PandoraPartyProject

シナリオ詳細

結婚するのにFB値が高くてもなんとかなると思います!

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●人生最大のイベントくらい成功させたいよね
 ところで、皆様方はこの青年を覚えているだろうか?
「うわっ、また糞が落ちてきた! 買ったばかりの服に汚れが付いたらどうするんだ!」
 見栄を張ってちょっと高めのタキシードを購入したものの、帰り道で既に何回も鳥に糞を落とされ、タキシードを守るために背中とか糞だらけになっているこの青年。
 その運の悪さで毎回、デートを成功させるためにイレギュラーズへ依頼をした青年だが、前回のデートも散々なことがあった。具体的にいえば彼女と連絡するためのガラケーが壊れたり、乗ったジェットコースターが衝突事故を起こしそうになったり、お化け屋敷で本当の幽霊を見ちゃったり、良い所でテーマパークのイルミネーションが停電で消えてしまったり。……結果的にイレギュラーズの活躍でそのデートは大成功に終わったのだが、お話はそこで終わったわけではなかった。
 内に秘めていたクリティカルが発動した彼は、その流れで愛を告白。見事に彼女のハートを射止め、更に婚約にまでに至ったのだ。
 つまり、今回青年がタキシードを購入している理由は結婚式を挙げるから。
 式は数日後に豪華な結婚式場で挙げるのだが、そんな彼は今回もイレギュラーズに依頼を出していた……。

●FB80は大体失敗するがFB10でも結構失敗する
「よお、前回のデートもフォローおつかれさん。
 あの後も色々あったみたいだが、なんか結婚することになったらしいぜ?」
 混沌世界においてFBとは殺せるなら殺した方が良いとされるステータス(※諸説あり)である。その理由は様々な行動が失敗してしまうからであるが、それが日常生活に関わってくることなど(※多分)そうそう無いだろう。
「で、まぁ当然今回も某青年から依頼が届いてる訳で……もう察しは付いてるかもしれねーけど、結婚式が最後まで無事に終わるように警護の仕事をしてほしいらしいぜ?」
 おさらいするが、その青年は恋愛において容姿端麗、性格も優しく落としどころのない男性なのだが、例のごとく『運の悪さ』に悩まされているという話である。
 にわかに信じがたい話ではあるが、混沌世界でいうFB値が80を超えていて何をしても大体失敗しちゃうのだから、きっと今回の結婚式も放っておいたら何が起きるか分かったものではない。
「結婚式で致命的失敗なんて、何が起きるのか想像したくもないよな。コイツを助けられるのはお前らしかいねぇ! ってことで適当にフォローを頼むぜ!」

NMコメント

 どうも、牡丹雪です。
 イレギュラーズさんの活躍で青年は結婚することになりました。
 今回も運が悪すぎて困っているらしいので助けてあげてください!


●目標【結婚式を無事に成功させる】
 沢山の人に見守られながら豪華な式場で結婚式が行われます!
 起こりそうな不幸をこっそり阻止してあげてください!
 結婚式の流れは以下の通りになります。

 ①新郎新婦入場
 (※開宴の挨拶や新郎新婦の紹介が行われます)
 ↓
 ②乾杯とウェディングケーキ入刀
 (※滅茶苦茶豪華なウェディングケーキが用意されています)
 ↓
 ③ゲストによる余興
 (※新郎新婦がお色直しした後に行われます。イレギュラーズが何か余興を行っても構わないとの話です)
 ↓
 ④祝電や謝辞、閉会の辞
(※祝電や親への手紙を読み上げたり、新郎の父が謝辞を述べたりします。何かムービーも流れたりするそうですが、それが終われば新郎新婦は退場します。完了で依頼達成です)

※PL情報
 プレイングに起きる不幸が書かれていた場合はそれが起きます。
 時々プレイングに書かれているよりも不幸なことが起きることもあります。
 起こり得る不幸は以下を参考にしていただければ幸いです。

 起こり得る不幸例)
 ①入場の時、盛大に転んで大変なことになるかもしれません
 ②用意されている筈のウェディングケーキが完成していないかも
 ③ゲストが何かやらかしたら大変だぁ……
 ④新郎の恥ずかしいムービーが流れたら台無し……なのかな?

●NPC
 ・恋する青年
  今回の依頼主なのでイレギュラーズの存在は知っています。
  FB80が足を引っ張り恋愛がうまくいかない青年です。
  沢山のファンブルを乗り越えて遂に結婚することになりました

 ・青年とデートをする娘
  可愛い子ですが、青年の不運にいつも振り回されていました。
  ですが、それでも頑張る青年に心は揺り動かされており……
  青年の熱意が伝わったらしく、プロポーズに応えました。

●サンプルプレイング
 以下はプレイングの参考程度にしていただけたらと思います。

 例)とりあえず転んだら大変だから、不自然のない位置でフォロー!
   ウェディングケーキが完成していないだって? 厨房に行かなきゃ!
   ゲストがヤバいことしてる! 退場、退場ー!!
   映像が流れる前にプロジェクターをぶっ壊せ!!

●関連シナリオ
 当シナリオは以下シナリオの続きに当たります。
 気になる方はご確認頂けたら幸いです。

『恋愛をするのにFB値が高くてもなんとかなると思います!』
 https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/4805

●アドリブについて
 このシナリオは予期せぬFB、アドリブが多めに含まれる場合があります。
 NGの場合は通信欄等にご記載いただければ幸いです。

 それでは、FB80の挙動、クライマックスです!!

  • 結婚するのにFB値が高くてもなんとかなると思います!完了
  • NM名牡丹雪
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年01月17日 22時00分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)
ココロの大好きな人
天目 錬(p3p008364)
陰陽鍛冶師
ボディ・ダクレ(p3p008384)
アイのカタチ
耀 澄恋(p3p009412)
六道の底からあなたを想う

リプレイ

●既に会場のFB期待値は100を超えている
「そっかそっか、結婚式かぁ……♪ おめでとうなのだわー!
 とってもとっても素晴らしいお話なのだわよ!!」
 まだ結婚式が始まる少し前、会場の準備が整っていく様を見ながら、『嫉妬の後遺症』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)は笑顔で喜んでいた。前回のデートが功を奏したというのであれば、手伝った彼女は鼻が高い話だろう。
 今回の結婚式でイレギュラーズは警備員、兼招待客として招かれていた為、正装をしつつも何かあった時の警護をする役だ。
「ご結婚とは喜ばしい。折角の晴れ舞台です、幸せに終わりましょう」
 すっかり給仕の正装をして式の準備を手伝う『痛みを背負って』ボディ・ダクレ(p3p008384)も青年の結婚を純粋に喜び、全身全霊でサポートする体制だった。
 彼の奇異な頭は時々不思議に見られたが、逆に堂々としていれば『そういう余興をする人員なのだ』と思わせるからすっかり式場に溶け込んでいる。
「にしても……FB80なんて災難な男だな」
 着々と式の準備が進む中、『魔剣鍛冶師』天目 錬(p3p008364)は小さくぼやく。
 FB10で事故を起こす話なんて混沌ではざらな話だが、それがFB80に跳ね上がれば事故率も跳ね上がるものだ。だって五回に四回は失敗するんだもん。
 だが、彼は自信満々に笑いながら言うのだ。
「俺のFBは0、失敗のサポートを失敗するという事はあり得ない
任せてもらおうか……!!」
 “だが”を“だが”で返すのは申し訳ないが、彼はまだ知らなかった。
 この結婚式会場のFB合計値が100を超えてしまっていたことに……。

 さて、やがて披露宴の準備も終わり、新郎新婦が入場する時間になる。
「今日ばかりは失敗できないのだわ。抜けは……無いだわね?」
 華蓮は少しずつ照明が暗くなる会場を見渡しながら警戒を強める。
 色んな意味で転んだら一大事の重要な場面、万が一にも致命的な失敗が起きれば式が台無しになってしまうことは間違いない。
「バージンロードの周りは綺麗にしたし、神父さんにも忠告はしておいたのだわ……」
 設置物の補強や、床の確認は錬がしていたから問題はないだろう。
 あとは新郎新婦が入場するだけに思えるが……。
「さて新郎新婦の御入場で……おや、よく見たら進路上にワイン瓶が転がっていますね」
 気付いたのはボディ、まるで召喚されたかのようにワイン瓶がバージンロードに転がっていた。新郎新婦が入場し始め皆の注目がそちらに行っているからか、誰も気づかない。
「このままじゃ新郎が踏みそうですので――」
 そう思い練達上位式で瓶をコロコロ転がそうとしたその時だった。
 バージンロードに何者かが全力ダッシュで突っ込み、瓶を踏んで盛大に転んだ。
「痛ァ!! すたっふさん助けてー!!」
「のわー?! 何事だわさ!!」
 一同の注目がそちらに向けば、なんと『およめさん』澄恋(p3p009412)がわざとワイン瓶を踏み抜き、超絶盛大にスッ転んでいた。
 どうやら彼女も落ちていたワイン瓶に気付いていたらしい――のは良いのだが、入場前に盛大にスッ転んだ馬鹿がいることを伝えるためにわざと転んだらしい。
(……これで気を付けてくれるでしょう、実質代理FB!)
 澄恋がそう思いながら華蓮に無事助けられると、改めて新郎新婦の入場が行われた。
 結果的に大きな失敗はなかったが、結婚式はまだ始まったばかりなのである。

●ウェディングケーキに爆発物だなんて!!
 改めて無事に新郎新婦の入場が終わり、開宴の挨拶や新郎新婦の紹介が行われていた頃。
 ケーキ入刀をする為の大きくてとびきり豪華なウェディングケーキが運ばれてきた。
「ケーキの準備は間に合ったのだわね」
 もしもウェディングケーキの準備ができていなければ手伝おうと考えていた華蓮はほっと胸を撫で下ろす。この調子であればきっとケーキ入刀も特に何もなく終わるはずだ。
「おっと、ソフトドリンクはこちらになります」
 ボディは給仕として乾杯をする為のグラスを来客全員に配っている。
 小さな子供も少しいたが、アルコールとソフトドリンクが混ざらないように気を付けているから、間違っても未成年飲酒なんて起きない。
「ケーキ入刀で上手く切れないと気まずくなるからな……だが任せろ」
 錬はと言えば、ケーキ入刀をするときに少しでも綺麗に切れるように、ふたりで持てる重さ、ケーキを切るのに問題のない切れ味、長さを持つケーキカットナイフを元のナイフとすり替えていた。流石FB-1、失敗なんて目に無い匠の技である。
 だが、そんなナイフを運ばれたケーキの近くにセットした時、彼は気付いてしまった。
「……ん? なんかこのケーキ、変な音しないか?」
 耳をすませば明らかに『ピッピッピッ……』と秒を刻む音。
 露骨なほどに嫌な感じを連想させるソレに、錬は迷わずウェディングケーキに手を突っ込んだ。もう、穴が空いてしまっても仕方がないと思いながら。
「何やってるのだわー?!」
 そんな様子に華蓮が頬に手を当てて小さな声で叫んでいたが、彼女もすぐに異変に気付いたみたいだ。
 “ウェディングケーキの中に爆弾が仕込まれていた!!”
「いや、おい……これどうすんの……?」
 流石の錬も困惑しながら爆弾を手に眺めていた。
 周りの客人は新郎新婦の挨拶に夢中でそんな事実は気付いていない。
「どっか、安全な所に捨ててくるのだわ……! 絶対に秘密にするのだわ……!」
 その後どこかで大きな音はしたが、爆弾がどう処理されたかはご想像にお任せしよう。
 新郎新婦はウェディングケーキに穴が空いてたことを不思議に思ったが、爆弾処理班(仮)の活躍もありケーキ入刀も成功に終わった。

●余興が大事故に繋がるなんて!!
 ケーキ入刀も終わり、裏では新郎新婦がお色直しをしていた。
 そのお色直しだが、新婦にちょっとしたトラブルがあったらしい。
「ん、どうしたんだい?」
 新郎が心配したように新婦へ声をかければ、彼女は困ったようにお色直しの服を見せた。
 どうやら留め具が全て破損していたらしく――明らかに誰かに壊されていた。
「あら、何やら騒がしく……」
 そんなところに運良く駆け付けたのは澄恋だった。
「――お色直しの服の留め具が全壊した?
 それは大変、新しいものを準備するのも時間がかかるでしょうし、もし良ければ私の白無垢、使ってくださいな!」
 澄恋が準備していたように取り出したのは、真っ白で綺麗な白無垢。
「すっごく綺麗……だけど、本当に良いの?」
「ええ、準備を重ね、楽しみにしていたお召し物が着られないのは悲しい事です。
 でも、式が中断してはっぴーにならないのはもっと望ましくないでしょう」
 そう笑顔で言われれば、新婦もその笑顔に釣られて笑みを見せると、澄恋の白無垢を着て会場へ再入場していくのだった。

 新郎新婦が再入場して、ゲストの余興も始まった頃。
 余興をする為に呼ばれた人はそれなりに芸のできる人たちで、マジックをしたり、ダンスを踊ったり、歌を歌ったり――最初の方は特に問題がなさそうに見えた。
 だが、最後の人が舞台に立った時、ボディは何か嫌な予感がしていた。
「こちらにあります六本の大きなサーベル、こちらで芸をしてみましょう」
「あの方、かなり酔ってる気がしますね……? 危険なこととかしなければ良いのですが」
 そんなことを呟いていれば、その男は器用にサーベルを投げるとまるでサーカスのようにくるくる回し始めた。既にその時点で危険なのだが、ボディの嫌な予感は的中した。
 最初はくるくるとバランスよく回っていたサーベルの一本が、酔ったしゃっくりと共にバランスを崩して脳天へ――
「やれやれ、余興で血を流して、祝いの場がしらけてはなりませんのでね」
 ――気が付いたらそのサーベルはボディによって回収されていた。
 男も客人も新郎新婦も何が起きたのかわからなかったが、ボディが素早い機動でステージを横切ると共にサーベルを取り上げたのだった。
 こうして余興も、大きな事故はなく終えることになる。後はフィナーレだ。

●まさか元カレが乱入だなんて!!
「息子は本当に……本当に運のない男で……」
 余興が終われば、後は新郎のお父さんのスピーチとかを終えるだけ。
 ――の筈だったが、肝心のお父さんは泣きすぎて嗚咽が激しく、まともなスピーチが出来ていなかった。新郎はとても恥ずかしそうにしている。
「ささ、お父様頑張ってください、スピーチは一度しか無いのですから」
 そんなお父さんにボディがフォローを入れる中、誰かがブツブツと囁いていた。
 スピーチ中にどうしたのだろうと澄恋が耳を傾ければ、それは異常な呟きだった。
「許さない……ウェディングケーキに爆弾を仕込んで爆殺しようとしたのに、変な係員に邪魔されて……」
 その男は小さなナイフを片手に新郎新婦を睨みつけていた。多分、その男は新婦の元カレかなんかなのだろう。ここまで色々仕組んでいたのはこの男に違いない。
 そうと決まればやることはひとつである。新郎のお父さんのスピーチが終われば式はクライマックス、そんなところを邪魔させるわけにはいかない。
 澄恋は勢いよく男に突撃すると、脳震盪を起こすほどの頭突きとギフトを発動させた。
「何やってるのだわ?!」
「わたしたち、これかららんでぶーいたしますのでこれにて失礼しますね。
 お騒がせしてしまいましたが、余興の延長という事で何卒ご容赦を!!」
 その男は何も理解できないまま澄恋に連れ去られていった。
「……まぁ、そういう事だったんじゃないか?」
 一同はこの一瞬、何が起きたのか理解が出来なかった。
 多分この事を知っているのは後にも先にも澄恋だけだと思う。

 でも良いのだ。
 終わり良ければ総て良しだし、結婚式は大成功だったのだから。

成否

成功

状態異常

なし

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