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シナリオ詳細

<Rw Nw Prt M Hrw>流転する宿命

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 『ファルベライズ』遺跡群が中枢に存在する絢爛なりし『クリスタル遺跡』――その最奥への扉を、イレギュラーズ達は進んでいた。
 懐かしき敵――懐かしき人、あるいは置いてきた過去を、皮だけとはいえ再現する土塊――『ホルスの子供達』
 邂逅と再会を経ながらも、イレギュラーズは遂に最奥への扉を開いたのだ。
「ここは……」
 そして――たどり着いた最奥、広がる光景はあまりにも理解の範疇を超えていた。
 多種多様な色宝が舞う中央の祭壇と、その周囲。
 色宝の影響を受けるのか、足場は様々に変化し続けていた。
「ふん、なんだ、その間抜け面は」
 声がする。
 かつていた世界で耳馴染んだ声が。
 振り返れば、そこには男が立っていた。
 己が知っている顔――けれど最後にあった時には無かったものを持った男が。
 引き連れるのは大鴉の手の者と――レイル=ヴァン=ヘインズルーン、ルナ=ラーズクリフの姿を模したホルスの子供達。
「――どうした、あの程度で俺が死ぬとでも思っていたのか。獣め」
 青髪の男が、静かに剣を抜いた。
 鮮やかに輝く青い宝玉の填めこまれた宝剣は、大気に反応を示したかの如く、強力な魔力を放つ。
 その魔力が力を纏い、風となって吹き付け、一房に流した長髪が揺らいだ。
 前髪の下から黒色の眼帯が覗き、開かれた切れ長の目が殺意に満ちていた。
「ロー……ランド……――」
 目の前にいる存在を視認して、ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)は声を震わせた。
「ふん、亡霊でも見たような顔をする。
 もう一度、師を討ち取った気分はどうだった。
 共に守ると誓いあった男を、今度は己が手で討つのはどうだ」
 そう言って静かに剣を構えたローランド=グレイン=ダーンスレイヴが、真っすぐにこちらを見据えている。
「お前が、やったのか? 師を、レイルを、あんな風にお前がしたのか――ローランド!」
 ホルスの子供達――ではない。
 放たれる気迫はあんな作りかけの物ではない。
 いや――そもそも、彼を殺したはずのあの時と違う部分がある時点で、彼がそうであるはずはない。
「槍を構えろ、ベネディクト。俺達の戦いは終わっていないぞ」
 直後――放たれた殺気がビリビリとマナガルムの身体を打つ。
「なぜだ、なぜ大鴉盗賊団に味方をする! それに……何故レイルを、師を貶めた――――」
「――今度こそ貴様との決着を付けるためだといったら?」
 意図的に神経を逆なでするように、淡々と告げるローランドが、背後から斬りかからんとした盗賊の一人を振り向きざまに斬り下ろす。
(あれがローランド……彼から話は聞いていましたが、生きていたのですね。
 しかし……マナガルム卿と決着を付けるためなら、手段を択ばないとしても、盗賊団に味方する理由が分からない)
 魔晶剣・緋炎を構えたリースリット・エウリア・ファーレル(p3p001984)は静かに思考を纏めていた。
(あるいは――ローランドには別の思惑もある?
 大鴉盗賊団は……既に敵味方の区別が無いですか)
 狂気に駆られる盗賊団は、イレギュラーズも、ローランドも、ホルスの子供達も――何より大鴉盗賊団同士さえも関係が無いのか、その矛先に連携の概念が見当たらなかった。

GMコメント

さてそんなわけでこんばんは、春野紅葉です。
マナガルムさんの関係者依頼兼全体依頼となります。

それでは早速、詳細をば。

●オーダー

【1】『青き忠烈』ローランド=グレイン=ダーンスレイヴの討伐。
【2】ホルスの子供達2体の撃破
【3】大鴉盗賊団の撃退

全てを絶対条件とします。

●フィールド
 6T(1分)ごとに地形が変化する特殊な状況下にあります。
 当初はタイル床の広がる最奥そのもの。
 6T目からローランドとマナガルムさんが戦った平原。
 12T目から燃え盛る村。
 18T目から血と砕けた武器がそこら中にある大地。
 24T目からダーンスレイヴ家大広間。

 などなど。

●エネミーデータ
・『青き忠烈』ローランド=グレイン=ダーンスレイヴ
 マナガルムさんの故郷の世界の旧友にして、かつて敵としてぶつかった人物。
 旅人(ウォーカー)です。かつてのマナガルムさんとの戦いで右目を失っています。
 理由は不明ですが、大鴉盗賊団に協力しています。
 動機に関しては彼の言葉は信用に値しないでしょう。

 なお、当シナリオ中、マナガルムさんに対して挑発を行ないます。
 露骨な挑発はまるでマナガルムさんの内心・本心を暴くためのようにも見えます。
 仄暗い気持ちも何もかも吐き出してしまってよいでしょう。
 それを彼にぶつけられる最後の機会になるかもしれません……。

 非常に高い水準で構成されたやや反応命中寄りハイバランスアタッカーです。

<スキル>
武極抜剣(A):収束させた魔力を剣身に纏わせて振り抜く鮮烈の斬撃です。
物至単 威力大 【必殺】【致命】【恍惚】【連】【追撃】

青き烈閃(A):裂帛の気合と共に振り抜かれた剣閃は蒼き魔力を帯びて走り抜けます。
物近列 威力中 【必殺】【致命】【邪道小】【飛】

武極(A):極限の集中より放たれる後の先を穿つ凄絶な一撃です。
物中単 威力中 【自カ中】【必殺】【恍惚】【追撃】【多重影小】

宝剣ダーンスレイヴ(P):家名たる剣。それは一度抜けば血を喰らうまで収まることなく。
【通常攻撃:必殺】【通常攻撃:致命】【覇道の精神】【ダメージ中】


・『紅き雷光』ホルスレイル
 紅の髪にやや紫がかった灰色の瞳をした槍を持つ騎士。
 継戦能力の欠如を引き換えに最盛期をほぼ再現しています。
 前回(https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/4935)より遥かに強力です。
 ファルベリヒトの狂気の影響を受け、暴走状態にあります。

 防技、回避、物攻、命中に秀でたパワーアタッカーです。

<スキル>
紅き稲妻〔偽〕(A):限りなく本物に近く、果てしなく本物から遠い紅の槍術です。
物至単 威力大 【ショック】【感電】【防無】【追撃】【連】【反動中】

紅き雷迅〔偽〕(A):紅の闘気を槍に収束させて放つ高速の刺突です。
物中貫 威力中 【ブレイク】【弱点】【麻痺】【ショック】【追撃】

紅き雷閃〔偽〕(A):紅の闘気を纏った槍を力任せに地面にたたきつけ、周囲に紅い稲妻を奔らせます。
神自範 威力中 【ブレイク】【防無】【ショック】【感電】

紅の稲妻〔偽〕(P):過ぎた力による再現は終わりが来るものです。
自身に【通常攻撃:弱点】【ダメージ中】【時限中】を付与。

・『教導なしえぬ剣聖』ホルスルナ
 紫色の長髪をした、両手にも片手でも震えるサイズの剣を持つ騎士。
 継戦能力の欠如を引き換えに最盛期をほぼ再現しています。
 前回(https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/4935)より遥かに強力です。
 ファルベリヒトの狂気の影響を受け、暴走状態にあります。

 反応、命中、回避、物攻、EXAに秀でたテクニカルアタッカーです。

<スキル>
紫閃の教鞭〔偽〕(A):最速を為す三段構えの斬撃です。
物中扇 威力大 【多重影小】【必殺】【氷結】【崩れ】【弱点】【スプラッシュ3】

誇りえぬ教唆〔偽〕(A):後の先を裂く神速の斬撃です。
物至単 威力中 【自カ至】【弱点】【必殺】【氷結】【氷漬】

果たされざる訓戒〔偽〕(A):その剣閃はどこまでも速く、冷たく、魔性を帯びて貫くでしょう。
神中単 威力中 【氷漬】【崩れ】【多重影小】【必殺】【スプラッシュ3】

導き手の才〔偽〕(P):過ぎた力による再現は終わりが来るものです。
自身に【反】【ダメージ中】【ロスト中】を付与。

・大鴉盗賊団×12(剣×3、槍×3、銃×2、魔×4)
 狂気に陥った大鴉盗賊団の残党です。
 敵味方の区別などなく、戦場にいる全ての存在に攻撃します。
 常時【混乱】【狂気】【魅了】状態にあるようなものです。
 さほど脅威的な能力を持っていません。

剣兵:近接物理アタッカー

槍兵:中距離物理アタッカー

銃兵:遠距離物理アタッカー

魔法:BS呪殺バランサー×2、遠距離神秘アタッカー×2

●Danger!
 当シナリオにはパンドラ残量に拠らない死亡判定が有り得ます。
 予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <Rw Nw Prt M Hrw>流転する宿命完了
  • GM名春野紅葉
  • 種別EX
  • 難易度HARD
  • 冒険終了日時2021年02月23日 22時13分
  • 参加人数10/10人
  • 相談6日
  • 参加費150RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)
安寧を願う者
日向 葵(p3p000366)
紅眼のエースストライカー
リースリット・エウリア・F=フィッツバルディ(p3p001984)
紅炎の勇者
シラス(p3p004421)
超える者
プラック・クラケーン(p3p006804)
昔日の青年
彼岸会 空観(p3p007169)
タツミ・ロック・ストレージ(p3p007185)
空気読め太郎
カイト・C・ロストレイン(p3p007200)
天空の騎士
ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
戦輝刃
バスティス・ナイア(p3p008666)
猫神様の気まぐれ

リプレイ


(成程。ベネディクト卿のある意味『おいてきた過去』が今目の前にある……という訳ですか)
 『罪のアントニウム』クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)は前に立つ『曇銀月を継ぐ者』ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)とその先の男――ローランドに視線をやって、静かに考えていた。
 普段であれば人当りも良く、紳士的な彼が滅多に見せぬ方向への感情の揺れを見ながら、心のうちで、少しでもその心が晴れるよう祈りを捧げた。
「俺と決着を着けたいというなら、応じよう」
 一歩前に進み出て、マナガルムは眼前の旧友に声をかけた。
 真一文字に結ばれた口元には表情が浮かんでいない。
「――ふ」
 一切の油断なく、ローランドが構えを取った。
「まずは一呼吸して肩の力抜いてそんで心身共に構え直すっス
 そうすりゃアンタは誰にも負けねぇっスよ」
 ぽんとマナガルムの肩を叩いた『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)が笑ってやれば、こくりとマナガルムが頷いた。
「……何があったか知らねーが、積もる話はあるだろうさ、誰にも邪魔させやしねーよ。
 ま、存分にやりあってくれよ。その分、俺達がやるからよ!」
 葵と同じように声をかけた『空気読め太郎』タツミ・ロック・ストレージ(p3p007185)もぽんと肩を叩いてやる。
(決着をつけたいというのは間違いなく本当のよう。
 なら、その手段として盗賊団を利用しているのは……
 ……ローランドも何某かの為に、色宝に興味がある、のかしら?)
 剣を構えたまま、今のところ動きを見せないローランドを見つめ『春告げの』リースリット・エウリア・ファーレル(p3p001984)はうちうちに考える。
(露払い……お二人の一騎打ちは避けられないとしても、その邪魔をさせる訳にはいかない)
 静かに思考を纏めながら、その視線をローランドから外して、紫の髪をした女性――ルナに向ける。
(ベネさんの因縁ね……かかっ、気持ちは良く分かるぜ、俺には良く分かる。
 まぁ、分からなかったとしても…仲間に手を貸さない理由は無いな)
 拳を握り締めた『救海の灯火』プラック・クラケーン(p3p006804)は敵のうち、槍を持つ青年――レイルに視線を向けた。
(イレギュラーズじゃなかったら、出会い方が違ければ、良い仲間になれたような敵だな。
 そういう因縁に野暮はしないよ。どうかこの戦いが意味のあるものになるように)
 ローランドを見据えた『天空の騎士』カイト・C・ロストレイン(p3p007200)は剣を抜き、視線を盗賊の方へ向けた。
「盗賊団ども、撤退するなら命までは見逃してやる」
 一応、とばかりに言い放てど、撤退するような奴はいない――というより、こちらの声が届いているようには見えない。
(無為な殺傷はしたくないけど、運良く生き残ったやつがいたら、捕虜にでもしようか)
(ベネディクト君の過去の知人…因縁の相手と言うわけかな?
 同じ世界の旅人同士とは言え、誰とでも仲良く出来るモノでもないからね)
「……でも死者を踏みにじるのはどうかと思うよ。
 遺された者は去っていった者に思いの外思い入れがあるモノなんだ。
 それは、君自身もそうなんだろう? ローランド君」
 静かに敵を見据えた『猫神様の気まぐれ』バスティス・ナイア(p3p008666)の言葉に、ローランドからの返答はない。
 だが、必ずしも無視しているというわけでもなさそうだった。
(マナガルムさんの嘗ての仲間。
 経緯は知りませんが、マナガルムさん自身はかなり動揺しておられる。
 然し……此処には彼の、今の仲間達がいる)
 ならば、自分は脇目も振らず、ただ刃を振るうのみ。
 いつもと変わらない――と。『帰心人心』彼岸会 無量(p3p007169)は大太刀を構える。
「肌で感じます、あの方々は強い」
 気づけば笑みが零れた。
(ベネディクトの因縁の相手か。
 経緯は知らないが俺にも分かることが一つだけ。
 ──敵は強い)
 静かに敵の様子を見る『鳶指』シラス(p3p004421)は油断なく思考する。
(相手のペースになれば直ぐに押し切られる。
 ――だがそうはさせるものか)
 最速を為して至る極限の集中。
 眼前の一切を斬り捨て、ただ敵のみを映し出す。
「こいつは俺からの挨拶だ、貰っとけよ」
 静かな宣告と同時――敵陣が燃え上がった。
 煌々と、鮮やかに立ち上る深紅の光芒は怪鳥に魅入られた獲物のように敵をのたうち回らせる。
 光芒は一度にあらず。高度な術式は二度、三度とその熱量を盗賊たちへと叩きつける。
 それに続けるように、イレギュラーズは走り出した。

「お前の相手は俺以外に無い、そうだろう。ローランド!」
 シラスの動きにほとんど同時に爆ぜるような速度で走り出したマナガルムは敵陣の間を走り抜けてローランドへと到達する。
 握りしめた蒼銀月に魔力を籠めて横薙ぎに叩きつける。
 苛烈な魔力を帯びた薙ぎ払いが齎すはその身を焼き、致死へ至らしめる呪縛。
 竜が咆哮でもあげるような強烈な打撃を受けたローランドが、一気に至近する。
「はーー」
 お返しとばかりに、ローランドの握る剣が魔力を帯びる。
 青を纏う上段の振り下ろしが、マナガルムの身体に強かに打ち据えられる。
「背中は任せたぜ? タツミ」
 同じように前に出たプラックは同じように動き出しているタツミと共にホルスレイルの眼前へと走り抜けた。
「頼りにしてるぜ、プラック!」
 合わせるように答えたタツミが先にホルスレイルの前に立ちふさがる。直後――紅色の閃光が迸る。
 防御技術を無視して叩きつけられた雷撃の刺突を受けるとほぼ同時、追撃の横なぎが撃ち込まれてくる。
 それらの大打撃の傷をこともなげに振り払って、タツミはそれでもホルスレイルに立ちふさがる。
 それを見据えるプラックの姿が一時的に変質し、漆黒へと塗りつぶされる。
 顕現した蛸髭のまま、一瞬で打ち据える打撃はホルスレイルに防御の隙さえ与えない。
 刺し貫かれた拳が真っすぐに穿つ。
 タツミとプラックの動きとほぼ同時に無量も走り抜けた。
(――瞬天三段)
 踏み込みと同時、ホルスルナの眼前へ。
 神速の如く打ち据えた三連続刺突。
 動きの鈍ったホルスルナの隙へ、無量は静かに大太刀を払う。
 一点の曇りもなく、ただ払うその一撃が強かにホルスルナの身体に傷を刻む。
 反撃とばかりに放たれた剣技が無量の身体に傷を刻む。
 確かな敵の手ごたえに確かに笑みをこぼす。
 シラスに引っ張られて駆け抜けた4人の動きを見定めた葵は、静かにボールで遊びながら戦場を見据える。
 魔術師らしき杖を握る一人目掛けて、グローリーミーティアを蹴り放つ。
 軌跡を描くボールがまず1人の魔術師を殴りつけ、跳ね回って近くにいたもう1人の魔術師と、剣士を強烈に打ち据えながら跳ね回り、葵の下へ戻っていく。
 カイトは魔術師らしい盗賊の一人の眼前へと走り抜けた。
 放たれた魔術を跳躍し、躱しながら至近――上段から落下するように剣を閃かせる。
 鮮やかな太刀筋で放たれた斬撃は魔術師の僅かな動きの隙を縫うように走り抜け、その身に傷を刻んでいく。
 盗賊たちの一部はお互いにお互いを攻撃している。
 リースリットはホルスルナの前へと走り抜けた。
「貴女の相手は私です――!」
 無量の猛攻を受けたホルスルナの動きが微かに鈍い。
 術式に合わせ、魔眼が熱を帯びる。
 美しき緋色の水晶が焔を帯び、その軌跡に合わせて緋色の尾を引いた。
 バスティスはローランド、ホルスレイル、ホルスルナと戦う仲間たちの近くへと進み出ていた。
 杖を立てて持ち、自らの魔力を調和させ、それをタツミの方へと放つ。
 賦活力へと変じた魔術に照らされたその身の傷が癒えていく。
「土は土に還るもの。その魂は天に還るもの。
 器を別に用意しようが、その器に何かが宿ろうが……
 それは決して『その人』にはならない。魂への冒涜は見過ごせません」
 死という名の休息へ送り届ける者として、その冒涜は受け入れがたかった。
 祈りを捧げ、自らと神秘との境界線をあいまいにして、マナガルムへと祝福の鐘の音を降ろすj。
 極限の集中を巡らせるシラスは前に出るとその手で深手を負った眼前の盗賊の一人をねじ伏せる。
 燃え上がる光芒の輝きがちらついていた。
 乱戦になりつつある中でも、常にその目は一番厄介な敵へと向けられていた。


 いつの間にか、戦場は平原へと姿を変えていた。
(――ベネディクトさんの師だったという人。
 もう一度、とローランドは言った。やはり、そういう事……)
 リースリットは緋色の魔剣を走らせ、眼前のホルスルナと相対する。
 敵の意識は順調にリースリットを見ている。
「なら、三度目をさせてはいけませんね。
 そんな事は……貴女の魂が此処に在れば、決して望んだりはしないでしょう」
 返答はない。その代わりは――絶技で返ってきた。
 影が残り、紫の閃光が瞬く。斬撃の剣圧が後を追って聞こえた。
 刹那にして残った傷が、攻撃されたことを教えてくれた。
 偶然、射線にいなかった2人には行ってない。
「速い……ですが――これならば」
 過剰なほどに魔力を剣に籠める。
 やがて飽和し、変貌した剣の魔力はやがて虚無へと至る。
 受けた攻撃を返すように、リースリットは魔晶剣を振り抜いた。
 その身に状態異常を縛り付けられたホルスルナを、追撃を伴なった呪いの籠った刺突が貫いた。
 合わせるように動いた彼女の手が、少なからぬ斬撃をリースリットに刻む。
 合わせるように、カイトは前へ進み出た。
 歪曲の魔剣より放つは高速の斬撃。
 全身のひねりを加えて放つ音速の斬撃はその信念のように真っすぐに、ホルスルナへと吸い込まれる。
 衝撃が相手の身体に叩きつけられ、僅かに体勢が崩れていく。
 ほとんど同時、合わせるように動いていたルナの剣もカイトに届いていた。
(一撃一撃が恐ろしく速い……成程、マナガルムさんの師匠が元であるだけはありますね……)
 無量も続けるように動く。
 鮮やかに放たれる鮮烈の三段突きがホルスルナの動きを阻害する。
 間髪入れずに返す刀で打ち込まれたのを省みず、無量はもう一歩前へ進む。
 全身を押し出すようにして放つ四度目の刺突を受けたホルスルナの核――色宝が露出する。
 三人の連携は抜群だった。
 何よりも、まず無量が先手での攻撃に成功したことで流れができた。
 敵の高い回避性能を押し殺し、手数を殺し。
 確かな技術力で放つ正確な攻撃が着実に傷を増やしていったのだ。

 葵は再度戻ってきたボールを足で固定して、シラスの方へ視線を向ける。
 そのまま、トンとボールを蹴り放てば、シラスの足元へと着弾しぐるぐるとその周囲を旋回し、球状を描いた魔力の空間を形成する。
 それは即効性のある術式。葵がこちらに来てから初めて習得した神秘術式だった。
 射程の長い回復魔術は、シラスの消費した魔力を癒していく。
(速攻で打点を稼ぐならアイツに賭けるしかねぇ)
 戻ってきたボールを、今度は1人の敵目掛けて蹴り飛ばす。
 綺麗な軌跡を描いて撃ち抜かれたボールは半端な防御を打ち砕いて内側に響き渡る。
 即効性のある魔力回復術式を受けたシラスは再び極限の集中へと沈んでいく。
 未だに盗賊団の数は多い。それでも、熟せない相手ではなかった。
 幸い、魔術師は残り1人。放たれた魔力の矢を躱して、魔術を行使する。
 燃え上がる光芒が魔術師を、周囲にいた他の2人の盗賊を焼き払う。
 
 ホルスレイルが後退する。
 そのまま放たれた刺突は紅の闘気を纏っていた。
 強烈な衝撃に聖躰が解け、演算思考が弾き飛ばされる。
 二度に渡り撃ち込まれた刺突を受けて崩れ落ちたタツミは再び自らの思考を演算式に組み込んで前に進み出る。
 ホルスレイルが警戒するように間合いを開けて構えていた。
(ふっ、俺らはあくまで時間稼ぎ。
 ルナの方は順調みたいだし、こいつも徐々に動きが鈍くなってる)
 熾烈な猛攻を受け続けるタツミの姿を見ながらも、プラックは盗賊が近づいてくるのにも意識を向けていた。
 しかし、ホルスレイルが間合いを開こうとしたのを見れば、噴水を用いて跳び上がり、その勢いに任せて無茶苦茶な軌道で至近、その腹部目掛けて蹴りを叩き込んだ。

(彼の世界のベネディクト君は過去の姿のままで、
 あたし達が知っているベネディクト君とは重なり合わない)
 凄絶な剣技でマナガルムへ攻撃を加えている男を見ながら、バスティスは戦場全体を見渡すように心がけ指示を飛ばす。
 陽光を飲み込み夜光を放つ宝石が鮮やかに輝きを増した。
 同時に絶対の魔性と共に導かれる大号令は疲労感を帯びる仲間たちを救い、気力を取り戻させると同時、状態異常を取り除いていく。
 クラリーチェも小さな鐘の音を鳴らす。
 癒しの力を帯びた鐘の音は反響してマナガルムの身体に浸透し、彼の疲労感を取り除いていく。
 他にも大技を喰らったリースリットとタツミの傷が深い。
 だが、リースリットの方はもうじき当面の敵を倒せそうで、タツミはプラックと交代すれば何とかなる。
 それに比べればマナガルムこそ治癒が必要といえた。


 シラスは極限の集中から影を置き去りにして走り抜けた。
 剣を振り抜いたホルスルナ。その後ろを刈り取る鎌のように足を払う。
 そのまま勢いを殺すことなく、鳶の脚のように軽く開いて削り取るように拳を振るう。
 露出した色宝を庇うように動いた剣が、シラスに向けて閃き、微かな傷を刻み付ける。
 疾走したシラスを横目に、葵は引き続き盗賊団に視線を向けていた。
 再び蹴り飛ばしたボールが疾走し、残っていた槍兵の腹部に突き立ち、その身体を大地へ叩き落す。
 周囲を見れば、あと5人――この調子であれば、削り落とすのに時間はかかるまい。
 戦場は再び色を変えた。
 燃え盛る村落――恐らくは戦火に遭った村のような。
 合流してきたシラスに合わせるように、ホルスルナの抑えをこなっている3人も動きを見せる。
 まず動いたのは無量だ。幾度目かの剣戟を閃かせながら、周囲を見る。
(しかし……戦場が目まぐるしく変わる。
 これは、マナガルムさん達の追憶……?)
 警戒を解くことなくルナを視界に抑えながらも、その視線は周囲にも巡っていた。
(全く、炎は嫌なものを思い出させる。
 父の炎の魔腕も、妹の炎の翼も、全て屠り忘れたいというのに……)
 自然と、剣を握り締める手に力が入る。
「どこの世界も月並みの、ありふれた不幸ばかりだ。
 見飽きたんだよそういうの!!」
 絶叫と共に放った音速の斬撃が、ホルスルナの身体に強烈な傷を付けた。
 ぐらりと動いた女の土人形が、傾ぐ。そのまま、それは静かに地面に溶けていった。


 再び漆黒に包み込まれていたプラックは強打をホルスレイルに叩き込んでいた。
 一時的な再現が収束に向かう中、その視界にパンドラの光が2つ放たれた。
 振り返れば、刺し違えたように互いに腹部を抑えるローランドとマナガルムが見えた。
「ベネさん……!」
 そちらへ向こうとして、制された。
 大丈夫だと声を上げられれば、向かうわけにもいかない。
 魔力を練り上げる。もう一度、身体を父に。拳を最高の物に。
 タツミは拳を握り締めて、引き絞るように腕を後ろに置いて、全体重と溜めた力ごと殴りつけた。
 真っすぐに叩き込んだ拳は、ホルスレイルの鎧にひびを入れる。
 装甲の下にまで浸透する打撃に、敵が明らかに動きを鈍くする。
 神速の如く三次元的な動きで駆け抜けたカイトの剣は、ホルスレイルの眼前に伸びた。
 空からの強烈な振り下ろしはホルスレイルの槍捌きにより微かに勢いを殺されつつも、一瞬の隙と共に痛烈な軌道を描いて打ち据える。
(……この人は彼の親友か。
 三度どころか二度ですら……させはしません)
 旋風に導かれた炎が渦を巻く。
 炎はやがて雷へと変質し、風はスパークして掻き鳴らす。
 リースリットはそれを真っすぐにホルスレイルめがけて叩きつけた。
 放たれた光の剣が、真っすぐにホルスレイルの身体に帯電を残して尾を引いた。
 無量は剣を構えて一気に駆け抜ける。
(マナガルムさんはダーンスレイヴさんは任せてくれと仰った
 ならば私は、彼の決意を成就させる為に目の前の敵を打ち滅ぼす事に全てを使いましょう)
  踏み込みと共に、大太刀は制するべく動いた槍を絡めるようにして打ち上げて斬り伏せ、再度の踏み込みと同時、斬り上げるように刃を払う。
「この場所は私達の終着点ではない!」
 美しさすら帯びた軌跡は静かにホルスレイルを裂いた。
 くるり、ホルスレイルが槍を振るい、地面に突き立て――闘気が集束、爆発する。
 それが、近づいていたイレギュラーズをつんざいた。
 バスティスはそれを見ると、すぐさま歌を奏でる。
 天使の福音を齎す神聖なる音色が、痛撃を受けた仲間たちの傷を少しずつ癒していく。
 真新しい傷たちを防ぎ、その一方で号令を発した。魔性の大号令を受けた仲間たちの気力がどこからともなくあふれ出していく。
 続けるようにクラリーチェも高等術式を発動し、ヒールを試みていく。
 それは天に願う祈りのように、高度に錬成された術式となって、リースリットの傷を癒していく。
 ホルスルナの猛攻を最も浴び続けてきた分、その傷は重いものがある。


 葵は今日何度目かになる蹴りを叩き込んだ。
 真っすぐに突き進む必殺の弾丸と化したボールは、再度槍兵へと炸裂する。
 爆発的な打撃を受けたその槍兵がその場で崩れ落ちていく。
 近距離の剣兵と中距離の槍兵――彼らは徐々に散開しながら、葵を攻撃しようと試みている。
「けど、甘いッス」
 ボールを転がし、複雑な回転を加えて蹴り飛ばす。
 再び放たれたシュートは兵士達の一人へと一直線に突き刺さり、そのまま跳ね返って地面へ。そこからバウンドを繰り返して叩きつけられ、3人の敵を巻き込み、ころころと帰ってくる。
 シラスはホルスレイルの眼前に走り抜ける。
 大技を撃ちこむ魔力的な余裕はもはや存在しない。
 もう一度打てるようになるまで時間がかかるのを理解して、ホルスレイルの懐へもぐりこむ。
 揺れるように動いたホルスレイルの槍をわきに抑え込み、拳を握り締めて叩きつける。罅割れたホルスレイルの胴部の鎧を破砕する。
 無量もシラス同様、大技を撃ちこむには魔力が足らない。
 手に握る大太刀を真っすぐに撃ち込んでから、深呼吸する。
 心を落ち着かせて振り抜くは白蓮華。救済を求むる一撃は、守りを固めようとしたホルスレイルの腹部を真っすぐに貫いた。
 タツミはもう一度拳を握り締めた。
 もはや、出し惜しみの必要などない。ホルスルナのない以上、最早自分の役割は変じた。
 全身全霊を引き絞った拳に籠めたまま、全体重を乗せて殴りつける。
 破砕された鎧が砕け、露出した色宝を打撃が軋ませる。
 ほぼ同時、プラックも拳をホルスレイルめがけて叩き込む。
 ボロボロになりかけの自分の体力を持ってきていたサンドイッチを喰らって回復させ、再び漆黒へと変質、そのまま最大の手数を叩き込んだ。
 漆黒の何かはあらん限りの手を尽くしてホルスレイルの肉体を叩き続け、遂にはその肉体の一部が吹き飛んだ。
 紅の闘志が吹き荒れ、強烈な雷霆となって再びイレギュラーズに襲い掛かる。
 しかし、既に大勢を覆しうるほどの力は土塊には存在していない。
 軋むような動きのソレを見据えながら、クラリーチェは、祝福の歌を奏でる。
「……さようなら。貴方達はここで潰えるのです」
 土塊へ声をかける。
 ズタボロの土塊はまだ核と共にそこにある。
 バスティスはその様子を見ながら、最後の号令を発した。
 あらん限りの魔力が、気力があふれ出し、最後の10秒に足るだけの余力を取り戻す。
 真っすぐに、拳が、剣が、ホルスレイルに打ち込まれる。
 それから視線を外して、バスティスは彼の方を向いた。
「あたしは――あたしたちは明日を生きる君を信じている」
 視線の先、一騎打ちを繰り広げるマナガルムは、入り込むことの無粋さを感じさせた。
「負けんな。負けてもいいけど、負けんな!
 アンタの過去はしらねぇけど! 本気でケンカしに来てるダチの前で!
 ダチに負けても、アンタに、過去に、自分にだけは、負けんじゃねぇ!」
 タツミは声を上げた。
 戦いの帰趨はどちらになるのか、まだ分からない。
 けれど――「その瞬間」までは手出しするつもりはなかった。


 漆黒の雷撃を纏った銀槍を奔らせる。
 強烈な漆黒の閃光が迸り、ローランドの身体に撃ち込まれていく。
 それとほぼ同時、強烈な斬撃がマナガルムの身体を駆け抜けた。
 一瞬、煽られた身体。そこに、ローランドが踏み込む。
 勢いのままに放たれた鮮烈の青い剣閃を、何とか槍で抑え込んで勢いを殺す。
「俺とローランドの間にレイルが入って、その様子を見て師が笑って──
 あの時のような日々を送ることが出来ればいいと、幾度思ったか……」
「くだらないな、そんなものが本気で続くと思っていたのか?
 いつか戦争は起きていた。俺達の代で起こらなくとも――
 あの地に国が二つあった以上、どちらかが潰れない限り戦いは起きた」
 鮮烈な剣の一撃を、槍で受ける。
 極限まで力を籠めてねじ込むように打ち据えた槍を、すらりと受け流した剣が走る。
 互いは拮抗していた。
 邪魔をしようとした盗賊団は仲間達が倒している。
 それでも割り込んだ奴らは、互いの技の巻き添えで潰れている。
(幾度、この剣戟を俺は受ける事が出来るのだろう。
 ――幾度、俺はこの剣戟を受けて来たのだろう)
 彼自身を喰らう宝剣のダメージも蓄積しているだろうに、まるで鈍らぬ剣戟を。
 いつの間にか、周囲の景色は燃え盛る村の只中に遷り、そして戦場に戻ってきていた。
 血と、砕けた武器とが転がり、溢れる戦場に。
「……ずっと続けば良いと思って居た。
 訓練で磨いた腕前も、戦いで披露する事が無ければ良いと願っていた」
 穂先が、切っ先が、刃鳴を奏でていた。
(もしあの戦争が無ければ、俺達は──あの記憶の中で笑いあえていたのだろうか?)
「――お前は、あの時死ぬべきだった。俺達は、あの時に死ぬべきだった。
 前を向けられないのであれば――あそこで死ぬべきだった」
 裂ぱくの気合と共に、ローランドが前に出る。
「ローランドォォォォッ!!!!」
 バチリと、漆黒の雷霆が銀槍を包み込み、青き魔力が剣を覆って――


 じとりと、血があふれ出る。
 黒を基調とする男の衣装がじっとりと染みを作っていく。
 銀槍が赤黒く濡れていく。
「……お前の満足行く結果になったか?」
 小さく漏らした言葉に、隻眼が見上げてくる。
「レイルを、師を使ったのも俺を本気にする為の手段だったのだろう?
 お前は何時もその甘さが命取りになると言っていた。
 素直に心配だと言えば良いとレイルや師によく言われていたな」
 殆ど笑みにもなっていない笑みで呟けば、隻眼が僅かに細められた。
「……裏切ったなど思った事は無かった。
 俺も、お前も何時も守りたい物の為に戦って来た筈だ」
 続けた言葉に、ローランドの口元がゆっくりと動いた。
 それが笑みであることに気づくことができたのは、長年の付き合いだったからだろう。
 手が伸びてくる。それはマナガルムの手に触れ――強く握りしめて、一気に引き寄せた。
「そう……だ、俺達は、やりたいように……守りたい物のため、戦った」
 死が近いは明らかだ。語れば語るほどに、死へと近づくだけなのに。
 それを打ち消すことなどできなかった。
「――だから、うぬぼれるなよ、ベネディクト。
 お前が、生き延びた、それだけだ。俺達は、俺達のやりたいよう……に死ぬ。
 あの地獄の中であろうと、俺達に後悔などあるものか――
 だから、お前は、俺達のためなど――万が一でも。
 あの国と、関係ないここで――生きるがいい」
 そう言うと、ローランドが笑い、槍を握り締めた。
 そのまま、どこにあったのか分からぬ力で槍が引き抜かれていく。
「……ふ」
 付き物の取れたような表情で男がそう言って、その手がそっと地面へ落ちていった。
 その視線の先には、泥と化したホルスの人形たちが落ちていた。

(殺したはずの相手、か)
 リースリットを含むイレギュラーズは全てが終わっても、ローランドとマナガルムの戦いには介入してこなかった。
 双方ともに、相応の傷を負っているが、それでも彼自身がソレを望んだのだから、と。
(……それにしても、やはりこうなりましたか)
 敗れた方は命を落とすかもしれない。そう考えてはいた。
 事実、ローランドは死んだ。
 生きていることを知らなかった彼の気持ちはともかく、今度こそ確実に死んだのだ。
(ルナ、レイルの二人をよく知っている所からして、以前は全員がお互いに親しい関係だったのでしょう。
 それが……このようなところに行きついてしまうなんて……)
 周囲の景色が変じていく。ローランドの死を反映するように、それまでの景色からファルベライズ最奥の光景へ。

 まだ戦いは終わりじゃない。
 次に向かう先へと、走り出す。

成否

成功

MVP

ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
戦輝刃

状態異常

リースリット・エウリア・F=フィッツバルディ(p3p001984)[重傷]
紅炎の勇者
タツミ・ロック・ストレージ(p3p007185)[重傷]
空気読め太郎
ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)[重傷]
戦輝刃

あとがき

忠誠を尽くすべき国に戻れるかも分からず、一度死んだような形で放り出された騎士は何を思い、何のために剣を振るったのでしょうね。
お疲れさまでした、イレギュラーズ。

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