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シナリオ詳細

襲来! お菓子がないと村を潰すウサギ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●誰かのふるさとから誰かのふるさとに向かっていくヤツ
 幻想辺境、どっかの小貴族の領地。
 山間のそこは豪雪地帯であり、ぶっちゃけ好んで住むような者はそう多くない。理由があるとすれば、何故か領主が開拓事業に充てる金額が多いのでインフラ面が充実しているから、程度の価値。
「シャーーーーーーッ!!」
「大変だ! 何処からともなく現れたジャイアントライスボールラビットが俺の故郷に現れたんだ!」
「シャーーーーーーッ!!」
「ウワーーーーッ!」
「シャーーーーーーッ!!」
「ウワーーーーッ!」
「シャーーーーーーッ!!」
「ウワーーーーッ! 逃げなきゃ!!」
 村人は哀れすみかと村とをベコベコに壊され一家離散!
「畜生、あいつはお菓子をあげないと暴れるしお菓子にベリー類や加工された柑橘類が混じってると余計に暴れだして大変なんだ! でもうちの領地の貴族『F』が制定した保護条約で倒しちゃいけねえから俺達や他の連中の故郷が潰されちまう! こりゃローレットに相談だぜ!」
 村人の男はダカダカと駆け出すと王都へ向け一目散。
 彼がたどり着くまでかなりの時間がかかったため村がいくつか地図から消えたが、領主がその当たりちゃんと避難先を急ピッチで用意したので事なきを得たんだけど、なんでそれを依頼料に充てなかったのかは疑問が残る。

●そんなわけであいつ等甘やかして下さい
「シャーーーーーーッ!!」
 地面を後ろ足でビタンビタンしながら、前足を振り上げ二足で立ち上がったジャイアントライスボールラビット、その数およそ5体。1体1体が体当たりで家1軒ブッ潰すサイズなので正面から殴り合おうとすれば怪我をするのはイレギュラーズ達の方。そんなウサギ達だが、どうやらお菓子が好きらしい。
「でも気をつけなきゃいけねえんだ、奴等好き嫌いが激しすぎて間違ったヤツを与えると腹目掛けてブン殴ってくるんだ。それで療養所送りになった領主付きの兵士の話をかなり聞く」
「そんな危険生物を保護条例で守ってる領主様は一体何を考えて……?」
 『ナーバス・フィルムズ』日高 三弦(p3n000097)は心の底から理解できないと行った表情で問う。依頼人は困った顔をして首を振った。なにかよんどころない事情みたいなものがあるのだろう。なければ多分ダメ領主なんだと思う。
「領主様はアフターケアしてくれるけど別れちまった連中ともう一度会えることは少ねえ。こうなると困ることしかねえから出来ればここで甘やかし倒して暫く出てこねえようにしてほしいんだ……!」
 イレギュラーズは依頼人の言葉を聞き、まあ村が潰れるたびに奥さん増えたら大変だものな、と理解を示した。
 いいのか、そんな理解で。

GMコメント

 領主F……一体誰みのなんだ……。
 そしてライスボールラビットは一体なにさとなにぎりなんだ……(本人許可は取ってあります)。

●成功条件
 ジャイアントライスボールラビットにお菓子を上げて満足させる

●ジャイアントライスボールラビット×5
 GM歴は長いながらも最近めきめきと頭角を現してきてシナリオ生産量が増えた古里兎 握GMという方がおられるわけですが、ここ暫くのシナリオがモブにとても厳しく恐ろしいビターエンドばっかり書いているようです。多分あの方推しが死ぬとかじゃなくて推しを手づからKILLしたい人なんだと思います。扼殺で。
 兎ですがお菓子食べさせても害はなく、むしろ草を与えるとビンタしてきます。サラダを与えるとなにもかけずに貪りますが不満そうに腹パンをかましてきます。
 お菓子をあげてもOPの通り「加工された柑橘類」「ベリー系(特にブルーベリー)」「生クリーム(ホイップクリーム)」「あんこ(一部)」を与えると怒って腹パンしてきます。サラダよりこちらの腹パンのほうが攻撃力が高く、タンク型でもない限り一発でパンドラ抉ってきます。他にも地雷がありそうですが多すぎて列挙できません。
 地雷を引いたときの危険性が高いですが、まあ上記を避ければ大体雑食です。
 なおそれ以外を食べさせようとする場合調味料を与えてはいけません。調味料をかけるという概念が欠けているので無礼討ちの対象となります。

●戦場
 広い草原です。
 草を食べてペッしたあとがあります。きたないね。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
 主に好みとかその辺。

  • 襲来! お菓子がないと村を潰すウサギ!完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年02月18日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
希う魔道士
華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)
嫉妬の後遺症
浜地・庸介(p3p008438)
凡骨にして凡庸
アシリ レラ カムイ(p3p009091)
菜園の女神
ニル(p3p009185)
おかえりを言う為に
リズ・リィリー(p3p009216)
アンラッキーハッピーガール
リーラ ツヴァング(p3p009374)
蠱惑可憐な捕食者
Я・E・D(p3p009532)
赤い頭巾の断罪狼

リプレイ


「お野菜ちゃんと食べないとダメなのだわよ!!! お菓子を食べても害が無いからと言って、お野菜を食べなくて良いかというと別問題なのだわ!」
「ブーーーーッ!!」
 『嫉妬の後遺症』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)は深い憂慮を示していた。ジャイアントライスボールラビット(以下兎)の食性を知らぬが故に、野菜を食べないという事実に信じられないものを見た感じなのだ。野菜食えよ。お菓子じゃ栄養は摂れないぞ。そう心配するのも無理はない。
 だが兎は地面をビッタンビッタンしてキレ散らかしている。空腹からなのか、彼女の態度になのかはわからないが。
「本当に生態としてお菓子だけで健康を保てるって言うならそれでよいのだけど…本当にそうなのだわ?
 心配なのだわ…………」
「野菜が嫌い……? 大地の恵みを前にして、お主ら正気か……? っていうかそれ以外についても文句が多いわ! ええい、子供か!!」
「ブーッ! ブーッ!」
 『菜園の女神』アシリ レラ カムイ(p3p009091)にとって、野菜が嫌いという事実1つを以て兎達が信じられぬ存在に見えてきた。野菜を食べないなど正気なのだろうか。……多分、嫌いというか別の理由がありそうだが。
「ウサギの願いは叶えよう。……というか叶えないと大変な事になるというかなってるからね!」
「ブーッ……!」
 『もふもふねこ巡り』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)は今まさに襲いかからんと怒りを顕にする兎を見て、決して穏やかな状況じゃないと理解した。頭を上下させて今や遅しと飛びかかろうとする兎の1体の姿を見れば、こいつぁヤベえと分かるだろう。
「噂で聞いた事あったけど、ホントにいたのね!? お菓子食べ過ぎの子供に聞かせるおとぎ話的なヤツかと思ってたわ……」
 『アンラッキーハッピーガール』リズ・リィリー(p3p009216)はどうやらはどうやら噂程度には聞いたことがあるらしく、その姿に驚くやら呆れるやらだった。呆れてるのは主に保護してる領主に対してだが。
 これだから幻想領主ってやつはワケがわからん。
(ウサギ、食べられないの……?)
 『赤い頭巾の悪食狼』Я・E・D(p3p009532)は依頼の内容をガチで誤解して来たらしい。驚きの表情で左右を見ている。辺り構わず食い散らかす系の悪食であるこの存在にとって、予想外の状況……さては依頼内容見る前にカウンター行ったな? でもそこらの草を食べて好き嫌い判断しようとする思い切りの良さはヤバいね……?
「お菓子が好きなウサギですかぁ。気が合いそうですねぇ」
 『蠱惑可憐な捕食者』リーラ ツヴァング(p3p009374)は巨大なリュックを背負ったまま兎達を見た。機嫌が悪すぎて某米国スナック菓子CMばりに顔も性格も変わっていそうな彼等を、イレギュラーズはこれから救わねばならない。……救いなんだろうか?
「ウサギ様に、おいしいものをあげたらいいのですね? 好き嫌いはだめなのです、って聞きましたけど……ウサギ様はいいのでしょうか?」
「いいわけがあるか!」
「絶対によくないのだわ!?」
 『はらぺこフレンズ』ニル(p3p009185)の素朴な疑問を、アシリと華蓮は異口同音に否定した。そりゃまあ。この兎は例外だとしても一般的に動物というのは人間と異なり、毒になるものが多すぎる。この兎だって暴れたりするのは防衛機構の顕れかもしれない。いやちょっと盛ったな、こいつただの好き嫌いなンだわ。
「……名乗ることに意味があるかどうか知らんが決まりはつけておきたいので名乗らせていただく、……本当に意味が分からん知らんがとにかく名乗り向上を言わなければ依頼は始まらんのだ。だからとりあえず名乗るぞ、タイ捨流浜地庸介、菓子を持って参っ」
「ブーッッ!」
「グワーッ!? ……あれ?」
 『凡骨にして凡庸』浜地・庸介(p3p008438)はカバンに詰めた菓子類を差し出す前に唐突に長口上を述べようとして兎の腹パンを……寸止めされた! 前足を上に向けてちょいちょいやってる!
「すっごい要求してるね……よし、兎においしい思いをしてもらおう!」
「俺の名乗り口上の意味は?!」
 ヨゾラは兎達がもう矢も楯もたまらずといった様子で要求してきたことを敏感に嗅ぎ取った。これは一刻も早く食べさせなければ兎の身がもたない! 残念だが庸介の名乗りは犠牲にさせてもらった!


「本当はカレーをあげたいのですけど、カレーはお菓子じゃなくて飲み物だからだめ、と……」
「一応言っておくけど飲み物でもないわよ」
 ニルの悩ましげな表情に、リズが即座にツッコミを入れる。ニルは何を言っているのか、と全く理解できぬ様子だ。飲み物でもないなんて。だが、嫌な予感を覚えたニルはリズに魔力の鎧を纏わせた。
「取り敢えず私からいくわよ……ベリー系がダメなんだってね?」
 取り敢えず、一番手はリズだ。慎重に相手の好みを確かめ直すように踏み込む。兎のうち1体は怪訝な顔をした。なお、アホ毛は彼女の懐を示して……。
「アレルギーや体質なら諦めるけど、食わず嫌いならこのラズベリーマフィンを食べてみて! 名前の由来がラズベリーな私としては、腹パン覚悟してでも食べて貰いたいのよ!」
 リズ、まさかのラズベリーをチョイス。「甘酸っぱさがやみつきにならないかしら?」と満面の笑みで問いかけるが、返ってきたのは前足による腹パンだった。パンドラではなく気力を振り絞って起き上がった彼女は嬉しそうに二の矢をつぐ。
「柑橘がダメみたいだし、念の為にレモン汁を使わず作ったアップルパイと永久氷のかき氷と一緒に箱に入れて持ってきたアイスクリーム。この2つを合わせる事で……贅沢仕様のアップルパイ、完成よ!」
 大穴をハズしたリズの『本命』は、工夫を凝らした一品だった。調理過程から気を使ったアップルパイは柔らかい香りを漂わせ、アイスクリームはじわりと溶けてアップルパイに絡みつく。
 おずおずと近付いた一匹は、軽く齧りついて咀嚼すると、目を輝かせて食べ始め、あっという間にぺろりと平らげてしまった。リズはガッツポーズだ。
「ニルは、チョコレートとか、ポップコーンとか、パンケーキとか、プリン……を持ってきたのです」
 ニルはカバンの中から色々と(パンケーキとプリンは密封容器で)取り出すと、横一列に並べた。ウサギたちが寄ってきてスンスンと嗅ぎつける。
「カフェでお仕事したときに覚えた『おいしくなぁれ』のおまじないはウサギ様にも効くでしょうか? お、おいしくなぁれ……!」
 ニルは記憶の中の見様見真似で美味しくなる魔法をかけてみた。兎達は一瞬きょとんとしたが、結局は我慢できずにお菓子に食いついていく。
「ブ……」
「全部兎さん達が食べられるお菓子なのですね。ニルは代わりにリズさんのマフィンをいただきます」
「いいの?!」
 ニルは兎達が嬉しそうに鼻を鳴らす横で、マフィンにかぶりつく。喜んでいる相手の横で食べるのは「おいしい」のだと、ニルは学んでいるのだ。
「調味料が嫌いってことは、『後から味(特に甘味)を加えられるのが地雷』なのかなぁ……じゃあ、これとかはもとから美味しいものだから大丈夫かな?」
 ヨゾラがそう言って取り出したのは、チーズケーキやビターチョコ、ガトーショコラ等の味がしっかりしていてそれなりボリュームのあるお菓子の数々。兎にこんなものを与えて大丈夫なのか、という罪悪感がちらりと過るが、ニルの与えたもののリアクションを見るにそこまで危ない、ということはないようだ。
「大丈夫かな……喜んでくれるといいんだけど……!」
 ヨゾラは(ちょっとの罪悪感まじりに)ドキドキしながら兎の動向を見守る。知らず、仲間達にも緊張が走る……が、兎はフンフンと盛んに鼻をひくつかせると嬉しそうに食べ始めた。
「あれ? 腹パンが来ない……これなら大丈夫っぽい?」
 ヨゾラは身構え、今や遅しと一発くらうのをまっていた。だが、一向に腹パンが来ない。それどころか兎達は嬉しそうにフンスフンスしている。
「よーしよしよしよしよし! どんどんお食べ! まだまだもってきてるからね!」
「チョコ類は大好きなようだと、ニルは学びました」
 ヨゾラは嬉しそうに兎を撫でながら、メモしているニルをチラ見した。熱心だなあ、と。そして。
(いいよなぁ、この大きさの……猫がいたら。絶対もふるのにー!)
 ぶっちゃけローレット・イレギュラーズにそのサイズいるので声をかけるといいと思うよ。
「兎さんも違いの判る兎なんだね。んーー……好き嫌いかぁ」
 Я・E・Dは草を咀嚼しながら仲間達の様子を見て、好みの傾向をかんがえる。調味料がダメ、生クリームやあんこもダメ。チョコやチーズケーキのような「ひとかたまりで完成している」ものはOK。となると、シンプルな味で変化に乏しいものはセーフということになる。
「というわけで人参のお菓子コースを用意してみたよ。まずは砂糖とバターで煮た人参のグラッセからだね」
 どういうわけなのかはさておき、お菓子といってもただのお菓子ではなく、人参を食べさせるためのチョイスだった。これにはアシリも華蓮もニッコリ。
 兎達はやや警戒気味に「ブー」と鼻を鳴らして近付くが、漂うバターと砂糖の香りには抗えなかったようだ。糖分と油は常に欲求の源なのである。
「腹パン上等だったけど、問題なさそうだね。なら他のメニューも喜んでもらえるかな?」
「ブ」
 兎の反応を見つつ、Я・E・Dは人参のパウンドケーキ、人参のゼリー、人参の砂糖漬け……と、次々とお菓子を出していく。お菓子というか、うん。お菓子であることに間違いはない。
 ここまで多彩なバリエーションを前にすると、兎も無言になるらしい。皿に落とされたゼリーを我先にと貪るさまは、完全に気に入られた証拠なのだろう。


「知ってたか? 野菜ってな、新鮮かどうかで味が全然変わるんじゃよ。ほれコレ、今朝ウチで獲れた新鮮野菜じゃ」
 アシリは華蓮の方をチラチラと見ながら採れたて野菜を皿に盛る。多分ダメなら華蓮が何かつっこんでくれる……はず……!
「だ、大丈夫だと思うのだわ! お菓子だけで大丈夫だけど、野菜を一切食べないとも書いてないのだわ……!」
 多分、だと思う、しか言えないのは仕方ない。何分文献の数が少ないのだ。だが、野菜を前に悩ましげな顔をした兎達は、交互にアシリの顔と野菜とを見た後、おもむろにアシリの頭をパクっといった。吐き出した。
「やめなさい? 我食べても美味しくないからね、ペッてしなさい、ペッて! された? それはそれでなんか不満じゃな!」
 吐き出されたアシリは、野菜を嬉しそうに食べる(絶対口直しだこれ)兎に不満げだ。だが、彼女はこんなこともあろうかと、別の案を盛ってきていた。
「ウサギはドーナツが好きなんじゃろ? 確かローレットにもいたはずじゃぞ、なんかめっちゃEXA回してくる赤いウサミミのやつが。確かアレの主食がドーナツだったはず。我、見たもん、闘技場で!」
 アシリはズレた知識を基に主張する。あの魔法少女ドーナツスキーはこう、別格だから参考にしちゃだめだよ。闘技場に血が降るから。あと兎は嬉しそうだった。
「……本当になんで俺はこのようなことをしているんだろうと心中何度も思ったが依頼であるため仕方ないの一言で済ませるのは本当にどうかと思う。文句を言うわけではないが本当にどうかと思う」
 庸介はラムネ、スナック菓子各種、ふ菓子にグミ……と、内容はそれなりによさげなものをチョイスして与えていく。綿あめの準備までしている。あるのだが、さっきからぶつぶつと如何にも依頼に不満げだった。
 いや、まあ気持ちはわかる。切った張ったの戦いが好みなのだろう。兎の餌付けなどしたくないのだろう。
 だがそれが顔に出た時点で、兎の不興を、彼は買った。ハの字眉になった兎達が、彼の腹部に前足を送り込む。
 もう一度。そしてもう一度。
 ……理不尽と不満のあわいで、彼は泣いた。
「アタシが用意した甘味をぉ、気に入ってくれるといいのですがぁ?」
 リーラは甘味に関しては非常に自信がある。らしい。仲間達が用意したお菓子がそれなり好評なことを理解した上で、様々な――基本にして至高なお菓子の数々を取り出した。
「『クッキー』『ビスケット』『チョコレート』『ドーナツ』『マカロン』『金平糖』『キャンディ』……王道系の甘味を各種取り揃えましたぁ。もちろん味は保証してくださいですぅ」
 彼女は試金石とばかりに用意したお菓子は、そのどれもが仲間達の検証でセーフっぽいものばかりだ。当然……といっては失礼にあたるが、兎達も我先にと飛びつく。そして、そこはかとなく普通のお菓子よりも反応が良さげだ。
「喜んでくれたようでなによりですぅ。腹パンだけは怖かったのですぅ……」
 いくら痛みに、というか荒事に慣れていようと、痛みを受けないならそっちのほうがきっといい。無難なものを好まぬ者もいる以上、この選定も勇気がいったことだろう。……自らの味覚に嘘をつかなかった彼女の勝利である。
「領主様も資料を残しているならちゃんと渡してほしかったのだわ……でも、お菓子だけでも大丈夫だけどアシリさんのお野菜は食べたのだわ……ううん……」
 華蓮はここに来て悩んでいた。いや、野菜いらないならそれでいいのだ。彼女の知識も、資料もそういっている。だが、Я・E・Dの人参フルコースにアシリの生野菜。それらにとびついたなら「野菜も好き」なのではないか……と。
 彼女は面倒見が良い。大丈夫、と安全、とはちょっと違う事を知っていた。
「お菓子も勿論あげるけど、パンチ覚悟で野菜もあげるのだわ! 食べられるなら食べたほうがいいのだわ!」
 意を決したように準備を進めていた彼女は、リーラのお菓子を食べ終えた兎達の鼻先に生野菜サラダをスッとお出しした。調味料は塩すらもなく、カラフルな野菜のオンパレード。こういうのが特に栄養価が高いのだとかなんとか。
「ブ……」
 鼻を鳴らす兎。すわ腹パンかと身構えた華蓮、魔力を巡らせて不可視の鎧を付与したニル、代わりに受けようかソワソワし始めたヨゾラなど。なんていうかこう。多種多様なリアクションだった。だが……。
「ブ」
「ブ、ブゥー」
 ちょっと不満げなきがしないでもないが、確かに野菜サラダを食べ始めた。思いが通じたのだ、と嬉しそうに目を輝かせる華蓮。仲間が変なふうに犠牲にならなくてよかったと胸をなでおろす仲間達。ほどなくしてカラになった皿が、その満足度を物語っていた。
「齧らないからせめて毛皮の味くらい……」
「ブッ!」
「あ痛ッ!?」

成否

成功

MVP

Я・E・D(p3p009532)
赤い頭巾の断罪狼

状態異常

浜地・庸介(p3p008438)[重傷]
凡骨にして凡庸

あとがき

 野菜ガチ勢が3人いるのヤバくない? ヤバいと思う。
 なお、「あんこ(一部)」は「つぶあんもこしあんもお菓子次第で食べられたりダメだったりして……どっちとも言えなくて……」ということです。面倒臭ェ!

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