にするヒトもいれば、壊れても大切に持っているヒトもいる。あなた達3人がそれぞれ違うように。
 もう一度、ヒトを信じていただけませんか?」
「――――二人に何をしたの!!」
「違うよ、ルシェたちはまだ、すずちゃんのところにしか――」
「うそつき。にんげんはいつもそう。うそつき。うそつきばっかり。だからこわいの、こわいのに――来ないで!!」
 すずの背が遠ざかる。怖いと叫び、嫌だと泣いて。
 その背を追うよりも先に、障害物が、道を阻んだ。

●「俺は、きっと、」
「絢様、『妖』としての貴方に、手を貸してほしいのです!」
「うん。おれにしかできないこと、あるはずだから」
『うさぎのながみみ』ネーヴェ(p3p007199)は絢と顔を見合わせ頷き示す。ヒトであるならば難しくとも、おなじであるならば。
(主や人を害しようと思う気持ちは俺には分からない。でも勿論俺を酷く扱う主もいた…そしてそうじゃない主もいたって言えるのは、折れずにいままで無事でいられた結果論にすぎないよね…)
『全てを断つ剣』ヴェルグリーズ(p3p008566)は深く悩む。道が違えば、自分も同じようになっていたかもしれないから。
 三人は走った。凛太郎が誰かを殺してしまう前に、止めなければいけないから。

「……君が、復讐を望んでいる、付喪神かい」
「あんたは……同じか?」
「ある、程度は。話が聞きたい、こっちで話そう」
 絢は恐る恐る誘導を。二人がいるところまでは、自分が妖であることを隠しはしなかった。たとえその結果向けられる目が、どれほど鋭くとも。

「……すまない」
「ッ――妖のくせに、人間に肩入れするつもりか」
「違う。そうじゃない。確かに君の主は君達に酷い扱いをしたんだろう。
 でもだからといって関係ない人たちを巻き込むのは間違ってる」
「……」
「人へ危害を加えてしまったら、もう後戻り出来ないことになる。酷い主のせいでそうなってしまうのは君達の為にならない……だから。その怒りは収めて他の人達を知ってほしい」
「人も、妖も。無数に意思があり、善意も悪意も入り混じっています。善意あるモノでも、受け取る側からすれば悪意であることも、またあるでしょう。
 だから、どうか…人の全てを、恨まないでほしいのです。身勝手な人間も、そうでない人間もいるのだと…知ってほしい」

 人に対しての恨みをどう扱うか、それを考えるのはその後でも出来るのだから。

 凛太郎の眼は、揺れる。
 酷くたじろいでいた。憎むことでしか、アイデンティティの確立ができなかった。
 憎まなければ、死んでいった仲間たちに、合わせる顔が無かったから。

「それに…付喪神となったのなら、大切にしてくれる方が、いたのでしょう?
 わたくしだったら、この子が人を恨んでしまったら、悲しいわ」
 いつか手にした櫛を抱き、ネーヴェは笑う。
 ものを大切にする人間はいるのだと、示すために。
「ああ……」
「……凛太郎殿。俺達は、キミに危害を加えるつもりはない。だから、話だけでも、聞いてくれないかな――?」
「……わかった」
 凛太郎は頷いた。絢はほっと肩を降ろし、人気の無い小屋へと案内する。
 ――それが、のちの運命を変えることを、まだだれも、知らない。

●絢の仕事メモ
 鉄人 特異運命座標に対し若干の友好を見せる が 拒絶
 すず 拒絶。酷く動揺していた様子 和解は難しいか
 凛太郎 和解。友好的になる兆しあり

 リーダー格の付喪神を仲間にすることができた。良い結果だったと、思う。

 絢

成否

成功

状態異常

なし

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