PandoraPartyProject

シナリオ詳細

アルビノ讃歌

完了

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オープニング

●視たならば早々、貴様等は絶叫するだろう
 黒い。真っ黒い世界の中心で、貴様等はただ『白いもの』を求めている。五感を支配している深淵の端っこ、その美しさは誰もが抗えない純正なのだ。性質を問われれば永久なる物で、者が感嘆を垂れ流す事など躊躇しない。視よ。聞け。そう成れば叫ぶが好い――彼等、彼女等と共に我々は真っ白に染まらねば成らないのだ。白いもの万歳! 白いもの万歳! 白いもの万歳! さあ、畏れを抱きつつも我々は讃美する。これを嘘偽りだと言うのならば、どうか碑を読み解き給え……病める時も幸せな時も、世界はその色を神と示した。
 ああ。嗚呼。アア……闇黒が失せる時、愈々我々は浄化されるのだ。暗黒が消える時、愈々我々は純化されるのだ――この感情を表す為に啼き続けるが好ましい。さあ、一緒だ。皆一緒に言の葉を唾棄し、本当の言語を理解するべきだ。

 ――テケリ・リ!

 白だ。真っ白だ。これ以上の甘美は味わえないだろう。
 何度でも、気が狂ったように伝えてやろう。
 ――テケリ・リ!

●白魔と謳う
 テケリ・リ――境界案内人である『こすも』は両手を天に、目玉を回しながら笑い始めた。彼女を見た君達は遂に触れたのかと思っても構わない。
「テ――は!? 大丈夫よ。私はまだ正気。ええ、疑うのは仕方ないわね。ちょっと変な物語を読んじゃったの。まあ、ほんの少しだから良かったけれどね……改めて。今回の素敵な物語は『真っ白な万歳』。極めて単純な内容よ? 白いものを見たら『テケリ・リ!』と叫びなさい。そうすれば救われるのですから」
 君達は彼女の発熱を心配してもいい。何を謂っているのか解らないと首を傾げてもいい。つまり『白いものを見たらテケリ・リ! 叫ぶだけ』の混沌だ。
「ええっと。私もよくわかってないけど、きっと正気だから問題ないわよ??? 玉虫色の化け物とかは出ないだろうから、安心して『テケリ・リ!』叫びなさいな? ちゃんと帰って来れるよう、お呪いをしましょうか」

 ――私達はまだ人間。

NMコメント

這い寄るにゃあらです。
ラリーシナリオです。
第一章で終わらせる予定のお手軽テケリ・リ。
宜しくお願い致します。

●真っ白な万歳
仮の世界名。ただ只管に真っ暗な世界。
この世界で『白』は全てを救うもので在り、それを視認したら叫ばねばならない。
皆さんはここの住人となり『テケリ・リ!』と謳わねばならない。
正気か狂気かはあなた次第。
好きに絶叫しましょう。

●サンプルプレイング
「真っ白万歳! とかじゃダメなのか? 駄目なのか。仕方がないな。普段の仕事じゃ出来ないストレス発散にも悪くないだろうか」
白いものが見えた。それが物か者かわからないが。
「テケリ・リ!」
白いものの形がわかり始めた、あれは私の望んだ白に違いない。
身を投げるかのように何度も叫ぶ。ああ。スッキリするな。

  • アルビノ讃歌完了
  • NM名にゃあら
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年11月25日 19時35分
  • 章数1章
  • 総採用数7人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

イーハトーヴ・アーケイディアン(p3p006934)
キラキラを守って

 真っ暗だね――イーハトーヴは抱きつつも想像した。創造されたで在ろう暗が世界、しかし感触はしっかりと成されていた。オフィーリア。君、ちゃんと俺の腕の中にいる? いるいないの問題じゃないわよ。今回も私の話を聞かないのね――良かった。息が闇にもれて往き、緩やかに綿が埋もれている。オマエの胸にひっついた『耳』が彼女の心配を【うそのように】拭い去っていった……白い。とても白い。ああ、白、白だ! 白に染められた兎の貌、はえる毛玉の歓声が届けられる――唱えなくちゃね。歪んだ窓硝子を割ってしまえ――テケリ・リ! 幻覚だろうか。俺の眼球が玉虫色を揺らしている。なんて尊いんだろう。この神々しさの前では言語なんて役立たずだ。脚本に沿って動けよ真っ白な王様――テケリ・リ! すっかり正気な君には大好きなおくすりをプレゼント。ペンギンさん有難う!
 真に讃えるべきものを見つけただけ。伝える為の言葉が死に絶え、唾棄した抱きかかえも今では粗大ゴミだ。まあ、いっか――テケリ――完璧な白に傅くのは欠ける事のない幸福だ。早く。早く早く早く君もこっち側に駄目だ来ちゃいけないそのまま目を――白だ。蛋白! どっちの俺が真っ当なのか?

 テケリ――脳味噌が分裂と破裂と融合を繰り返している。思考がとろけて何秒何分何時間何……テケリ・リ! やった俺が白だ。俺も白になったんだねオフィーリア。でも君はあっちに居てねお願い……テケリ・リ!

成否

成功


第1章 第2節

Alice・iris・2ndcolor(p3p004337)
シュレーディンガーの男の娘

 AliceとAliceを重ねて玉虫色、その妖艶さは真っ黒に塗り潰されている。ぐちゅぐちゅと中身を弄られた感覚が眼前に聳え、その暗黒感はゾクゾクと立ち眩みと鳴き叫んでいた。成程。つまりわたしのあたまはだいじょうぶです。どやぁどやぁと迫り来るのは闇ではなく白。凧形二十四面体と脳天ごっつんこして飛び散れトラペゾヘドロン。テケリ・リ――もうもうと想された顕れは真実で在り、染まった伸ばし棒は極々自然だろうテケリ・リ――戸は叩かれずに開かれ数刻、白の楽園はどこだ? ここだ! 恍惚的に召し上がった白物は多く、腸撒き散らすかのような※ョ※※・ロード。テケリ・リ! テケリ・リ! テケリ・リ――高らかに謳おう、真っ白万歳。昂ぶりながら騒ごう、奴こそがアルビノ。こっちにもペンギンさんが在るとは思わなかった。テケリ・リ!
 寄生虫の叫び声はテケリ・リではない。ごにゃーぽ。エナジー・ドレインの戯れはごにゃーぽではない。テケリ・リ。気紛れ一人称の汁気が垂れて、もう戻せないオマエの顔面蒼白――テケリ・リ――視よ。あれはナンダッケ島だ。この世界に島なんて在ったのか? 妄想の仕業だろうテケリ・リ!
 ごにゃーぽ。突き刺したストローがくされた思惟を正常に引き上げていた。テケリ・リテケリ・リテケリ・リ テケ……ところで人の啼き声って何だった……ごにゃーぽ。

 ケイオスぶら下げた化物のお通りだ。
 テケリ――頭どこに忘れたの?

成否

成功


第1章 第3節

ショゴス・カレン・グラトニー(p3p001886)
暴食

 ごぽり……ごぉぽ、り……鎌首傾げた玉虫色、それも塗り潰されて冥く、星に撒かれた円筒形は大嘘だ。何だ。何故だと謂うのか。その真っ赤な双眸に気が狂いそうなほどの闇……何者かに観察されているような感覚。何物かに使役されている感覚。樽に詰め込まれた粘性は如何足掻けと吐くのか――それ以外は虚無。ぐるり、愚生の血の気が失せた肉体すら見えず……ショゴスが原始だとウ※=サ※ラが膨らんだと思ったのか。恐ろしい。ああ、恐ろしい。渇望するのは臓腑よりも白。寄越せ。寄越せ! オマエもアルビノペンギンの血肉が望みなのか? 正気の内に、人間である内に! 囁いているのは貴様の餌食に違いない……テケリ・リ! 寄生している存在が暴殖を始めた。
 テケリ・リ。テケリ・リ……重複しているのだ。騒々しくも真っ黒な氷河は融け出し、真っ白な万歳に殺されていく。気色の悪い音が肚の底の底、不浄溜まりが震えている。愚かならば嗤われるのも当たり前だろう。叫ぶ度に吐き気を催す。ぶれる度に泥水が覗かれる。しかし白を欲しなければ正気を失うのだ――聴こえる。莫迦め、貴様は最初から『これ』なのだ。
 生存に執着している。目玉が勝手に増えているようだ。口が滅裂に開かれたようだ。玉虫色を反芻した以上、異常だとしても再び喰らう――テケリ・リ! テケリ・リ!
 蠢いたのは隣の黒か。蠕動したのは愚生の白か。食欲の王様は裸を隠さない。

 見る事も出来ない惨禍。

成否

成功


第1章 第4節

アイザック(p3p009200)
空に輝くは星

 ヴェールを暴けば人間体、発き出した真っ黒の中、アイザックの虹色は確かに映えるだろう。されど都市伝説は世界に栄えず、ならば『従う』のが道理だ。貴様の法則(ルール)に反するでもなし。なしと言うにははじけて白だ。テケリ・リ――目玉の無い有る関係なしに、認識すれば叫ぶだけ。しかし白とはなんだろう、真っ白とは神? 神の鳴き声を模倣しているのか。僕は夜の怪異……都市伝説だから、身近なのは真っ黒。やあ、光に近い色がやってきたぞ。秩序の外面で無秩序が舞い上がっていた。
 ヨモツを喰らえば万象すらも戻せない。ス※シ※イの寝言が弾けてしまえば、その夢は純化に堕ちるだろう。そういえば夜以外の僕は何だったのだろう? 夜以外を知ったのは混沌に来てからだった――おしゃれに着こなした日中が巡らされ、ああ、唱えないとテケリ・リ……ならこの白……乱れ狂った噂話の向こう側、もしかして僕――テケリ・リ! 虹色は捻じ曲がり黄にふれた。気に触れた指先、混沌の有り様――※ョ※※を従わせるには『やさしい』飴が不可欠だ。

 有りもしない口、角々と辿り着けない核心。

 テケリ・リ――悪い子は真っ白な万歳に見当たらない。挨拶は大切なのだ。良い子のすることだよ――拓かれた白にペンギンの嘴。素敵な素敵な卵の中だ。あたためられた歌詞カード。人で無いくせにヒトでは在る――最早『真っ黒鴉』は羽搏けない。

 何故ならば『アルビノ』だけが成立している。

成否

成功


第1章 第5節

古木・文(p3p001262)
文具屋

 文を踏み鳴らせば一蹴、一周する事も困難な小さな暗黒の中、オマエはぐるりと眼球を廻らせる。白を見たら叫べ。真っ白を視たら万歳惨症だ。成程、面白い世界だね。感覚を学園生活から引き剥がせばグロテスク、その感情は恐怖心なのか信仰心なのか。何者かに訊ねても答えはなく、空間はちぃとも応えを教えない――どうなんだろう。正気のピムにでも聴いてくれよ、真似事垂れ流して物語探しも悪くない――この混在め、とでも嘆いて魅せれば愉しいだろうか。ああ、ひどい駅名を吐きながら伝えて往け。新しい不可解な報告書を残すのも素敵だろうか。あのアルビノ種は最後の最期まで餌食に違いない。しかし黒色は何故駄目だと思っているのか。とても落ち着く、綺麗な無形なんだけど……玉虫色だって怪物と呼ばれていた。なあ、曖昧なオマエには丁度いい時代だろう。
 信仰の色は何処までも『白い』のだ。融け出した触感がたまらなく愛おしい。もちろん好きだよ。求めてやまない『色』だからね――テケリ・リ――白紙・白紙・白紙・埋め尽くすような文字は死んでいる。無地の頁を視たならば「テケリ・リ!」咽喉と肚がお互いを傷めつけている。がらがらと引き摺られた凍土が、讃歌の続きを望んで――テケリ・リ。

 久しぶりの大声だ。そまった頬を赤と説くなら、全くが冒涜的だろう。
 ――少し気恥ずかしい、かな……インクはこぼれやすい。
 テケリ・リ――筆の先には誰かのナンダッケ不定形。

成否

成功


第1章 第6節

赤羽・大地(p3p004151)
彼岸と此岸の魔術師

 アルビノ讃歌を漏らして在るべきだと何者かが告げた。真っ暗な世界のお隣さんは『影も形』も曖昧で、貴様の目には赤すらも映らない。この世界が見つかる『白いもの』とは何だと説くのか。ほどけた生卵の身は黄を忘れてケリ・リ――そもそも、此処には何が存在すると言うのか。視認してもブラック・アウトかホワイト・アウト。テケリ・リ。闇に太陽の光が這入り込む、神秘的な光景ならば讃えたくなるだろうか。テケリ・リ。わかる。判り易く文字に起こしたとしても『名状し難い』だなんて滑稽な作品群だこれで何文字喰い憑いテケリ・リ――或いは神格化した生き物に対する賛美かもしれない。向こう側で歩んでいる彼等は巨なペンギン……テケリ・リ! 嘴はダイヤモンドだ。真珠の戯言が耳元を擽り、夜宙を翔ける鬼の貌は万歳を否定している。それはそれで素晴らしいものだろう。ところで彼方側に聳える、老体とも不定形とも判る『可視』難い悪魔は奇怪だな――テケリ・リ――白服の貴様等は高潔な身分に違いない。
 白骨死体も讃えろと言うのか。ホトケサマには手を合わせろよ、遭いたくなければ大歓迎だ。テケリ・リ。生き延びたい。生き残りたいと局外者風情が吼えるじゃないか。テケリ・リ――膨らんだオマエの存在が、※ョ※※とダンスを望んでいる――舌がもつれる。
 赤羽! チェンジ! 面白がっての『変わり映えしない』尾の白さとはてれり――ぶちり。何を噛んだ。したをはんだ。

成否

成功


第1章 第7節

アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯

 こすもちゃん――セラエノへと吐いた言葉が、オマエのカラフルを見出している。戻った時には正気に戻ってるのかしら。それとも私が正気じゃ居られないのかしら。頭を叩き潰すように広がった真っ暗、あら、と驚いたとしても演技にしか思えない。厭。嫌だわ。また思い出しちゃう……唾棄していた肥り具合がお隣に立って嗤い、あの箱の中身はひどく『冒険的』だった。ナンダッケ島のピムが如く、ふざけた連中とタップ・ダンスだ――真っ白な世界。正義の生まれた国から、如何やって足踏みだけで麻痺出来ると謂う。流れるように。溺れるように。太陽と色んなものに彩られた爪先の海、誰が来たと証明したい? 真っ白な騎士が血塗れ地獄、あの体液はワインに近い泥だろうか。助けてくれてありがとう、頭を下げつつ商船の――暗い。昏い。泣き出しそうな状況に静を掻き抱いて数回転、声を出すな! たとえアルビノペンギンが嘲っても……揺れて気持ち悪くて酔って……お酒じゃなくてね。

 腕を突っ込まれている。
 嫌だ。※※て……形振り構わずカラフルの底。

 大嫌いなのに。テケリ・リ……叫んだ。何度も繰り返して、咽喉なのか胃袋が醜く傷む。痛々しい物語の真ん中に掠れた声……テケリ・リ……足りないと神は伝える。足りないと彼等が飛沫を拭う。口元からツタう……テケリ・リ!

 眠り方を忘れて終ったから、アルコール宙独に苛まれているのだ。
 アーリア、此方に来てください。即効性。

成否

成功


第1章 第8節

 真っ黒と真っ白の狭間、君達は只管に叫んでいた。
 テケリ・リ!
 テケリ・リ!
 テケリ・リ!

 万歳の意味すらも混沌に融け、緩やかに氷河が崩れるが如く。
 ――彼方側に見えるのはアルビノの怪物。
 盲目性の手招きが『惹き堕す』ように共鳴した。
 テケリ・リ! テケリ・リ! テケリ・リ!

 粘性の強い舌触りが、果ては南だと哄笑している。

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