シナリオ詳細
<神逐>増えて切れてちぎれるしっぽ
オープニング
●茶トラ
なうーーーーーーん。
月の美しい夜、高天京、そして神威神楽の命運を決すであろう大きな戦いの最中にあって、そのあやかし――猫又は大きく鳴いた。
『大呪』の未遂とよどみ続けるこの国の空気、そして黄泉津瑞神の暴走。力なき存在であったあやかし達はそのあり方を歪められ、色々と大変な目にあっていたのだ。
『大変な目』を列挙すると枚挙に暇がないのだが。
魚屋の主人がブリの肉腫に頭を食いちぎられ殺された。あの店は魚を奪うにちょうどよかったのに。
角の乾物屋の主人は呪具に侵され複製肉腫となって神人に調伏された。彼は気前がよかった。鰹節はともかく、乾物の塩気は我慢ならなかったが。
そして草木売りの小倅は高天京の惨状に怯え郊外に逃げ延びたというが、きっとその過程で命を落とすだろう。猫草には世話になったのに。
そして、なんの罪の無い猫又仲間が呪いの媒介にされた。
猫又は猫としてまっとうに生きてきた。猫である自分をちゃんと自覚していた。
だからこそ、我慢してきたのに、ニンゲン達ときたら!
「ふしゃああああああああああああああァ――!!」
ああ、なんだか腹が立ってきた。
こんな国はもういいや、と猫又は吼える。
尻尾が増え、そしてそれらがちぎれ飛んで小さな猫の霊をかき集め、非ぬ形に作り上げる。
いつしか猫の大合唱が高天御苑へと……。
●邪魔だから、止めよう
「……倒さなきゃ駄目か」
「駄目でしょう……とても可愛いですけど」
『蒼ノ鶫』ドロッセル=グリュンバウム (p3n000119)はイレギュラーズの言葉に、唇から血を流しながら応じた。懊悩はあったらしい。
「猫又が『大呪』の影響を受けたものと思われますが、あの調子だと猫の霊をかき集めてなんやかんやした敵を増やし続けます。御所に攻め入る障害になる以上、門前で止めておかないと状況を打開するために差し障りがあります」
見た所、『猫又』は依然として猫の霊や人と猫の霊が一体化した新しい「なにか」をちぎれた尻尾を媒体に増やし続けており、くわえて大体全部かわいいので攻撃しづらく、混乱にある兵士たちも身動きが取れない様子だ。
「……周りのアレは兎も角、本体は生かさず殺さずで止まらないかな……」
「見込み薄ですがやってみます? 多分、難易度上がりますけど」
大変かあ。まあ、殺してしまっても文句は言えないんだけど。言えないんだけど、こうあの「私はトラです」みたいな外見が憎めないんだよなあ。
- <神逐>増えて切れてちぎれるしっぽ完了
- GM名ふみの
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年11月18日 22時20分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●もっふもふやぞ
(初めてここに遊びに来た時は、美味しいもの食べたり、お土産買ったり楽しいことしたんだよね。いまとても大変な状況になってて、この国に住む皆が困ってる。だから何とかしなきゃ――)
「みぃぁぁぁぁぁ」
「「「みぃ゛ぃぃ」」」
「こんな可愛い猫さんに痛い思いをさせるのがもうしわけない……」
「でも、にゃんこさんがいっぱいなら、幸せもいっぱいなのでは!?」
『ふんわりラプンツェル』桜坂 結乃(p3p004256)の決意は、しかし大きな猫又と大量の猫達の可愛らしい鳴き声により折れかけた。『小さな決意』マギー・クレスト(p3p008373)はその可愛さ故に色々壊れかかっているが、イレギュラーズの使命がかろうじて正気を保たせている。
「人に仇なすというのなら討滅も致し方なし……なのですが、ちょっと可愛すぎませんか? ずるくないです?」
「大きい猫も小さい猫も可愛い……猫良いなぁ……!」
『放浪の剣士?』蓮杖 綾姫(p3p008658)も『ねこ歩き』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)も完全に猫の可愛さにやられきっており、可愛さがズルい、敵であることが酷い、とかそんなんばっかりだ。だが、一般的な猫好きの反応としては致し方なしというか。茶トラ又の鳴き声に漂う悲壮感は、イレギュラーズをしてしみじみとさせてしまうのもわかろうものだ。
「古今東西において、猫が怪異と化す原因の大半は人にある。なればこそ、人類代表殿的存在である麿が、責任をもって鎮めねばならぬ」
「分かるぜ殿様。滅茶苦茶にデカいにゃんこ……えーと猫又だからネコマティか。あいつはひょっとしなくてもライオンとか虎以上にヤバいんじゃね? とか。思っちゃうだろ。思っちゃうよな?」
『殿』一条 夢心地(p3p008344)の非常に真面目な矜持の表し方に、『Go To HeLL!』伊達 千尋(p3p007569)は肯定を示しつつ明後日の方向の応じ方をした。よーし茶トラ又、お前名前繰り返すの面倒だから今からネコマティな。
なお、虎やライオンよりヤバいという単語に『白虎護』マリア・レイシス(p3p006685)が尋常なき渋い顔を一瞬だけ見せたが、彼女がそんな顔をするわけがないので気の所為だ。
「ふふ!! いくら大きくても猫は猫。猫が虎に勝てるとでも? 白虎の加護を受けし紅虎の力をみせてあげよう!」
「まあ確かに大呪なんて代物を仕掛けたのは人間だし。キミ達は巻き添え食ってるだけなんだろうけど……そのやけくその起こし方はどうなの。あとマリアさんも対抗しないで」
マリアの自信満々な対抗意識を、しかし『月夜の蒼』ルーキス・グリムゲルデ(p3p002535)は腰元からへし折らん勢いで手を止めさせた。
良識派で鳴らす彼女は、人間が諸悪の原因であることを承知している。ネコマティを正気に戻さなければならないのと、可愛いからと手を抜けないという事実とが重くのしかかる。
「あとサイズがすごいですけどむしろモフモフ的には大いにありかと! ありかと!」
「猫を叩くのは心が痛むけど仕方ないね……! でも助ける為なら手を緩めるわけにはいかない!」
綾姫とヨゾラの猫可愛さが加速しているような気がするが、使命感だけはバッチリ忘れないあたりプロである。
「こうなったら、きちんと助けてもっふもふさせて貰います!」
「まずは何より猫をこの場に留めることが必須。気まぐれな生き物ゆえ、いずこかへ去ってしまう可能性も否めぬ。……戦いの中でもふもふするのも一興じゃろう」
マギーが手をわきわきさせながらじりじりと距離を測る姿に、夢心地は肯定も否定も向けなかった。むしろどっちかっつーと肯定的だ。
如何にこの国の狂気に染められ荒ぶったとて、本質は猫又なのだから『遊んでやる』くらいの気分でいくのが丁度いい。気紛れな相手を留めるなら、自分達も精一杯を演出せねば。
「私の虎力と虎の器の大きさなら問題ないよ!」
「ネコマティも分霊体も大人しくさせてこその俺達だぜ。殿の提案、乗ったぜ」
マリアも千尋も、夢心地の提案、というか作戦にはバッチリノリ気だ。この2人はなんだかんだでノリがいいのだ。
「……で、ぼさっとしてると真面目に死ぬよキミ達。さあ式神達、オーダーは一般人兵士の誘導と避難! なるべく急いで!」
ルーキスはイレギュラーズの登場とネコマティの暴挙にすっかり毒気を抜かれ、呆然と立ち尽くす兵士達の尻を叱咤の声で蹴り飛ばす。ついで式神をけしかけて避難誘導まで抜かり無く指示。多分、仲間達はネコマティに夢中でそれどころではない。(それもどうなんだ?)と彼女は思ったが、まあ、そういう緩さもあっていい。血腥い夜、この場くらいは。少しだけでも。
●可愛イネェー!!
「ふ――しゃあああああ!!」
尻尾から分霊体を発生させつつ、ネコマティは怒りも顕に咆哮する。肉薄していれば浅からぬ傷を負ったであろう衝撃波が、石畳を引き剥がし散らしていく。
「君も苦しかったよね……腹立たしかったよね……」
マリアはネコマティの叫びが、ままならぬ現状とそれを理解してくれない周囲に対する腹立たしさからあふれるものであることを理解する。大呪に大きく歪められたその叫びは、悲壮なほどに苛烈。
「あの声は苦しみとかが混じってるんだね……分霊を祓って、早いとこ止めてあげないと可哀想だね」
「必ず君を救ってみせる! 解放してみせる! 虎の名にかけて!!」
結乃は自らの魔力を増幅させると、そのまま分霊体の群れ目掛け神気閃光を放つ。殺すことを企図しない聖なる光は、それでも分霊達の体力を削ぎ落とす。マリアもまた、両手に蒼い雷を纏ったまま上天へと一筋の雷光を放つ。すわ空打ちかと知らぬ者なら動揺しようが、局所的に群がった雷雲からの一閃がその懸念ごと叩き潰す。
「可哀想ですが……祓わせていただきます!」
綾姫はネコマティへと向かう道を作るため、細剣を振るい魔力を叩きつけ、弱った分霊達を振り払う。一時ではあれど道を作ったことは、続く仲間達の行動に大きな一歩となる。
「貴人の必須スキルとも言える蹴鞠術を見せる時がきたようじゃ……」
「ふに゛ゃっ!?」
夢心地、ここにきて蹴鞠とは名ばかりの五号玉を軽くリフティングしはじめる。貴人の嗜みとはよく言ったもので、夢心地のリフティングはその技術(テクニック)も相まって触れていることすら分からぬ華麗さだ。
そのまま蹴鞠(花火)を地面に落とす(蹴鞠としてアレでは?)と、ボールの前で華麗なステップを踏み始める。猫は細かい動きと小さいものにとても弱い。体躯2mの個体からすれば、五号玉と夢心地はいかにも小さく、魅力的だ。
「殿ヘイパスヘイパス! 殿! こっち! パーーーーーース!!!」
「伊達チャン伊達チャン、パ――――ス!」
「からのシュゥーーーーーーーッ!!!」
「ニャシャァァァァァ!!」
千尋と夢心地の即興ながらも息のあったやりとりは、周囲の耳目も勿論ながらネコマティ本体にも興奮を与える。なお分霊達もそわそわしているのでやはり猫なんすねぇ(諦観)。
「ナイスパスです! ナイスシュー……シュート? とにかく流石です!」
ネコマティが五号玉に気を取られている隙に、マギーは浮いた分霊達を各個撃破すべく立ち回る。EosphorusとHesperus、二丁の銃から吐き出された弾丸は迷いなく分霊を貫き霧散させる。既に与えられていた傷が深いのもあろうが、彼女の狙いがすばしっこい個体を圧してなお上回った結果でもある。
「季節外れの砂嵐だ、楽しんでいくといい」
ルーキスは魔術書を媒介にして砂嵐を生み出すと、残っていた分霊体を早々に駆逐する。後から新しい個体は増えようが、初期に居並ぶ者達は全滅した格好だ。
「猫、猫、こっちおいでー」
ヨゾラは猫じゃらしをネコマティに向けて振ると、千尋から分けてもらったマタタビをその上にまぶす。つい先程まで五号玉にじゃれていたネコマティは即座に猫じゃらしへと突っ込んで来る……が、ヨゾラはそこでホワイトハープを構え直す。
「ごめんね、ちょっと痛いの我慢してね……!」
ハープを媒介として放たれた魔術は邪なるものを打ち砕く。翻って、ネコマティが邪であればより強い一撃がその生命を奪いかねない、という事実に直結する。心中穏やかではない彼であったが、叩きつけられた衝撃とネコマティの反応を見るに、どうやら邪とは判断されなかったらしい。
「フギャッ、シャーッ!」
振り上げられたネコマティの爪がヨゾラに迫る。が、そこに割って入ったのは――千尋だ!
「よぉ~しよしよしよしよしよし!! 可愛い可愛い可愛いねェ! 大丈夫だよおーーーーよしよし!」
ヨゾラをかばう格好になりながらも、振り下ろされたねこぱんちを手の甲で受け止め、螺旋を描くように前足に両腕を絡め、逆立ち状態で大ジャンプしてからの喉へのTop Down(顎撫で)! 自己肯定感の高まったZONE状態の千尋でなければ間違いなく爪をモロに食らって意識ブラックアウトすら在り得た!
「なぁぁぁう……」
「分霊体散らすのは頼むぜマリアさん! 白虎の力を得たその虎っぷりを俺に見せちゃって! はーいターイガー! ターイガー!」
「うう、何だか遊ばれてる気がするけど楽しそうだからヨシ! 任せてよ! 私は虎!」
ネコマティが新たな個体を生み出すのをみて、千尋はマリアに対応を投げる。宴会のイッキコールみたいなことしても許してくれるマリアの器は実際白虎。
「なっはっは、命懸けの猫遊びじゃが、それもまた良し」
夢心地は東村山を手に渾身の一撃を浴びせにかかる。元気なネコマティを相手にするなら、なまなかな攻撃では意味がない。全力で遊んでやらねば、その中途半端な覚悟を見透かされよう。
つれなくされても、そっぽを向かれても、めげずに挑戦を繰り返すのが猫構いの鉄則である。
「皆、傷は大丈夫!?」
「私が対応しますので、結乃さんは攻撃に専念して下さい! 大丈夫ですから!」
結乃は攻撃の合間に仲間達のコンディション(主に千尋達)に気を取られそうになるが、そこはドロッセルが止める。彼女とて一端のイレギュラーズ、治癒だけなら中堅レベルの実力は備えている。
ネコマティ相手なら任せても問題ないだろう――畢竟、結乃は己の役割を十全に発揮できるのだ。
「ふぅぅぅぅ……」
「ハハッ、可愛い奴め。俺のことは豊穣のダテゴロウさんと呼んでくれていいんだぜ?」
「キャー千尋チャンの東村山の動物園ー!」
それは夢心地の方ではないか、という突っ込みはさておき、ZONEに入った千尋の動きはさすがのものだった。ネコマティの猛攻を避け、適切に散開することで尻尾による範囲攻撃を止め、それでいて攻め手は優しく体力を奪っていく。
「私達友達になれると思わないかい? 私は思う! だから心を鎮めておくれ!」
虎じゃらしとドリームシアターを駆使してネコマティを翻弄するマリアもまた、声をかけることで敵ではないとアピールする。時折分霊体をルーキスと連携して処理しつつ、その声は優しさを湛えている。
「正気に戻ってください、にゃんこさん!」
マギーの不殺の弾丸がネコマティを貫く。それだけでは足りぬと、もう少し遊んでくれ――そう言わんばかりの鳴き声が高らかに響き渡る。嗚呼、この猫又も。多くを求めていたのだ。
「麿が、麿達がこの国を変えてみせよう。……余り無碍にしてくれるな」
夢心地の秘剣が――活かすために生み出された「秘剣・大丈夫」が東村山から放たれる。するりと振り抜かれた一撃は一件落着の安心感を籠めた剣気とともにネコマティを絶ち、そしてその体から邪念と狂気を抜き去っていく。
暫しの衝撃波と暴風のあと、そこには茶トラの小さな猫又が残されるのみだった。
●戯れろ、猫と人と
「大丈夫かい?痛い所はない?ごめんね……。人間を嫌いにならないでおくれ……」
マリアはネコマティに向けてどこか寂しげな表情で気遣いの言葉を向けた。白虎の加護を得た身として、同類とも言える猫を必要とはいえ傷つけたことは、慈愛に満ちた彼女にとって非常に重い意味を持つ。戦いは、全てにおいて不条理と不整合、理不尽の繰り返しである。取り返せる信頼があらば、小さな気遣いからでも今一度築き上げたいと思うのは当然だろう。
「この国はなんとかするし、そなたはまだまだ美味い魚を食べられる。人は愚かな存在ではあるが、猫と共に歩んでゆけるのもまた人よ。そんな簡単に見限ってくれるな」
「ふうゥー……」
怨念が抜け落ち、元のサイズに戻ったネコマティの鼻先に手を差し出しながら、夢心地は神妙な顔で語りかけた。
この猫を狂わせたのは『大呪』が直接の原因ではあるが、さりとてそこに至るまでの大小様々な敵意を醸成したのは他ならぬ人間達である。今回の件はきっかけの1つでしかない。彼も人として、責任を負う者として気が重いのも致し方無い。
「結乃ちゃん、回復とかってして貰えるかい? 勿論、ネコマティにだぜ」
「うん、任せて。……にんげんが争ってめいわくかけてごめんね。でも、どうか見捨てないで」
千尋は夢心地に鼻先を近づけたネコマティを軽く撫でてから抱えあげると、結乃の方に向けて治療を請う。彼自身も決して傷は浅くないが、それでも相手を優先する辺りが漢らしい。
結乃は治療を施しつつ、改めてネコマティに向けて語りかける。マリアのように、動物に直接言葉を伝える技能は持ち得ない。が、人の誠意を身を尽くして伝えることは決して無意味ではない。こと、猫又に関しては。
その証拠に、ネコマティは喉を鳴らして結乃の指先に顎を乗せ、ふんすと鼻を鳴らしてみせた。
「怖がらせてごめんね、もう大丈夫だよ……撫でても大丈夫かな?」
「問題ないと思うぜ。な、ネコマティ?」
結乃とあわせ、ネコマティに治療を施していたヨゾラがおずおずとその手を差し出す。猫に手を出す時は上からではなく下から。その心得をしっかり守っている彼を、ネコマティは無碍にはしない。くいっと顎を上げると、差し出された手をしっかりと受け止める。ちょっとくらい雑に撫で回しても、寛大な猫は動じない。……やはり人に大層慣れた猫だったのだなあと、一同は神妙な顔で頷いた。
「気落ちしてると余計に良くないものを寄せちゃいますから、よければ……ええと前足! 前足に着けさせて貰えませんか!」
マギーはネコマティをじゃらすために使っていたリボンをさてどこにつけようか、と四苦八苦し、後ろ足は猫キックが怖いので前足に巻きつけることを提案した。巻いている間の顔は余り上機嫌とは言えない有様だったが、さりとてネコマティは拒否する様子がない。
「元に戻ったんなら良かった。変な癇癪起こしてないで、これからも人間をよろしく頼むよ茶トラ君」
遅ればせながら、避難していた兵士や周辺住民に声をかけて回っていたルーキスは、仲間達にされるがままに、しかしふんぞり返って満足気に鼻を鳴らすネコマティに小さく笑みを零す。なんだかんだで、彼女だって動物が嫌いなわけではない。多分。
……その頃、ネコマティの声に中てられて集まり始めていた猫の対処に回っていたドロッセルがその羽根のせいで猫達にもみくちゃにされていることを、イレギュラーズ達は知らない。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
かわい……かわい……。
GMコメント
ほのぼの(油断すると死ぬ)
●達成条件
・『大呪の獣』茶トラ又の撃退
(オプション)対象の不殺フィニッシュ
●『大呪の獣』茶トラ又
一連の事件で割を食い続けてきた茶トラの猫又が暴走している状態。
『大呪』に影響を受け3m弱の巨体となり、尻尾は2本を基準として増えては千切れ新しい怨霊の媒体となっています。
おそらく本体に死んでいった猫や猫又の怨念が集まっているため、苦しんでいる側面もあるのでしょう。不殺フィニッシュで正気に戻せるかもしれません。
抵抗が高めで、猫のバネによる跳躍でブロックを飛び越えることがあります。各種攻撃には未知の付随効果が想定されます(『必殺』はありません)。
・猫又分霊(パッシブ。毎ターン2体の『分霊体』を発生させる)
・ねこぱんち(物至単)
・にゃーん(神中扇)
・しっぽふり(神遠ラ)
●分霊体(初期7)
茶トラ又の尻尾から分化した霊体が周囲のけがれや魂を引き集めたもの。
猫だったり猫獣人ぽかったり様々。
性能は反応と回避が高いがそれ以外は平凡かそれ以下。
通常攻撃に『ブレイク』を伴い、『必殺』込みの攻撃なども時折行います。
●戦場
高天御苑・東側門前。
広い街道に面していますが、塀などの関係で縦横無尽に戦う、というのは難しいかも。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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